鮎川麻里子と達也

一話~完結

【鮎川麻里子と達也】



【一話】



「いやあぁぁーー! 何するのおおお! 貴方達は誰なのおお!! はなしてえぇー!! やめて! やめて! やめてえぇー! ぅぐううう!!」

 日曜日の昼過ぎ宅配便を装った数人の覆面の男達は応対に出た麻里子を押し退けて部屋に入ると、突然、麻里子を羽交い絞めにしそのまま中へと引き摺った。 麻里子は抵抗しつつも六人の男に敵うはずなく土足で入った男達にリビングの奥の寝室へと拉致された。
 そしてベッドに仰向けに押し付けられた麻里子は男達に両腕を後ろにロープで縛り上げられた上に口を粘着テープで塞がれた。 麻里子は直ぐに起き上がろうしたが男達に依って仰向けにさせられ再びベッドに押し付けられた。 
 
「中々の上玉じゃねえか♪ 俺の好みの女装子(おんな)だぜ♪」
「兄貴の好みは知り尽くしてますからねえ~♪ 大柄で頑丈そうな女装子(おんな)でしょ♪」
「あっはははは♪ これが俺への誕生日のプレゼントとは気が利くじゃねえか♪ 美味そうな女装子(おんな)だぜ!」
「どれどれ♪ 面も中々じゃねえか~♪」
「ううううー!! うううううー!!」
「ふっ♪ そんなにモガクなって♪ こんな状態で今のお前に出来ることは何もねえんだからよ♪」

 ベッドを取り囲んだ五人の男達のリーダー格らしい男は、ベッドに腰掛けて立ち上がろうと暴れる麻里子を片手で押さえつけて頬を掴んで顔に見入り、麻里子は険しい顔で目の前の男を睨み付けた。

「おっと! こりゃとんだ失礼を♪ おい、みんな靴を脱いで玄関へ置いて来い。 ああ、俺のも頼む! ほらぁ! 暴れんな! この女装子(あま)!! バシンッ!」
 周囲に靴を脱ぐように命じた男は自分の靴を手下に渡すと、暴れる麻里子の頬を右手で平手打ちし、麻里子は弾みでベッドをバウンドさせた。

「お前、百八十五くらいあるだろ? 俺はなあ~ お前みてえな大柄の女装子(おんな)を可愛がるのが好きなんだよ~♪ あっははははー♪ 堪んねえぇなー♪ 俺達が何者かって? そんな顔してるな~♪ 俺達はただの女装子キラーだよ♪ お前みたいな、いい女装子(おんな)を味見すんのが何よりも好きなクラブ活動みてえな集団だぁ~♪ まあ、たまたま俺の誕生日だってんで、コイツらが俺のために御馳走を用意してくれた。 ただそれだけだ♪ まあ、お前とは今日が初めて会うんだがヤツがお前のことをチョイチョイ見かけてらしくてなあ~♪」
 起き上がろうしなくなった麻里子をニヤニヤと薄笑み浮かべる男は麻里子の頭がカツラではないことを確かめ、麻里子は首を振って逃げた。

「ううぅー!! うーー!! ううーうー!!」
 首を持ち上げて声にならない声を目の前の男ら浴びせた麻里子の髪の毛は振り乱れた。

「大声を出したり騒がないと誓えば粘着テープは外してやる! 但し破ればまた平手打ちして口を塞ぐ!」
 男の話しに麻里子は首を振って答えると、男は麻里子の口から粘着テープを剥がした。

「人殺しいいいいーーー!! 助けてええええーー!!」
「チッ! この女装子(アマ)ー! バシンッ!」
「キヤアァー!」
「この馬鹿女がああ!」

 男は再び麻里子の頬を平手打ちするとねんちゅくテープで口を塞いだ。

「兄貴! とっとと楽しんだらどうです!?」
 宅配便を装って麻里子にドアを開けさせた小柄な男が麻里子を平手打ちした男に声を掛けた。

「ああ。 そうだな。 女装子(おんな)の口を塞ぐには味見するのが一番だからな♪」
「ああ、兄貴! この女装子(おんな)、山田健二って言う本名のようっすよ♪」
「おいおい、本名にしちゃあ、随分とお笑いがかってるじゃあねえか♪」
「確か表札には鮎川麻里子って出てたよなあ~♪ あっはははは♪ こんなデケえ形して鮎川麻里子だってよおう~♪」
「コイツはいいや♪ あっひゃひゃひゃひゃひや♪」
「こりゃあ傑作だあ~♪ ゲラゲラゲラゲラゲラ♪」
「全くだあ~♪ だははははははははははは~♪」

 男達は麻里子の本名を口にすると次々に腹を抱えて爆笑を繰り返した。 そして一人の男が麻里子の黒いストッキングに包まれた足を手の甲で撫でた瞬間、麻里子は全身に鳥肌を立てて震撼の表情ょ浮かべた。

「しかしデッケえ女装子(おんな)だな~ こりゃあ兄貴向けだわ♪ あっははははは♪」
「おい! お前、豊胸してそうだな~♪ 下はペニクリ付いてるんだろ? 女ホルもやってそうだし♪」

 麻里子の目の前にいる男は麻里子の首元を右手で押さえると、その視線を麻里子の胸に当て続けそして麻里子の目を見た。 だが麻里子は勝手に箪笥を開いてゴソゴソしている別の男の方を睨んだ。

「どうした? 泣きたいのか!? まあ、まて。 そのうち嫌でも泣き叫ぶことになるから。 女装子といえども心は女… 辱め受けたらそりゃあ大泣きするだろ。 楽しみだな… おいおい、その辺にしとけ! 俺達は強盗じゃあねえんだ!」
 男の一声に数人の男達は箪笥から離れ麻里子の枕元に引き出しの中にあったコンドームを放り投げた。
「お前。 彼氏がいるのか… 災難だったなー。 アイツに見つからなきゃ幸せの最中だったのにな… しかし。 見つかった。 まあそう言うことだな♪」
 男は麻里子の乱れた髪を直しながらブラウスのボタンをパチパチと慣れた手つきで外し始めた。
「因みに抵抗はしていいぞ… とめたりはしない。 だが抵抗すればビンタの数発は覚悟しろよな!」
 男の言葉に麻里子は目を吊り上げて睨んだが、ブラウスのボタンがスカートの直ぐ傍まで外されると、麻里子は顔を強張らせた。
「どうする? 泣き叫べるようにテープを剥がしてやろうか? お前はどっちみち俺達にまわされるんだ…」
 男の落ち着いた態度に麻里子は首を横に回して目を潤ませた。
「よし! じゃあ剥がしてやるよ。 お前みてえな女装子(おんな)の泣き叫びを聞きながら方が俺も感じるからな♪」
 首を倒した麻里子の耳たぶを左手の小指で撫でた後で男は粘着テープを剥がした。
「お願い! こんなことしないで! 警察には何も言わないから! 助けて! お願い!」
 麻里子は男の方を見て訴えるように声を大きくそして震わせた。 その瞬間、男は突然麻里子の胸元を右手で左右に肌蹴た。

「いやあぁー! お願いやめてえ! やめてえぇ! お願い!!」 
 黒いスリップを肌蹴られて震撼した麻里子は叫んだ。

 泣きそうな声を出して哀願する麻里子の声が聞こえないかのように、今度は麻里子に跨って着ていた白いブラウスを両手で大きく両肩が見えるほどに捲り上げた。

「お願い… お願い… お願いだからやめてえぇ……」
 男は無言のまま哀願する麻里子の胸元に頬ずりしてスリップのレース部分の匂いを嗅ぎ、他の男達は麻里子の胸元を凝視してニヤニヤしていた。

「おい! お前らも気を利かせろや! 御嬢さんが哀れだろうがあ!」
 男はベッドの回りにいる男達を一喝すると、男達は一人ずつ寝室を出てドアを閉めた。 

「いい匂いだぁ… お前、性同一の方か? いい胸してやがる…」
「ぅぐうう… お願いです! 許して! 許して下さい!」

 首を縦に振って顔を強張らせ涙を流し始めた麻里子の両肩からスリップの肩紐が外された。

「そうか… ただの女装子にしちゃ気合が入ってると思ったぜ…」
 肩から外したスリップの肩紐を弄り始めた男はブラジャーの上から大きさを核にかするかのように両手を胸に重ねた。
「いやあああぁー!! やめてえぇぇー! 助けてえぇー!!」
 麻里子は突然、上半身を弾ませて首を左右に振って暴れた。
「ふっ! 堪んねえぇ! もっと叫べ! もっと暴れろ~♪ うっはははは♪」
 男は暴れる麻里子を見て顔の筋肉を柔らかくして嫌らしく喜ぶと、麻里子の両肩からブラの紐を外しそして乳房を晒した。
「いやあああぁぁーー!!」
 麻里子は上半身を左右に激しく振ってCカップの乳房をプルプル揺らせると、男の目は無造作に大揺れする乳房に釘付けに、そして涙を流して顔を強張らせる麻里子に目を血走らせた。
「あっははははは♪ 言った通りだろう♪ 泣き叫ぶって♪ あっはははは♪」
 男は暴れる麻里子の乳房に目を釘付けにしながら、大きな声で大笑いし麻里子が疲れるのを待った。 そして数分後、麻里子が疲れて暴れなくなってベッドに仰向けになると男は口を開いた。
「綺麗な乳首してるな… お前の彼氏ってのはいつもこんな綺麗な乳首を吸ってんのか… いいなあ~」
 男は疲れ果ててグッタリしている麻里子の右乳首を左手の中指で軽く弾くと、麻里子は身体を大きくビクかせて再び身体を左右に振って暴れ始めた。

 男は再び麻里子が疲れるのを待ちながら柔らかく震える乳房の揺れを楽しんだ。 そして数分後、疲れ果ててグッタリした麻里子の頬を「バシッ!」と、平手打ちすると「ほらほら~もっと暴れないと~♪ あっはははは♪ 乳房が俺に食べられちまうぞお~♪」と、麻里子の両肩を手で大きく揺さぶった。
 だが、麻里子は観念したとばかりに首を横に倒してピタリと叫ばなくなり涙だけを頬に伝えて白いシーツを濡らした。 そして男の両手が麻里子の乳房に覆い被さった瞬間、麻里子は再び「いやああああぁー!!」と、背筋を凍らせて叫び始め、男が両乳房を親指と四本の指で掴むと「放してえぇ! 放してえぇー!」と、泣き叫んで暴れた。
 そんな麻里子をもてあそぶように男の両手が乳房から離れると、今度は仰向けの麻里子の両乳首を両手の指で「ギュゥ!」と、摘んだ。 麻里子はその痛みに「痛ああぁーーい! 放して! 放してえぇー! 痛あぁーい!」と、暴れるのを止め両目からボロボロと大粒の涙を零しながら男に視線を合わせた。

「痛いんだろうな~♪ てか、お前の胸はバックじゃねえだろ? 本物なのかぁ?」
 男の問いに麻里子は涙ながらに頷いて見せると、男は感心した表情を見せながら右側の乳房だけを軽く撫でた。
「さっきも言ったろ? 抵抗すれば罰を与えるって♪ さてと… そんじゃあそろそろ味見させて貰うか… あんまり暴れるなよな! 女を叩くのは性分じゃあねえんだ!」
 男は両手で麻里子の両頬を挟むと視線を重ねて声をすぼめ、麻里子が吐息交じりに鳴き声を吐き出すと男の両手は麻里子の乳房に添えられそして揉み回しつつ、男の唇が麻里子の乳首を覆い隠した。
 麻里子は乳首に吸い付かれた瞬間、全身を大きくビクつかせ瞼を閉じて唇を噛み締め乳首を転がす男の舌に背筋を凍らせて耐えた。 男は麻里子が黙って耐えていることに苛立ちを覚えたのか、左乳房から放した右手で麻里子の左足を滑らせ始めた。

「いやああぁぁー!! やめてやめてえぇー!」

 突然、抵抗して暴れる麻里子を見て男はニヤニヤしてその手を黒いタイトスカートの中に一気に滑らせた。 麻里子は身体を左右に振って下半身を上下に弾ませ抵抗を繰り返すと、男は突然、麻里子の頬を往復ビンタして黙らせようとした。
 男の手は黒いパンティーストッキングに包まれた麻里子の外モモをそして上モモを忙しく嫌らしく滑ると、麻里子は喉に叫び声を詰まらせて両足をバタつかせると、晒されている乳房が激しく上下左右斜めに大きく揺れ麻里子は嫌悪感に首を仰け反らせた。
 そんな中、麻里子は叫び声の殆どを唸り声に変え、男は心の中で丁度いい女装子(おんな)の叫び声になったと歓喜しつつ、麻里子の腰から黒いタイトスカートを奪い取り床に投げ捨てた。 そしてスカートを外され外気に体温を奪われた瞬間、麻里子は歯を食い縛って尚も足をバタつかせて抵抗した。
 
「くっ♪ 堪んねぇ!」
「いやいやいやあぁ!」
「大人しくしやがれ!」
「嫌だああぁーー!!」
「ほらほらほらあ!!」

 男は麻里子の左足首にロープを回すと、そのまま麻里子の頭上のヘッド部分に押し上げて縛りつけ、続けて右足も同じように縛り付けた。 麻里子は両足を大きく開かされて恥かしい格好を男の前に晒した。 そして麻里子が足を閉じられないように再びロープでベッドの足に縛りつけた男は黒いパンティーストッキングの中に薄っすらと見える白いパンティーを真正面に見て満面の笑みを浮かべて見入った。
 麻里子は必死に両足を閉じようとモガイタがロープは緩むことなく、再び麻里子は瞼を閉じてその恥辱に唇を震わせ涙をボロボロと溢れさせた。 男は黒いパンティーストッキングの中に薄っすらと見える白いパンティーを前に、パンティーの中に隠れる麻里子の恥かしい形にヨダレを零して満面の笑みを浮かべると、突然、麻里子の両足の内モモを両手で平手打ちした。
 
「バシンッ!」
「きゃあぁー!」
「バシンッ!」
「痛い!」
「バシンッ!」
「痛い!!」
「バシバシバシバシバジッ!」
「痛い痛い痛い痛い痛い!!」
「堪らん! 太ももがプリプリしてやがる!」

 麻里子は閉じた瞼を開くと内モモをめった打ちする男の顔つきが豹変していることに恐怖を覚えた。

「ああぁ… 堪らん… この肉付きも大女ならではだな… 小せえ女にないモノだ…」
 男はめった打ちした麻里子の開いた内モモに突然、頬擦りし黒いパンティーストッキングに染込んだ麻里子の匂いを嗅ぎ始めた。 

 内モモのめった打ちから開放された麻里子は、その痛みに顔を強張らせて首を横に倒すと涙と鼻水が枕に滑り落ちた。 男は左の内モモに頬擦りしつつ右の内モモに手を滑らせ目の前の白いパンティーの中にあるモノをウットリして眺めていたが、その白いパンテイーは内側から光沢のある液体が黒いパンティーストッキングに滲み出していた。 そしてそれを見てニンマリと嫌らしく笑みする男は喉をゴクリと鳴らしたが、麻里子は濡れていることに気付いてはいなかった。
 そして数分間、男は左の内モモに頬擦りしていたがやがてその唇を黒いパンティーストッキングに包まれた麻里子の足にギリギリまで接近させると、染込んだ風味を味わうように舌を滑らせ、時折嫌らしい音を立ててチュパチュパとストッキングをすすった。 オゾマシイ触舌(した)と触唇(くち)が麻里子を苦しめ相手の男に激しい憎しみが繰り返したぎり繰り返したが、どうにもならないことに苛立ちを麻里子は覚えていた。
 一緒に暮らしている恋人の達也への贈り物を通販で購入した麻里子は、覗き窓からろくに確かめもしないままドアを開いた自分が自分が憎くてたまらなかったが、何故自分がこんな目に合わねばならないのか不運を恨んだ。 早く消えて欲しいと心の中で念じても男の姿も身体を滑る嫌らしい手も消えることが無いまま麻里子は左足の爪先を男にシャブラレた。 薄気味悪い男の唾液がストッキングに浸透して足の指の間をヌメらせ背筋に悪寒が走った。
 男は夢中になって麻里子の足の爪先をシャブってその汚れを喉を鳴らして飲み込み、その音が聞こえる度に麻里子は背筋が凍りつきそうになった。 そして両足の爪先を味わい尽くした男が再び上へ戻った瞬間、グワッと両乳房を鷲掴みして「女ホルの味が濃厚だったぜ♪」と、俄かに薄気味悪い笑みを麻里子に見せ突然、麻里子の下半身を包む黒いパンティーストッキングに「ビリッ!」と、爪を引っ掛けて伝線させた。 内モモの切り替え部分の直ぐ下から真っ直ぐにフクラハギに伝線させた男はニヤニヤして別の足をも伝線させた。
 麻里子は伝線するストッキングの感覚を直に肌に受け縛られていた両手を握り締めた。 男は麻里子の表情を見ながら一箇所、また一箇所とストッキングを伝線させ露出した肌に鼻先を近づけてはその匂いを吸い込みそしてウットリして見せた。 ストッキングが伝線する度に麻里子は顔を強張らせそれを男は楽しんでいた。 そして数分後、男は突然伝線で肌が露出した内モモを両手で抱いて唇を密着させて「ムチュウゥー!」と、貪りついた。

「痛ああぁぁーーい!! 痛い!! 痛いいいいーーー!!」

 麻里子は突然の痛みに首を左右に振って髪を振り乱し叫び声を部屋の隅々に響かせたが、男は容赦なく伝線した黒いパンティーストッキングの隙間に吸い付いた口を離そうとはしなかった。 そればかりか歯を起てて噛み付くようにムシャブリ始めた。 麻里子は壮絶な痛みに声を上げ噛み付かれていない方の足を男の頭部に振り下ろしたが、ロープが軋んで縛った足首に食い込むだけだった。 男は唾液で麻里子の肌の汚れを溶かしてそれを飲み込みつつ肉を噛むように何度も歯を起て続けた。 部屋の中は麻里子の耐えかねた悲痛な声が連続して充満し涙と鼻水は辺りに飛び散った。
 それでも男の貪りは終らず次々に場所を変えては太ももに噛み付いてシャブリ続けベッドは軋んでガタガタと大きな揺れを建物に伝えた。 狼が生きた動物を貪り食うのと略同じ状態だった。 そして噛み付いて味わった男が疲れて一旦離れると麻里子の両足は噛まれたことで無数のうっ血痕が白い肌を埋め尽くしていた。 両足から伝わるジリジリと言う激しい痛みに麻里子はグッタリして涙と鼻水をシーツに垂らしていた。 それを見た男は「いい味だぜ… 堪らんぜぇ…」と、鋭い視線を向け再び麻里子の左足に爪を引っ掛けてパンティーストッキングを電線させた。 
 そして男は肩で荒い息をしつつ、麻里子の左足の殆どからパンティーストッキングを伝線させて破り捨てると、左足首のロープを解いて麻里子から白いパンティーを左側だけ剥ぎ取ろうとした。 その瞬間、麻里子は剥ぎ取られるパンティーに「いやあああぁぁぁーー!!」と、全身を弾ませて揺らして抵抗したが空しくもパンテイーは右足に纏わりついてユラユラと揺れ麻里子は放たれる体温に恥かしい部分が晒されたことを知った。 男は右足にぶら下って揺れる白いパンティーを左手で引張りその内側を凝視すると、麻里子に「嫌だ嫌だって言うわりにはグッショリだぜお前! 女ホルで玉も縮んでるってのによくもまあ、こんだけ濡らしたなあ♪ この淫乱女があ! あっはははは♪」と、麻里子を侮辱し右手で傍にあったタオルで麻里子の涙と鼻水を拭き取った。
 
 そして数秒後、麻里子は再び泣き叫んだ。

 男は女ホルで萎縮した麻里子の陰茎をスッポリと口で覆うと、ザラ付いた舌を絡めて滑らせ味わい始めた。 麻里子は泣き叫びながら縛っているロープを軋ませてそして、身体を弾ませ揺らして抵抗したが男には何の効果もないままに恋人の達也以外に触れさせたことのない大切な部分を男に味見され続けた。 ジュルジュルチュポチュポと嫌らしい音を立て麻里子の陰茎をムシャブリ味わう男に反感を抱きながらも脳に伝わる激しい快感(しげき)を麻里子は掻き消そうと歯を食い縛ったが消すことが出来ないまま陰茎を半勃起させた。 悔しい。 憎い。 達也だけが味わうことの出来る私の身体をコイツはと、心の中で男を呪う麻里子は「畜生おおおおーーーー!!」と、再び全身を揺らして男を振り払おうとしたが、ガッシリと掴まれた両足から男を振り払うことは出来なかった。
 
「ジュルジュル、チュポチュポ、チュゥチュゥピチャピチャレロレロ…」

 男は半勃起した麻里子の陰茎を執拗に舐めシャブリ、そして飲み込むのを何度も何度も繰り返し、麻里子はその激しい快感(しげき)にヨガリ声を出すまいと必死に喉の奥に溜め込んだ。 男は麻里子の陰茎とその周辺を夢中になって味わい続け味も風味も無くなった辺り、突然麻里子の両足をグイと持ち上げた尻の穴を目前に晒すと、尻肉を左右にガバッと開き第二の恥かしい部分にムシャブリ付いた。 麻里子は突然の肛門への舌先に「アアアアーーーンッ!!」と、下半身を大きく震わせヨガリ声を放ち自らの声に驚くように唇を噛み締めた。 男は麻里子のヨガリ声に一瞬、舌の動きを止めたが直ぐに肛門に舌を押し付けて無造作に動かした。 麻里子は悔しさに声を出して泣き肩を震わせたが、次々に脳に伝達される快感(しげき)に肛門に無意識に力を入れ両足の爪先をギュッと閉じた。
 麻里子は感じまいと必死に瞼を閉じて耐えたが否応なく感じてしまう自分に激しい怒りと悲しみを心の中でブツけた。 だが、男は麻里子の身体のビク付きでドンドン麻里子の官能部分を突き止め舌を動かし触手し麻里子を追い詰めて行きつつ、ズボンを脱いで下半身を露出させ聳える肉棒に片手でコンドームをかぶせたが麻里子は気付くことはなかった。 そして肛門の表面にゴムゴムした硬いモノがゼリーを塗りつけられた瞬間、麻里子は絶望の淵にいることを悟った。
 
「ズブリュウウウゥーーー!!」

 男の硬いモノが麻里子の体内に挿入されると、麻里子は両目を大きく見開き首を仰け反らせてその激痛に歯を食い縛ったが、あまりの痛みとショックに叫び声を出すことも出来なかった。 ボロボロと大きな涙が頬に伝わり頭の中は真っ白になって何も考えられなくなった。 男は硬い肉棒を麻里子の奥へ奥へと押し進め肩に抱いた両足の外側から二つの乳房を鷲掴みして腰を降り始めた。 麻里子は人形のように黙ったまま放心し微動だにせずに男にされるがままになっていて、男は容赦なく麻里子の身体を揺らし続け鷲掴みした両手の指で乳首を弄り勃起させコリコリ感を楽しんでいた。
 麻里子は乳首が勃起していることすら気付かぬままに、コンドーム越しとは言いながらも体内で射精され、コンドームを替えて二度の射精に身体を使われた後に、顔に三度目の射精をされ口元を栗の花の嫌な匂いに塗れさせた。 そして男は額の汗を麻里子にタラタラと垂らした後、ベッドから降りるとリビングにいるであろう男達に声を放った。 麻里子の本当の不運は一人の男に犯されたことではなく、これから始まるのだった。 
 男は五人の男達と入れ替わるように寝室から出て行くと、五人の男達は手に持った濡れタオルで麻里子の顔と乳房と陰部をキレイに拭き取ると、放心状態の麻里子の横で順番を決めるためのジャンケンに歓声を上げた。 そして麻里子の両足のロープが解かれると、四人の男達がワクワクした表情を浮かべる中で麻里子の身体に自身を重ねる一人目の男の口が乳房に吸い付いた瞬間、麻里子は乳首への新たな快感(しげき)に我に返ると辺りにいる四人の男達と乳房に貪りつく別の男に「イヤアアァァァーーーー!! やめてええぇぇぇーーー!!」と、絶叫して抵抗した。 麻里子を襲った一人目の男は前座であって麻里子にとってこれが最大の悪夢だった。
 乳房を嫌らしく揉みまわしつつ、乳首に吸いつく男とそして麻里子をニヤニヤして見入る四人の男達に麻里子は絶望を覚えた。 抵抗しても四人の男達は腕久美してその様子を薄笑み浮かべて見入るだけで、麻里子を押さえ付けようとはしなかったが、麻里子はそれが恐ろしくて堪らなかった。 顔色を真っ青にしつつ瞼を閉じれば犯される自分をニヤニヤして見入る男達の恐ろしい顔が頭の中をグルグルと回った。 そして男は邪魔だとばかりに半裸の麻里子からブラウスを引き裂いてスリップとブラジャーをナイフのようなモノで切って捨てると、再び乳房に吸い付きながら両手で太ももを触手した。 最初の男と違うゴツゴツした肉体労働者のような手に麻里子は心ならずも官能を覚えたが、周囲を取り囲む他の男達の「おい早くしろよ! いつまでモタついてやがんだ!」と、言う声に我に返った。
 そして男達は泣き叫ぶ麻里子を次々に恥辱しては体内に入り、最後の男が麻里子の中に入る頃には麻里子は泣き疲れてグッタリして天井を見詰めていた。 そして全てが終ったと思った瞬間、麻里子の顔に硬い肉棒を扱いて近づく男達の存在に気付くも、顔へ次々に生臭いヌルヌルした白い液体が飛んできた時、麻里子は口をピタリと閉じて瞼を閉じて耐えた。 五人の男達の放った精液に顔を塗れさせた麻里子は直ぐに首を倒して頬を滑り落ちる精液に縛られた両手に拳を握った。 男達は精液塗れの麻里子の顔を覗きこんでヘラヘラと笑いそしてある者は乳房を、そしてある者は太ももをと麻里子を軽く叩いて寝室を出て行った。 そしてリビングから聞こえて来る男達の満足げな笑みに、麻里子は閉じていた瞼から涙を滲ませた。 

「おい! 誰かあの小汚ねえ使用済みの女装子(おんな)のロープを解いてやれ!」
 リーダー格の男の声がした途端、誰かが寝室に再び入ると精液塗れの麻里子の顔にタオルを投げ捨て、麻里子をうつ伏せにしてロープを解いた。 そして男は麻里子に言い放った。

「いいかあ! このことを警察に言えば全てがお前の恋人にも知られる! その辺のことをよく考えるんだな~! いい味だったぜ♪ お前♪」
 男はうつ伏せの麻里子に言い放つとリビングに居た男達と一緒にゾロゾロとそのまま部屋を出て行った。

 残された麻里子はタオルに生臭い顔を埋めたまま、余りのショックに動くことが出来ずにそのまま咽び泣き、そして疲れ果てた麻里子は全裸のまま死んだように眠ってしまった。 そして窓の外が薄暗くなった辺りに目を覚ました麻里子はフラフラとヨロメキながら立ち上がると、そのまま浴室へと重い足を引き摺った。 静まり返った寝室には男達が使い終えた精液の入ったコンドームが散らばっていた。


【二話】


 麻里子は忌まわしいことのあった部屋を一晩寝ずに何かに獲り憑かれたように掃除し、男達の匂いを消そうと何度も何度もシャワーを浴びては身体を洗い直した。 そして太ももに残った歯型とうっ血の痕跡を見ては、男達に犯された生々しい記憶を蘇らせその場にうずくまって咽び泣いてシップを取り替えた。 そして翌朝、会社に休みの連絡を入れると太ももの傷を隠すかのようにワンピースの中に厚めのタイツを履いて隠し肩を震わせてソファーに倒れこんで泣いた。
 警察に言えば達也に知られてしまうと携帯を握った手からスルリと床に落とし、そのままその腕を床に投げ出した。 目を閉じれば辱めを受け犯されている記憶が蘇り、そして瞼を開けば男達に恥辱された寝室の扉がそこにあって麻里子を泣かせた。 男達の不適な笑いが耳から離れず両手で押さえても消えることはなかった。 そして下剤を何度も飲んでは体内のモノを全て吐き出すように便座に座った。 苦しい。 悲しい。 憎い。 悔しい。 麻里子は心の中でも泣いていた。
 
 そして出張中の達也が帰るまでに下半身の傷を治さねばと心は焦るばかりだった。 

「死のう… 自分が居なくなれば全てが闇のままだ…」
  
 麻里子は達也に肩を抱かれて撮った記念写真を前に包丁を自分の首に向けた。 だが写真の中の愛する達也の笑みが包丁を床に落とさせた。 麻里子は堪えきれぬ悲しみにその場で泣き崩れそのまま夜を明かしたが、この日も風邪を理由に会社を休み達也の写真を前に床に座り続けた。 太もものうっ血痕と肌に残った歯型も少しずつ薄くなって来た昼過ぎ、麻里子はシャワーで身体を洗い流し髪を解かして窓から入る風に身を当てた。 身体を包むバスタオルを捲り上げ太ももを見て紫色から薄緑色になった肌に胸を撫で下ろした。 
 このままなら素足さえ見られなければ達也にバレなくて済むと、ライトブラウンのパンティーストッキングを履いて見たが、透けて見えたことでそれを脱いで黒に替えつつ大きな深呼吸して自分を落ち着かせた。 達也が帰るまでの三日間で消えてくれればと祈るように会社に明日の出勤を連絡した。 いつまでも落ち込んでは居られないと自分を励ましながら下着とストッキングをそのままに男装し近所のスーパーに買いだしに出かけた。 麻里子はあの出来事を思い出さないように努めていた。
 だが努めていたとは言いながらも、店内に居る男達を見れば否応無くあの日の悲惨さが頭に浮き出て緊張の余りにパンティーの中で肛門を無意識に締め付けた。 足はガクガクと震え料金レジでは倒れそうになるのを堪えた。 そして帰宅して着替えようとしたトところに、玄関チャイムが鳴って麻里子は極度の緊張に顔を引き攣らせつつ覗き窓から外を凝視した。 有名宅配の男が一人起っていて他には誰も居なかったことで、麻里子は安堵してチェーンを掛けてドアを開いた。 

「山田健二さんですか? お届け物です♪」

 男の営業スマイルを見て玄関チェーンを外した麻里子(ケンジ)は愛想よく荷物を受け取ると再びドアに鍵を掛けた。 恋人の達也にプレゼントしようと数ヶ月前から他人の嫌がる残業を買って出て資金を貯めた麻里子だったたが、麻里子はその箱を抱いたままリビングで込上げる涙を止められなかった。 あんなことさえ無ければと悔しさに肩を震わせつつ箱を持ったままその場に座り込んだ。 達也が前々から欲しがってたスポーツシューズを祈るようにネットで競り落として手に入れた物だった。
 麻里子は暫くの間、箱を抱いたまま悲しみに暮れそして顔を上げると手鏡を取って無理して笑顔を作った。 こんな泣き顔じゃあ達也を迎えられないと溢れる涙を止められぬままに笑顔を鏡に映すと、手鏡を置いて男装から普段着に替えつつも、パンティーストッキングを履くか迷いながら太ももの傷を見て手早くその傷を覆った。 明日になれば少しは回復するはずだと、自分に言い聞かせながら夕飯の準備、そして飲めば泣きたくなると知りつつも食前酒のビールを喉に流し込んだ。
 そんな麻里子を心配して同僚で、麻里子の性同一障害(びょうき)を知っている高杉怜奈から電話があった。 怜奈は具合が悪いなら完治するまで会社に来ないほうがいいと言い、麻里子の分もカバーしておくからと安心させた。 麻里子はそんな親友の怜奈に甘えることにした。 怜奈は普通の女性であって麻里子の良き理解者でもあった。 麻里子は気が楽になったのか電話を切るとソファーにもたれて目を閉じた。 持っていた空のビール缶は床に落ちて転がった。
 そして三十分ほど眠ってしまった麻里子は伸ばした右足を揺すられて目を覚ました。 そしてそこに起っていた男を見た瞬間、全身に激しい悪寒と凄まじい震えを感じた。

「何故ここに居るの!?」
「こんなアパートのドアの鍵なんざ、二分で開くぜ! それよりお前の味が忘れられなくてなぁ♪」
「帰って! 帰ってえぇ! 人を呼ぶわよ!!」
「おっと! あんまり大声出さない方がいい。 ここの住人は殆ど戻っているからな♪ 大騒ぎして誰かが来て警察でもくれば俺は大声でお前との関係をバラしてお前が大勢の男達に強姦されって駆けつけたヤツら教えなきゃならんからな~♪」
「人で無し!! 酷い人!! 何処まで私を!!」
「女は男に味見されるために生まれてくるんだ! お前もそれを承知の上で女装子(おんな)になったんなら解るはずだ!」
「フザケないで! それは貴方の身勝手な考えでしょう! さあ、出て行って!!」
「解らなねえ女装子(メスブタ)だなあ!! お前は!!」
「四の五の言うなら強姦されたことをお前の彼氏にバラすぞ! ごらあ!」
「………」
「さあこいっ! おらあぁ! 可愛がってやるぜ!」
「キヤァー!」

 麻里子は襟元を掴まれると引き摺られてリビングから寝室へと移動させられベッドに押し倒された。 

「さあここに座れ! 早くしろお!」
「酷い人! くぅ!」

 麻里子は男に言われたとおりベッドの端に腰掛けると、男はニヤニヤして麻里子の真後ろに両足を投げ出して座ると麻里子を後ろからギュッと抱き締めた。 そして麻里子の首元にに鼻先を近づけると「いい匂いだ…」と、吸い込んで静かに息を吐き出した。
 そして前ボタン式のワンピースを着ていた麻里子はそのボタンを上から順にヘソの辺りまで外されると、胸を肌蹴られた麻里子に男は再び抱きついてスリップの上から乳房を両手で覆った。 麻里子は悲鳴を喉の奥に「ぅぐう!」と、溜め込み両手に拳を握ったが、男はスリップのレースの上から執拗に何度もスリスリと手の平を滑らせては麻里子の右肩の匂いを嗅いだ。
 突然、スリップとブラジャーの肩紐を一気に引き下ろした男は麻里子の乳房を真後ろから下支えに揉んで回すと麻里子は顔を強張らせ涙を頬に伝えすすり泣いた。 男は麻里子の首の右側にキスを繰り返しそして舌を滑らせて舐め味わい、麻里子は肌に当たる男の息遣いに首を無意識に子ダリに傾け男はその傾きを利用して舌先をウナジへと滑らせた。
 そして二つの乳房を揉みまわす手の指が麻里子の乳首に絡められた瞬間、麻里子は全身を大きくビクつかせると同時に背筋に激しい悪寒を走らせつつ、その快感(しげき)に無意識に両足をクネクネモジモジさせた。 そして乳首を弄る男からの恥辱と激しい憎しみに「ぅぐぐぐ…」と、込上げる叫びを喉に溜めて涙を零して歯を食い縛った。 男は麻里子の耐える様子を楽しむように強弱つけて乳首を弄り「なんだ勃起してるじゃあねえか♪」と、麻里子を辱めた。
 
「もう… もう! 堪忍して… お願い! 許してぇ……」
 二つの乳房を揉まれつつ乳首を弄られる麻里子は俯いて大粒の涙を床にポタポタと垂らして哀願した。 すると男は麻里子の右耳度にムシヤブリついてから「インターネットの掲示板じゃあ、複数の男達に犯されて見たいって女装子たちが大勢集ってるが、お前は違うのかい♪」と、麻里子を侮辱した。 その瞬間、麻里子は「フザケないでよおおおー!! 性同一障害と女装子(へんたい)を一緒にしないでええー!!」と、拳を握った左腕を後ろの男に叩き付けた。
「あっ! おおー! そうだったそうだった♪ そう言やあお前は女装子(へんたい)とは違ってたな♪ あっはははは♪」
 男は麻里子の左腕を右手で掴んで止めると笑い放って涙を流す麻里子の唇に素早くキスをしすると、咄嗟に麻里子は逃げようと男を引き離した。 だが自分よりも身体が小さいとは言え女ホルを使っている麻里子の非力では逃げることすら出来ないまま唇を奪われた。 麻里子は操も唇すらも奪われもはや達也のために守れるものは心だけになった。
「起て! 起てと言ってんだあ!」
 唇までも奪われた麻里子は涙を流しつつその場に立つと、ヘソまで降りていたワンピースが男の前で「バサッ!」と、床に落ちた。 すると男は手を伸ばしブラのホックを外すと同時に白いスリップをも床に滑り落とさせた。 麻里子は薄物の紺のタイツ姿にさせられ、後ろの男はタイツの中の白いパンティーを凝視すると、ニヤニヤと麻里子の尻を抱いて顔を埋め匂いを吸い込んだ。 上半身を全て晒された麻里子は両手で口元を覆いすすり泣いた。
「堪らねぇー♪ 女ホルの匂いがムンムンすらあぁー♪」
 男は自らの顔を麻里子の尻に押し付けると歓喜して左右に頬を移動させては真ん中の匂いに声を発した。 男の押し付けられる顔の所為で麻里子の乳房が悲しげに揺れ、男の左手はタイツの上を滑りながら膝辺りまで下ってそのまま内モモへと上ってきた。 好きでも無い男からの触手にされるがままになるしかない麻里子は絶望の淵に起っていた。
「おおうらぁ! こっちにこっちに来い!」
 男は麻里子を自分の方に向かせるとそのまま麻里子をベッドに引きずりこんで仰向けにすると、嫌らしいその両手で二つの乳房を下から掴んで揉み回し恥辱に耐える麻里子を見てニヤニヤして見せた。 そして一旦乳房から手を離すと慌てて衣服を脱いで上半身を裸にすると、続けざまにズボンを脱いでトランクスの下で聳える硬いモノをユラユラと揺らした。 そして再び二つの乳房を両手で鷲掴みして揉見回すと右側の乳首に吸いついた。
「ぅぐうう!!」
 下唇を噛み締めて乳首からの快感(しげき)に耐える麻里子の様子を乳首を吸いながらチラチラ見る男は目を血走らせ、右腕を麻里子の左足に伸ばすと「ビリッ! ビリビリビリッ! ビリイィ!」と、薄物タイツを破り麻里子は首を右に振って太ももに擦れる痛みに耐えた。 
「はぁはぁはぁはぁ… どうだ! 本当はお前もこうして味見されて見たかったんだろう♪ ああー!」
 男はタイツを破りながら瞼を閉じて耐える麻里子を侮辱しつつ右乳首を摘んでコリコリした。
「ああうぅ!」
 麻里子が思わず発した喘ぎ声に男はニヤリと笑みを浮かべ自らを麻里子の両膝を跨いで立ち膝すると、真上から麻里子を眺め破れたタイツから露出した太ももを見てゴクリと喉を鳴らした。
「ヒャッホオウゥー♪」
 突然、麻里子の下半身に残されたタイツを両手で乱れ破きする男に麻里子は驚いてベッドから逃げようと悶えると、男は麻里子の両足を引張ってから破り脱がしたタイツに顔を埋め思い切り鼻で匂いを吸い込んだ。
「ぅぅぅうう…」
 うつ伏せで声を出して泣く麻里子を見つつ破れた使用済みタイツの匂いを嗅ぐ男は、直ぐに麻里子の両腕を腰の辺りで破り剥がしたタイツで縛り上げた。 男は麻里子に唯一残された白いパンティーを凝してから再び麻里子を仰向けにしてその視線をパンティーに向けた。
「ふっ♪ ふはははははー♪ おいっ! 何だあぁこりゃあぁー♪」
 男は両手をベッドに付いて白いパンティーに顔を近づけると満面の笑みを浮かべて大笑いし、そして麻里子から白いパンティーを剥ぎ取りにかかった。
「嫌! 嫌! 嫌ああああーー!!」
 危険を感じた麻里子は両足をバタつかせてパンティーを剥ぎ取る男に最後の抵抗をした。 だがその瞬間、麻里子は突然の頬への平手打ちに起き上がろうとしていた上半身を打ちつけた。
「はぁはぁはぁはぁ! おい! こりゃあー何だ!? おい! これを見ろ!」
 無理矢理に開かされた目の前には剥ぎ取られたばかりの白いパンティーの内側があって、そこには透明の液体が付着していた。 男は麻里子の見ている目の前でその液体を舌先で絡め取ると舌先に付いたキラキラ光る液体を見せ付けてから口に入れそして飲み込んだ。
「俺はお前のモノには指一本触れちゃあいねえ! なのに何だよこりゃあー! これがお前の正体だ! この女装子(へんたい)野朗がああー!」
 目の前の衝撃的な出来事に呆然とする麻里子をあざ笑う男は麻里子の頬を軽くピシャリと平手打ちすると、そのまま恥かしい部分を右手で握りそして口の中に覆い隠した。 麻里子はショックの余り目を開いたまま口を半開きにシャブられる陰茎から来る快感(しげき)に無言のまま全身をヒクヒクさせていた。

 男は勝ち誇って麻里子の陰茎の匂いと味を楽しむように舌を滑らせ夢中でシャブりながら左手で麻里子の右太ももを触りまくり、麻里子は恥辱の果てに濡れていた自分が恨めしくそして情けなかった。 男の手が尻肉に食い込み痛みを覚えつつ男の荒い吐息だけが耳に刺さる麻里子だった。
 あと数日で達也が戻る。 戻ればこの獣達も二度と自分の目の前に現れることはない。 大勢の男達に強姦されたことも、そして今ここで起きていることも、恥辱で濡れていたことも全ては達也に知られることは無い。 麻里子は「今だけ耐えればいい…」と、執拗に陰茎を貪る男の舌に首を仰け反らせてヨガリ声を耐えた。
 
「はぁはぁはぁはぁ… おおうらぁ! 今度はこうだあぁ!」
 男は麻里子をうつ伏せにすると尻を突き出させて両膝起ちをさせた。 麻里子は右頬で身体を支えることを余儀なくされ、左右に開かれた尻の間に男の舌を感じた瞬間、唇から血が滲むほど強く噛み締めヨガリ声を出すまいと耐えた。 男の舌は麻里子の肛門を掠るように滑り麻里子の両足の筋肉は否応無くキリキリときしんだ。
 麻里子は凄まじい快感(しげき)の中で唇を噛み締めつつ心の中では達也の名前を叫んでいが、いつしか肛門を舐める男と達也が重なり舐められる度に腹部をヒクヒクさせた。 そして俄かにベッドが揺れると「ヌルリ!」と、した感触が肛門の伝わった。 男はコンドームを被せた硬いモノの先を肛門に押し付けゼリーを馴染ませると「おらあぁ! 開かねえと痛てえ目をみるぞお!」と、その腰を一気に押し付けた。


「ヌプリッ! ズブリウウゥゥゥーーー!」
「ぅあんっ!! 痛い!!」

 
 男の声に腹の力を抜いた瞬間、男の硬いモノが入り口を通過し麻里子は思わず声を発して奥歯を噛み締めた。 男は硬いモノをヌプヌプと麻里子の体内に押し入れ麻里子は入って来るその感触に顔を強張らせ縛られている両手に拳を握ったが、直ぐにその拳から力が抜けたようにダラリとさせた。 男は唸り声を上げて腰を振り「ヌッチャクッチャ! ヌッチャックッチヤッ!」と、嫌らしい音を充満させた。
 そして奥まで男の硬いモノが動きながら入った辺り、麻里子は自らの陰茎に扱かれ感ょ感じて両目を大きく見開いた。 麻里子の中に入って腰を振る男は自らの手にゼリーを塗り付けその手で麻里子の陰茎を扱き始めた。 麻里子はヌルヌルとヌメる男の手に陰茎を扱かれ強張る顔を徐々に悶える女の顔へと変化させていった。 そして扱かれること数十秒で半起ちだった麻里子の陰茎は男の手の中で見る見る間に硬くそして大きくなっていった。
 男の嫌らしく喜ぶ声が荒い吐息に混じり麻里子の自尊心を傷つけていき、自分ではどうにもならない陰茎の勃起に麻里子は激しく困惑するも顔の厳しい表情は「あああーーーんっ!」と、言う堪えていた女の鳴き声と共に一気に崩れて行った。 男は握って滑らせる陰茎の場所を変えそして強弱つけながら麻里子の鳴き声に満面の笑みを浮かべた。 そして左手でペチペチと麻里子の左尻を軽く平手打ちし自らの喜びを伝えた。
 一度鳴き声を放った麻里子は甲高い鳴き声を止められぬまま鳴き続け、男の「一緒にイコう麻里子!!」と、言う声に頬をシーツに置きながらも小さく頷いて返事を繰り返した。 そして数分後、麻里子の陰茎の先が紫色に変色した頃、麻里子は全身をガクガクと大きく震えさせ「イクッ! イッちゃう! イッちゃう! イッちゃうううぅー!!」と、肛門を「ギュウゥー!」と、閉じた瞬間、男は突然の強い絞まりに「いく! 俺もいくいくいくうぅー!!」と、声を放ち自らの左手の平を麻里子の陰茎の先に置いた。

「ドロッ! ドロドロドロ…」

 男の左手の平に麻里子の放った透明な精液が勢い無く水分をもたらし、男は腰を振りながら麻里子の放った透明な精液を自らの口にすすり取り転がして味わうと同時に、形相を変えて麻里子の中で激しい射精をした。 男は腰の振り方を徐々に絞りつつも握ってゼリーで滑らせる麻里子の陰茎は継続して扱き続けた。 麻里子は射精後に超敏感になった陰茎に今までにないほど尻を激しく振り全身を大きくビク付かせ甲高いヨガリ声を部屋に充満させた。 男は目の前で激しく官能する麻里子に驚きつつも陰茎を扱く手を休めることはしなかったが、突然の麻里子の失神に驚いた男は麻里子の中から縮んだモノを引き抜くと、慌てて麻里子の両腕を自由にして仰向けにした。
 そして慌てるように寝室から飛び出した男は全裸のまま浴室の隣りのドレッサーの前に立つと、手拭いを水で濡ら絞りそれを寝室へ持って走った。 男はグッタリする麻里子の額に濡れた手拭いを当てると胸に耳を当てて鼓動を聞いて安堵の表情を浮かべながら、再び麻里子の横から陰茎を口に入れてシャブった。 男の口の中に麻里子の陰茎内部に僅かに残った精液が滴り、男はそれに舌を絡めて味わいながら飲み込んだ。 そして心の中で「こんな女は滅多にいねえ」と、呟くと陰茎から離れて麻里子の顔を見てシーツに付いている真っ赤な血の跡を見て唖然とした。 眠る麻里子の切れた唇にソッとキスをした男はそのまま麻里子の部屋を戸締りして出て行った。
 
 そして翌朝、ベッドの上で毛布を掛けられて目を覚ました麻里子は唇に塗られている薬に違和感を覚えつつ、起き上がると男に破られたタイツがグズ籠に入れられ剥ぎ取られたパンティーがその内側を隠すように畳まれてベッド横の小机の上に置かれていることを見つつ、シャワーへと向かった。 達也が戻るまでにあと二日。 シャワーに打たれながら麻里子は殆ど消えた歯型と、うっ血の痕跡に喉のツカエが取れた気がしていた。 身体の隅々まで洗い流した麻里子は首下をバスタオルで包んで浴室を出ると、傷跡の消えた両足を見て俄かに笑みを浮かべたると、窓を開けて椅子に座り風に揺れるレースのカーテン越しに外を眺めていた。 
 十五分程して服を着ようと寝室の箪笥の前へと移動した麻里子は「フッ」と、小机の上に置かれたパンティーを見て『俺はお前のモノには指一本触れちゃあいねえ! なのに何だよこりゃあー! これがお前の正体だ! この女装子(へんたい)野朗がああー!』と、言った男の言葉を思い出していた。 麻里子は否定しつつもベッドに腰を下ろして「確かに私は縛られて恥辱されて濡れていたかも知れない…」と、消沈してそれを認めながら白いパンティーを手にとって、恥かしい痕跡をその中に見つけた。 そして麻里子は何かを思い出したようにガックリと形を落としてうな垂れ、軽いクシャミに衣類を身に着けた。
 そしてその夜、麻里子は明かりを落とした寝室で眠れぬ夜を過し、何故眠れないのか疑問を感じてその疑問が解けた時、無意識に強姦男を待っている自分に気付いて衝撃を覚えた。 無意識だろうか、普段は脱いで当たり前のパンティーストッキングを黒いスリップの下に履いていた。 それに気付いた麻里子は「馬鹿げてるわこんなの!!」と、ベッドシーツに顔を埋めて大声で怒鳴り散らした。 麻里子はリビングにそのままで移動すると、達也が飲んでいるウイスキーをグラスに入れストレートで一口喉に流し込んだ。 焼けるような喉の痛みに慌てて台所で水をガブ飲みして冷蔵庫から氷を取り出してグラスに落とした。
 椅子に腰掛けてグラスを回しながらパンティーストッキングを履いてベッドに入った自分を恥じた。 そして私は「ただの女装子(へんたい)じゃあないわ!」と、履いていたライトブラウンのパンティーストッキングを自らの両手で破った瞬間! 麻里子は背中に凄まじいゾクゾク感を感じつつ男にローブで縛られて恥かしい格好をさせられた日のことを思い出した。 そして「嘘よ! そんなの嘘!! 私は女装子(へんたい)なんかじゃあないわ! 私は性同一障害と診断もされてるわ!」と、太ももに伝線したパンティーストッキングを凝視した瞬間、今度は激しいモヤモヤ感に襲われ、我に返った時には黒いスリップの右肩紐を降ろして右乳房を自ら揉みそしてその視線破れたストッキングから露出した太ももの肌に向けられていた。
 麻里子はその事実に気付いた時、オンザロックのウイスキーを一気に喉に流し込みグラスを床に落として腕をダラリと下ろした。 そして小さな声で「私は女装子(へんたい)じゃないからね… 私は女装子(へんたい)じゃあないからね…」と、何度も呟き「お願い!」と、祈るように捲り上げた黒いスリップの下、パンティーストッキングを両手で左右に破いた。 そして月明かりに照らされた白いパンティーを真上から見た瞬間、麻里子はしの小さなシミに心身を共に震撼させた。 麻里子は紛れも無いパンティーに滲み出した液体にゆっくりと顔を上げると、座っていた椅子から滑り落ちるように床に崩れ自ら白いパンティーを膝まで剥ぎ降ろすと、興奮して半起ちになった陰茎を親指と人差し指で扱き始め鈍い快感を脳に伝えた。
 そして否定すればするほどに硬くなる陰茎に暗い天井を見上げ瞼を閉じると扱く指の速さを増した。 そして五分後、自らの左手の平に射精した麻里子は、その手を力いっぱい握り締め奥歯を噛み締め床を転げまわった。 そして一階から壁を叩かれる音を聞いた瞬間、 麻里子は右手で口元を押さえて込上げる涙に頬を濡らした。 それは女装子(へんたい)も性同一障害者も何も変わらないと言う事実に気が付いたからだった。 女装子(へんたい)と性同一障害者は紙一重と麻里子は悟らずにはいられなかった。 医師の認定を受け心から自分は女性であると信じて疑わなかった麻里子の敗北のようなモノだった。 ロープで身体を縛られパンティーストッキングを破られて犯されることに官能している女性など一部の変質者(じょせい)を除けば何処にも居ないはずだった。
 
 麻里子はその場で眠ってしまった。

 翌朝、ズダボロのパンティーストッキングを履いたまま目を覚ました麻里子は握ったまま乾いた左手をそのままに、フラフラと起き上がると黒いスリップと白いパンティーを脱ぎながら浴室に身を投じた。 そして激しく打ちつけるシャワーの下で、鏡に映る浮腫んだ自分を見て「私は女装子(へんたい)なの?」と、泣きそうな顔を瞼を閉じて隠した。 だが、直ぐに瞼を開いて今日は達也が帰宅する日だと自分に言い聞かせ男達から強姦された日以来の身体のケアに没頭した。 そして浴室を出た麻里子の執拗なまでの部屋の掃除が夕方の三時過ぎまで続けられると再びシャワーで汗と汚れを落とした麻里子は買出しに行こうと男装に身を変え部屋を出ようとしたところへ達也から電話が入った。

「麻里子か? 俺だけどさ♪ 今夜は焼肉にしてくれ♪ 準備だけしてくれれば肉は俺が買って行くから♪ 今こっちの空港だから七時には家に着くからな♪」
 用件だけを端的に伝える懐かしい達也からの電話に麻里子は心を躍らせた。 仕事中は電話をお互いにしない約束を真似リ抜いた麻里子は長い髪を後ろに縛って酒屋まで車を走らせた。
 麻里子は達也の留守中の忌まわしい出来事の全てを一瞬でも忘れられ久々に笑顔を浮かべてハンドルを握っていた。 そして行き付けの酒屋で達也の好きな銘柄の缶ビールを箱買いすると車に積み込んだがその足取りは軽やかだった。
 
「今夜は特別♪」
 鏡台の前に座り薄化粧を施した麻里子は髪をセットして鏡に映る唇を見て、あの事は今夜は忘れようと心に誓うとデニムのミニスカートから伸びた両足の傷跡を調べその痕跡が見当たらずニッコリと笑顔を浮かべた。
 そして夕食の準備を整えて六時半を過ぎていることを知った麻里子は、デニムのスカートを脱いで達也の好きなショコラブラウンのパンティーストッキングで下半身を包むとその上からデニムのショーシパンツを履き、迷った末に達也の好きな黒いキャミソールをノーカップで着衣するとその上に水色の半袖シャツを着た。 そして数分もしない内に達也独特の玄関チャイムが鳴った。

「お帰りなさあーーい♪」
 麻里子は満面の笑みを浮かべドアの傍に立つ達也に嬉しさ余って抱きついた。

「おいおい♪ たったの一週間だろう~♪」
 日焼けしたスーツ姿の達也は麻里子の容姿を見るとニッコリと笑みを浮かべ、両手の荷物を麻里子に手渡し麻里子の両手が塞がったところで爪先立ちして濃厚な口づけをした。

 麻里子よりも少し背の低い達也は久しぶりに味わう麻里子の舌にタップリの唾液を絡めて飲み干した。

「お風呂沸いてるわよ達也♪」
「ああ♪ その前にちょっと一服させてくれ♪」
 達也から受け取った背広をハンガーに掛ける麻里子の後姿(うらモモ)を見入る達也は喉をゴクリと鳴らしてタバコを吸い、何も知らない麻里子はそのまま玄関のところで背広のホコリを粘着テープで貼り取った。
 麻里子は達也の労をねぎらうに背広に付いた小さなホコリをも懸命に取り払うと寝室へ持って行き背広を養父箪笥仕舞った。 

「麻里子。 ちょっとこっちこいよ」
 達也に呼ばれた麻里子は窓の下に寄りかかって疲れを癒す達也の傍に近づくと、達也に導かれるように床に斜め座りして抱き寄せられた。 麻里子は久々の達也の温もりに涙ぐんでその胸の中に頬を埋めた。
 麻里子の頭を撫でる達也は瞼を閉じて麻里子から放たれる匂いにウットリしつつ、麻里子の太ももに手を滑らせた。 達也は手の中指を軽く立てて回すようにストッキングの上を滑らせると、麻里子は深くて重みのある吐息を奏でた。

 そこへ突然、ドアが開かれると大勢の男達がドヤドヤと部屋に入って来た!



【三話】


「なっ! 何だオマエラは!!」
 土足で部屋に入る大勢のサングラスに帽子をかぶった男達に驚いた達也が怒声を上げた。

「お楽しみのところ申し訳ねえが俺達はそっちの御嬢さんに用があるんだ! 騒ぐなよ! 騒いだら御嬢さんの顔に傷が付くぜ!」
 ドスの聞いた低い声を達也に発した男の部下は突然、麻里子を羽交い絞めにし首にナイフを突きつけた。

 男達は達也を後手に縛り上げるとパニックになっている麻里子をも後手に縛りそして口を粘着テープで覆った。

「ぅぐううー!!」
 粘着テープの下で叫ぶ麻里子を六人の男達が仰向けに担いで寝室へ移動し、達也を見張るようにサングラスに帽子の男が一人ナイフをちらつかせてそこに残った。

「久しぶりだったな~♪ 鮎川麻里子ちゃん~♪」
 帽子を脱いでサングラスを外した男は大勢で麻里子を犯した時に二番目に麻里子を恥辱した男だった。 男はニヤニヤしてベッドに押し付けられる麻里子の太ももをストッキング越しにいやらしく触るとベッドに腰を下ろして麻里子の顔を見入った。

「今日も随分とソソル格好してるじゃねえか~♪ その格好があの色男の好みなのかい♪ ふっふふふふ♪」
 ショコラブラウンのストッキングの上から五本の指を立てて触り回す男は顔を強張らせる麻里子のセットされた髪の毛を別の手でグシャグシャと掻き回した。

「ぅぐううー!」
 麻里子は首を持ち上げ自分を押し付ける五人の男達と傍に座る一人の男を見回した。 すると男達は次々に麻里子の回りに腰を下ろし始め服の上から、そしてストッキングの上から麻里子の身体を触り始めた。 麻里子は悔しさに涙を滲ませ首を左右に振り全身を弾ませて抵抗したが、男達はそんな麻里子を嫌らしく笑い二人の男は麻里子の胸を鷲掴みして揉み回した。
 そして麻里子を押し付ける力が強まって動くことすら出来なくなった麻里子の両足を開いて抱きついて頬擦りを始める二人の男に麻里子は背筋を凍らせた。 そしてそればかりではなく麻里子のショーパンの隙間に鼻先を入れて中の匂いを嗅ぐ男に凄まじい嫌悪感を抱いた。 二人の男に胸をそして二人の男に太ももをそして中の匂いを嗅ぐ一人の男に麻里子は徹底的に恥辱を受けた。

 そして突然寝室のドアが開かれ、入り口に首を回した麻里子は後手に縛られナイフを首に突きつけられた顔を豹変させた達也に見入った。 そして達也の傍に居たのは二度も麻里子を辱めたあの男だった。

「実にエロチックだぜ♪ あっははは♪ 今夜は色男の前で恥辱され味見されて犯されてもらおうか♪ それにしてもエロいな♪ お前の好みなのか? その色のストッキングは?」
 男はナイフを突きつけた達也を傍の化粧台の椅子に腰掛けさせると、両足をも縛って同時に四角い椅子にロープで固定した。 達也は嫌らしい手つきで触られ頬擦りされる麻里子に近づこうと動けない身体で必死に飛び跳ね男に腹をパンチされた。 そして男の合図で六人の男達は一斉に麻里子の着ている服をナイフでズタボロに引き裂き麻里子が履いていたパンティーストッキングを歓喜しながらビリビリと千切り破いた。 麻里子は粘着テープで覆われている口から出せない絶叫を唸り声に変えて放ち続けた。
 
 両手を縛られ押さえ付けられている麻里子は、男達の歓喜の中で達也と言う恋人の目の前で素肌を晒して行った。

「おい! もうその辺でいいだろう… 女は半裸状態がエロいからな~♪」
 リーダーの男の声で男達はサッとその手を止め、破られた衣類の中に身体を埋める麻里子をニヤニヤと薄笑みを浮かべて見入ると、リーダー格の男の声によって押さえつけられた麻里子は一瞬にしてショートパンツを剥ぎ取られ、麻里子は大粒の涙を流して達也の前での恥辱に苦しんだ。 達也は顔を顰めてリーダー格の男を睨みつけ縛られてさえいなければ今にも飛び掛らん形相だった。

「おい! やれ!」
 リーダー格の男は別の男を見て声を放つと、別の男は達也の見ている前で黒いキャミソールの両肩紐をナイフで切り取りそして乳房を晒した。 その瞬間、麻里子は首を持ち上げて「うぐううぅ!!」と、全身を弾ませて怒りを現したが目を伏せる達也を見て直ぐに達也の居る方とは逆側に首を回した。 するとリーダー格の男は達也の髪を鷲掴みして「おらあぁ! 良く見ろお! 見るんだよお! 色男があぁー!」と、達也にあられもない姿の麻里子を見ることを強要した。

「おいおい♪ 色男さんよ♪ ちゃんとアンタが見てあげないとさ、御嬢さんのお顔を傷物になっちまうぜ♪」 
 麻里子の頬に別の男に依ってキラリと光るナイフが突きつけられると、達也は目を充血させて乳房を晒されてすすり泣く麻里子に見入った。 すると別の男が声を放った。

「堪んねえぇー! この構図♪ 兄貴! 早く味見しちまおうぜ! 我慢出来ねえー!」
 男の声に麻里子を取り囲む別の男達全員が大きく頷き、リーダー格の男が周囲を見回して頷いた瞬間、麻里子の身体に五人の男達が群がりそしてパンティーを一枚残して麻里子の身体はその肌の全てを達也の前で晒され、舐めまわされ触手され匂いを嗅ぎ回された。 麻里子は達也の前で涙を流して受ける辱めに全身を動かして無言の拒絶を繰り返した。

 達也の前で麻里子の二つの乳房には二人の男が貪り付き、二本の太ももにも二人の男達がムシャブリ付き、そして出番を待つかのように一人の男がグッショリと濡れた黒いパンティーを前に微動だにしなかった。 そして達也の傍に居るリーダー格の男が「そろそろいいだろう!」と、言い放つと、麻里子の黒いパンテイーを凝視する男はナイフを使って麻里子からパンティーを剥ぎとった。 麻里子はパンティーを守ろうと両足に力を込めたが二人の男達が抱き付いていて動かすことが出来ぬままに静かしい部分を達也の前で大勢の男達に晒した。
 そして次ぎの瞬間、麻里子の恥かしいモノに鼻先を近づけ思い切り匂いを嗅いだ男は「くっ! 臭せええぇー!」と、麻里子を侮辱しつつその皮を親指と人差し指で捲り下げた。 麻里子は大粒の涙でシーツを濡らし達也とは逆の方へ回した首を動かすことはなかった。 そして男の口が麻里子のモノを口の中に入れた瞬間、麻里子は粘着テープの下で声にならない絶叫を男達と達也に聞かせた。 麻里子の恥かしい部分を口に入れて転がす男は、絶叫しつつも「ビクンッ! ビクンッ!」と、全身を大きくビク付かせる麻里子をチラチラと見て「コイツ、感じてやがる!」と、大声を出して指差した。
 だがそんな中、麻里子は達也の前で悶えてはいけないと必死に脳を直撃する激しい快感(しげき)と、泣きながら戦っていた。 だがその戦いも次第にエスカレートする男達の愛撫(あじみ)に敵うはずもなく、麻里子の喉から唸り声に変化した喘ぎ声がもれ始めていた。 全身をガクガクと痙攣させつつ、持ち上げられた両足の裏モモに滑る二つの舌と勃起した乳首を転がす二つの舌、そして半勃起し始めた陰茎をシャブル口とヘソの周りを舐める一つの舌先に脳裏を錯乱させその身をグッタリさせ始めた。 六つの舌に同時に攻められた麻里子は達也の前で激しい官能にその身を悶えさせ、甲高くもひ弱な喘ぎ声を奏でていた。
 そして全身を舐められながら陰茎をシヤブル男の舌が肛門の表面に到達した瞬間、麻里子は自らの吐息で貼りついていた粘着テープを吹き飛ばし女の鳴き声を部屋の隅々にまで響かせた。 そして意識をもうろうとさせた麻里子の中に次々と入れ替わりに男達が入り濃厚な精液をコンドームの中に放出すると失神しかけていた麻里子の頬をリーダー格の男が軽く頬を平手打ちした。 麻里子はグッタリして瞼を開くと、男達に抱かかえられベッドの上に斜め座りさせられると、再び頬を軽く平手打ちされ目の前に下半身を露出させて後手に縛られたまま立っている達也を見上げた。

「さあ~♪ 御嬢さん♪ 今度は俺達の見守る中でこの色男を楽しませてやるんだ♪」
 達也を横で支えるリーダー格の男の声に背中を押されるように口を開いた麻里子は、達也を下から見上げてからブラブラしたモノを口の中に入れて舌を滑らせた。 達也は強い唸り声を男達の前で放ち直ぐに麻里子の口の中で硬く聳えさせヌルヌルした愛液を麻里子に溢れさせると、倒れそうになった麻里子を別の男達二人が後から支えた。 

「おうらあぁ! もっと舌を動かして首を振るんだよお!」
 リーダー格の男が達也のモノをシャブル麻里子に声を張り上げると麻里子は、首を前後に振りそして夢中になって達也の硬いモノに舌を滑らせた。 そして達也は「うっ! うっ!」と、両足の菌に間を硬直させ全身の震えをベッドに伝え、大勢の男達は硬いモノを夢中でシャブル麻里子の表情と大きく揺れる乳房に釘付けになった。 

「どうだぁ~~ 大勢の男達に犯された後で彼氏のモノをシャブル気分はよおぅ~♪ あっははは~♪」
 夢中になって達也のモノをシャブル麻里子は額に汗して口の奥まで入れて飲み込まんばかりの勢いで首を振り続けると、やがて硬いモノの先っぽを紫色に変えた達也は激しい射精欲に突入しマリこま動きに合わせるように、濃厚且つ大量のゼリー状の精液を麻里子の口の中に撃ち放った。 達也の精液を口中に受けた麻里子はその凄まじい臭いに咽たものの、飲みにくそうに喉を鳴らして喉に流し込んだ。 そして達也から離れると唇の左の隙間から黄色がかった濃い精液を滴らせた。 

「まずは一発! 二発目もちゃんと飲み干すんだぞ!」
 リーダー格の言葉に麻里子を後で支える二人の男は麻里子の背中を押して達也のモノを再び銜えさせた。 麻里子の口の中には達也の体内に残された濃厚な生臭い精液が溢れ出し麻里子はソレを舌に絡めて尚も達也のモノに滑らせた。 達也は射精直後の敏感になったモノをシャブラレ両膝を大きくカグつかせ立っていられずにリーダー格の男に寄りかかり、別の男達二人が達也を両側から二度目の射精まで支え続けた。 麻里子は達也の精液を飲み終えると同時に首をブラリと俯かせてシーツを大量の汗で濡らした。 そしてそのまま麻里子はベッドへ倒れこみ、達也もまたその場に座り込んでしまうと、リーダー格の男は寝室から男達を全員出して達也の前で麻里子を起こしてバックにすると、そのまま麻里子の中へと後から入って腰を振った。
 麻里子は目の前に両足を伸ばしてグッタリする達也を前にして後から打ち付けられて全身をプルプルと揺らした。 後の男は容赦なく麻里子の尻を打ちつけ麻里子は自分と目を合わせようとしない達也を見て声を出して泣いた。 そして十分後、うつ伏せにされた麻里子の顔に激しい勢いで白い液体が飛び、麻里子は閉じた瞼の内側で恋人の前で犯された女の悲しみに止まる事のないおおぬぶの涙を流し続けた。 そして男はコレでもかと言わんばかりに顔に飛び散った精液を麻里子の顔に振り付けその場を去った。 麻里子は愛する人以外の精液に顔を塗れさせ達也との愛が終焉したことを悟った。 男は麻里子は縛られたままの麻里子を放置して寝室から出て行き、麻里子は顔をベッドシーツに首を振って拭いつつ縛られたままで達也の傍へ這って近づいた。
 そして泣きながら達也に「ごめんなさい… ごめんなさい! ごめんなさあーーーい!!」と、涙で顔に付着した精液を洗い流した。 そしてその瞬間、目を背けていた達也が「気持ち良かったか…?」 と、ボソっと呟いた。 その言葉に麻里子は「え!?」と、信じられない言葉に頭の中を真っ白にした。 そして再び達也が麻里子に「大勢の男達に犯されるってことさ… お前、以前言ってたじゃん自分(おんな)にはレイプ願望があるんだって… 夢… 叶ったろ…」と、目を合わせずに呟いた。 麻里子はその言葉に呆然として達也を見入ると、達也は突然、縛られているはずの両手を「パッ!」と、麻里子の前に差し出した。 麻里子は頭の中が更に真っ白にしてその光景に呆然とした。 すると達也は麻里子からナイフで剥ぎ取られた黒いパンティーを手で引張ってその内側を見ながら「ホントだ… グショグショに濡れてる…」と、呟いた。

「お前が先週、アイツらに強姦された日は何の日がわかるか?」
 達也は黒いパンティーの匂いを嗅ぎながら、麻里子を見詰めると麻里子は顔色を真っ青に変えた。
「どうしてそれを! ねえ! どうして私が強姦されたこと知ってるの!? ねえ!!」
 麻里子は顔を激しく強張らせて縛られたまま這って達也に近づいた。
「何でって言うより、その日ってお前の誕生日じゃなかったっけ?」
 黒いパンティーを丸めて横に置いた達也はベッドに散らばったショコラブラウンのパンストの切れ端を集め始めた。
「え! 何言ってるの!?」
 達也が何を言ってるのか理解できない麻里子は後手に縛られた身体を這わせて達也に再び近づいた。
「いや、だから俺はお前に誕生日プレゼントをあげたつもりなんだけどな… お前の夢を叶えてやってんだよ♪」
 なぜか照れ臭そうに笑みを浮かべて集めたパンストを両手で丸め始めた達也。
「言ってる忌みが解らない… 達也、変だよ! こんな時に何言ってるの!?」
 何とか起き上がろうとする麻里子の髪が傾いたほうへ流れる。
「いや。 だからこの集団レイプは俺からのお前に対する誕生日のプレゼントなんだって♪ アイツらは全員が俺の大学時代の演劇部の仲間で今でも半分は劇団にいる連中なんだって♪ ヤラセだとつまんないだろうからさ♪ 本物をって思ってさ、ヤツラに頼んだんだよ♪ いやぁ~ しかし迫真の演技だったみんな♪」
 照れ臭そうに首を左右に振って丸めたパンスト切り端を手に持ち変える達也。
「そ! そんな! そんなあ!! 嘘! 嘘でしょ! ねえ達也! 嘘よね!?」
 咄嗟に起き上がって斜め座りした麻里子は首を左に傾けて達也を覗き込んだ。
「うーーーん。 まあ、若干は台本と違うとこあったけどさ♪ 略、台本どおりだったな~♪ しかしお前、可愛かったなあ~♪」
 声を少し大きくして照れ笑う達也に麻里子は真っ青になって絶句した。 そして達也は寝室の入り口の向うにいる男達に声を発した。

「おーい♪ もういいぞおー♪ 全部種明かししたから~♪」
 達也の声に寝室の戸が開かれると、男達は神妙な顔して中に入ると手に何かを持って横一列に無言で起っていた。

「おいおい♪どうしたかだよみんなー♪ ここはドッと賑やかに笑うとこだぜ~♪」
 達也は首を傾げて横一列に並んだ同級生たちを見流したが、誰も口を開かずにベッドで縛られたままの麻里子をチラチラと見ていた。

「ああー! そかそかすまんすまん麻里子! まだ解いてなかったなー♪」
 突然、気付いたとばかりに達也は麻里子の傍に近づくと、麻里子は目を吊り上げて鬼のような形相で達也をそして達也の同級生たちを睨んでいた。

「ああ… 達也… 俺ら、やっぱり帰るわ… 何か彼女、凄い怒ってるしさ…… 当たり前なんだけどさ…」
 目を吊り上げる麻里子と達也をチラチラ見る仲間達は、気まずそうに小声で呟くと寝室を出ようとした。

「おいおい待てよみんなー♪ 一緒に焼肉食ってけよ~♪ 肉も酒もたんまりあるしさ~♪」
 ロープを解き終えた達也は目を吊り上げて乳房をタオルで隠す麻里子と仲間達を見回して苦笑いしつつ、ベッドから降りてトランクスを履いた。

「ああ、あのぉぅ~ 麻里子さんを犯したのはこの道具でして… 僕らの身体は一つも使ってませんし、出した精液はAVで使ってる溶剤なんで~ その… 僕らも達也(コイツ)に頼まれて、いや最初はマズイぞって断ったんですけどね、どうしてもって達也(コイツ)が……」
 横一列に並んだ達也の同級生達は麻里子に申し訳なさそうな顔してボソボソと喋り、その場から逃げ出しそうな雰囲気の同級生たちと麻里子の真ん中にたって達也はオロオロし始めた。

「ああ… 達也。 悪いけど俺、帰るわ… 取り敢えず頼まれたことはし終えたし、後はお前達二人の問題だし… ああ、コレ。 お前から借りたこの部屋の鍵、返しとくわ… それじゃあ、麻里子さんまあそう言うことで!」
 リーダー格の役を演じた男は俄かにペコペコと営業スマイルのように笑みを見せると後退りして立ち去ろうとし、次々に我も我もと立ち去ろうした。

「おいおい! 何だよお前ら~ 俺は麻里子(コイツ)の夢をかなえてやった優しい男なんだぜ~♪ 何だよみんな、何か悪いことでもしたみたいによ~♪」
 立ち去ろうとする男達を引き止める達也がオロオロし始めると、乳房をタオルで画していた麻里子は、低い声で達也と男達に呟いた。


「待てよオマエラ……」


 麻里子の突然の男言葉に立ち去ろうとする男達は全員、足をピタリと止めた。 すると麻里子は首下をタオルで覆い箪笥の中から着替えを取り出して、静まり返った部屋で「ちょっと汗を流してくるから夕飯の用意しといて頂戴…」と、達也の目を見詰めて男達の間を強引に割って入り浴室へ行ってしまった。
 そして麻里子が浴室へ入った瞬間、男達は全員で達也を取り囲んでヒソヒソ話しを始めた。 達也は何故男達が声をヒソめるのか解らぬままその話しに溶け込んだ。

「おい、達也。 お前もしかして本当に! 本気で彼女が喜んでいると思ってるのか? 本当に~~彼女が喜んでいると思ってるのか~?」
 全員から同じことを言われる達也は首を傾げ、数分後に顔色を変えた。

 静まり返ったリビング。 浴室から漏れるシャワーの音だけが部屋に響き達也を含めた男達は全員がテーブルを囲んで正座しうな垂れていた。 そして麻里子が出てくるまで三十分間。 男達はひたすらそま長い時間を過ごした。 そして浴室のシャワーの音が止まった瞬間、男達は息を飲んで麻里子が出てくるのを待った。

「………」
 浴室から出て来た麻里子に気付くも全員が黙り込んで下を向いていたが、麻里子は何も言わずに冷蔵庫から冷えた缶ビールを出すと、冷蔵庫の前でグビクビと缶ビールを喉に流し込んだ。 そして無言で辺りを見回すと台所にあったサインペンのキャップを外した。

「貴方の名前は何て言うの!? リーダーさん!」
 近づいて突然名前を聞かれた男はハッと顔を上げ麻里子の顔を見ると、カラカラに喉を渇かせて「き… 木村です…」と、答えた。 すると木村の斜め横に立っていた麻里子は木村の額に「木村」と、名前を書きそれを見ていた男達は「クスクス」と、笑った。

「はい! 貴方の名前は!?」
 そして木村の横に居た男にも同じ質問をすると男は「中井です…」と、答え木村同様に額に「中井」と、書かれ顔を強張らせた。

 麻里子は一人ずつに名前を聞いてはその額にサインペンで名前を書き込んで行き、最後に達也の額に「バカ」と、書いて冷蔵庫の前に移動すると中から缶ビールを全員分取り出してテーブルの上に「ガンッ!」と、置いて用意されたホットプレートとガスコンロに火を入れた。

「このバカの所為で皆さんには後味の悪い! 嫌な思いをさせたけど! 一番嫌な思いをしたのは私です! 誕生日プレゼントは確かに受け取りました! ではこのバカに乾杯の音頭を取ってもらいます!」
 素足にトレパンとノーブラでタンクトップを着る麻里子は仁王立ちして男達を見回してから最後に達也を見て缶ビールを頭上に差し出した。

 顔色の悪い達也は仁王立ちする麻里子を見上げて目をキョロキョロさせ同じように周りを見まして缶ビールを持ち上げた。 そして乾杯の音頭をとった瞬間、達也の頭上に麻里子から缶ビールが注がれ、周囲の男達は「うわぁ!」と、声を重ね目をつぶって缶ビールを飲み始めた。
 達也は缶ビールを頭から浴びせられたが声を出すことなく黙ったまま、麻里子に放り投げられたタオルをユラユラと揺らしていた。 麻里子はそんな達也を放置して冷蔵庫から取り出した肉と野菜を男達に手渡し、そして缶ビールを数本テーブルに置いた。

「さあ、食べましょう♪ みんなも飲んで飲んで~♪」
 麻里子の突然の笑みは周囲の男達を驚かせたが、男達は互いの顔を見合わせ額の名前を指差して爆笑の渦が巻き起こった。 そんな中、一人で「ぅぅう…」と、男泣きする達也を誰も哀れむ者なく肉の焼ける香ばしい匂いに男達は箸を振るった。

「ほら! アンタも食べなさい!」
 男泣きする達也の右肩を大きく揺さぶる麻里子は頭に掛かっているタオルで達也の顔をクシャクシャと拭くと、再びそのまま放置して缶ビールに喉を鳴らした。 そして達也以外は全員が麻里子し楽しげに談笑してこの夜の宴を終え全員、麻里子の部屋に泊まったものの行く当てなどない達也は麻里子の居る寝室には行かずに玄関の辺りで夜を明かした。
 
 そしてそれから数日後、仕事から帰宅して妙に寝室でコソコソそしてソワソワしている達也を監視していた麻里子は、達也が仕事に出かけている間に達也の持ち物検査と押入れの天井裏まで探索する大掃除を始めた。 そして一台のデジタルビデオを見つけた。 

「やっぱりこう言うことか…」
 小さなモニターに映っていたのは、誰でもが察しのつく麻里子のレイプシーンを撮った動画だったが、麻里子の目は据わっていた。 誕生日プレゼントとは名ばかりで実際には麻里子が泣き叫んで犯されるところが見たかっただけなのだろうと麻里子は思っていた。

「そう… じゃあコレは貴方達が隠し撮りしたモノじゃないってことね?」
 麻里子はリーダー役を務めた木村を部屋に呼び出して映像を見せて直接尋ねていたが、木村はそのビデオの存在に驚きの表情を見せ関与を否定した。 麻里子はテーブルの下に隠した手に震える拳を握っていたが、木村はそんな麻里子の胸をチラチラと見ていた。

 数分後。

「駄目ぇ! もう演技は終ってるでしょ! ね! やめて… やだぁ! ちょっ! やだってぇ!」
 花柄の白いワンピース姿の麻里子は身体を押し付けワンピースの裾を巻くり上げ黒いパンティーストッキングの上から太ももに手を滑らせる木村に苦慮しつつ、その身を後退させていた。

「頼むよ! 麻里子さん! 演技なしで真剣に! 真剣に! 俺は麻里子さんに惚れちまったんだ!」
 床に麻里子の両手を押さえつけた木村は麻里子に視線を重ねて麻里子への想いを告白した。 麻里子は見詰める木村に視線を繋げて直ぐに全身の力を抜いて首を横に倒しすと、木村は押さえつけた麻里子の両手を自由にすると首を横に倒したままの麻里子の前ボタンを下まで手早く外し両側に開いた。
 麻里子の胸を覆う白いスリップのレースの上から胸の間に顔を埋めた木村は麻里子の両肩に手を置いて甘い香りを吸い込んだ。 麻里子は体温が木村に奪われていることに若干の恥かしさを感じたが素性の解らない男からの恥辱とは異なった性質に落ち着いていた。
 木村は麻里子の胸の香りを堪能しつつ、麻里子の左肩から外した自らの右手を下へ降ろしワンピースの裾を巻くり上げ黒いパンティーストッキングに包まれた太ももに手を滑らせた。 麻里子は触手される太ももの感覚に喉の奥から深みのある吐息を吐き出して逆側に首を回し、その手が太ももから陰部に到達した瞬間、軽く首を仰け反らせた。
 そんな麻里子の様子に木村は徐々に触手する手の動きを早めながら、左手で麻里子の右肩からスリップとブラジャーの肩紐を外し、そして左肩からも外すとやがて目前に現れた白いCカップの乳房に喉をゴクリと鳴らしてその右乳房に貪りついた。 麻里子はその瞬間、開いていた瞼を閉じて両足の筋肉を硬直させつつ、陰部の上をパンスト越しに滑る木村の手に身体を大きくビク付かせた。
 
 麻里子は人形のように木村に想いを遂げさせるべく肌の全てを自由にさせ、身体の表も裏も隅々まで味見させ自らはトロトロに蕩けながらも、コンドームの場所を木村に伝え木村を正常位で体内に受け入れた後、二度目をバックで受け入れた。 そして想いを遂げさせた木村に、麻里子はリビングの床の上で全裸で背中越しに抱かれて時を過した。 
 木村は背中から麻里子に覆い被さるように右腕で麻里子を抱き、その手で余韻から覚めやらぬ麻里子の左乳房を優しく揉みまわしつつ乳首に指を絡めていた。 そして麻里子が深くて大きな吐息を深呼吸に変えると、木村は麻里子の想像していなかったことを告白した。

「達也は麻里子さん… いや。 麻里子と別れたがってたんだよ……」
 木村の一言に驚いて起き上がろうとした麻里子を木村は右腕で止め、我が身へと抱き寄せた。

「多分、麻里子を隠し撮りしたビデオ。 お前が俺達に強姦されたことで別れる口実を作りたかったんだと思う…」
 麻里子を抱き寄せた木村は落ち着いた口調で語たると、麻里子は再び起き上がろうとしてそれを止められた。

「何故、そう思うの? だって、貴方達に頼んだのは彼の方でしょ…」
 背中越しに抱かれる麻里子は木村に聞き返した。

「俺達が達也(ヤツ)に頼まれたのは麻里子への強姦だけじゃないんだ…」
 木村は聞き返す麻里子から右腕を避けて上半身を起こすとまり湖に背中を向けて達也に頼まれたことを告白した。


『徹底的に麻里子をヒィヒィー言わせてくれ! 徹底的にヨガらせて喘ぎ声ださせて悶えさせてくれよ~! イカせてくれれば尚、結構だからな♪ 何なら小道具無しでオマエラのモノを使ったって構わない! 麻里子(アイツ)の夢だった集団レイプされる女の悲しみってヤツを味あわせてやりたいんだ! だが、辛いだけじゃなくどうせなら女の幸せをさ♪』
 

「もうやめてえ! 私… 彼に誘導されて以前、そんなこと言っただけで… 女性のレイプ願望の話しは元々は彼が最初に始めたのよ! 私はただ… ぅぅぅうう……」
 木村の話しに顔色を青ざめさせた麻里子は、両手で口元を隠し泣き声を出して話しの途中で木村をとめた。

「麻里子……」
 木村は麻里子に身体を向けると口元を隠して泣く彼女を座ったまま抱き締めそして再び優しく麻里子を床に倒して乳房に吸い付いた。 麻里子は口元を隠したまま木村からの愛撫に悶えそして涙声を女の鳴き声に変えた。


 それから四十分後。
  

「じゃあ、麻里子。 返事はいつでもいいからな…」
 木村は麻里子を玄関口で抱き寄せると口付けを交してそのまま部屋を出て行き、麻里子は木村に言われた「一緒に暮らそう」と、言う言葉を胸に仕舞って木村との痕跡を消すべくシャワーで熱い湯を全身に打ちつけた。 だが、同時刻、達也は麻里子の良き理解者であり親友の高杉怜奈と電話で密談していた。

 



【完結】
 

鮎川麻里子と達也

鮎川麻里子と達也

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 青春
  • コメディ
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
  • 強い反社会的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2013-12-09

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted