孤島
きょう、ぼのぼが死んだ
あす、かもめが 死出の夕闇を 仰ぐだろうよ
凍てついた団らん が
青ざめた 遠吠え が
でくの坊の 手薬煉ひいて
波止場は 亡じゃで みちて ゆく
波止場は 亡ジャで みちて ゆく 、、、
酒を肴に、脆さを知ろうが
厚手のコートの やさぐれよう よ
ネオンに翳るや、ぼんぼり生ジャの徘徊よう よ
シケモク我慾が 何処だって煙に まかれて いる
きょう、おとうが 縊死して 逝った
あす、かかあが 欄干を そっと撫でるだろうよ
いもうとは、三途の河原へ 臀部をさらし
流浪が 醒めやらぬ 越冬を待望んでいる
ぷかり ぷかりと 浮いてみて
此の世は 病み人 ばかりなのです 、、、
ああ、時代がユーモアを懐かしみ 憂いて いるよう
「黒の舟唄」を想いながら
野暮ったい吟遊詩人と 憂いて いるの です 、、、
孤島