人間化 

機械が人間社会の一員になる 

20X0年

   「俺は人間だ。 そこらに居る機械とは違う」 
そんな事を独り言で言ってるやつが俺の横に座っていた。 俺はこの時間、朝の6時にこの電車に乗っている。 俺はこの隣の奴の言っているがまんざらでもない事に共感はしていが、今のご時世、機械だって自分が人間だと思って生活している。 
  今から20年前に第三次世界大戦が起こり人口の8割が消えた。 この急激な人口の変化に世界がひっくり返り、今やアメリカや元先進国は発展途上国と同じぐらいの力しかない。もちろん元発展途上国は、消えてなくった。 この戦争で地球儀もかなり形をかえて あたらしい世界が出来ようとしていた、たとえば人口回復政策では 人口人間を作って人間の人口が戻るまでやって行こうという案が提供され、今は8割の人口は機械だ。そしてその機械達は自分達は人間だといわれ世の中にだされている そのおかげで機械達は俺達、人間と同じように生きてる 

「そんな事言っても しかたないじゃないですか」 
俺は話しかけられてる訳でもないのに答えてしまった 
「お前も人間なのか?」 
「もちろん 機械にはない性欲が俺にはありますから」
これは本当で機械達は性欲を感じない
「そうか そうか」と納得したような顔をむけてきて
「なら俺の言ってる事わかるよな」
「はい」 
「本当に生意気だよ、最近の機械は。 俺は人間様だぜ なのにあいつら、俺の事をあごで使うんだ」 
「そんな事言うと捕まりますぜ」 ここ最近 機械への差別行為は犯罪となっている 
「でも、わかりますぜ」 
「だろう? 金持ちの人間は良いよ 機械達を使う立場だ 昔と変わらない。 でも俺ら、ヒラは電子信号でしか動いてないような奴らの下で働かないとダメなんだ」 
「早く子供でも作って人口を増やしましょうや」ちょっとやらしく言ってやった 
「まあ そうだな」 こっちはそうい事は興味ないようだ
そこで話しが途切れ俺が電車をおりるまで無言だった 
俺はこの駅から、いつも警視庁に行く 
ここ最近の警察も機械たちを受け入れるようになった。 ひと昔までは、人は裁くのには、血の流れがいるとか言っていたが、機械にも感情があり、道徳も理解できるようになったと科学者が主張してから 俺は彼らを受け入れる事になった。 
やはり機械なのか 記憶力、推理力、いろいろな面で私達 人間には出来ないとこをしてくれるおかげで 犯罪率がこの5〜6年で7割減った。 
このおかげで俺は仕事が減り かなり気楽な生活をしている。 
「おはよう」
機械が話しかけて来た
「おはよう 今日の調子は?」 
ここで差別すると犯罪になるので いつも通り気の利いた返事をした 
「絶好だね」 
幸せ者だ 
「そうか それはよかった 今日も平和でいいな」
「あああ 俺らのおかげだろ」 
叩き潰してやろうかと思う思いを飲み込み 
「そうだな お前らのおかげだ」 
俺はこのまま話していたら気がおかしくなりそうだっだ
「俺はこれで行くよ 上が遅れるとうるさいんだ」 
「そうか すまいないな 邪魔しちまって」 
どこでそんな気の利いた返事のしかた覚えた?
「おう またな 今夜でも飲むか?」
こいつら機械も立派に飲めるんだ
「付き合うよ」 
「またな」 
そしてエレベーターにのった 

人間化 

人間化 

  • 小説
  • 掌編
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-11-24

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