好きとは

「ねぇ、あの子のどこが好きなの?」

僕は自分の好きな人を告白した友達にそう言われた。

どこなんだろう。
言われた言葉が頭の中をグルグル回って離れなかった。
綺麗で整った顔?
誰にでも優しい性格?
無邪気に笑うその笑顔?

わからなかった。
何回も何回も考えてみたがわからなかった。


「わからない。」

素直に僕はそう言った。

友達はそれを聞くと僕に言った。

「なら、手を引いてくれない?」

唐突に友達は彼女が好きだと言った。

彼は彼女の優しい性格が好きだと言った。

そして、どこが好きかもわからない僕に彼女を好きになる資格はないと言った。


どうなんだろう。
人を好きになるのに理由なんか必要なんだろうか。
直感的に好きとか、そういう理由はダメなんだろうか。
むしろ逆にそうではないのは失礼なのではないか。
優しい性格が好きならべつに彼女じゃなくてもいいんじゃないのか。
もし、同じ性格でもっと好みの顔の子がいたらどうするんだろうか。


結局僕は答えがでなかった。

好きとは

好きとは

友だちに好きな人がいると告白した僕。 それに対してかえってきた言葉とは...!?

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日
2013-12-25

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