ドラえもん最終回『Trace of memores~思い出の軌跡~』(10)
Trace of memores(10)
なんとか監獄内から抜け出す事に成功した三人は、トンネル状に形成された不思議な空間をただ静かに漂っていた。
この世界は通常我々が存在する世界とは異なる場所……
船外に拡がるその光景は、初めて見る者であれば誰もがその異様さに息を呑むであろう。
七色に輝くマーブル模様のトンネルと、その中に混じって描かれる針時計の絵柄。
視界一杯に拡がるその輝きは、前から後ろへと流水の如く流れ行き、時計の絵柄は波打つ壁面に合わせてその姿を歪ませている。
トンネル全体もまた、大きくそしてゆっくりと揺らいでおり、まるで生命の脈動とも呼応とも感じとれるとても不思議な雰囲気を漂わせる。
ここは万物の存在、存在の根源……
未来を創り、刻を司(つかさど)る場所……
未来の人々は、この不思議な空間世界をこう呼んでいた……
──時空間、と。
《時空間》・・・
別名、『時元空間』・『時空ホール』とも呼ばれ、本来我々が存在する世界とは異なる超空間世界を指す。
この空間は我々が通常生活している世界とは異なり、三次元にもう一つの次元(刻の流れ)を足した世界だと言われている。
この世には通常あまり知られていないが、いくつかの異なる次元が存在している。
それら複数の異次元空間は、それぞれが個々に存在しながらも互いに干渉し合い、全ての空間ベクトルを同一方向に向かう事によって一つの絶対的世界観を形成している。 だが、それらの多空間を理論的に分けて認識・識別形成する事により、各々が……・・・
──と、まあ、細かくゴチャゴチャ説明してしまうと非常に理解しずらいので、ここは簡単に一言……
『科学の力を使うことによって「時」をコントロールする事が出来る世界』
──で、ある。
つまり、超科学の力を使ってこの時空間を利用する事により、未来や過去へのタイムワープや、時間的移動短縮のワープ航行が可能となるのである。
もちろん今、フリーク達が乗っている船、タイムパトロール艇もその『科学の力』であり、タイムマシンとしての機能を備えている事は言うまでもない。
未来の時代、この技術が発明されてから人類の行動視野は爆発的に広がる事となる。
22世紀の世界では、このタイムマシンを使った時間旅行『タイムトラベル』が人々の間で流行している程であり、人類にとって過去・未来という時間的価値観は当たり前の様に変わってしまっている。
だがしかし、ここまでタイムワープが一般化してしまうと、この技術を利用して悪用する者が出て来るのもまた必然である。
過去に戻り犯罪を犯す者。
私利私欲の為に行動を起こす者。
はたまたずっと遠い過去まで遡(さかのぼ)り、歴史そのものを改変・改革して新しい世界の支配者に成ろうと企(たくら)む者まで現れる始末だ。
その為、未来の警察はそれらの歴史的犯罪を取り締まり、管理する為の新たな組織を結成する事が余儀なくされた。
数々の厳しい訓練・試練を乗り越え、より優秀で、より強靭な者達を厳選し、全て凶悪犯罪者に対応すべく集められた超エリート集団──
そう、これが『タイムパトロール隊』誕生の始まりなのである。
タイムパトロール隊の厳しい取り締まりは、人種・種別はもちろん、その立場・権力を問わず自分達の意思によって全ての判断権限が許された特殊エリート集団なのである。
そして彼等によって捕らえられた犯罪者達は、タイムパトロールの管理下による時空犯罪刑務所に服役する事となる。
もちろんフリーク達三人もまた、航時法に違反しそれぞれが個々の犯罪に手を染めて来た者達なのだ。
「ア、アニキッ! 大丈夫ですか!?」
小太りの男は奪取した船の基本入力を終えると、直ぐさま席を立ち上がり急いで長身の男の元へと歩み寄った。
そこには片足を投げ出す様な恰好で床へ座り込み、力無く壁にもたれ掛かる男の姿が……。
小太りの男はその姿に想わず慌てふためいた。
「ア……アニキッ!?」
その声に反応するかの様に、男の頭がゆっくりと持ち上がる。
「チッ……バ、バカ野郎が。 こんなモンでいちいち騒いでんじゃねぇ……! そんな事よりテメェは早くダンナのサポートに入りやがれっ……てんだ………………」
そう言うと小太りの男を強く睨みつけ、重そうに持ち上げたその頭をそのまま背の壁にぶつける様に預けた。
何時もは気位い高く、決して人に弱みを見せる事のない男が、こうも表わな姿を見せるなど普段からは想像もつかない事であった。
よく見れば顔は蒼白に染まり、その額からは脂汗が滲み出している。 肩は激しく上下し、息はかなり荒くなっていた。
小太りの男は、投げ出された足元にチラリと視線を移してみる。
衣服は広い範囲に赤黒く染まりきっており、その出血量からレーザー線は脚を貫通したであろう事が容易に見て取れた。 傷は思っていた以上に重症である。
しかし、そんな男の心配とは裏腹に本人はたいした事じゃないと強がって見せている。
だが実際、レーザーで撃たれた傷というものはそう簡単なものではない。
その出力にもよるがレーザーの殺傷能力は鉄ぐらいなら簡単に溶かすだけの力を持っている。 それが人体であれば改めて言うまでもない……
──骨ごと丸々、瞬間蒸発である。
もちろんその傷口はレーザー熱により体の内側からも焼かれ、身体組織はズタズタに破壊される。
さらに彼は、そんな状態で少しの距離とは云え歩行までしてしまっている。
骨の支えが失くなった足に体重が乗り、その隙間が無造作に押し潰されてしまう事は自明の理である。 その痛みは計り知れない。
すでにここまで酷くなってしまっては原始的な治療で元通りに治す事はまず不可能である。 完治させる為には22世紀以降の科学治療技術が必要であった。
小太りの男は船内をキョロキョロと見回すと急いで救急道具を探し始めるが、長身の男はすぐにその行動を止めさせる。
「クッ……よ、余計な事してねぇで……テメェは早く席に戻りやがれ…………ッ!」
「し、しかしその傷じゃ……」
「──う……うるせぇッ!! ……んなもんは後でどうにでもなる! それより今はこの場からとっととズラかる方が先だろうがッ!! ……そ、それともテメェは、奴らがこのまま素直に見逃してくれっとでも思ってんじゃねえだろうな……ッ!?」
「うっ……そ、それは………………」
「だったら、早く……しろ……ッ!!」
「……へ、ヘイ。 わかりやした……」
小太りの男はその言葉に何も返すことが出来ず、渋々ながらもフリークの隣の席に戻る事を余儀なくされた。
だが実際、今は長身の男が言うように時間が無い事も確かであった。
船の強奪に成功したとは云え、逃亡自体が完全に成功した訳ではないのだ。 本来なら直ぐにでも行わなければ成らない作業が山積みなのである。
中でも特に最優先で行わなければ成らないのは、船の航行能力と火器管制のチェックだ。
この後、タイムパトロール隊の追跡によって戦闘になる事は明らかであり、その戦闘の隙を見付けて一気に離脱する為の飛行能力が必要となるからだ。
小太りの男はアニキへの心配を残しつつも、不慣れな手つきで目前の端末を打ち始めた。
そして打ち始めて数秒もしない内に男の表情に変化が起こる。
「……ッ!?」
「フ、フリーク様ッ!!」
それは驚きから来る悲鳴にも似たものであった。
モニターの一つに友軍機接近の表示が映し出された為だ。 タイムパトロールの追跡隊である。
レーダーに表示された数は三機。 それぞれがこの船と同型の最新鋭船であった。
「ふん、流石に早いな。 この対応の速さ…………奴らの意地が伝わって来るというものだ」
だが意外にもその口調は、小太りの男とは違ってとても冷静なものであった。
「そ、そんなのんきな事を言ってる場合じゃ……ッ! 奴らにここまで接近されてまともに逃げ切ったなんて話、今まで聞いたことがないですぜッ!」
「フン、馬鹿者が。 それは通常の場合に限っての事だ。 この船は奴らと同型機。 同じ能力を持った者同士であれば守り退く方が有利だと決まっている。 まして向こうにはくだらん行動制限が有る。 状況を観れば、どう考えたってワシらの方が有利。 奴らには何も出来ん!」
フリークはそう言いながら操舵桿を強く握り締め、スロットルに手を延ばした。
「よしッ! このまま一気に逃げ切るぞッ!」
「へ、ヘイッ!!」
フリークはそのままスロットルレバーを一気に押し込み、エンジン出力を最大まで引き上げる。
船体はそれに呼応する様に強い光を放ち出し、高エネルギーによる超加速によってその姿を一筋の線光へと変えていった。
一方その頃、フリーク達を追走するタイムパトロール隊の船内では、ある一つの議論にざわめき立っていた。
「隊長、お願いしますッ! 発砲の許可を認めて下さいッ!!」
「……ダメだ。 危険すぎる」
「しかし、このままでは捕らえる処か追い付く事すら不可能ですッ!」
「……それでかまわん。 今はこのまま追走出来ていればそれで良い」
「で、ですが──」
「──ダメだと言うのが分からんのか! 同じ事を何度も言わせるな。 お前達がいくら頑張ろうと許可を出す訳にはいかん!」
「し、しかし隊長ッ!!」
先程からこの互いに退くことがない口論によって、タイムパトロール隊船内は不穏な空気に包まれていた。
本来、隊長の命令というものは絶対であり、余程の事がない限り異論など唱えることはない。 リーダーの判断にいちいち反論していては、隊として機能しなくなってしまうからだ。
チームとして行動している以上、隊長の指示は絶対であり、目的遂行の為にも連帯を持って迅速に行動する事が最も重要なのである。
だが、若い隊員達は今回の事に限り、隊長に対して強い要望を訴え続けていた。
しかしそんな隊員達の熱い言葉も空しく、隊長は決して聞き入れ様とはしなかった。
もちろん隊長とて、何も理由なしに却下している訳ではない。 それにはちゃんとした理由がある。
その理由とは……
『危険である為』
──で、ある。
この一言だけで判断すると、非常に簡単な理由に聞こえるが、実際は言うほど単純なものではない。
この時空ホールというものは一見すると、泡の様なもので形成された只のトンネルの様に見えるが、それは世界というものを『別の形』に形成されたものであり、我々人類、地球、大宇宙……この世に存在する在りとあらゆる全ての物質世界を時空ホールという形で表しているものなのである。
突き詰めて言えば、ホール壁面の一つ一つは我々が存在する三次元世界であり、ホールの長さは過去から未来へとその世界が創り上げてきた歴史そのものなのである。
もし、この時空ホールに傷を付けてしまう様な事があれば、その歴史に影響が現れる事はもちろん、場合によっては未来そのものが変わってしまう危険性もある。
実際、人類の歴史の中には通常では考えられない不思議な事象が数多く言い伝えられている。
人が突然目の前から消え去った……行方不明だった小さな子供が翌日に何十万キロも離れた場所で発見された……島や大陸が一晩で消え去ってしまったなど、数々の逸話が歴史として存在するが、これらの現象は大抵この時空ホールの影響による所が多い。
その為、ホール内では常にタイムパトロール隊が巡回をし、不慮の事故から意図的な犯罪まで、全ての事柄から細心の注意を払い歴史を守って来た。
それを今、凶悪犯罪者逮捕の為とは云え、時空ホール内で銃撃発砲するなど以っての外なのである。
隊長が言う「危険である」という言葉は至極当然の判断であり、当たり前の事なのだ。
しかし、若い隊員達だって決して馬鹿ではない。 今更そんな事を言われなくとも重々承知している。
だが、それでも若い隊員達にはどうしても退けない……いや、退きたくない理由があったのだ。
「隊長、我々とて危険性は十分に理解しておりますッ! ですが決して主砲による発砲許可を求めている訳ではありません。 ただの機銃による威嚇の射撃です! この程度のものであれば歴史への影響はほぼ無いに等しいは筈です!」
「私は……いえ、我々一同はこの仕事に誇りを持っています。 今日まで時空刑務所“脱獄率0%”という歴史を創り上げて来ました! その歴史は歴代の隊員達から現在、そしてこれから先の未来へと繋げていかなくては成らないものです! この脱獄不可能と云う“事実”は、犯罪者達への抑制にもなっています! それをここで……この様な事でこの永い歴史を壊して仕舞うなど私には考えられません!」
強くそう言い終えると、その若い眼光を真っ直ぐに見据え、その想いの全てをぶつける。
隊長はそんな彼等の言葉に、静かに耳を傾けていた。
意地とプライド、そしてタイムパトロール隊としての誇り……
彼等の口調には迷い一つなく、強い意思と気持ちが十分に伝わって来る。
隊長はそんな彼等の想いをしっかりと確認すると、ゆっくりとその口を開いた。
「……だから撃たせろ、と?」
「ハイ!」
「自分達のエゴの為には多少の危険は仕方がない……と、そう言うのだな?」
「ッ……た、隊長ッ!! 私は別にそういう事を言っている訳ではありません! 我々は──」
若い隊員達がさらに言葉続け様としたその時であった。
「──だまらんかぁッ!!!!」
それまでただ静かに聞いていた隊長であったが、その表情を一変させ、怒号一喝により隊員達の言葉を一気に断ち切った。
「多少の危険なら大丈夫……だと? 脱獄率0%? 誇り? 歴史?……馬鹿も休み休み言わんかッ!! 自分が何を言っているのか分かっているのかッ!! お前達が言っている事は、ただ自分達のミスを揉み消そうと言い分けをしているだけではないかッ!! 違うかッ!?」
「我々タイムパトロール隊の存在意義とはなんだ!? 自分はエリートだと誇示する事か? 見栄か? 誇りか? そういったモノではない筈であろう! 我々の使命は『人類の歴史とその未来を守る事』だ!」
「それをお前達は、本来守らなければ成らないものまで自らの手で危険に晒(さら)そうとしている!」
「いくら綺麗を言い並べようと、今、お前達が言っている事は、ただ自分の立場可愛さの為にワガママを言い喚(わめ)いているに過ぎん! これをエゴだと言わず何と言うんだッ!!」
厳しくそう言い放つと、隊長は大きく室内を見渡した。
いつもはとても平和的で温厚である隊長が、これ程に憤怒する事は非常に珍しい事であった。
その事もあってか、そこに居る誰もがその激高に驚き言葉を失う。
隊員達はただ言葉を無くし、その場に視線を泳がせた。
実際、彼等も本当は分かっていたのだ。 起こっては成らない筈の現実からただ目を背け、がむしゃらになる事で自分達の気持ちを誤魔化そうとしていた事に……
その場に居るだれもが言葉を失い、そして視線を落とした……。
隊長の言葉に言い返す言葉が見付からない……いや、見付かる筈もない。
その内容はすべからく事実であり、また正論であるからだ。
数秒の静寂……。
静まり返る室内……。
沈黙がその場を包み込み、計器の音だけが淡々とリズムを刻み続けていた。
まるで止まってしまった空間に、忘れられた時を認識させられるかの様に……
だが、そんな空気を一重に破ったのは隊長であった。
隊長は小さくため息を吐くと若い隊員達をもう一度見回し、今度はゆっくりとした口調で口を開く。
「……確かに、今お前達の言う判断は決して正しいとは言えん。 だが、言いたい事は良くわかる。 私とてこの様に無様な結果を受け入れる事など容易には出来ん。 しかしだ……しかし、だからと言って根本となる理念は決して忘れては成らなんのだ。 我々には人類の歴史を守る義務がある。 その為にはこの命だって賭けよう」
「……」
「だが今現状、我々に出来る事はただ犯人を見失わない様追跡する事。 今ここで見失う様な事があれば、それこそ完全に奴らの脱獄を許した事になってしまうからな。 これだけは何としてでも阻止せねばならん……わかるな?」
「………………はい」
隊員達は彼の言葉に返事をするも、その反応は薄い……。
希望としていたモノが完全に断たれ、彼等の中に諦めの気持ちが支配しようとしていたからだ。
また言い換えれば、それ程までに現状は不利なのである。
同一機体による追走と云うものは、基本互いにその差はない。 しかし、それはあくまでも同一条件の場合に限ってのこと。
彼等と犯人達とでは、一見同じに見えるもそれが全く異なっている。
今、議論となっていた『発砲の自由』こそが、正にその差なのである。
発砲出来ない自分達とは違い、犯人達は撃ち放題だ。
彼等にしてみれば世界や歴史がどうなろうと知った事ではない。 むしろ混乱してくれた方が、逃亡するにあたって好都合となる。
そして当然、犯人達は発砲してくるであろう。 しかも隊長の考え方からして、その銃撃は全て『受ける』しかない。 かわせば時空ホールに当たってしまうからだ。
もちろんそれらを防ぐ為にバリアなどの防御壁は展開する。 だが、それは同時に相手に逃げ切る機会を与えてしまう事がほぼ確定してしまう行為なのである。
莫大なエネルギーを必要とするバリア防壁は航行能力に多大な影響が及ぶ。 出力が落ちた飛行速度では犯人達に付いて行く事すら難しい。 同一機体だからこそ、その差が大きなものとして露骨に表れてしまうのだ。
今、隊長が何を言おうと、その事実だけは決して変わる事はない。
隊員達の落胆は至極当然の事なのである。
隊長はそんな士気の揚がらない彼等の心境を察すると、今度は言葉を少し変えて語り直した。
「……お前達は少し勘違いをしている様だ。 私は何もこのまま諦めろなどとは一言も言っておらん。 それ所か、このまま奴らをみすみす見逃すなど以っての外だ」
「で、ですが……」
「犯人達は必ずこのホール内で捕まえる。 その為の準備も進んでおる。 だが、今はその為の時間稼ぎが必要なのだ」
「!?」
「お前達は一つ大切な事を忘れている様だが良く思い出せ。 我々がすべき行動は始めから決まっている」
「忘れている事……ですか?」
「そうだ。 それは──」
隊長が続けたその言葉は、隊員達の沈み込んでいた眼に少しづつではあるが希望の光を取り戻すものであった。
その内容は決して確実とは言えるものではない。 だが、沈んでいた彼等の士気を上げるには十分なものであった。
その言葉に先程までの静寂が嘘だったかの様に、一人また一人とその熱が沸き上がり始める。
「──と言うことだ。 私の言っている事が分かったならば急いで持ち場へ着け! 我々のすべき事はただ一つ! 奴らを決して逃してはならん!」
「は、はいッ!」
「全てのエネルギーをカットしろ! 生命維持も限界まで抑え込め! 全エネルギーを飛行出力に回すんだ! 我々の覚悟を今こそ見せ付ける時だッ!」
「了解ッ!!」
その号令をきっかけに先程までとは打って変わり、それぞれが己の使命に目を醒ます事となる。
自分達の正義とは何か……
誇りとは何か……
各々が、自分自身に言い聞かせる。
己が使命と目的を……
諦めない心をその心中に刻み込み、今は目前の目標をただ目指す。
我々はどんな事があっても決して諦めない。 その全てを掛けてでも必ず目的を遂行してみせる、と。
(つづく)
ドラえもん最終回『Trace of memores~思い出の軌跡~』(10)