夢眠るごみ箱

夢眠るごみ箱

この本は、夢が眠るごみ箱のように、
叶えられずに諦められた夢や、
無駄だと思われ消えていく希望や、

かけがえのない毎日にきづかずに
ドブに捨てて行く僕たち人間が、
ふとした時に気づく不思議を書き留める。

読み切り?みたいな感じです。


終わりと始まり。

この真逆なことは同時に起こることはない。
別のことでは起こりえるけれど、おんなじことが
同時に起こることはまずない。

命も、始まっては終わって行く。
愛も、始まっては終わって行く。

それでも、全ての始まりも、全ての終わりも
命が始まったから始まって行く。

息をして、愛を見つける。
息をして、夢を探す。
息をして、傷ついて行く。
息をして、明日が来る。

明日が怖いと言い、口を塞いで息を止めても、
きっと明日がやってきて、大切だった今日も
昨日へと変わって行く。

あの日の思い出も、過去になる。
隣にいた君も、どんどん遠くなる。

思い出って言葉は嫌いだ。
過去に感じてしまうから。遠くに感じてしまうから。

それでも、思い出を失うことも嫌いだ。


過去を今に持ってこれることができるなら、
どれだけの人が幸せになれるんだろう。

後悔に後悔を重ねて、人はどんどん死に進む。
後戻りはできない。生まれた以上は。

息をしている限り、人は求め続ける。
その中で人はどんどん繰り返す。

愛の言葉を何回使い回すだろう。
君が一番。そんな言葉を何人に。

いくつもの夢を見るだろう。
そしていくつが夢で終わるだろう。

どんなに人を愛しても、
命よりも先に終わってしまうなら、
始めからそんなものなんていらないんじゃないかと。
そういいつつも今日も息をして、
愛せる人を探している。

どんなに夢を見ても、
どうせ叶うことなんてないんだろうから、
始めから夢なんて見なくていいんじゃないか。
そういいつつも今日もあの理想を
叶えたくて足掻いている。


ただ一つ、わがままが叶うとしたら、
ただ一つ、過去を持ってこれるとしたら、

あなたはどうしますか?
僕はきっと、結局なにもいらないと決めて、
それをまた後悔することになるでしょう。


今を大切にできる人が夢を見れる人です。
命ある限り、今を大切に。

それが汚い人間の僕たちにできることだ。

夢眠るごみ箱

夢眠るごみ箱

この本は、ぼくの吐く言葉が 詰まったただのゴミ箱。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-11-29

Copyrighted
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