先輩
この恋が運命だって願ってる。
出会いは3月はじめ。ゲームセンターだった。
友達とたわいも無い会話をしながら店内を歩いていた。
そしたら笑顔で音ゲーしてる人が目に入った。
その笑顔はなんとも可愛くてどこか見覚えのあるものだった。
・・・・あ。
友達の袖を引っ張って話しかける
「あの人さ。先輩じゃない?アンタがかっこいいって言ってた。」
「え。あぁ!うん!!そうそうやばー!」
そんなノリで友達と会話してその人をジーっと見ていた。
可愛い人。笑顔が可愛くてよくボーっとしてる人だと思った。
少し興味がわいた。
友達とゲームセンターを後にし友達にメールする。
「ねぇあの先輩のメールアドレス持ってない?」
「もってないで。なんや?欲しいんか?」
「まぁ本音を言うと少し気になってる」
「おっまじか。了解ちょっと待ってな。」
しばらくして友達からのメールが来た。
「先輩のアドレスゲットー許可もろたし。メールしー。」
「ありがとう!」
今思えばこのときアドレスをもらわなければこんな叶わない恋なんてしなかったのかも。
先輩にファーストメールを送った。
「はじめましてー○○○です。
さっきアドレスもらいましたー登録お願いします。」
返信がくるまでずっと落ち着かなかった。
あんな文でよかったのかな?
態度悪くないかな?今忙しくないかな?。
ずっとそわそわしてた。
するとピロン♪メールだっ!!
先輩からだった。
「了解。」
そっけないメール。まぁこんなもんか。
それからしばらくずっと先輩とメールしてた毎日毎日先輩先輩。
メールボックスは先輩でいっぱいだった。
好きなテレビの話好きな曲の話好きな食べ物の話。
気がついたら私は先輩が好き・・・うーうん大好きになってた。
でも私は気づいたんだ。もうすぐお別れだって。
明後日は・・・卒業式・・・・。
もう制服姿の先輩にも会えないんだって。
学校で先輩の姿みかけることも無いんだって。
少し焦ったどうしたらいいか色々悩んだ。
色々考えた結果。絵を描くことにしたんだ。
卒業式前日書く絵が決まった。先輩には
「先輩明日渡したい物があるんで。」
そう送った。返信は
「楽しみにしてるわ。」
私は徹夜でイラストを書いた。
完成したときは明け方の4時。
少し眠って8時くらいに友達が迎えに来た。
スーパーで花を買って紙袋を買ったけれど袋が大きくて少しいや。かなり恥ずかしかった。
そこに花とイラストを入れて学校へ向かう。
学校に入るとここで花道を作ってください先生たちが慌しく動いていた。
しばらくすると吹奏楽部の音楽と共に卒業生が出てきた。
あ・・・先輩。
私は友達と話しながらぼーっと先輩を見てた。
卒業生が全員出たところでグラウンドで写真をとってる卒業生の中。
友達と一緒に先輩を探した。
しばらくして見つかったけれども私は勇気が無かった。
「え。無理待って!10年後わかった40年後渡すから!帰ろう!」
私はそう言って必死に後ろに下がった。
すると友達が
「それまでに先輩死んだらどうすんの!?今しかない行け!!」
「えっ待て無理無理無理!!」
あまりに大きな声で会話してるから先輩は気づいてたと思う。
でも先輩は変わらずそこで友達と会話してる。
「あんたな!?今いかんくてどうすんの!?」
「でっでも!待って無理!!無理!!」
「あーーもう!」
ドンッと背中を押され先輩のすぐ後ろまでいった。
すると先輩は振り返った・・・。
もう行くしかない!!。
「○○先輩卒業おめでとうございます・・・。
あっ・・あのこれ・・・えっと袋無駄に大きくてごめんなさい!」
そう言うと先輩は顔を真っ赤にしながら
「・・・ありがとう。」
って言ってくれたんだ。私は緊張とドキドキで友達のもとまで全力で走って飛びついた。
その後は友達2人と走って校舎の下まで逃げた。
友達は泣いていた。
「本間に感動頑張った」そんなこと言うから私まで泣きそうになった。
そこからは冷やかされまくった。
二人して先輩の視界に入るところまでいくから私は一人でぼーっと立っていた。
「なぁ見てみ!先輩こっち見てるって!!」
「もーーやめて!」
なんて笑いながら言って学校を後にした。
先輩かっこよかったな。でも叶わない恋っていう確信をした。
次元が違うとでも言うべきなんだろうか?。
住む世界が違う。
私はその日かえってから何通かメールをして決めた。
告白はしないただ好きでいよう。
もし告白するなら私の卒業式だって。
だからもしこの恋に終わりをあげるなら。
来年の3月。泣いたり笑ったり。時間を重ねて。
ただ君を待つよ。
先輩