鑑賞記録-岡佐和香vs木田ゆきの「冬の怪談 舞踏と朗読」より


新宿にあるmy room BAR ROSSOにて鑑賞。
まずその空間が素敵だった。薄ぼんやりとしてムーディーなBARカウンターを眼前に、僅かばかりのアクトスペースが魅惑的に広がる(壇上、背面のレンガ装飾が印象的)。コの字型で囲うようにして30席ほどの客席が配置され、手を伸ばせば演者に触れられそうな近距離でまさにパフォーマンスが行われる。この垣根の無さもまた、良くも悪くも非常にスリリングであった。
「舞踏」「朗読」「尺八」が“怪談”をテーマにセッションを行う。各々がそれぞれに思い思いのアプローチで表現しているものの、生意気にも欲をいわせていただくならば、いささか細部におけるこだわりが脆弱で、惜しいとさえ感じられる箇所が多々見受けられた。やはり「真に納得がいく表現」に対しては、血眼で対話をし続けなければいけない。これは責務である。可能な範囲で妥協をはじめれば切りもなく、やがては霧がかって「納得のいく表現」そのものすら解らなくなってしまわぬ前に。勿論、おのれへの反面教師の意も込めて。記す。

鑑賞記録-岡佐和香vs木田ゆきの「冬の怪談 舞踏と朗読」より

鑑賞記録-岡佐和香vs木田ゆきの「冬の怪談 舞踏と朗読」より

「新宿にあるmy room BAR ROSSOにて鑑賞。 ……」

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-12-18

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