わすれもの
ご飯粒が頬にひっついている
何度もご飯を聞いてくる
トイレがうまくできない
排泄時は格闘になる
しばしば徘徊する
そのくせ道に迷って帰れなくなる
私の顔を時々忘れる
しまいには泥棒扱い
でで行けと言われる
ああ
優しく強い
母親はもう死んだのだ
それでも
そうだとしても
私の母なのだ
治らないと分かっていても
あの頃の彼女が戻ってくる
淡い期待と
これからの絶望を胸に
今日も母と戦う
わすれもの
ご飯粒が頬にひっついている
何度もご飯を聞いてくる
トイレがうまくできない
排泄時は格闘になる
しばしば徘徊する
そのくせ道に迷って帰れなくなる
私の顔を時々忘れる
しまいには泥棒扱い
でで行けと言われる
ああ
優しく強い
母親はもう死んだのだ
それでも
そうだとしても
私の母なのだ
治らないと分かっていても
あの頃の彼女が戻ってくる
淡い期待と
これからの絶望を胸に
今日も母と戦う
わすれもの