異世界での僕は、「茶葉集め」を永遠にすることになっているが。

PROLOGUE ~始まりの兆候~

その日の僕は、違和感を感じていた。
違和感を感じていたんだ。
あまりにも荒唐無稽で、非現実的なその考え。
自分でもそれを理解していたから、周りの人たちに話さなかった。
周りから見れば、「頭のネジが何本か外れた可哀想な子」として、
新たにインプットされるから。
ちなみに、これは憶測だが。

第1の葉 ~異風な夕景~

僕が感じていた違和感━━━━。
程なくして、僕はその正体を知ることになる。


====西暦2346年 6月13日 Am6:10====
時は、今日の登校前まで遡る。
朝、いつものように目を覚ました僕は、
いつものように朝食をとり、いつものように歯を磨き、いつものように服を着替え、いつものように家を出た。
いつものように登校した僕は、いつものように友に挨拶をして、いつものようにホームルームが始まり、終わった。
そこまではよかった。
1時限目の授業から、僕や周りの発表する声や、先生の指導の声が、反響するのだ、なぜか。
それにともない偏頭痛のようなものまでし始め、気分が悪くなった僕は、5時限目が終わるとともに、
早退することに決めた。


3年前に親が離婚した僕の家は、父と僕と、父子家庭である。
しかし唯一の頼りである父も、平日や土曜日は、仕事でほとんど帰ってこない。
なんでも、事務所の最寄りのビジネスホテルに寝泊まりしているらしい。

僕は、頭痛は過労のせいだと思い込み、ベッドに倒れ、そのまま休むことにした。
幸い熱はなく、僕はうつらうつら、夢の中へと降りていった━━━━。

異世界での僕は、「茶葉集め」を永遠にすることになっているが。

異世界での僕は、「茶葉集め」を永遠にすることになっているが。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-10-05

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