空気な君へ

空気な君へ

プロローグ

苦しい。

空気がなかったら苦しい。

そんなの分かってる。

分かっているはずだったのに...。

「空気」がない苦しさを

こんなに苦しいとは思ってもいなかった。

君は今

どこでなにをいていますか?

〜第1話〜

「薫って恋したことないんだっけ?」
いきなり話の柄を変えた。
「なんだよ...いきなり...。」
「本当、もっと女っぽくなったらどう?顔は可愛いんだから。」
余計なお世話だ!
「嘘つけ。本当褒めるのが上手だな。」
「嘘じゃないって!!」
今、会話をしているあいては、大西唯。わたしの幼馴染だ。彼女は変わっているところが多い。先ほどまで、昨日のバラエティー番組の話をしていたというのに、いきなり恋バナに変えたりするやつだ。
「おーい!薫〜?」
そしてわたしは高木薫。ほとんどのことに対しては興味を持たない超平凡に生きている高校1年生だ。ちなみに女子。一応女子。
「何?」
「ぅわっっっっ!!!」
なんだよ唯。いきなり。
「あぁ...。ビックリしたぁ。」
ビックリしたのはこっちの方だ。
「だって薫いきなり返事するんだもん。」
それが普通だろ。
「お前がおかしいんだ。」
思っていることを1文にして行ってしまった。すると唯は、
「あんたさぁ、恋してよ。親友命令だぁああ!」
すぐに話を変える。それに唯だって恋してないだろ。どうせ。いや、知らないが。
「親友になった覚えは無いのだが。」
言ってやったぜ。
「ぇええぇっ?!ひっどぉーい!」
大体こいつはビックリマークが多すぎる。うるさい。
『キーンコーンカーンコーン』
チャイムがなった。
「行こうか。」
「ふぇーい。うっっわ!次音楽じゃん!!あの先生うるさいんだよねぇ〜...」
今1番うるさいのは唯、お前だ。
「唯と薫〜!行こー!」
この場合はビックリマークが付いてもおかしくないだろう。
「あぁ。行こうか。」

空気な君へ

空気な君へ

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-10-10

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