虹色
#0 登場人物
田中 菫
顔は整っていて運動神経も良く、性格はマイペースで天然のため周囲から好かれるタイプ。でも、勉強は普通。宇宙の話が大好き。高校野球部のマネージャーかつ天文部。
吉田 愛奈
美人で性格もしっかりしているお姉ちゃんタイプ。頭がとてもいいが、運動は普通。音楽が大好き。高校野球部のマネージャー。
早川 涼
イケメンでクールなので、男女ともに人気者。頭がとてもいい。
野球バカ。
瀧本 太陽
イケメンで人懐っこい性格で、運動神経抜群。頭はいい方。男女ともに人気者。
野球バカ。
柳田 菜類
クールなイケメン女子。
イツメンの一人でバレー部のキャプテンかつ部長。
吉見 真梨
小ちゃくて小動物みたいな女子。イツメンの一人。
頭がすごく良い。運動苦手。菫と同じ天文部。
田山 りく
イケメンで頭良くてドS。高校生の時に同じクラスになった菫を狙っている。
野球バカ。
中山 ゆうや
イケメンで、女好きでドS。サラッと女の子を彼氏から取っていくやつ。でも、野球のことになると本気を出すかっこいい一面も。
永山 美咲・山口 みな
この二人はいつも一緒に行動する、イケメン男好き。高校野球部のイケメン達を狙ってる要注意人物。
山本 愛里先輩
高校野球部のマネージャーの先輩。
太陽の弱みを握って黙っている代わりに付き合ってると噂を流すやつ。
#1 野球少年〜プロローグ〜
蝉が休まず鳴く季節。
まだまだ暑い気温が続く小5の夏休み。
私たち4人(菫・愛奈・涼・太陽)は、2歳からの幼馴染。
今日は、愛奈と一緒に早起きして涼と太陽のいる少年野球チームの練習試合にお弁当を持って応援に来た。
グラウンドではバッドにボールが当たるいい音が鳴り響く。私はこの音とこの音を出してくれる人が好き。
うわぁ……
かっこいいな///
見入っていると、少年野球チームのコーチ(通称 あべちゃん)が手でおいでおいでしてくれたのでグラウンドのベンチで見ることになった。
菫「阿部ちゃんっ、ありがとー!」
愛「ありがとうございますっ!」
阿「おぅっ、また来てんのか?涼と太陽のお嫁さんよ!笑」
菫「は?!べ、別にお嫁さんじゃないし!野球を見に来たの///」
愛「菫は分かりやすすぎ。」
阿「はっはっはー、結構結構!」
…ドンッ
私はベンチに立って、阿部ちゃんに言ってやった。
菫「阿部ちゃん!あんまりバカにしたら阿部ちゃんのこと『おっちゃん』って呼ぶからねっ!」
阿「はいはい、勘弁しろよ〜 俺まだ40歳。」
菫・愛「「おっちゃんじゃんか!」」
「「「コーチ!!」」」
阿「ん?おー!終わったか試合!」
結果は9対6でこっちのチームの勝ち。
まぁ、太陽がいるから当然っしょ!笑
あ!お弁当…さっき振り回しちゃった気が…
ちょっと中身確認してこよう。
菫「ちょっとトイレ行ってくる!」
愛「え!?ちょ、菫!」
涼「どーした?」
愛「菫が」
太「まぁー、戻ってくるでしょ!?」
愛「え、でも太陽のお弁当菫が持ってるよ」
太「はあ?!あいつ、1人で食う気か!?ちょっと見てくる!」
愛「えぇ!?」
涼「本当、似たもの同士。」
そのころ…
菫「は!!!やっぱグチャグチャ。」
太「おーい!菫ーっ」
やばっ、
急いで影に隠れる。
太「ったく、どこ行ったんだよ。俺の弁当持って」
…ガタッ
菫「あ…」
並べてあった自転車をドミノ倒ししてしまった。
あーぁ…バレちゃう…
口に手を当てたまま静かにしゃがんだ。
太「誰かいんのー?は!菫!?」
菫「ふふっ、」
太「ふふっ、じゃねーよまったく。早く戻ろうぜ?」
菫「うん…そのお弁当なんだけど、グチャグチャになっちゃった。」
不意に涙が出てきた。
朝早起きして作ったのにな。
とか、せっかく太陽にあげるお弁当なのに。
将来お嫁さんにしてくれないよ。
とかそのほか色々被害妄想を膨らませた。
太「泣くなって、どれ?」
こーゆーときの笑顔にいつも落ち着くんだ。
太「ぷっ、はははははっ!!」
菫「バカっ、なんで笑うのよ!アホっ」
太「はいはい、でもうまそ〜 食えるよこれ」
菫「バカッ…」
そーゆーこと言うなよ!
どんどん好きになってくじゃんっ///
これから1年があっという間に過ぎていき、6年生の卒業式が終わって4人でグラウンドに立った時ついに太陽に『告白』した。
#2 告白と決意
菫「んーっっ、はぁ〜 卒業式疲れたぁ〜」
グラウンドの端っこにある草っ原に4人で寝転ぶ。
パパとママがグラウンドの真ん中で手を振る。
菫ママ「4人で一緒に帰ってきてねー!」
「「「「はーいっ」」」」
太ママ「夕飯までには帰ってきてよー!」
「「「「はいはいっ」」」」
一通り確認が終わったところでまたひと段落。
愛「はぁ〜、菫は苦手だよねーこーゆーの!」
涼「だって、カチコチで噛むんじゃないか心配だった。」
菫「ははは…思い出したくない///」
涼「まぁー、太陽もね」
太「は!!」
太陽はグラウンドの真ん中に走って行く。
やばい…かっこいいな///
ここで太陽に言っとかないと取られちゃう気がする。
太「菫ー!お前のために、甲子園連れっててやるからずーっと一緒にいろ!」
涼「ふっ」
愛「あーら」
菫「は?」
一瞬…何を言われたんだろう。
わからない…でも私は走り出して、太陽に思いっきり抱きついた。
…ドシッ!
太「うわっ、お前///」
菫「好きだバカっっ///」
太「うわー///やめろよ、すっげー嬉しいんですけど///」
菫「小6でこんなことするなんて///」
太「いーんじゃね?みんなより上の中学生になるんだぜ?///こーんなこともするんだよっ」
菫「え?……んっ///」
キス…Kiss……ふふふ///
幸せだけどちょっと緊張した初めてのキス。
ファーストキスを初恋のやつに奪われた♡♡♡
涼「俺は!!愛奈ともー付き合ってるけどな!」
菫・太「「は?!」」
愛「ごめんね、黙ってて///」
涼「だから俺らの方が一枚上手」
菫・太「「む(怒)」」
この楽しくて幸せでこの時はなんのけがれもない小6の12歳の少年少女達。
これからたくさんの試練に立ち向かう。
虹色
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