美しい惑星直列いや、美脚直列

美しい惑星直列いや、美脚直列

電車内を銀河系と考えてみたら、こんな物語ができました。

惑星直列のような奇跡が電車内で起きました。

ある日の最終電車
いつもの車両に乗って
いつしか寝むってしまった

ふと目が覚めると目の前に
なんと綺麗な女性が勢ぞろいで
座っていた。
何処かのパーティーコンパニオンだろうか
髪の毛を夜会巻きにして、真っ赤なルージュが印象的で見とれてしまった。
そして、全員がミニスカートにガーターストッキングでハイヒール。

私は一瞬にして、目が覚めてしまった。
どの脚も魅力的でずっと眺めていたい。
ああ、なんてラッキーなんだろうか。こちら側は、私一人、正面に6人の美脚12本が惑星直列のように一列に並んでいる。

まさに百年に一度の奇跡だ。

しかし、奇跡は永くは、続かない。
止まる駅毎にコンパニオン達は、電車を降りていき、最後の美脚も降りようとしていた。

全員が自分の軌道で動いているから、仕方ない。
私は、心でいいもの見せてくれてありがとうと彼女達に言った。

とその時、この車両に今度は、派手に着飾った50過ぎの見るも無残な体型になったオバさんが乗って来た。

そう、200年に一度訪れるハレー彗星のように。

オバさんは、箒星特有のガスの様にプンプンと安い香水を撒き散らしながら、私の前を通過して行った。

彗星で良かったなんて、心に思っていると降りる駅に着いたので、私はこの銀河系という電車を降りた。

美しい惑星直列いや、美脚直列

美しい惑星直列いや、美脚直列

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-01-10

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