少女の童話
案内人リリアの話す、不思議なお話。
最初の話は、シンデレラは、もう一人いた。
どういう事でしょう。
そのあとは、秘密です。
自己紹介。
こんにちは、新しいお客さん。
私、案内人のリリア。
お話の、案内人。
今日はお話を聞きに来たんでしょう?
さあ、お話を始めるよ…
準備は出来た?
悲しいかも、怖いかも、楽しいかも。
一応ハンカチのご用意を。
さ、お話を始めましょ?
最初の話。
いらっしゃいませ、案内人のリリアです。
お客さん、準備は出来ましたか?
さ、始めましょう。
もう一人のシンデレラ
「シンデレラ、今日は窓拭き、お手洗いの掃除、床拭き、ドレスの整理をしなさい。」
意地悪な、お母様が言った。
シンデレラはこう返した。
「わかりました、お母様。」
心の中では、
『なんで私が…まあいいわ、今度の舞踏会で王子様と踊れば…』
そう、このシンデレラは心が歪んでいました。
お姉様は、
「シンデレラ!あんた、なんで私のドレスのシミ抜きしなかったの!」
「ごめんなさい、クレアお姉様。」
『ふん、あんなドレス、あんたには似合わないわ。』
「シンデレラ?髪を透いて頂戴。」
「わかりました、ミレムお姉様。」
『あんたの髪は、どんなに透いても無駄よ。』
その夜、埃だらけの屋根裏では、シンデレラとネズミがお話をしていました。
「シンデレラ、今日も雑用にされていたチューね。」
「ふん、うるさいわね!何よ、私はあんな人達よりも美しいわ!」
「シンデレラ、怒らないでくだちゃいチュー。」
「何よ、チューチューって。」
ああ、シンデレラは王子様を待っています。
王子様、早くシンデレラを優しい心に戻して下さい…
その舞踏会の日
「シンデレラ!クレアに似合うドレスを!」
「早くして!王子様と踊れないじゃないの!」
「は、はい。わかりました。」
「私のドレスも!」
「はい。」
「さ、私達は行ってくるから、戻ってくるまでに南瓜を畑から取って、馬を調達しておきなさい。」
「はい、わかりました。」
そして、お母様達は出かけて行きました。
「しょうがない、やるしかないわ。」
「はぁ…はぁ。これじゃいつまでたっても終わらないわ…」
「シンデレラ。」
「え?何よ。」
「シンデレラ。私は魔法使い、舞踏会に行きたいかい?」
「行きたいわ、行きたい!どうすればいいの?」
「ビビデバビデブー。」
なんと、南瓜がすべて、家の横に置かれました。
それに、馬も現れ、木に結ばれています。
「まあ、すごいわ!」
「さぁて、南瓜の馬車よ、ビビデバビデブー。」
大きな、南瓜型の馬車が。
「これじゃあ、馬がいないわね。ビビデバビデブー。」
「まあ!馬だわ!それも、上等な白馬!」
「ドレスをあげましょう、ビビデバビデブー。」
「あら、ありがとう、叔母さん。」
「うふふ、急ぎなさい。」
と、シンデレラは美しいお姫様の姿になりました。
「十二時までに帰ってくるのよ、シンデレラ。」
「ええ、わかったわ。」
そして舞踏会へシンデレラは行きました。
「失礼します。王子様と踊りたいのですが…」
「!なんと美しい姫だ。私と踊っていただけますか?」
「ええ。」
なんと、このシンデレラが踊りに誘われました。
曲が始まると、踊れもしないワルツを軽やかに靴が、身体が動きます。
ああ、いつの間にか十一時五十五分です。
シンデレラは…
王子様と、踊っています。
「きいっ…気に食わないわ、あの女!」
と、女性方が申します。
シンデレラは、あと五分しかないのを分かっています。
『あら、あと五分しかないのね。でも、時間を過ぎても平気でしょう。』
本物のシンデレラなら、もう帰るのですが、このシンデレラは帰ろうとはしません。
ああ、変身が解けたら女性方に、王子様にも殺されそうです。
シンデレラはどうなるのでしょう…?
ボーン…ボーン…
ああ、十二時の鐘です。
会場はざわめきます。
「誰だ、あの薄汚い女は!」
「だ、誰だ!あの姫を何処にやった!」
「な、なによ、あの女。気に食わないわ、殺してやる!」
と、女性の一人が近くのナイフをもち、シンデレラに飛びかかりました。
「きゃああああああああああああああ!」
シンデレラの純白のドレスに、赤色が広がります。
「う…うう…王、子様…」
というと、シンデレラは倒れてしまいました。
そのあと開かれた舞踏会で、王子様は本物のシンデレラに出会うのです…。
どうでしたか?もう一人のシンデレラは、約束を破りました。
そのおかげで、死への道を歩んでしまったのです。
次のお話を、お楽しみに…。
二つ目の話
案内人リリアです。
今回は、白雪姫のお話をします。
さて、始めましょう…。
毒林檎姫のバットエンド
「鏡よ鏡、世界で一番美しいのはだあれ?」
「白雪姫です。」
「…なんですって!?」
白雪姫の義理の母親、ブレイムは魔法の鏡に問いかけました。
「白雪…邪魔になってきたわね。誰か!誰かいないの!」
「なんでしょう、ブレイムさま。」
「狩人を呼びなさい。」
「はい、わかりました。」
「お呼びですか?ブレイムさま。」
「そうよ、白雪を殺しなさい!」
「ええっ、白雪姫様をですか。わかりました。」
その日、狩人クアロは森で遊ぶ白雪を殺そうとしました。
「ダメだ…白雪姫様は殺せない…」
「そうだ、白雪姫様を避難させないと!」
「白雪姫様、お逃げください。王妃が、貴女を殺そうとしています。」
「えっ…お母様が?…わかりました、逃げましょう。」
そして、狩人は動物の心臓を白雪姫の心臓と偽り、王妃に見せました。
まんまと、王妃は殺せたと騙されました。
その頃、白雪姫は路頭に迷っていました。
「ああ、どうしましょう…」
知り合いの家もないので、小人の家を見つけました。
勝手ながらも白雪姫はその家に入っていきました。
そして寝室に入りベットに寝つきました。
小人は、帰っては来ませんでした。
王妃はその頃
「鏡よ鏡、この世でいちばん美しいのはだあれ?」
「白雪姫です。」
「…なんですって!白雪姫は死んだはず…。」
「いいえ、生きています。」
「…なら教えなさい。白雪姫は、何処にいるの!」
「森の中の小人の家です。」
その日から、王妃は毒林檎を作りました。
小人の家のドアを叩き。
お婆さんに魔法で変わり。
「はい、なあに?お婆さん。」
「お嬢さん、林檎はいかが?」
「あら、ありがとう。いただくわ。」
王妃はにやりと薄笑いして。
「ありがとう。お嬢さん、外で天気がいいから林檎を外で食べたらどうだい?」
「あら、いいわね。何処が良いかしら?」
「そこの花畑がいいんじゃないか?」
「そうね。さようなら、お婆さん。」
と言って、林檎を持って行きました。
見えなくなると、
「ははははは!馬鹿な子ね。さよなら、白雪。」
そのお花畑では。
「まあ、きれいなお花。…お腹が空いたわ、林檎を食べましょう。」
林檎を、一口齧ると白雪姫は倒れました。
そこを王子様が通りかかりました。
ですが、花に隠れて白雪姫を見つけは出来ませんでした。
そして、白雪姫は永遠に眠ってしまったのです…。
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのはだあれ?」
「王妃様です。」
「ふふ…白雪姫は死んだのね…」
三つ目の話
案内人リリアです。
今日もお話をお聞かせ致しましょう。
重罪人魚姫
「…♪…♪…♪…♪…♪」
星の美しい夜、人魚姫のクロアは歌います。
昨晩は波が強く、外には出れなかったので、今日はご機嫌です。
ふと見ると、王子様らしきお方が海に浮かんでいます。
「まあ、大丈夫かしら?」
優しい心を持つクロアは、彼を砂浜まで連れて行きました。
その頃、クロアは王子様に一目惚れしていました。
「ああ、なんと美しい王子様でしょう。…でも、私は人魚。彼は人間。ああ、どうすれば…」
クロアは、海を泳ぎながら悩みました。
「そうだわ。魔法使いに頼みましょう。」
その夜、魔法使いのお婆さんのところにクロアは行きました。
「なら、人魚姫。お前さんの美しい声をおくれ。」
「…はい、わかりました。」
そして、人魚姫は人間になる薬をもらいました。
『やったわ、私は人間になったのよ。彼と結婚出来るわ。』
ところが、王子様は偶然通りかかった町娘を助けてくれた人と思い、彼女と結婚する事になりました。
『そんな…私が助けたのに。』
少女の童話
どうでしたか?
後々更新します。
しないかもですが。