人は皆 星になる

「人は皆 星になる」
その言葉をテーマに、
人々が星に変わるまでの
様々な日々を短編方式で書いていきます。

おかしな一日(1)

「この人過去と未来が視えるんだ」

けして爽やかとは言い難く、
熱を上げすぎた太陽を恨めしく思う真っ昼間。
眼前に立つ二人の男。
その左側、『麻野 洋助』が
右手を隣の男の肩に乗せ、そう言った。

麻野「まあ、とりあえずそこの喫茶店にでも入ろう」

言われるがまま
私は二人と一歩間を空け「喫茶 こかげ」に向け歩を進めた。

入り口をくぐり席に座ると、
注文を聞きにきた店員にアイスコーヒーを注文した。
麻野はなんちゃらパフェ、
僕の向かいに座った謎の男もアイスコーヒーを注文した。

麻野「なあ藤(ふじ)、最近お前元気ねぇだろ」

藤とは私の名前だ。
「藤 和哉」この名前を付けられた理由を私はしらない。

藤「ああ、ないな」

麻野「由里ちゃんにフラれたからだろ?」

藤「…お前に関係ないだろう」

図星を言い当てられるとムキになってしまう。
たしかに、一週間前
私は彼女であった由里にフラれた。
そのせいで最近はイライラしていたのも事実だ。
しかし、まあそれ以外にも色々とあるのだが…

「シュボッ」
由里の事を言われたせいか私は反射的にくわえた煙草にジッポのライターで火をつける
それを見て、何やらパフェに突き刺さっていたポッキーをくわえながら「未成年の喫煙はよくねーぞぉ」と麻野が茶化した

何から何まで感にさわる男だ…

藤「…………………。」

麻野「にらむなよぉ…」

人は皆 星になる

人は皆 星になる

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  • 青年向け
更新日
登録日
2013-09-24

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