病気配布してます
こんにちは病気
「馬鹿げてるね!!!そんなの!!」
小柄な女の子が声を荒らげる
「だーかーら!!!ありえるっつーの!!!」
白衣を着たイケメンであろう青年も同じ声を荒らげている
「お前ら静かにして、ほんと。」
青年と同じくらいの背丈で今にも倒れそうな
青白い顔をした女の子が目で訴える。
「ありえねーよ。病気を集めるなんて」
小柄な女の子は小さく呟く
「ありえるよ!この!!クソチビ!!」
青年は怒りがおさまらないのか
まだ怒鳴っている
「いや、ほんと、黙って。」
青白いかった顔がまた一段と色を失っていく。
ここは15の国で構成された島。
3人の少年少女達がもめているのは
地図に乗っていない16番目の国。別名『無名国』。
隣接する唯一の国は、富裕層が多い『ルゴー・ド国』。
ゴールドを入れ替えただけという安易な国名だ。
ルゴー・ド国の人々は無名国を無いものの様に扱う。
実際あってもなくても変わらない、小さな国だ。
無名国はゴミ溜めの様な所で、
スラムと言っても過言では無い荒れ様だ。
住んでいるのは、先程の青白い顔をした女の子と
その母親がわりの初老の女、ただ二人だ。
3人は青白い顔をした女の子の家である
『カルム医院』という立札のあるボロボロの家の前でもめていた。
「いい加減にしろよお前ら」
青白い顔をした女の子『シィ』がしびれを切らして
カルム医院の中に入っていく。
「待ってよ!!」
小柄な女の子『ムッカ』はシィを追って中に入る
「こら待て!ちび!!」
白衣を着た青年『104(とうし)』も中へ入っていく
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