大杉健三と木山順平
一話~完結
【大杉健三と木山順平】
【一話】
小さめのグレーのショーツに黒いボディーブリファーで身体を包み、その上に黒いパンティーストッキングを履いた大工の大杉健三、五十五歳はヒルアロン酸豊胸したBカップの乳房を気にしながらその上に白無地のベルト付きワンピースを纏った。
腰下フレアーになっているワンピースの裾が腰フリする大杉健三五十五歳の動きに合わせて膝上数センチで激しく揺れ同時にノーブラの乳房をプルプルと揺らした。 さしてハゲ頭を覆う肩ロングのカツラの毛が左右の頬に繰り返し当たった。
妻を数年前に亡くし子供も独立して一人暮らしの大杉健三は小さな工務店を経営し、自らも大工として偶に現場へ出入りする傍ら幼少以来の自らの身体への違和感を満足させるべく、職人達が作業場へ向かった後、書類整理を終えると同時に女になっていた。
そして今朝も大杉健三五十五歳は、事務所二階で清潔感のある三十代の女性を意識して化粧を決めると一階の事務所に下りてきては、机の横にコーヒーを置いて女性事務員として仕事に就いた。 妻を亡くして悲しみに暮れながらも知らず知らずのうちに会社に住み着いた大杉健三五十五歳の仕草や動きは正に女性そのものであった。
一年前にインターネットで女ホルを購入するようになって以来、胸はAカップまでは膨らんだもののその後が続かず、結局隣接する都市へ行ってヒルアロン酸で豊胸をBカップまで果たし御満悦状態でもあった。 だがそんな大杉健三の秘密を何となく知りつつも気付かぬフリしていた二十四歳の見習い大工の青年に女になっているところを見られてしまった。
図面を忘れ会社の表玄関ではなく裏口から入ってきた大工見習いの木山順平に気付かぬ大杉健三は仕事に没頭していた。 そして裏口で靴を脱いで中に入った木山順平は人の気配を感じないまま大杉の居る事務室へとドアを開けて入った。 すると、今日は休みのはずの事務員の山崎洋子の席に座るガタイの大きな女性を見つけ「あ! お疲れさんです! 図面を忘れて…」と、声を掛けたがその女性は何故か固まったままピクリともせず肩までのロン毛を机の表面に付くほど俯いたままだった。
木山は返事をしないその女性の真後ろのドアから右側を通って事務室に入ると、黙ったまま動かない女性を見ることなく真っ直ぐ書棚へ移動し「あったあった♪」と、わざと声を出してからだの向きをクルリと変えた。 そして再び女性の顔を見ることなく視線を左側の壁に向けたまま女性の真後ろのドアを目指した。 だが木山順平は傍にいる女性が大杉健三であることに気付いていた。 普段から男気溢れる社長の別の姿を見た木山は動揺しつつもそれを隠して立ち去ろうとした。 木山は喉がカラカラだった。 そして大杉もまた喉がカラカラに渇いていた。
「心配しないで下さい… 僕。 誰にも言いませんから……」
大杉の横を通り過ぎようとした木山の方に顔を上げよいとした大杉に、木山は慌てて先手を打って顔を上げさせないように立ち止まり呟いてその場を立ち去ろうと足を進めようとした。 すると、大杉は右手を伸ばして木山の右手わそっと掴んだ。 木山は背筋をビクッとさせて再びその場に留まった。
「僕は前から知ってました… 初めて僕がここに来た時、社長が手取り足とリいろんなことを教えてくれましたよね。 あの時、チラっとサラシで巻かれた胸の膨らみ… 見えたし。 初めて会った時って言うか、その瞬間、僕には社長の本当の姿が見えていたから… 匂いって言うか、オーラって言うか、僕には解ったんです。 社長は本当は女性だったことが… 苦しいですよね。 誰にも相談出来ずに抱えているってのは… 今、見たことは誰にも言いません。 でも。 僕の秘密も聞いて欲しいんです…」
大杉に右手を掴まれた木山はその場に立ち尽くし小声で呟くと、大杉は黙って小さく頷いて見せた。
「僕は物心付いた頃からどうして男に生まれたんだろうって男に生まれた自分を恨んで生きてきました… 小学校の時、好きな人がいても告白できずに苦しみながら中学へ進んでようやくその人のこと忘れることが出来たんです。 でも、高校へ進学して別の人を好きになって、駄目で元々だって思って告白しようとしたんですけど結局伝えること出来なくて… ずっと苦しくて誰でもいいから僕のこと伝えたいって思いながら専門学校進学して… でも、今ようやく自分のことを話しても笑わないかも知れない人に出会えた気がしてます。 僕は… 僕は…… 僕は同性愛者なんです。 僕は世間で言う所のホモなんです! だから社長の苦しい気持ちとかも解るんです。 だから、心配しないで下さい… 僕は社長の味方ですから! それじゃ、それじゃあ。 仕事に戻ります…」
木山順平の予期せぬ告白に俯いたままの大杉健三は肩を震わせ掴んでいた木山の手を握る手をギュッとした。 そして俯かせていた顔を上に上げると木山の方を見ることなく正面を向いた。
「ああぁーっひゃひゃひゃひゃひゃ♪ あっひゃひゃひゃひゃひゃ♪ ああーーっひゃひゃひゃひゃひゃ♪」
突然の大杉の大笑いに木山は握られていた手をそのままに身体の向きを大杉側に向けて後ろに反り返って顔を引き攣らせた。
「舐められたモノね! アンタ見たいな若造に慰められるなんて最低よね! 私! えぇ! そうよ! 私は性同一性障害者よ! 医師の診断もあるわぁ~! アナタの言う通りよ! でもね! アンタ見たいな若造に情けかけられるくらいな私のことバラしなさいよ! フザケないでよ! 子供のくせに! なにさ! 黙って聞いてれば好き放題言っちゃってさっ! 私はホモじゃないわ! だからホモの苦しみなんて知る訳ないじゃない!」
顔を上げた大杉は左手で口元を隠しつつ大笑いした後、その顔を木山に向けて女言葉で木山を罵った。 木山は突然の大杉の大笑いと罵りに顔を引き攣らせ震撼していた。
「でっ! 何! ホモだから私の身体でも欲しい訳!? フザケけないでよ! 私はアンタの言う通り女よ! でも身体が男だからって私を自由にしたい訳!? ハンッ! 馬鹿馬鹿しい! なにさっ! アナタなんか!」
大杉は木山の手を離すと髪の毛を右手で直しながら脅える木山に視線を重ね罵りを続けた。 そしてそんな大杉に木山は突然大声を上げた。
「フザケんなあー!! この女(アマ)!! お前が辛いだろうって思って気遣って僕の秘密を打ち明けたんじゃねえーかあー! 僕が打ち明ければお前が安心だろうって思ったから言ったのに! お前それでも人間かあ!」
「バッシイイィィーーーン!」
「キヤアァー!!」
木山は隠していたこと。 そして大杉に掛けた優しさを馬鹿にされたことで驚きの表情を怒りの表情に変え持っていた図面を床に投げ捨てた。 そして突然、大杉の左頬を力任せに平手打ちした。
「このガキイィー!!」
左頬を平手打ちされた大杉は左手で打たれた頬を覆うと立ち上がって木山の前に立ち上がった。 そして右手で木山の左頬を力任せに平手打ちしようとした腕を掴まれ目を丸くした。
「女ホルやってんだろ! 筋肉も落ちてるだろうし身体は見た目はガッシリしてても中身はスカスカの女だろうがあー! 今のお前に負けるほど男を馬鹿にすんじゃねえよ!」
ガッチリと大杉の右手を掴んだ木山はその手を放さずに、痛がって力を弱め腰を引く大杉の頭の上から怒鳴った。
「放せ! この! 放せ!! 放してぇ! 放してえぇー!」
腰を引いて後ろへ逃げようとする大杉のワンピースの裾はその動きに大きく揺れ、黒いストッキングに包まれた両足太ももを木山に見せ付けた。 そして木山は斜め上からチラチラと見える大杉の胸の揺れに心臓をドキドキさせていた。 その瞬間、木山の心が獣に変わった。
「何すんだ! な! 何! 何するのおぉー! 嫌あぁー! やめてえぇ! やめてえぇぇー!」
「お前みたいな年増女(オヤジ)はこうしてやる!!」
「ビリッ! ビリビリビリッ!」
「やめろ! や! やめて! やめてえぇ!」
「ビリビリビリーッ!」
「い! 嫌! ヤダアァー!」
「嫌あぁぁぁー!」
大杉を床に押し倒した木山は激しく抵抗する大杉のワンピースの胸元を左右に引き裂き、大きく捲り上げた裾の中、大杉を床に押さえつつ下半身を包む黒いパンティーストッキングを片手で引き千切った。 そしてボディーブリファーの肩布を両手で思い切り引き下げて、大杉の乳房を目の前に晒した。
「嫌あああぁぁぁーーーーーー!!!」
乳房を晒された大杉は頭からカツラが取れて飛んでいくほど首を左右に振って叫んだが、木山はそんな大杉の右乳房に口を大きく開いて貪りついた。 大杉は大粒の涙を頬に伝え首を左右にふって全身をバタバタと跳ねさせて抵抗したが、男の力には勝てずにやがて大杉は乳房を揉まれながら木山の唇に乳首を吸われた。
「やめてえぇ! お願いだから! やめてえぇ! 許してえぇー!」
泣き叫ぶ大杉の哀願も空しく木山は大杉の下半身に手を伸ばすと黒いボディーリファーのクロッチのボタンを力任せに外した。 そして中に履いていた小さなパンティーを引き裂いて剥ぎ取ると、萎縮して見えないほどの小さな睾丸についたペニスを空気に晒した。 そしてそれでも尚、抵抗する大杉は頬を数回平手打ちされた後、男に味見されたことなどない恥かしい陰茎を木山の口に吸い込まれた。
陰茎を吸い込まれた瞬間、両目を大きく見開いた大杉は込上げる涙を止められずに天井を見詰めながら、シャブられるペニスに全身を大きくビク付かせ同時に身悶えしている自分が悔しかったことで恥辱の涙はやがて自分への悔しさの涙に代わっていた。 そして大杉のペニスは木山の口の中で半起ち状態になりそれにも悔し涙を重ねた。 そして数分後、大杉は顔を強張らせながら密かに守ってきた処女を奪われた。
「いぎいぃ!! い! 痛ああぁぁーーーーーい!!」
ゴムもクリームも無い状態で木山は机の上にあったメンソレータムを自らの肉棒に塗り付け、窮屈な大杉の中へと無理矢理ねじ込むと、激しい痛みと凄まじい違和感に狂乱して暴れる大杉の中に射精して尚も、数回の射精を繰り返した。 そして木山に開放された大杉は床に涙を零しつつ半仰向けで下半身を横に両足を曲げて啜り泣きした。
「やっぱり女だな… 嫌だ嫌だって抵抗する割には身体は正直だったな…… でもお前が女だってバラしてもいいって言ってたけど、僕にレイプされて泣き叫んだり身悶えしたり仰け反った話しもみんなに話してもいいのか? 僕は辞めていけばいいだけだからさ。 お前が望むなら警察に自首したっていいよ。 お前をレイプしたってさ……」
木山の言葉に咽び泣きしていた大杉は「そんなことしたら殺してやるからぁ…」と、床を両手で叩くと泣き声に混ぜて呟いた。
「兎に角、込み入った話は戻ってからにするよ。 図面届けないとみんな変に思うからさ…」
木山はトイレに入ると手洗いの水でペニスを何度も洗って身支度を整えると、スッキリした顔で図面を持ち床で啜り泣く大杉の尻をポンポンと軽く叩いて会社を裏口から出て行った。 そして暫く肛門と心の痛みで動けなかった大杉も激しい便意に勝てずにトイレに駆け込んだ。
「お疲れー!」
夕方の六時。 数人単位で大工のグループが戻って来た中に大杉を犯した木山の姿もあったが、社長(おやかた)である大杉は事務室にドッシリと構えて労をねぎらった。 木山もまたいつもどおりに先輩たちを見送りつつトラックを車庫入れし帰社後の後片付けをしていた。
大杉には朝方の女っぽさは何処にもなく作業ズボンの上にワイシャツとネクタイをしてその上からジャンパーを羽織って前側を閉じていた。 そして現場監督と明日の打ち合わせに入った大杉の顔は男気溢れる頼れる社長(おやかた)の顔つきだった。 田口功、四十五歳は今年で勤続二十年の最古であって大杉の片腕として肩書きは部長だったが、大杉同様に自ら現場へ出ては指揮していた。
十九時。
「着替えないのか?」
田口が会社を出て帰宅の途に付いた頃、ソファーに座って足組する大杉の傍へ木山がやってきた。 大杉は木山を見ることなく部長の田口から受け取った工程表に見入っていた。
「今は仕事中だ! お前こそサッサと帰れ!」
憮然とした表情で壁掛け時計をチラッと見た大杉はアゴに手をスリスリしてペンで表に記を付け始めた。 そんな大杉の隣りに移動した木山。
「女は女言葉を使うもんだよ…」
大杉の真横に腰掛けた木山は右側にいる大杉をチラッと見て大杉の肩に腕を回した。
「やめろ! いい気になるなよ! お前!」
左にいる木山をギロッと睨み付けた大杉は左手で木山を自分から突き放した。
「邪険にすんなよ。 もう他人じゃないんだし… それと僕。 いや、俺さ。 明日休みたいんだ。 明日も事務員さん来ないんだろ? 俺がお前の傍にいるよ…」
大杉の鋭い睨みに一瞬臆した木山は作り笑顔した。
「休むのは構わんけどここには入れないからな! 来ても無駄だからな!」
工程表を机に放り投げて別の書類を取って再び目を通した。
「朝のこと怒ってんだろ。 仕方ないけど… でもさ、俺達は男女の仲になったのは事実なんだし」
再び大杉の肩に右腕を回し振り払われた木山。
「フザケんな! 無理矢理犯したくせに!」
ソファーを立ち上がって机の前の椅子に腰掛けた大杉は声を少し荒げた。
「そうだあー! 無理矢理犯したけどヨガリ声出して身悶えもしてたよなあー!!」
椅子に腰掛けた大杉の後ろへ怒鳴りながら近づいた木山に、大杉は頬を紅くして恥じらい唇を女っぽく噛んで直ぐに噛むのをやめた。
「早く着替えて来いよ。 下着は着けてんだろ? 俺。 今日はここに泊まるからな。 いいだろ? 話したいことあるんだ。 女のお前と…」
机を前に俯いて黙り込んでいる大杉に背中から語りかけた木山。
「戸締りしてきて…… 表も裏口も全て……」
女口調に変わった大杉をそのままに木山はニッコリと笑みを浮かべると、足早に玄関の戸締りに移動し、大杉は静かに立ち上がると二階へと移動した。 そして二階の一つの部屋へ入ると内鍵をかけて着ている服を脱衣した大杉はクローゼットの中から衣類を取り出した。
黒いパンティーストッキングを慣れた手つきで履き、サラシを胸から外すと揺れる乳房をブラジャーで固定しその上を黒いスリップで覆った。 そして黒いフリル付きのブラウスを着ると黒いタイトスカートで腰を包んだ。 全身黒尽くめになった大杉はそのまま急ぐようにクローゼットの扉の裏側に取り付けてある鏡の前で手早く化粧をすると、別の扉を開き幾つモあるカツラの中から、耳が隠れるくらいのカツラを選び出した。
女になった大杉は黒いサンダルを履いて部屋を出ると、さっきまでとは歩き方をガラリと変え階段をゆっくりと降り始めた。 そしてその足音を一階で聞いている木山は待ち遠しさを隠し切れずに知らぬ間に満面の笑みになっていた。 そして一階へ降りた大杉がドアを開いて木山のいる事務室の中に入ると閉めたドアの前に立ち尽くして俯いた。 その瞬間、木山は満面の笑みのまま咄嗟にソファーから立ち上がってカチコチに固まった。
「キレイだよ。 社! ケン! あ、いや……」
「真央…… 私の名前は真央だから……」
「!? 真央ちゃん!?」
立ち尽くす大杉の名前を解らずに右往左往した木山に大杉は小さな声で囁いた。
「真央ちゃん! いい名前だ~♪」
木山は真央の名を呼びつつ、大杉に近づくと自分よりも十五センチ高い大杉を正面から見上げ抱きついた。
「さっきはゴメンなさい… 仕事中は女に戻れないんだ… 戻ると仕事にならないし」
「ああ、あ! うん! いや、俺の方こそ怒鳴ったりしてゴメン♪ 早く真央に会いたかったからつい…」
「じゃあ、こんなとこで何なんだけど。 俺の話ってのを言うよ! 俺は初めて会った時から真央のこと好きだった! 真央が女だったことは後で気付いたけど、でも俺は真央の傍に居たいって! だから… その… 俺の彼女になって欲しいんだ! 普段は社長と見習い大工の間柄でいいけど、女になってるときだけでいいから俺の恋人になって欲しいんだ!」
木山は大杉の謙虚さにホロッと来たように自らの行いを悔いそして顔を真っ赤にして激白をした。 その激白に大杉(マオ)は黙って頷いて涙をポタリと床に落とした。
「ああ、な! 泣かないで! 真央! 泣くなって! 困るよ泣かれたら~」
「ぅぅううう…… 嬉しくて…… 嬉しくて私…… 今まで苦しかった……」
「真央………」
背の低い木山は大杉の前で爪先立ちすると、抱きついて濃厚な口付けをし舌と舌を絡めた。 そして真央もまた木山の舌を受け入れるべく身を任せた。
「今日ね、丁度お肉買ってあるから一緒に食べよう。 御飯も炊くからね」
「ああ! じゃあ、俺が米を研ぐから場所教えてくれ♪」
「いいよー それは女の仕事でしょ… 私がするから待ってて…」
恥かしそうに俯く真央は頬を真っ赤にして給湯室へと足を急がせ、木山はその後姿を見送りつつ黒いストッキングに包まれた真央のフクラハギを見ていた。 そんな木山にすれば、膨らんだ乳房と若干のプリプリ感を除けば略、男の身体の真央は木山にとって恋人としては相応し過ぎる相手でもあった。
自分を同性愛者だと認識して尚も恋人になった真央に木山は心の中で手を合わせていたが、台所のシンクに向かって米を研ぐ真央の尻を壁に隠れるようにして見入る木山は胸中をドキドキさせて忍び足で近づくと、普通のカップルのように真央を後ろから抱いた。 真央と抱きつかれた瞬間、ピタリと動きを止めたものの再び笑みを浮かべて研ぎ始めた。
そして普通のカップルのように抱きついた木山はそのまま下へ移動し両膝を床に付くと、後ろから真央のスカートを巻くり上げ両手を黒いストッキングに包まれた両足に滑らせた。 そして真央はストッキング越しに肌に滑る手に喘ぎ声を上げ米を研ぐ手を止めた。 ストッキング越しに滑る木山の両手の指と唇は真央が立っていられないほどの刺激を与えた。
「あんっ! だめえぇ! こんなとこで… だめえぇー!」
「はぁはぁはぁはぁ… 真央! 我慢出来ない… 少しだけ! 少しだけだから!」
「あんっ! ああーーーんっ! あっ! うんっ! うぁっ!」
木山の唇は真央の太ももを尻下まで滑りそれ以上捲れないスカートに業を煮やしたように、木山の両手はスカートのホックを外しファスナーを下へ下ろした。 真央の履いていたスカートはスルリと床に落ち、木山はそれを真央の足から抜き取ると、そのまま真央の尻に顔を埋め匂いを嗅ぎつつ両手の指をストッキング越しに太ももに滑らせ続けた。
「だめぇ! お願い… もう… もう許してぇ! お願い…」
「はぁはぁはぁはぁ… 真央! 真央! 真央!!」
真央の身体を自分側にむかせた木山は顔を真央のパンティーの上に張り付かせ、中の匂いを嗅ぎながら膝辺りから滑らせた両手で黒いパンティーストッキングに指を引っ掛けてスルスルっと膝上まで下ろした。 そしてパンティーを内側から押し上げる真央の恥かしい陰茎と溢れたヌルヌルした液体に口を被せてシャブるように舐めた。
だが真央の液体を味わう木山は「もう少し、もう少しだけ」と、悶えながら喘ぐ真央からパンティーを引き下げると、目の前にブラリと下がった蒸れた陰茎を右手の親指と中指で支えると、ヌルヌルした液体が付着する皮を「ニュルリ」と、捲り自らの顔を充満させる魚の燻製のような塩分のある陰茎を吸い込むように口の中に引き込んだ。
「アヒイィ!! アコーヒィアヒィアヒィー!!」
閉じていた瞼を開いて両目を大きく見開いた真央は、陰茎からの激しい刺激に腰を仰け反らせて立っていられずに台所に両手を置いて自らを支えた。 真央の陰茎の首辺りに舌を絡めて滑らせる木山は引け腰になる真央の尻に左右から両手を掛けて押さえ口の中で少しずつ大きくなる陰茎の味と匂いに目を血走らせた。 そして少しでも真央を味わいたい一心から陰茎の根元まで口の中に入れ舌を激しく無造作に滑らせた。
真央は膝と腰をガクガクさせながら陰茎をシャブル木山に「もう… もうだめえぇ! 立っていられない!」と、切羽詰まった声を発すると木山は真央の尻から両手を放した。 真央は崩れるように床に尻餅をつくとそのまま後ろに倒れ瞼を閉じた。 木山は真央に両膝を立てさせると再び半起ちした真央の陰茎に貪りついた。 腰をビク付かせ両足の爪先を閉じたり開いたりを繰り返す真央は喘ぎ声を震わせ熱い吐息を吐き続けた。
やがて木山の口は真央の陰茎から離れ萎縮した睾丸袋にレロレロと回しながら滑ると、自らの唾液に真央の汚れを絡ませて吸取って飲み干した。 そしてズボンの中で自らのペニスを肉棒化させた木山はその窮屈さに「カチャカチャ」と、ベルトを外しそれに気付いた真央はセックスの恐怖から「ここじゃヤダアァー!」と、起き上がろうとした。 その顔の表情を見た木山は突然、ズボンと下着を脱ぎ始めると汗と汚れに塗れた自らの肉棒を右手に持って、仰向けの真央の首を跨いだ。
「嫌ぁー! やめて! やめてえぇ!」
カツラが外れかかるほど激しく首を左右に振った真央の顔の上、肉棒の先を真央の顔に向けて物凄い勢いで扱き始めた木山は真央の顔に射精したいと強い性欲に駆られた。 他人(ひと)の匂いなど嗅いだこともない真央の顔を木山の肉棒の匂いが充満すると真央は戦々恐々と表情を強張らせつつその生臭い匂いに息を止めた。 そして見る見る間に視線の上にある木山の肉棒の先は紫色に変色し荒い吐息を真鬼吹き掛けていった。 そして逃げられない真央は動きが素早くなった木山の手に目を閉じて生臭いに匂いの中で息を大きく吸い込んだ。
「行くうぅぅぅぅぅーーーー!!」
「ジユゥッ! ピチャピチャピチャ!」
「ドロオォ~ ドロドロリ~」
真央の閉じた唇に発射されたドロドロと粘度のある精液は跳ね返って瞼や鼻先や頬に飛び散りその悪臭たるや真央は顔を顰めて息を止めた。 そんな真央の顔の上に射精した木山は肉棒の根元から絞り出した精液の一滴までを真央の顔に零した。 そして真央の精液塗れの顔を見た木山はジッとして動かない真央の胸元を大きく開くと、真央の顔を見ながら乳房に両手で揉見回して乳首に吸い付いた。
真央は顔を精液で塗れさせながら頬をトロトロと伝わって床に落ちる精液を早く拭きとって欲しいと心の中で哀願していた。 だがそんなことに気付かない木山は勃起した乳首に夢中になっていてそれどころではなかった。 真央は顔を拭きとって欲しいと哀願しつつも乳首の快感(しげき)に鼻で少しずつ息注ぎ首を右側に倒した。 ドロリ。 ドロドロドロ。 精液が頬を滑り落ちて床に落ちると、真央は両手で手探りして台所の下扉にかけてあるタオルを引き寄せた。
身体をビク付かせつつ喉の奥に喘ぎ声を溜める真央は手拭いで顔を拭くと、そのヌルヌルしたヌメる他人の精液に嘔吐感を隠せなかった。 木山はそんな真央のことを知らずに目を血走らせて乳房に貪りついていた。 そして真央が顔に付着した精液を拭き取り終えた瞬間、真央は込上げる激しい嘔吐感に堪えられずに首を起こして目を開くと同時に「ウゲエェー!!」 と、乳房を貪る木山の頭の上に夕方食べたミカンを降り注がせた。 それでも木山は何も気付かずに乳房を揉見回して吸い付いていた。
そして真央の激しい嘔吐感によって背筋の寒くなった真央の乳首は一回り大きく勃起し、頭の上に溶けたミカンを乗せたままの木山は口の中で大きくなった乳首を舌の上で転がし続け、木山は体勢を真央の斜め真横に変えた。 真央の右乳首に吸い付きながら伸ばした右手の中指と薬指で真央の陰茎を挟むと、先っぽから出た僅かなヌルヌルを親指で回し滑らせた。 乳首と陰茎へのダブル愛撫は真央の嘔吐感を塞き止め再び真央に喘ぎ声を奏でさせた。
そんな真央の喘ぎ声と身悶えは徐々に燃え上がったが陰茎は反起ち状態のままを推移し、真央をイカせたいと思う木山は焦りの色を滲ませていた。 女ホルの服用で睾丸萎縮をしている真央の身体は完全勃起をすることなかったが、確実にエクスタシーへ近づいているという手ごたえを木山は感じていた。 そしてその十分後。 真央の身体は全身氏をヒクヒクさせ喘ぎ声を台所いっぱいに充満させた辺り、突然の真央の震える大声に木山は真央の射精に準備した。
「イクッ! イクッ! イクウゥゥゥーーー!!」
木山は真央から発射されて腹の上に飛び散った極少量の透き通った液体に我が目を疑った。 独特の匂いもなく無色透明なその精液にムシャブリつくように舐めて吸取った木山はその味の薄さに瞬間的に固まった。 真央はエクスタシーに達してかグッタリしてピクリとも動かなかったが、木山は我に帰ると同時に予想だにしていなかった真央の射精量を測るように真央の陰茎を指で摘んで精液を搾りそして飲み干した。 肌に埋め込んだような睾丸をスルスルと軽く撫で睾丸を指の腹で確かめた。
これが男の身体なのかと、グッタリして動かない真央の全身を見回す木山は激しい違和感に恐れ戦いていた。 足のスネ毛は殆ど無く胸毛などあろうはずも無い真央の身体は、筋肉も落ちて太ももを指で押して尚も女のような弾力を見せ付けた。 そして陰毛すらも手入れされている身体は全体に男ではない女の身体に近いことを木山に納得させた。 解ってはいたはずなのにマジマジと見た真央の身体は男装時に見せるガッシリさとは無縁のものだった。
「真央! 風呂。 シャワーとか使えるのか?」
木山に揺り起こされた真央は乳房を下着とブラウスで隠すと下半身をスカートで覆いそのまま逃げるように風呂場へと走り去った。 木山よはその後ろ姿はプリプリと揺れる摩訶不思議な光景だった。 木山は手を洗うと真央の遣り残した米研ぎを終え炊飯器に入れてスイッチを押した。
真央がシャワーを浴びている間、木山は事務所の明かりを小さく絞ってタバコを吸い始めた。 それは想いを遂げた後の一服という位置づけだったが、木山は後姿を裸で立ち去る真央の揺れる身体を思い出していた。 男装をすれば誰がどう見ても恰幅のある社長(おやかた)なのに、女装した瞬間からあの険しさが無くなって弱々しさすら感じ、元に戻ったということなのだろうかと我を納得させた。
「貴方も入ってきなさいよ♪ 着替え用意しとくから♪」
ハゲ頭をタオルで隠して首下を大きなバスタオルで覆う真央は、椅子に腰掛けてタバコを吸う木山からタバコを取ると、自らもそのタバコを吸った。
「真央。 ちょっと飲み物とか買物に行って来る♪ 着替えとか用意してくれれば帰ってから直ぐにシャワーを使わせてもらうからさ♪ 自転車借りるな♪ 着いたら携帯で電話するから鍵は掛けておけよ」
木山は飲み物と言いながらも、後で真央の中に入るためのコンドームを思い浮かべていた。
真央は二階へ上がるとキャミとパンティーだけを着けてデニムのミニスカートとタンクトップの軽装にした。 髪をショートのカツラにしてホンノリ薄っすらの化粧を施すと、再び一階へ降りて焼肉の準備を台所と繋がっている別の部屋へ手早く進めた。 そして椅子に腰掛けてカチコチカチコチと言う時計の音を聞きながら乳房と下半身に残る木山(かれ)からの愛欲の感触を思い出し一人笑みしてモジモジしているところへ木山から戻った知らせの電話が鳴った。
真央は足取り軽く浮き足立つように裏口へ回ると木山を出迎えた。 そして両手一杯の荷物を受け取ると真央を裏口玄関の外を引っ張り出した。 倉庫と車庫に囲まれた裏口は外でありながら周囲から見えず月明かりの下で木山は真央を抱きしめそして口付けをした。 初めて女として外に出た真央は素足に触れる外の空気に感動しつつも、自分を完全に女として扱ってくれる木山が嬉しかった。
「さあ! 食べよう♪」
嬉しそうに笑顔する真央を見る木山はホットプレートに食材を並べる真央の揺れる胸に不思議な感覚を覚えた。 同性愛者として自覚しているにも関わらずプルプルと揺れる真央の胸に心の中が蕩けそうになるのを覚えた。
「真央。 お前も性転換とかしたいって思ったことあるのか?」
「えぇー ちょっとやだぁ♪ いきなり~♪」
缶ビールを飲みながら真央に訪ねた木山の視線は真央の目を追った。 そして真央は驚いてその動きを止めて俯いた。
「あるよ… ずっと悩んでた… でも自分の病名に気付いた時はもう家庭があったからね…」
「じゃあ、今ならいいんじゃないのか?」
「なぁーに~♪ 勧めてるのおぅ?」
「いや、そうじゃないんだけど。 お前の気持ち知っておきたくてさ…」
「したいわ… 今すぐにでも♪ でもね。 直ぐにしたくても女ホルしてるからパーツとか足りなくなっちゃってるし♪」
「あ! そかあ~ アソコの下だよな」
「あ、うんうんそうそう♪」
「てか、もっと食べなー♪ お腹空いてるでしょー♪」
「ああ、うん♪」
二人は何年も交際しているような口ぶりで会話を楽しみそして二人だけの食事を楽しんだ。 そして一時間後。
「俺のこと恨んでないか?」
「何で?」
「お前のこと力ずくで…」
「恨んでないよ。 てか、ようやく私のこと理解してくれる人に出会えたって思ってるし♪」
「そか。 変なこと聞いてゴメン…」
「私の処女を貰ってくれてありがとう♪」
「ああ、な、なんか照れるなあ~ そう言うの♪」
「もおぅ。 私まで照れるでしょー♪ あっははは♪」
「痛くなかったか?」
「痛かったよぉ~ あんな硬いモノ入れられたんだから~♪」
「そ、そだな。 ゴメン♪」
「ねえ、上の部屋にもお酒とかあるからそろそろ行かない? なんか疲れちゃった♪」
「ああ。 うん 行こう♪」
夜十時。 二人は後片付けをそのままに二階の一室に移動した。 真央は中に入るなりベッドに横になり大きく深呼吸した。
「こっちのベッド。 お前が用意したのか? てか、二階の部屋なんて初めて入ったから…」
「あ。 うん。 折り畳みの予備だから簡単だったー♪」
「俺もそっちで寝たいな♪ あはっ♪」
「もおぅ♪ エッチなんだからぁ~♪」
木山の視線が捲れ上がったミニスカートの太ももに突き刺さった真央は笑いながらスカートを直して頬を紅く染めた。
「エッチだ~よーん♪」
「キャァ♪ ちょっとヤダァ~♪」
「ニャオニャオニャオ~~ン♪」
「キャァ♪ ちょっ! だめぇ。 感じちゃう♪」
「ホォラホラホラホラ~♪ 真央~ 感じろ~♪」
「アンッ! アアアンッ!」
木山は恥かしそうに笑顔した真央のいるベッドに上がると、真央を下にしてネコ真似しながら真央の頬にキスしそして太ももに手を滑らせた。 真央は真央で過去に一度もない初めて経験に嬉し恥かしで年齢を忘れて木山とイチャついた。
「ああぁー! 真央! 大変だぁー!! ここ! ここが濡れてるうー!! あっははははー♪」
「もおぅー! 順の馬鹿ー!」
スカートを捲り上げた真央の下腹部。 パンティーの内側から小さく濡れた湿気を見つけた木山に赤面して恥じる真央だった。
「アアンッ… お願い灯りを消して…」
「駄目だよ… お前のこと隅々まで見たいんだ…」
「アンッ! アアーンッ! お願い…」
胸を肌蹴させた真央の乳房にゆっくりと舌を滑らせる木山の両手は優しくその乳房を回し揉みしていた。 そして仰向けの状態で身体に沿わせた両手でシーツを軽く掴む真央は恥かしさから目を閉じていた。
木山はズボンのポケットに忍ばせていたコンドームとクリームをベッドのヘッドの棚にそっと置くと、ベルトを外してズボンを脱ぎ真央が何かのためにと買い置きしていたトランクス姿にその身を変えた。
そして尚も真央の太ももに手を滑らせつつ乳首に吸い付く木山は、真央の重い吐息を聞きながら吸い付く乳首を舌で転がしその快感(しげき)に真央は腰を仰け反らせた。 ゆっくりとやんわりと進む愛欲だった。
真央はその仕草、動き言葉のどれを取っても女であって、女以外の何物でもなかったが同性愛者である木山はそんな違和感を跳ね除け真央に魅かれすぎるほど魅かれていった。
五十五歳と二十四歳という年齢差は殆ど無く木山にとって真央は妹のように可愛くそして・・・・・
「イギィッ!」
「大丈夫か?」
「う。うん…」
コンドームにクリームを塗り付けて尚も、窮屈な真央の肛門は朝方のレイプで痛んでいたものの、真央もまた木山を受け入れたい一心で腹の力を抜いて協力した。 ヌルヌルした大きく硬いモノが肛門に擦れる度に真央は想像を絶する激しい便意に苛まれ顔を歪めた。
そんな真央が哀れで肉棒を引き抜こうとした木山を真央は辛そうな声で「だめえぇ! 抜かないでぇ! もっと奥へ! もっと奥へ入って来てぇ! アンッ!」と、制止し続けることを哀願した。 そんな真央を目の前にして木山は躊躇しつつ、擦れる度に快感(しげき)する肉棒を奥へと挿入し続けた。
辛い表情を見せて尚も木山を受け入れ続ける真央だったが、肉棒を受けれるのは女の務めと心の中で自分を励まし続け同時に、肉棒を入れられると言う受身(おんな)であることに喜びをも感じていた。 女にしか解らない女の喜びをヒシヒシと味わってもいた。
そして木山もまた擦れる肉棒からの快感(しげき)と切なげな表情を見せる真央の顔に、サディスト的な刺激を覚え心ならずも真央の表情に官能していた。 そして抱いた真央の両足の外側から両手を伸ばし這わせた手で両方の乳首を摘んだ瞬間「キュッ!」と、閉った肛門に木山は首を仰け反らせた。
「あうっ! あああああああ… あう!」
真央は突然の木山の呻き声に閉じていた瞼を薄っすら開くと、そこには顔の筋肉を強張らせ唸り続け官能する木山がいたが、二つの乳首を弄られる真央は直ぐに弄られる快感(しげき)に瞼を閉じてしまった。
スリニュースリニューとコンドームが肛門の淵に擦れ恥かしい音を二人に聞かせたが、真央は肌で感じるその音に心地よさを覚え始めていた。 そして暫くして木山が真央の乳房を揉み回そうとした瞬間、挿入する体勢が崩れ肉棒の角度に異変が生じた。
「アヒィッ! アヒィッアヒィアヒイィー!!」
突然の真央の悲鳴的な激しいヨガリ声に何事かと腰を止めようとした木山は「そうか! この角度が感じるのかあ!」と、ヨガリ声を高らかに身悶えと仰け反りする真央を見詰めた。 木山は真央の表情を見詰めながら肉棒の角度を保ちつつ「前立腺刺激」と、言う言葉を思い描いていた。
真央は曲げた両膝を降って閉じてた瞼を震わせ白いシーツにシワが寄る程の力で鷲掴みし甲高い声を裏返して悶えた。 木山は「これなら愛し合える!」と、真央の表情を確認しながら強弱と角度を微妙に変えながら腰を振り続けた。 そして何気なく真央の顔から視線を下に下げた瞬間、完全に勃起した真央の陰茎を目の当たりに喉を「ゴクリ!」と、鳴らした。
真央の硬くなった陰茎を見て、味わいたいと言う激しい欲求が木山を追い詰めたが、木山は悔し紛れに真央の硬くなった陰茎に右手を伸ばして扱き始めた。 その瞬間真央は「クワアァン!」と、息を喉に詰まらせ身体を左側に無意識に寄せた。 木山は陰茎を握る手にクリームを塗りつけそしてヌルヌルさせて扱き始めると真央は狂ったように悶え始めた。
左手で勃起した乳首を弄り右手で硬い陰茎を扱き同時に腰を振った木山は真央(おんな)を狂わせる喜びに浸った。 そして真央にとって夢のような時間が続いた。
【二話】
「お! 木山。 早いな! 社長! おはようさーんす!」
事務机を前に椅子に座る作業服姿の大杉に玄関から入ってきた部長の田口が挨拶をした。 いつもの光景。 田口は給湯室で入れたコーヒーを手に新聞を持ってソファーに腰掛けた。
「おう! おはよう! 田口! 今日な~ 悪いんだが木山を現場から外したいんだが問題あるか?」
「え? ああー。 特に問題は… てか、木山が何か?」
「ああ、いや大したことじゃないんだが今日も事務の山崎が休みだから少しばかり事務を教えようかと思ってな」
「ああ。 山崎も結婚退社が近いっすからね~ 現場じゃ糞の役にも立たない木山でも学校出の取り得を生かすいい機会っすねー♪」
「おいおい♪ 本人の目の前で誉めるんじゃないって♪ 部長の田口は人を誉める時は腐す癖があるからなあ~♪ あっははは♪」
「木山が事務とかやってくれれば山崎も安心して退社できますからね♪ てか、大工仕事も下働きなら木山も十分使えるし♪」
「そしたらすまんけどみんなにも伝えといてくれやあ~」
大杉と田口の二人は木山を前に談笑を続け、続々と出社する社員たちを三人で出迎えそして大杉と木山で送り出した。
「やっぱり真央はこの姿の方が似合うよ♪」
朝の九時。 二階で着替えを済ませたであろうことを見計らって戸締りをして一階から上がってきた木山は、化粧を終えたばかりの真央を後ろから抱きしめ正面を向かせた。
「何か恥かしい… だって昨日…」
正面を下から見上げる木山に見詰められ恥かしそうに俯く真央は木山に再び抱きしめられた。
「何か何年も付き合ってる気がするよ…」
真央に視線を重ねた背の低い木山は爪先立ちして目線を真央に合わせた。
早朝、再び交わった二人だったが、木山は真央に口付けすると硬くなった股間を押し付けて壁側にあるソファーへ真央を座らせようとした。
「駄目よ… 仕事しなきゃいけないの…… 解ってちょうだい……」
首を斜め下に傾ける真央は両手の平で木山を押し離した。 そして静かに真央から木山が離れた瞬間、真央は無言で木山の股間の下に跪くと、両手で木山のチォックを下ろし中で硬くなっているものをそのまま口に銜えた。
「あうっ!! ああああうっ!!」
肉棒を真央にシャブラレた木山は両膝をガクガクと大きく震わせ起ち位で身悶えし顔を顰めた。 真央は舌を絡めてシャブリながら首を前後に振って握った右手でも扱き始めた。 生まれて初めてするような生フェラチオだった。
二時間後。
真央にフェラチオされてタップリと出した木山は、前日から真央との愛欲疲れから別室のベッドで眠っていて目を覚ました。 十一時。 時計の針を見て仰天したように飛び起きた木山はそっと階段を一階へと足を忍ばせた。 そして開いているドアの隙間から覗くと仕事に没頭する真央の後姿がそこにあった。
『畜生! この馬鹿野朗が!! 真央一人働かせてお前ってヤツは!!』
心の中で自分を罵倒する木山は自己嫌悪に矢地位リつつも、何か自分にも出来ることはないだろうかと、真央の後ろへと近づいた。
「真央。 ごめん! こんな時間まで一人にして! 俺にも何かやれることはないか!?」
「あ。 お目覚めね♪ うん。 いいのもう終りそうだから♪ それよりお腹空いたんじゃない?」
木山の言葉に肩が凝っているのか首を数回ほど回して木山の方へ向いた真央はニッコリと笑みを浮かべて時計を見た。
「あ! そうだ! メシはあとでいいとして!」
真央の後ろに張り付いた木山は真央の両肩に手を添えると、コリを確かめるように肩揉みを始めた。 真央はニッコリと笑みを浮かべると無言になって疲労から来る重たい吐息を連発させ心地よさそうに目を閉じた。
「………」
木山は言葉をやめて心地よさそうにする真央の肩を揉みほぐしに専念した。 肩、腕の付け根、首の付け根、首と揉み解す木山は何故か、田舎の母親を俄かに思い出していた。 真央は身体が、そして木山は心が癒されていった。
そして一時間。 木山は一生懸命に真央の肩凝りに専念し真央は心地よさからウトウトし始めていたが、木山は手を休めることなく真央を少しでも楽にしてあげたいという思いから汗だくになりながら肩揉みを十二時過ぎまで続けた。
「あっ! あ! ごめん! 私ったら気持ち良かったものだから。 こんな時間まで。 順ちゃんごめん!」
ウトウトしていた真央は突然の首ガクンッに目を覚まし、後ろにいる木山を振り返ると木山は汗だくになって顔を火照らせていた。
「ああ。 うん。 いいんだ。 真央の疲れが少しでもとれれば♪ それよりかなり柔らかくなったよ♪ てか、本当はそっちの柔らかいモノも揉みたいな♪」
振り向いた真央の胸元を優しい目で見入る木山。
「もおぅ! エッチなんだからぁ! でも… いいよ… それで許してくれるなら……」
恥かしそうに俯く真央。
「でもその前に。 何か買ってくるよ。 お腹空いちゃったし♪ なはははは♪ チュッ♪」
真央の肩から手を離して腹を押さえる木山は真央の右頬に小さなキスをし、真央もまた恥かしそうに両肩を窄めた。
「昼食代は会社から出ることになってるから。 あと私にもお願いね♪ はいコレ♪ 領収証は忘れずにねー♪」
木山に弁当代を渡した真央は、椅子から立ち上がるとトイレに行き用足しの後、汗で蒸れた肛門を入念にウォシュレットし、蒸れた陰茎とその周辺を除菌シートでキレイに拭き取った。 性転換していない男の陰茎はパンティーとパンストの重ね履きで相当に汚れていた。
食事を終えた真央は仮眠するからと二階の寝室へと移動したが木山は追いかけずに一階事務室のソファーでゴロンと横になった。 そして二階の部屋のベッドに着衣のまま横になった真央は疲れから直ぐに眠りの中に吸い込まれて行った。
そして三時。 木山は二階から降りてこない真央をソワソワして待っていた。 現場から入る定時連絡まであと五分だったことで木山は時計を見て尚も降りてこない真央にシビレを切らし「俺が出よう!」と、電話を前に待ち構えた。 だが三時を十分過ぎても電話は鳴らなかった。
木山は首を傾げつつ二階への続く階段下で上を見上げて耳を済まし、そして階段を上へ足を忍ばせた。 ドアの前。 中から微かに聞こえる真央の男言葉に携帯に来たのかとドアを小さくノックして開くと中へ足を踏み入れた。
中ではベッドにうつ伏せになったまま携帯で話す真央が居て、その言葉使いと声は大杉健三そのものだった。 ベッドにうつ伏せになる大杉は熟女である真央そのものなのに、聞こえて来る声と発音は大杉と言うギャップに木山はタジロイでいた。
黒いタイトスカートの下、黒いストッキングに包まれた両足がスカートのスリットから縦に上下を繰り返し、その光景に近づいた木山はベッドに腰掛けてスカートの上から尻に手を置いてスリスリと滑らせると、大杉健三はビクッとして右手で木山の手を追い払った。
その光景が妙に面白くて木山の手は今度はスカートの中、裏モモに滑らされた。 すると大杉健三は身体を大きくビク付かせ腰をくねらせつつ話し声を裏返し、木山は声は大杉健三でありながら反応は真央と言う不思議な光景に笑い声を噴出しそうになった。
そしてスカートの中に入った木山の手が裏モモから内モモに滑った瞬間、大杉健三は首と腰を仰け反らせつつ、太い声を出して唸り声を喉を奥に詰まらせた。 そして木山は自らもベッドの上に上がると手を内モモに滑らせながら唇を大杉健三のフクラハギに滑らせ愛撫を繰り返した。
大杉健三は腰をクネクネ両足をモジモジさせ片手で木山を追い払うように振ったが、両足で蹴ることはせずにひたすら喘ぎ声を止めたまま現場との打ち合わせの電話を続けた。 そして電話を終えた大杉建造がうつ伏せから仰向けに体位を変え、上半身を起こした時、表情を真央に変えその目からは涙が溢れていた。
それは自分が男になって仕事している時に女として扱われることへの悔しさによるものだった。 木山は涙を零して唇を噛む真央に見詰められ怒られた気がした。 だが、そんな真央のパンティーは内側から濡れていた。
「ごめん真央… ちょっと悪戯が過ぎたな……」
「酷すぎるよ順ちゃん…」
「ああ、うん。 俺もそう思うよ。 でも、真央が可愛くてさっ、つい…」
真央にハンカチを渡した木山はバツが悪そうに部屋を出ようとした。 するとパッと立ち上がった真央は木山に後ろから抱きついた。
「真央のこと虐めたくなっちゃってさ… でも、ごめん… もうしないから…」
「もういいの… でも… 虐めてもいいよ… 順ちゃんになら虐められたい…」
「真央…」
「あんっ!」
後ろから抱きついた真央を正面にして舌と舌を絡ませる口付けをした木山は、そのまま身体を下に移動させスカートを捲り上げた。 そして両手で黒いパンティーストッキングと同色のレースのパンティーをおろすと、目の前に露をキラキラさせる真央の陰茎を吸い込んだ。
真央は両手でスカートを捲り上げ、吸い込まれた陰茎へ滑る舌の快感(しげき)に両膝をガクガクさせた。 前日の朝から連続して真央を味見する木山の体力も凄いながら受け入れる真央もまた素直だった。 木山は名誉挽回のチャンスとばかりに真央の陰茎を貪り真央をウクスタシーへ導いた。
そしてその日から事務員の山崎を休ませ、代わりに置いた木山は毎日のように朝から晩まで体力の続く限り真央を愛欲し土日は真央の居る事務所の寝泊りして尚も真央を愛し続けた。 そして十日が過ぎた頃、一階の事務室で木山は信じられないほど激怒し大声を張り上げていた。
「フザケんなあぁーー!! 俺はお前の紐じゃあねえぇーよ!! 馬鹿にすんな!!」
「バッシイィーッン!」
「キャァー!」
小遣いだと渡された封筒入りの五万円に木山は髪の毛が逆立つほどの勢いで怒鳴り、そんなつもりじゃないと言う真央の頬を平手打ちした。 真央は現場で鍛えられた木山の平手打ちにショートヘアーのカツラが飛びハゲ頭を晒して床に倒れ頬を押さえて蛍光灯の光に頭を照からせた。
その光景に木山は「ハッ!」と、して真央に近づいて片膝を床に付いて手を差し伸べると、真央は下を向いたまま大粒の涙をポタポタと床に落として手探りでカツラを探して拾うと「うわあああああーん!」と、両手でカツラを頭に乗せて二階へと泣き去った。
木山は声を出して泣いて去った真央を見て両手で頭を抱えて崩れ、大切な人を失ったことに脳裏を真っ白にした。 謝らなきゃ! 謝らなきゃ! 木山は二階へ走り移動すると内鍵を掛けられたドア越しに大声で何度も詫びた。 その光景は客観的に男女の縺れだった。
「女性に手を上げるなんて最低!!」
ドアを開けたそこに立っていた真央は口元を押さえていた手を離して木山に言い捨てた。 そして疲れきった表情を見せつた真央は、中に入ろうとした木山を両手の平で外へ押し付けた。 木山は身体を押されゆっくりと後ろに下がったもののドアが閉る寸前に再びそのドアを開いた。
「頼む! 頼むから! 真央!」
「私は女に手を上げるような人とは無理……」
「だから! 俺はそんなつもりで! 悪かったよ… 反省してる…」
「今日はもう帰って頂戴… 今は貴方を見たくないの…」
木山を帰したい真央と、部屋の中に入りたい木山の押し問答は続けられそして十分後。 業を煮やした木山は二度目の怒りを真央にブツケた。
「いい加減にしろお!!」
「バンッ!」
「男の俺が女のお前に頭を下げて詫びてんだ!! お前ってヤツはあー!!」
「キヤアァー!! やめてえぇ!! 何するのおおー!!」
「年上女の癖にグチグチいつまでも愚痴りやがってえぇー!」
「嫌ああぁーー! やめてえぇー!! 嫌だあぁぁーー!!」
真央を床に押し倒した木山は真央の胸元を左右に力任せに引き裂くと、強引に愛欲へと進んだ。 頭からカツラの取れた真央は必死に抵抗したが乳房を晒され乱暴に吸い付かれ顔を歪めて両手で木山の背中を叩いた。
落ち武者のようハゲ頭をした真央は首を左右に激しく振り両手で乳房に吸い付く木山を拒絶したが、やがて木山は真央の下半身から破り取ったパンティーストッキングで真央を両手首を頭の上に縛り上げスチールデクスの足に縛り付けた。
「人で無しいいぃぃー!! 女を縛ってまですることじゃないでしょうにいぃー!!」
「黙って聞いてりゃーいい気になりやがって! 女はなあ! 黙って男の言うこと聞いてりやぁいいんだ!!」
木山は机の上から粘着テープを取るとそれで真央の口を塞いで再び身体に貪りついた。 だが、真央は身体を味見されて尚も抵抗を続け床には引き千切れた真央の着衣が散乱した。 木山はそんな真央の破廉恥な状態を見て更に真央に対する愛欲を増大させた。
「うぅぅ!! うううーー!! うーー! ううーーー!!」
粘着テープの下で叫び声を喉に詰まらせる険しい顔して抵抗する真央に木山はそそられた。 そして真央は前から後ろから横からと木山に無理矢理味見されたものの、真央に官能する様子は一度もなかく、木山だけが真央の身体とその様子に性欲を漲らせていた。
「いくううぅぅぅーーーー!!」
「いくうぅぅぅぅーーーー!!」
「いくうぅぅぅぅーーーー!!」
「いくうぅぅぅぅーーーー!!」
木山はこれで最後なのだと自分に言い聞かせ薫との別れを意識して、口を粘着テープで塞がれたまま咽び泣く真央を正常位とバックから四度もの射精を連続させ業を消失させた。
そして床の上でグッタリする乱れたブラとスリップ姿のエロチックな真央の姿を横目に、千切れた衣類の破片を拾い集める木山はそれらに自らの顔を埋めると深呼吸するように真央の匂いを嗅いだ。
「俺は完全にお前に嫌われたな♪ 当たり前だよな二度もレイプされたんだもんな♪ あっはははは♪ さっさと俺を首にしろよ! 明日から会うこともなくなる!」
木山は全てが終ったと残念そうに真央の口から粘着テープを剥がすと、ハゲ頭の上で両手を緊博したブラウンのパンティーストッキングを解いた。 そして真央はそんな木山を何か言いたげに悲しそうな目を向けていた。
「首にするかどうかは後で考えるわ…」
真央は床から無言で起き上がりブラとスリップを直すと木山が集めた着衣の残骸を胸に抱えて衣類を持ってフラフラと出て行った。
「チッ! まだこんなに残ってる…」
木山はズボンを履いてポケットの中にあるコンドームの小箱の中の残量を見て悔しそうに呟いた。 そして真央の中で出し終えた精液の入った使用済みコンドームと包み袋をティシューに包むとそのまま会社から出て行った。
数分後、着替えを持って降りて来た真央は木山からの無理矢理の愛欲の形跡を消すべく風呂へ足を移動させ無数に残るキスマークに熱い湯を当てた。
「明日もちゃんと出勤するように…」
タオルで汗を拭く真央はただそれだけを伝えるために携帯に電話し、そして何も言わずに電話を切った。 木山は真央の穏やかな声に、自分はとんでもない過ちをしているのだと思っていたが、最早手遅れだと自分な言い聞かせた。
夕方の七時、残業して遅くなった社員達にコーヒーと御菓子を出して労をねぎらう真央は、社長(おやかた)にその様子を戻していた。 いつもと変わらぬ終業の談笑。 車ではない人に冷蔵庫にビールのあることを伝え、一人身の人には緊急用の下着を脱衣場に事前に用意してあることを伝えシャワーの使えることを伝えた。
他愛もないいつもの冗談話しに華を咲かせる土曜日の夕方は、夜の九時近くまで続けられ一人ずつ帰宅の途につき最後に残った田口部長は、仕事の打ち合わせだろうか真剣な表情で足組して大杉の指示を仰いでいた。 大杉もまた木山と会っている時の真央ではない真剣さを顔に出していた。
そして夜も十時に近づいた頃、打ち合わせを終えた田口も帰宅し会社は戸締りされ消灯されたが、木山が来るのではないかと大杉は裏口の玄関の前で数分たたずんでいた。 するとそこへ木山からの着信を受けた。
「俺… やっぱりお前と離れられないよ… お前にいくら叱られてもいいと思ってる。 今、裏口の前にいるけど今夜はこのまま帰るよ… 愛してるよ真央…」
木山は話し終えると直ぐに電話を切って真央に何も言わせなかった。
大杉はそのまま二階へ上がるとカーテンの掛かっているままでの隙間から木山の姿を目で探したが、何処にも木山の姿はなかった。
【三話】
「あれ? お袋! そう言えば最近、木山の姿が見えないけど。 やっぱ駄目だったのかい?」
朝の六時半、一番乗り出社した部長の田口はコーヒーと新聞を持ってソファーに腰掛けると、ほぼ同時に事務机の前に座る真央に話しかけた。
「ええ。 先週の土曜日だから、四日前かな。 ちょっとしたことで喧嘩しちゃって… 土曜日の夜に貴方が帰った後で携帯から出勤するからって言って来たけど、そのまんまなのよね…」
グレーのスーツスカートに白いワンピース。 黒いパンティーストッキング姿の真央はショートのカツラを付け薄化粧を施していた。 そして椅子を少し引いて足組みして部長の田口に返事を返した。
「何か俺達、余計なことしちまったかな~ お袋! ごめんよ…」
新聞を自分の左側に置いた田口はコーヒーを一口飲んだ後、真央に頭を下げた。
「うううん。 違う。 アンタらの所為じゃないって♪ 私がさっ。 少しばかり気遣いが足りなかっただけ… 貴方やみんなには感謝してるわ~ 彼と男女として出会う切っ掛けを作ってくれたんだもの… でも、私が自分で壊しちゃっただけ…」
腕組みして足を組みかけた真央は寂しげな表情を浮かべていた。
「おはよーっす♪ アレ? お袋! 今朝から普段着に戻ってるけどどうしたん? 木山とは駄目にでもなったのか?」
突然、玄関から入って来た係長の江田幸雄、四十歳は真央の姿を見るなり首を傾げながら部長の横に少し隣れて腰掛けた。
「おはよーっすう! ありゃ? お袋どしたん? その格好?」
続けて入って来た主任の鈴木紀夫、三十五歳もまた真央の普段着を見て驚いた表情を見せ真央の左端の事務机の前に座った。
「おいおい! 少しはお袋に気を使えや! 見たらわかるだろうに! 木山とは流れたんだと…」
係長と主任の言い回しが感に触った田口は憮然とした表情で二人を見回してコーヒーを一口飲んだ。
「いいの… だからって兄弟喧嘩はやめてちょうだいね。 私ね。 みんなが私のために協力して彼との出会いを成功させてくれたことにとても感謝してるの。 みんなありがとう♪」
真央は立ち上がって全員の顔を見回してから深々と頭を下げた。
「ああ! いいってお袋! そ! そんな俺達は何もしてないし!」
「そ! そうだよ。 それに頭を下げるのは俺たちの方だって。 お袋! ごめん! 気付かなくて!」
立ち上がって頭を真央に下げる係長と主任の二人。
「で、今朝は他の職人(ヤツラ)はどうした? 現場直行(げんちょく)か?」
新聞を広げつつ係長の顔を見た田口。
「あ。 ああ。 田口(あにき)に電話したけど繋がらなかったからお袋に連絡いれておいたんだ」
捻り鉢巻をしながら田口を見た係長。
「取り敢えず、みんなからの誕生日プレゼントはちゃんと受け取ったからね。 ありがとう♪」
田口、江田、鈴木の三人の顔を見て座ったまま頭を下げた真央はそのまま、書棚へ行くと新しい物件(げんば)の地図と図面を主任の鈴木に持って行った。
「新しい現場なん? え!? これ凄い物件じゃん♪」
図面を見た主任の鈴木は目を丸くして係長の江田に図面を手渡した。
「こりゃ久しぶりの大仕事だじぇ~ 部長(あにき)はもう見て来たのか?」
係長は図面を大まかに見て部長の田口に図面を回した。
「ああ。 機械も余裕で敷地に入れるし基礎屋も喜んでたぞ。 それより初期の準備はしっかりとやれよ鈴木! お前の段取りにかかってくるからな!」
部長の田口は図面を再び鈴木に投げて渡すと意気込んだ。
「みんな聞いて頂戴。 多分もう木山(かれ)は来ないと思うからそのつもりで。 あと別の人を入れるようにハローワークさんに求人だすから新人さんが入るまで時間、掛かるかもね」
ホワイトボードの前に立ってみんなを見回す真央。
「でも、ちょっと残念だったな~ てっきり四男が出来ると思ってたんだけど…」
「おい!! いい加減しろ! お袋の気持ちも考えろ!」
木山のことを残念がる三男の鈴木の言葉に顔を引き攣らせる長男の田口。 そして三男の言葉に沈む真央は席に戻ると俯いて黙り込んだ。
「お袋! ごめん! もう言わないから!」
真央の左横に慌てて移動した三男の鈴木は沈む真央に謝った。
「ごめんね。 私、まだ心の整理が出来てないもんだから。 もう少し時間たったら元に戻るからね♪」
俯いたまま話し終えて最後にチラリと鈴木を振り向いた。
「さあて! そろそろ現場へ行くかああー! お袋! そしたら三時過ぎに連絡入れっからさ。 あんまり悩むんじゃねえぞ♪ チュッ♪」
「じゃあ行ってくるからお袋! チュッ♪」
「寂しかったら直ぐ変えるから呼んでくれ! チュッ♪」
部長で長男の田口と係長で次男の江田と主任で三男の鈴木たちは次々に真央の頬にキスをすると、ドタドタと慌しく忘れ物チェックして玄関から出て行った。 そして三人を玄関の陰に隠れて真央は見送った。
三人のキスされた真央だったが心の中では来なくなった木山のことを思い出していた。 小遣いだなんてあんなモノを出すべきではなかったと、悩みに悩んで泣いて過す夜もコレッキリにしようと誓うものの、フッと我に返れば涙くんでいる自分に気付いた。
外に出た三人の乗ったトラックが駐車場から次々に出て行き心の中で無事を願う真央は玄関のドアを閉じて鍵を掛けた。 そしていつものように出勤簿を付けて工程表にチェックを入れていた。
「カタッ…」
裏口の方でした物音に木山かと思って胸を俄かに躍らせた真央は慌てて裏口に移動した。 だがそこには木山の姿はなかった。 真央は木山が来てもいいように裏口の鍵を外していたが、真央は開かれた形跡のないドアを見て肩を落として事務室に戻った。 そして席に腰掛けた瞬間、突然後ろから声をかけられた。
「真央… いや。 お袋さんでいいのかな… 全く俺はお前の玩具じゃねえーつうーの! 男妾が三人役付きでお前の息子兼彼氏ってかあ~ それで俺が四番目!? たまげた女だなあ~ お前も… この糞ババアがあー! 俺はなあ! 本気だったんだよ! お前に本気で惚れてたんだ! それが何だ!? お前の玩具だっとは… 呆れてモノも言えねえよ! 何が初めての男だよ! この嘘つきババアがよおー! 三人も男妾いて初めても糞もねえだろう! 田口には江田にも鈴木にも味見されてて何が初めてだよ! 何が処女だっただよ!! 弩畜生ー!!」
木山の突然の出現に驚いている真央に、隣りの部屋の壁納戸のドアを指差して罵る木山は目を吊り上げて真央に近づいた。
「違う! 違うの聞いて! 私の話しを聞いて!」
近づく木山に目を潤ませる真央は席を立ち上がった。
「いいんだよ! 別に今更… 俺は俺で恋愛ごっこも出来たし散々お前を味見もしたし今更何がどうなる訳でもねえけど。 ただなあ~ 男の純情って言葉もあるだろう!! みんなで俺を騙して四男にしようって魂胆が気に喰わねえんだよ! 俺はな! アイツらと同じ穴兄弟になんぞならねえ! てか、もうなっちまったけど、それは俺がお前をレイプしたからであってお前には罪はねえよ! でもなあ、俺が同性愛者だって勘ぐって俺をお前に近づけて観察してたってのは許せねえんだ!! 俺は真剣だったんだ! 俺は同性愛者だが、お前を女として、一人の女性として見てたしお前に欲情もした… 他の女は愛せないがお前なら一人の女性として愛せるって確信もしてんだ。 でも、それは俺が馬鹿で青二才だったことで、俺自身で壊しちまった。 それは認めるし、お前の気遣いだったのに腹を立てる必要もなかったことも認める。 だが俺を騙してたことは事実だ! そんな恐怖に満ちた顔すんなよ♪ 同性愛者のホモが性同一性障害者の男を怨恨で殺したなんて新聞には出たくねえからな!!」
木山は隠れて真央たちの話しを直に聞いていたことを告げ深刻な表情のまま声を窄めていた。
「聞いて! 聞いてちょうだい… 私は、あの子たちとは何も… 確かにあの子たちには味見はされたわ! でも、一人一人出会いは別々だったけど、私はあの子たちとは通じてはいないの! それは、私が上げててもいいって言う人に処女を取っておきたかったからの! あの子たちはそんな私の気持ちを大切にして誰も私の中に入ろうとはしなかった… 本当よ! 信じて! だから貴方が私の初めての男なの! 私は貴方に女にしてもらったの! 嘘じゃないわ! 信じて!! 貴方が来なくなってどんなに辛かったか… 私があんなことさえしなければ貴方を傷つけるみともなかった… ぅぅぅぅううう…… 愛してるの! 貴方を愛してるのよ!! 信じて! 信じてえ!!」
木山に自分から近づいた真央は両手を前に祈るように真実を告げた。
「そんなこと誰が信じるか! 味見だけしといて中に入らないなんてそんな男が何処の世界にいるってんだ! もういいから来い! 二階に用意しといたからな!」
真央のグイッと手を掴んだ木山は事務室から出ようとした。
「い、痛い! 行くから手を放して!」
真央は掴まれて木山の後を二階へとついて行った。 そして寝室に入ると天井の向き出しの梁から吊るされたロープと滑車を見て表情を強張らせた。
「これ… 何!? 私に何するの!!」
「何って。 男が女にすることは一つじゃないか!」
「嫌! やめてえ! 怖い! こんなことしないでえ!」
「うるせえーよ! ババア! 今から俺がタップリと可愛がってやるからな! 男を舐めるからこういうことになるんだ!」
「嫌あーー! 放して! 放してえぇー! 怖い! 怖いいぃー!!」
「いい景色だ♪ 堪らん♪ 心配すんな! お前に入る時はちゃんと下ろすからよ!」
真央の両腕を後ろに縛って滑車に引っ掛けた木山はロープを手繰り寄せて真央を立たせたまま吊るした。 そして脅える真央の様子をニヤニヤして笑み浮かべて真央の前に屈むと、黒いストッキングに包まれた真央の足に頬ずりして匂いを嗅いだ。
「堪んねえ♪ いい匂いだぜ♪ 裸にひん剥くのもいいが、着衣したまま少しずつ剥がして行くのも女としちゃあ、恥かしいわな♪ いくら深い中の俺達でもこんな真昼間に吊るされて乳房を晒されて平気な女はいねえだろ♪ あっははは♪」
木山は顔を強張らせる真央の片足を持ち上げて黒いストッキング越しに爪先の匂いを嗅ぎ、そしてスカートの中を覗きながら自分を見る真央に視線を重ねてニヤニヤした。
「お願い! こんなことやめて! 普通に私を味見すればいいじゃない! こんな破廉恥なこと… 女を吊るして気持ちいいの! 貴方はそんな人だったの!?」
自分を見上げる木山に目を潤ませて声を震わせる真央。
「お前みたいな恥知らずな年増女の糞ババアはな! こうして味見すんのが一番いいんだよ♪ タップリ辱めて感じさせてやるがベッドと違って身悶えも楽じゃあねえだろ♪ 気を緩めればロープが手首を締め付けるぜ♪ あっはははは♪ アレ? お前、パンストじゃないのか? へぇ~ 普段はガーターストッキングにしてんのか♪ こりゃ驚いた♪」
真央の足の爪先をストッキングごと口に入れて舌を滑らせる木山は嬉しそうに真央を下から眺め、パンストではなくガーターストッキングを着けていることに気がついた。
真央は爪先をシャブラレ背筋を小さく震えさせながら唇を軽く噛んでいたが、木山の両手が足首に滑ると全身を大きくビク付かせた。
「ストッキング越しは半端じゃないもんな。 素肌と違って触手の感覚も十倍増だろう~♪ 下から徐々に味わっていくからよ。 まあ、くれぐれも気をつけろよ♪ ブラ下がったら手首が絞まるからなあ♪ お袋さんよ♪ あっはははは♪」
木山は両手の指を躍らせるように真央のフクラハギに滑らせ、真央はその度に全身を大きくビク付かせフラツキながら立っていた。
真央は後ろに縛られながらストッキング越しに感じる木山の触手に、フラフラとバランスを崩し前へ後ろへ右へ左へとヨロケつつも喘ぎ声を喉に詰まらせていた。 だが、次の瞬間、木山とそして真央を震撼させる出来事が起きた。
「お袋ーー! 居ないのかあー? お袋ーー! 二階かあ~?」
突然戻って来た主任の鈴木の声に真央は顔を強張らせ木山は頬を引き攣らせた。 すると木山は咄嗟に棚の上から粘着テープを取って真央の口を塞ぐと階段を上って来る鈴木からクローゼットに侵入して身を隠した。
「ああ!! お、お袋! な、何だあ~!? 待ってろ今…… お袋。 まさか木山か!? 木山がこんなひとしたのか! あの糞ガキ~!」
力では到底木山の比ではない鈴木の激怒にクローゼットに身を潜める木山は顔色を変えた。 そしてこのままでは隠れて居ることもバレると逃げる用意をし始めた時、真央を助けようとした鈴木に異変が起きた。
真央を吊りロープから外した主任で三男の鈴木はそのまま後ろに縛っているロープを解かずに、真央をベッドへ移動させると突然、後ろ手に縛られたままの真央をシーツの上に押し倒した。 真央は目をキョロキョロさせて突然の鈴木の行動に動揺した。
「お袋! いや、姉貴! 俺はさ! 本当はアンタのことお袋って呼びたくなかったんだけどさ。 部長や係長が呼べっていうから仕方なし二呼んでたけど、本当は姉貴とか姉さんて呼びたかったんだよ。 実際、アンタに拾われて俺はアンタのこと実の姉みたいに思ってたしさ。 まあ、姉に恋して一度はアンタに告白もしたけど… でもさ、一度もアンタは俺を身体の中に入らせてくれなかったよな。 確かに味見はさせてもらったよ… 俺ばかりか部長も係長も一度もアンタの中に入ったことねえじゃん♪ なのにアンタと来たらあんな小僧に… あんな小僧と毎日毎日、やりまくってたんだろ? まあ、アンタの処女だからさ俺達がとやかく言えるもんじゃねえけどさ、木山みてえなガキに処女捧げた挙句にこのザマじゃ、あんまりにも俺らが惨めじゃんか。 違うか姉貴! 確かに木山と接触させたのは俺らだけどさ、少しは俺らの気持ちも考えたらいいのに。 まあ、こんな状況で言うのは卑怯なんだろうが、悪いけどロープ解く前に味見させて貰うから… あの野朗は探し出してボコボコにしてやるところたけど、今回は大目にみてやるよ。 その代わり姉貴を頂くよ。 ああ、後、このことを部長たちに喋ったら俺はここを出て行くけど、黙ってたらそのままここに居るよ。 姉貴の傍に居たいのは本音だからな… アレ、コンドームか? 木山のか…」
木山がクローゼットの中に居ることを知らない主任の鈴木は、後ろ手に縛られている真央を仰向けにすると、ブラウスのボタンを外しスリップのレースを晒さした。
「うぐううぅぅー!! うううぐうぅー!!」
粘着テープで口を塞がれている真央は首を左右に振って鈴木を制止したが、鈴木の目は血走っていて真央の悲痛な叫びは聞こえなかった。
鈴木は真央の胸を包む黒い胸元レースのスリップに顔を埋めると大きく鼻で深呼吸して匂いを嗅いだ。 そして嫌がる真央の首元に舌を滑らせムシャブリ付くとスリップの肩紐を一本ずつ外し更に黒いブラジャーの肩紐も外した。 鈴木の舌は首元から胸元に滑り時折「チャパチュパ」と、音を立てて真央の肌を味わった。
クローゼットの中に潜む木山はドアの隙間からその様子を見て目を血走らせていたが、やがて鈴木の唇が真央の乳房に吸い付きスカートの中に手を入れた辺り、嫌がりながらも身悶えする真央を見てズボンの中の肉塊を肉棒化させた。 真央の乳房を貪る鈴木の唇と舌は直ぐに乳首をスッポリと覆い真央の黒いストッキングに包まれた爪先は「ギュギュッ!」と、震えながら閉じた。
チュパチュパチュウチュウと恥かしい半濁音を部屋に充満させる鈴木の口元に、真央は全身を左に右にクネラセ、首を仰け反らせ「ングゥッ! ングウッ!」と、喉に喘ぎ声を貯めた。 その喘ぎ声はクローゼットの中に居る木山にも全て聞こえていた。 そしてスカートの中を滑る鈴木の手は真央から黒いタイトスカートを外し取って床に落とされた。
黒いロングスリップだと思われていたのはミニスリップでその下に黒いガーターベルト。 そして吊り紐がガーターストッキングを吊り上げていて、太もも辺りに滑る鈴木の手はそのムッチリ感に満足げだった。 左手で左乳房を揉み回し右乳首を吸う鈴木の手は真央の左太ももをゆっくりと滑りムチムチ感を確かめていた。
着衣のまま胸元だけを晒され下半身を晒されている様相に、クローゼットの中に潜む木山はズボンの上から肉棒をモミモミと刺激し鈴木に自分を重ねていた。 真央は二人の男に味見されていることに気付いてはいなかった。 だが、クローゼットの中に潜んでいる木山に全てを見られていることで鈴木の愛欲に官能しつつも、悲しい涙が溢れ瞼を押しのけて頬を濡らしてもいた。
そしてガーター紐の上から履かれていたビキニタイプの白いパンティーを鈴木が剥ぎ取った瞬間、真央は心の中で木山に「見ないで! 見ないで!」と、祈るように念じていた。 鈴木の唇は真央のン半身へと移動し、そして恥かしい陰茎はやがて木山の覗いている前で鈴木の口の中に吸い込まれて消えた。 否応の無い激しい刺激が真央の身体を仰け反らせ首を激しく左右に振らせた。
クローゼットの中の木山の肉棒をモミモミする手も合わせて早くなり、鈴木もまた久しぶりの真央の匂いと味に夢中になって味わい舌を滑らせた。
そして鈴木は真央の身体を横にさせ黒いストッキングに包まれた太もも部分に頬ずりし、そして舌を露出している肌に滑らせストッキングに染込んだ真央の匂いを鼻先で楽しんだ。 真央は観念して動くことはなくうつ伏せにされた後、尻と裏モモにムシャブリ付かれても抵抗するようすは見せなかった。 だが、再び仰向けに戻され鈴木が木山の残して行ったコンドームを肉棒につけているのを見た瞬間、ガーター紐がストッキングから弾け飛ぶほど両足をバタ付かせた。
だが、両手を縛られている真央の抵抗は空しくストッキングに包まれている両足を鈴木に掴まれた瞬間、その抵抗は簡単に封じられ肛門に冷たいゼリーを感じた時、真央は大粒の涙を頬に伝え涙の抵抗を鈴木に見せた。
「ズブリユウウゥゥゥーーー!!」
鈴木の肉棒を挿入された真央は両目を大きく見開いて女としての最大の屈辱の瞬間を木山に見られた。 ベッドはギシギシと揺れ鈴木の荒い吐息がベッドの音に重なり、鈴木は自らが満足行くまでコンドームを取替えては真央の中に入った。 そしてその回数は四回にも達した。
「はぁはぁはぁはぁ… 姉貴… 悪く思うなよな… はぁはぁはぁ… それに係長や部長も一度くらいは中に受け入れてやれよ。 味見だけなんてあまりにも惨め過ぎるからさ… 木山に処女を捧げたのは仕方無いけどさ、俺だって姉貴の処女は欲しかったな… まあ、木山に取られたのは仕方ないけどさ…」
心の中に溜っていたモノを全て出し切った鈴木は、両手を縛られたまま半分うつ伏せになっている真央の尻っをペチペチと軽く叩いて弾力を確かめつつ、黒いストッキングに覆われている太ももに手の平ほ滑らせ、そしてクローゼットの方をチラチラと見ていた。
「さあてと仕事に戻るかな~ 結構時間食ったから仕事の工程は残業して取り戻すよ。 手当ては要らないからさ、今、ここで貰ったから… 後は兄貴たちには時間遅れたのは銀行にでも用足し頼んだってことにしといてくれよ姉貴……」
鈴木は動かない真央の口から粘着テープを剥がすと縛っていたロープを解いた。 だが真央は泣くだけで一言も恨み事は口にしなかった。
そして鈴木が部屋を出て裏口から出て行ったあたり、クローゼットの中から無言で出て来た木山はゆっくりと緊博レイプされたばかりの真央の前で突然、マスターベーションを始めそして、射精を真央の口の中に果たした。 真央は躊躇うことなく木山の精液を口の中で回して飲み干しつつ精液の溢れた木山の肉棒をそのまましゃぶり、木山は立ったままで真央の口の中に二度の射精を果たした。
それから数日後の朝。
「おきようございまーす♪ 部長! いや、兄貴! コーヒーをどうぞ♪ あ! 係長(あにき)♪ おはようございます♪ コーヒー今、お持ちします♪ ああ! 主任(あにき)♪ おはようございます♪」
次々に会社に入って来た部長たちに満面の笑みで挨拶してコーヒーを出す木山は元気一杯で迎え、迎えられた三人は何も言わずに笑みを浮かべてコーヒーを受け取って、女姿の真央を見ていた。
真央は木山と言う彼氏の許可をとり部長や係長にも身体を許し二人を体内に受け入れ、三人の男達は木山を四人目の穴兄弟として認知し大杉ファミリーは五人家族として新たな出発点に突入した。
「ナハハハハハ♪ しかしこう予定通りに事が運ぶとはお釈迦様でも解らないだろうな♪ あはははははー♪ でも、まあ四人目の兄弟が出来たことだしいろいろとあったが木山も心を開いてくれたし♪ 万々歳だな♪」
現場で飲み物を買いに出かけた木山を見送りブロックの上に腰掛けた部長は、係長と主任の顔を見回して嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。
「だろだろたろー♪ あの時もクローゼットの中に木山が居たのを直ぐに気付いてさ、お袋に目で合図して芝居を納得、まあ役得だったけどさ♪ でもお袋… 悲しかったんだと思うぜ。 彼氏の前でレイプされるってのは女にとって生き地獄だったろうけど、まあ結果オーライってことで♪」
満面の笑みで語る鈴木。
「まあな♪ 鈴木のお陰で俺もお袋の中に入れたし結果オーライだわな♪ あはははははは♪ だけど木山のヤツ毎日、お袋を抱いてんだろうなあ~ 嫉妬しちまう♪」
鈴木と田口の顔を見回す江田。
「まあ、いいんじゃないか。 諸君♪ 我々の想いも遂げられたことだし、お袋も幸せになれたし♪」
みんなの顔を見回す田口。
「てか、そのお袋っての止めないかな? なんか親を相姦してる見たいで気分悪いな~ 姉貴にしねえか?」
鈴木。
「おいおい。 同じだろうそれなら♪」
田口。
「真央ちゃんでいいじゃないか? 普通に♪」
江田。
「真央って呼べるのは彼氏の木山の特権だろ♪」
田口。
「じゃーやっぱ。 親父か? あーっははは♪」
鈴木。
「おいおい。 俺達はホモじゃねえぞ♪」
江田。
「そうだな~ 取り敢えず姉さん…」
鈴木。
「姉さんか… いいなそれ任侠みたいによ♪」
田口。
「悪くないかも♪ 姉さん♪」
江田。
「皆さん。 何を話してたんすか? 何か楽しそうですけど?」
木山。
「いやいや、お袋のこと何て呼ぶべきかを話し合ってたんだ♪」
田口。
「お袋はやめて別名で呼ぼうってさ♪」
鈴木。
「真央ちゃんじゃ彼氏のお前に悪いしよ♪」
江田。
「今まで通りお袋でいいんじゃないすっかね~♪ その代わり僕。 いや、俺のことは親父って呼んで下さいよ♪」
木山。
「しーーーーーーーーん」
田口、江田、鈴木。
「あーーーーっはははは♪ あっひゃひゃひゃひゃ♪ がはははははははははは♪」
田口、江田、鈴木。
「あの、素朴な疑問なんすけど… 山崎さんて事務員さん見たことないんですけど…」
木山。
「あーーーーっはははは♪ あっひゃひゃひゃひゃ♪ がはははははははははは♪」
田口、江田、鈴木の三人は木山を指差して大爆笑した。
「でも、確かに山崎さん宛てに電話も着てましたけど…?」
木山。
「あーーーーっはははは♪ あっひゃひゃひゃひゃ♪ がはははははははははは♪」
田口、江田、鈴木の三人は再び木山を指差して大爆笑した。
そしてそれから一年後。
「あの! 僕! ハローワーの紹介で参りました〇〇と申します!」
「ああ。 どうぞ♪ 僕は係長の木山といいます♪ どうぞ中へ♪」
「はい。 宜しくお願いします」
「ああ、向うに後ろ向きに居る人は経理さんで、こちらが面接担当の江田課長です」
そして半年後。
「あの! すいません! 図面を忘れまして取りに来た〇〇ですけどー♪」
【完結】
大杉健三と木山順平