耐える

耐える


耐える

自分は耐えることが苦手のようである。特に、クレーマー対応が苦手だ。
「相手の言い分を一方的に言わせておけば、相手は満足する」とよく言われるが、どうしても言いくるめたくなるが、クレーマーも一枚上手、「あんたたちみたいな下っ端じゃわからないから上を出せ」といった態度で出てくるため、こちらの堪忍袋の緒が切れる。
話を聞いているだけで耐えられない、短気な人間のため、本当に電話対応やサービスセンター業務には向かないだろうなと考える。
一度電話対応も含む事務の裏方をやったことがあるが、わけのわからない電話がかかってきて、「事務のくせに、とにかく上を出せ」と言われた後電話が一方的に切れ、その態度に頭にきた私は私物ボールペンを一本破壊した。

今日もクレーマーさんへ対応されている受付の方に遭遇した。自分が横からクレーマーに蹴りを入れたくなるような気分だったが、その方も受付時間が周章したら私物でも破壊されているのだろうか。自分であれば到底耐えられない職場だな、と考えた、
そういう時に限って、電車での乗り降り時にたぶん意図せず男性の肩にぶつかった中学生くらいの男子が「痛えよジジイ」と悪態をつくのを聞いてしまった。
自分にそう言う悪態をつかれたら騒いで駅員にその男子を補導してもらうところなのにな、と考えながら自分も十分なクレーマーなのかなと思ったのであった。

人のふり見てわがふり直せとはよく言ったものである。

耐える

耐える

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-10-10

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