題名未定

にゃー


 あなたがこれまでの人生の中で、最も力を入れて取り組んだことについて、1000~1200文字で記述してください。また、その経験を「公務員」になった時に、どのように活かして行きたいのかについても触れながら述べてください。


 私が人生の中で最も力を入れて取り組んできたこと、それは見聞を広げることです。一言に見聞を広げると言っても、方法は星の数ほど存在すると考えられます。その中でも私は旅をすること、自分の足で知らない土地を歩いて、そこに住まう多くの人々と接することに力を入れてきました。
 日本には現在約1億3千万人、私が住む山形市にでさえおよそ25万人もの人が生活しています。そして土地によって気候や生活スタイル、方言や食べ物、人口の多さによって発展する街の規模など、少し離れた仙台市と比べても様々な相違点が見受けられます。そして実際に体験し土地の良さや人々の暖かさに触れることで、自身の将来に繋がる経験をしたいという興味が私を突き動かす大きなきっかけとなりました。それでは、実際にどのような経験をしてきたのか。人々との触れ合いはほんの些細な会話から始まります。
 三重県で道に迷った際、私は初老の女性に声を掛けて道を尋ねました。その方は目的地までの経路を丁寧に説明してくれただけではなく、暗い田んぼ道は危ないからと大きな道路まで案内してくれました。とりとめのない会話を交わして歩く時間は私にとって非常に大切な出来事となり、日本のおもてなしの心がこんなにも暖かいということを身を持って学んだ時間でした。そしてその経験を活かし、公務員として市民と接する際は例え一期一会であったとしても真摯に対応し、互いに良き出会いであったと感じてもらえるような公務員になりたいと強く実感しました。
 また、自然がどのようにして人々の生活に影響しているのかを知ることも、私にとって大きな経験となりました。私の住む山形市は四方を山に囲まれた盆地で、夏は非常に蒸し暑く冬は長く厳しいです。訪れた広島県呉市の夏は海沿いで暮らす人々の生活を様々な形で教えてくれました。最大で4メートルにもなる瀬戸内海の干満差は目に見えて大きく、海が数時間後には広い砂浜になっていたということもあります。そして、普段は海に隠れている岩場で釣りをする人の姿が多く見受けられ、潮の満ち引きが生活に根付いている相違点に驚きと感動を覚えました。瀬戸内海で頂いた魚介類の美味しさや夏休みの子ども達の日に焼けた肌で元気に泳ぐ姿は昔から変わらぬ景色としてその土地を支えてきたかけがえのない財産であり、改めて日本という国とそこに住む人々の暮らしに密着した公務員の仕事に強く憧れるきっかけとなりました。
 日本は7年後に東京オリンピックを控え、外国人観光客も増加し活発に発展していきます。それを踏まえた上での問題もメディアで取り上げられ、公務員という仕事の重要性を実感しました。様々な土地で学んだおもてなしの心や郷土の大切さを胸に刻み、公務員として人々の暮らしを支え日本の素晴らしさを伝えていきたいです。

題名未定

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-10-27

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