自分

自分が分からない。
自分とは何だろう。

自分の中に自分が居て
自分の外に自分が居る


自分の中の自分は
自分の外の自分は

何が違うと言うのか。



ふと見る花の名前が出てこない
ふと見る場所の名前を知らぬ

ふと見る自分の顔が分からぬ


自分が憎い
自分が嫌い
自分なんて死ねばいい

自分が生きている価値が分からぬ
自分が何か分からぬ


人が愛を叫ぶのならば、自分は何を叫べば良い
人が恋に落ちるのならば、自分は何に落ちれば良い


電車の窓から山を見た。
動かぬ山は、何を示す。

電車の窓から雲を見た。
夕日に映えた雲たちよ。
どこへ流れて消えていく。


電車の窓に自分が居た。
お前はどこへ消えていく。


誰も知らない場所へつく
自分がやっと落ち着いた。

自分しか知らぬ、
自分の場所で、
消えた自分の笑い声。

自分

自分

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-11-12

CC BY-NC-SA
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