スーパークロスベアー

 ピンポーン。インターホンが鳴った。この家の住人である独身女性・ハルミに訪問客は珍しい。自分の家のインターホンの音を忘れていたくらいだ。誰だろうと思い応対するハルミ。

「はい」
「あ、わたくし、岩本商社の渡辺と申します。少しお時間よろしいですか?」

 どうやら女性の訪問販売員で、声の感じからしてハルミと同年代のようだ。ちょっとくらいなら、と思いハルミは「はい、大丈夫ですよ」と返事をする。

「ありがとうございます。今、弊社で扱っている『スーパークロスベアー』の紹介をさせて頂きたいのですが……ご存知ですか?」

 『スパークロスベアー』は最近、CMでよくみかける電化製品である。普段、よくテレビを見ているハルミはもちろん知っている。しかし、CMではよく見かけるが、実際に実物を見たことがない。

「あーはい、知ってますよ。でも実物は見たことないんですよねぇ」
「本日、実物の『スーパークロスベアー』を持ってきていますが、ご覧になりますか?」
「え、そうなんですか。じゃぁ…ちょっとだけ見せてもらおうかな」
「あ、ありがとうございます」
「ちょっと待っててくださいね」
「かしこまりました」

 見るだけならと思い、玄関へ向かうハルミ。渡辺と『スーパークロスベアー』の姿らしきものが、すりガラス越しに見える。そして、玄関の戸を開ける。目に入ってきたのは、渡辺と台車の上に乗った『スーパークロスベアー』であった。

「こんにちは、わざわざすいません」
「いえいえ。これが『スーパークロスベアー』ですか」
「はい、そうです。早速なんですけど、ちょっと使ってみませんか?」
「そんなこと言って、買うまで帰らないんでしょ」
「滅相もございません。もし、お気に召さなかったら、資料だけお渡しして、すぐに帰りますよ」
「あら、そう?じゃぁ、ちょっと使ってみようかな」
「ありがとうございいます。どちらでお使いになりますか?」
「うーん……。普通の人はどこで使うんですか?」
「そうですね。弊社独自のアンケートによりますと、一番多い仕様場所としては……」

この時、渡辺に強烈な尿意が襲った。鉄砲水ならぬ鉄砲尿が一気に膀胱を埋め尽くした。尿道がヒクヒクしている。話の流れでトイレを貸してもらおう、と渡辺は思った。

「?」
「あ、すいません。一番多い場所は…えー…トイレですね」
「へぇートイレなんですか。じゃ、ちょっとトイレで使ってみようかしら」
「かしこまりました。では、トイレまで運びますね」
「あ、手伝いますよ」
「あ、ありがとうございますっ!」

内 心、渡辺はホッとした。『スーパークロスベアー』の重さは20kgで、今の渡辺が一人で持つと、膀胱並びに尿道が決壊し、強制放尿する危険があったのだ。 2人がかりなら大丈夫、と思い台車から降ろして、トイレ前まで持って行くのを手伝ってもらった。大量の汗をかいている渡辺。

「あれ、渡辺さん、汗かいてますね。外、暑かったですもんね。冷たいお茶でも飲みますか?」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
「そんなこと言わずに、飲んでいってくださいよ」
「あ、その前にお手洗いを……」

渡辺の言葉を聞く前に台所へ消えていったハルミ。渡辺は思わず「ヤベェ」と言ったしまった。台所へ来たハルミはニヤっと笑った。



今年で71歳のハルミはレズである。さらに、観察力がハンパない。同年代の渡辺を見た瞬間、『欲しい』と思ってしまったのだ。そして、『スーパークロスベアー』を使う場所を渡辺に聞いたときも見逃さなかった。ハルミは気付いたのだ。渡辺の尿意に。



『遅い。遅すぎる。もう5分経つぞ。たかがお茶を入れるのになぜこうも時間がかかるんだ』
73 歳の渡辺にとって、尿を我慢するのは、正直、出産より苦しい。渡辺はいてもたってもいられず「すいませーん。お手洗い借りてもいいですか」とそこそこ大き い声で尋ねてしまった。ハルミはニヤッと笑い「どうぞー。すいません、もう少しでお茶が用意できます」と言った。『ふっ。トイレに入れるのであればな』

渡 辺はやっと放尿できると思い、トイレの扉を開けようとした。ガッ。10cmほど開いたがそれ以上開かない。『スーパークロスベアー』が邪魔で開かないの だ。かと言って自分で動かすと、力んでしまい、確実に強制放尿してしまう。万事休すの渡辺。先日、娘に老人用オムツを進められ、年寄り扱いするなと言って かなりキレてしまったが、今となっては娘の言葉が脳内で無限再生され、それが次第にハウリングとしていった。

「あ、ああ、あ、あ、あ、あああ」

そして、ここでとどめの一声である。『お待たせしましたー。お茶、どうぞ』


ピキーン!渡辺の中で何かがはじけると、尿道が決壊し、一気に放尿してしまった。渡辺の尿が『スーパークロスベアー』のボディにかかる。

「あっ」
「も、申し訳ありませんっ」

よほど我慢していたのか、放尿の勢いが強くなった。なおも、尿が『スーパークロスベアー』の灰色のボディにかかっている。

「んんっ」
「ちょっとどうしてくれるんですか」
「大変申し訳ありません。この事は内密にお願いします。何でも言うことを聞きますので」
「……なんでも?」
「はいっ」

渡辺の尿が止まると、ハルミは渡辺に近づいた。

「ひっ」
「なんでも言うこと聞くのよね」
「は、はい」

そう言うと、ハルミは渡辺にいきなりキスをした。

「お、お客様」
「なんでも言うこと聞くんでしょ」
「……」

ハ ルミは再びキスをした。2回、3回と軽くキスをしたかと思うと、次は舌を入れてきた。渡辺もそれに従い、舌を絡ませた。さらに濃厚になっていき、入れ歯同 士がコツンと当たった。そして、やっとハルミの舌は渡辺の舌を解放した。渡辺の顔がほんのり赤い。唇同士離れると唾液が絡み合った液体が糸を引いていた。 そして、それが『スーパークロスベアー』にベトッとかかった。

「お…お客様ぁ…」

ハルミの手は渡辺の恥部へと侵入させていた。

「あっあっおっお客様ぁっ」
「……スーパークロスベアーの使い方教えてくださる?」
「は、はひぃっ」

ハ ルミの指は渡辺の死にかけた敏感部を刺激していた。何十年ぶりかの刺激、そして初めての体験に渡辺はただのエロいババアになっていた。「MOTTO、 MOTTO」と渡辺は心の中で叫んでいた。そして、渡辺は『スーパークロスベアー』の電源を入れた。『スーパークロスベアー』は機械音を放ち始めた。

「さ、渡辺さん。スーパークロスベアーをあてがいなさい」
「え?」
「あなたのお姫様にスーパークロスベアーをあてがいなさいっ!」
「ひぃぃぃぃ」

言われるがままに『スーパークロスベアー』にまたがる渡辺。モーターで動いている『スーパークロスベアー』は小刻みに動いている。そして、その老いたお姫様にあてがう渡辺。

「にゅぴぃぃぃっイイ!すごくイイ!」
「いやらしいお姫様ね!じゃぁもっと気持ちよくなりなさい!」

そう言うとハルミは『スーパークロスベアー』の『お急ぎモード』のボタンを押した。すると、『スーパークロスベアー』はさらに大きい機械音を放ち、さらに激しく小刻みに動き出し、老いたお姫様を刺激した。

「あびぇぇぇぇぇ!も、も、もう、らめぇぇぇぇぇぇ」

渡辺の恥部からは、尿と愛液が一気に放出され、『スーパークロスベアー』に大量にかかった。

その瞬間、『スーパークロスベアー』はショートし、小規模な爆発が起き、二人は血まみれで倒れた。渡辺の使い道のない性器は破壊され、ハルミの下腹部は小腸を撒き散らしていた。

スーパークロスベアー

スーパークロスベアー

  • 小説
  • 掌編
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  • 恋愛
  • アクション
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
更新日
登録日
2013-12-26

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