ねこのごはん

「ねこ」だってね

かわべりで
ぼくは　ごはんを
たべてるよ

うれしい　たのしい
ごはんのじかん

なのに　ぼくは
きがのらない

だって

まいにち　まいにち
おさかなばっかり
なんだもの

あきちゃったよ

そうだ

あたらしい
ぼくの　ごはんを
さがしにいこう

やっぱり
かたいものが
いいな

おやおや

はらっぱで
うさぎが　ごはんを
たべてるよ

うさぎさん
それなあに

やあ　ねこくん
これはね
にんじんだよ

にんじんかあ
ぼくにも　ひとつ
ちょうだいな

どうぞ　どうぞ
おいしいよ

ありがとう
もぐもぐ　もぐも・・・

うっ
かっ　かたすぎる

へんなかおして
どうしたの
ねこくん

うさぎさん
こんなかたいもの
よくたべられるねえ

あはは　これくらいが
ちょうどいいんだよ

この　かたさじゃないと
たべたきがしないよ

わたしに　とっては
ごちそうだよ

そっ　そうなんだあ

うーん

やっぱり
やわらかいものが
いいな

おやおや

きのうえで
さるが　ごはんを
たべてるよ

さるくん
それなあに

やあ　ねこくん
これはね
バナナだよ

バナナかあ
ぼくにも　ひとつ
ちょうだいな

どうぞ　どうぞ
おいしいよ

ありがとう
もぐもぐ　もぐも・・・

わあ　やわらかい
でも
あっ　あますぎる

へんなかおして
どうしたの
ねこくん

さるくん
こんなあまいもの
よくたべられるねえ

あはは　これくらいが
ちょうどいいんだよ

この　あまさじゃないと
たべたきがしないよ

ぼくに　とっては
ごちそうだよ

そっ　そうなんだあ

うーん

やっぱり
しおけのあるものが
いいな

おやおや

ジャングルで
らいおんが　ごはんを
たべてるよ

らいおんさん
それなあに

やあ　ねこくん
これはね
おにくだよ

おにくかあ
ぼくにも　ひとつ
ちょうだいな

どうぞ　どうぞ
おいしいよ

ありがとう
もぐもぐ　もぐも・・・

わあ　いいしおけ
でも
あっ　あぶらっぽすぎる

へんなかおして
どうしたの
ねこくん

らいおんさん
こんなあぶらっぽいもの
よくたべられるねえ

あはは　これくらいが
ちょうどいいんだよ

この　あぶらっぽさじゃないと
たべたきがしないよ

わたしに　とっては
ごちそうだよ

そっ　そうなんだあ

うーん　うーん

なかなか
あたらしい　ごはん
みつからないなあ

おなかすいたよお

おやおや

ぼくのいた　かわべりで
くまが　ごはんを
たべてるよ

くまくん
それなあに

やあ　ねこくん
これはね
おさかなだよ

おさかなかあ
ぼくにも　ひとつ
ちょうだいな

どうぞ　どうぞ
おいしいよ

ありがとう
もぐもぐ　もぐもぐ

わあ　わあ

かたすぎなくて
あますぎなくて
あぶらっぽすぎなくて

とっても　とっても
おいしいよお

あれれ　でも
おさかな・・・

へんなかおして
どうしたの
ねこくん

くまくん
ぼくね

おさかな　たべ
あきちゃって

みんなに　ごはんを
わけてもらったんだ

にんじんも
バナナも
おにくも

ぼくの　くちに
あわなかったのに

おさかなだけは
とっても　おいしく
かんじたんだ

どうしてかなあ

あはは
なるほどねえ

いっつも　いっつも
おんなじものだと

ちがったものも
たべてみたくなるよねえ

でもさ　これで
わかっただろう

まいにち　まいにち
おんなじものを
たべつづけてるのは

それが
すきで　すきで
たまらないってことさ

そして　それが
ひとり　ひとり
ちがうってこともね

ねこくんに　とっては
おさかなだったって
ことだよ

そっ　そうか
そうだったんだ

やあっと　やあっと
ぼくの　ごはんが
みつかったよ

かわべりで
ぼくは　ごはんを
たべてるよ

うれしい　たのしい
ごはんのじかん

だから　ぼくは
こころがおどる

だって

まいにち　まいにち
だいすきな

おさかなばっかり
なんだもの

ぼくに　とっては
ごちそうだよ