忘れてない?
忘れてない?
ヒールに包まれた足見ておもう
銀色に きらめく雨ふることが嬉しくて
泥にまみれて遊んだ日
忘れてない?
しわ一つないコートを見ておもう
汚れなど 気にせず友と駆け下りた
しばふの山のあの香り
忘れてない?
きっちりと整えた髪見ておもう
クシャクシャと もつれるほどになでられた
あの人 そう、あの人のあたたかな手
見すかされそうなほど
すき通った青空をスクリーンにして
まっすぐな頃を振り返る
もっとやわらかく生きなければ
忘れてない?
自分へ問いかけた詩です。とくに、大人なんてどうせ!と思っていた時の気持ちは忘れていてはもったいないと思います。大人の素敵なところ、子どもの素敵なところ、どちらも持ち合わせていたい。