鑑賞記録-映画「奪還 DAKKAN-アルカトラズ-」より
2002年、ドン・マイケル・ポール監督。スティーヴン・セガール主演。
たまにはこう解りやすく、正義と悪がドンパチを繰り広げるアクション映画も悪くない。シンプルな面白味というか、例えばスティーヴン・セガールの見事な武術・アクションを眺めているだけでも胸がときめくものである。
こうして映画を観ながらもつくづく不思議に思うアメリカという国。身体中にいくつもの爆弾を巻きつけ(悪人をやっつけるためであるにしても)自爆する人間の様を、バックに軽快なラップ音楽を流しながら「ハッピーエンディング」として締めくくる安直な表現。現実問題、各地で頻発する自爆テロ行為をあれほど「許すまじ」と声高らかに叫んでいる反面、架空世界の「正義」という名のベールに包まれることで、何かおかしくなってはいないか。表現は自由である。が、そこに思慮が感じられないのが大きな問題だと思う。
鑑賞記録-映画「奪還 DAKKAN-アルカトラズ-」より