ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

10月10日 梅田芸術劇場
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

原作=ウイリアム・シェイクスピア
演出=小池修一郎

CAST
ロミオーーーー城田優
         山崎育三郎
ジュリエエット=昆 夏美
          フランク・莉奈
ベンボーリオーー浦井健治
ティボルトーーー上原理生
          平方元基
マーキューシオー良知真次
          石井一彰
パリスーーーーー岡田亮祐

キャピレット卿ーー石川禅
キャピュレット夫人ー涼風真世
乳母------未来優希
ロレンス神父ーーー安崎求
モンターギュ卿ーーひのあらた
モンターギュ夫人ー大鳥れい

死のダンサー-ー中島周
          大貫勇輔

その他

東宝の新たなミュージカル『ロミオ&ジュリエット』 が始まった!
シェイクスピア原作の余りにも有名な物語、ヴェローナの町のお互いに激しく憎み合う二つの家族
モンターギュ家とキャピュレット家の争いに巻き込まれた若い恋人達の悲劇のお話だ。
(詳しいストーリーは以前の観劇日記【http://slib.net/2425】に書いていますのでそちらをご覧下さい)

舞台は無機質な鉄骨だけの3階建ての箱状の建物が3っつ、これがクルリクルリと色んな形に変化する。
それとジュリエットの部屋になる建物が一つ、この寝室の裏側にこの物語には欠かせないあのバルコニーがある。

モンターギュ家側の若者の衣装は白黒の豹柄、キャビユレット側の若者達は茶色の同じく豹柄と舞台で入り乱れて格闘していても色ではっきりと判るようになっている。
モンターギュ家の一人息子がロミオ、そして若者のリーダーはロミオの親友のベンボーリオと、もう一人がマーキューシオ、キャピュレット側のリーダーはティポルト、この2つの若者達を演じるのがR&Jダンサーズ達、このダンスが素晴らしいの!

今回は浦井くんを除いて主だった役はWキャストになっているのだが、
私はなんといっても城田ロミが良かったぁー!!
ナイーブで悩めるロミをとっても美しく演じていたと思う。
この作品は多分これから再演が有ると思うけど、城田くん続けてやってね(笑)
城田ロミは10日のマチネ、ジュリエットは昆夏美さん、歌は上手いと思ったけど背が低くてね(^^)
城田ロミが背が高いから昆ジュリは思いっきり踵の高いハイヒールを履いてもロミの肩に届くかどうかと言った所、キスをするにもかなりロミオが屈んでいた(笑)
でも、逆にそれが幼い恋を象徴しているようでとっても可愛く思えたよ。

この作品で意外だっ!と思えたことが二つ・・・、一つはキャピレット夫人(ジュリエットの母)がジュリエットはキャピレット卿の子ではなく浮気相手の子だとジュリエットに告げる事・・・、へぇーこれって原作にあるの?と思ってしまった。
義理の父キャピレット卿は浮気の子だと知って殺そうとしたが、幼いジュリエットが自分に微笑んだので殺せなかったと告白する。
その後は自分の娘だと思い心から愛していたと切々と歌うシーンは心に沁みたわー(禅さん、さすが!)

もう一つがこの舞台に登場する『死神』の存在、小池さん相変わらず『死神』が好きなんだねーーーと思った(笑)
もっともプログラムの中では『死神』ではなくて単なる『死』と表現されているが、この『死』という役を重要なテーマを担って、全て一人のダンサーが踊りで表現している。台詞は全くなし!
黒のぴったりとしたタイツに黒のシースルーの上着、体の線も全部スケスケ・・・(笑)
マチネは大貫勇輔くん、ソワレは中島周さん、どちらのダンスもスゴイ! まるでクラシックバレーを見ているみたいだった。
大貫くんは身体もスラリとしてとってもハンサム、それにに引き換え中島さんはメイクもスゴイし胸板の筋肉もスゴイしダンスもスゴイ!  まさに『死』そのものだったな!
そしてこの『死』がロミオに纏わり付く。

親友を殺されて逆上しティポルトを殺してしまったロミオがヴェローナから追放される前、乳母の手引きでジュリエットの寝室に行った時はロミオの首を絞めたり、夜の街の酒場でロミオに毒薬を渡したり・・・、そしてロミオとジュリエットが亡くなった霊廟の上に針金つるされた「死」が描くのは、磔になったイエス・キリストの姿。
新しい解釈だよねぇー。

この古い時代の物語なのに、欠かせないツールとして携帯電話が登場し頻繁に使われる。
例えば知り合ったばかりのロミオがジュリエットに「携帯番号教えて」と言うと
「パパが18歳なるまではダメだと言われてるから持ってない」とか
ベンボーリオがロミオを探す為に電話を掛けると「この電話は只今電波の届かない所にあるか・・・」と言うアナウンスが流れたり、
神父がジュリエットに眠り薬を処方し24時間経ったら目覚める事をロミオにメールしておくから、とか・・・(笑)

山崎くんのロミにも触れておかなければいけないね(^^)/^ 
当然歌は上手いしとっても可愛いし、ダンスも上手だし、決して悪い訳じゃあないが、私が城田ロミに嵌ってしまったものだから、
チョット色あせた・・・、ゴメン!

ベンボーリオの浦井くんも存在感があって良かったし、涼風真世さん、さすがに貫禄たっぷり!
そしてジュリエットに愛情たっぷりと注ぐ乳母を演じた未来優希さんが素晴らしかった!この方も宝塚OBの人らしい。

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-10-14

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