「俺が遭遇したクレーマー女」

「俺が遭遇したクレーマー女」

「俺が遭遇したクレーマー女」

マジでやってられん

クレームの度になぜおれが対応しないといけないの?
先輩上司は「オマエだとうまくいくから」だと


知らねぇよ、やりたくねえ仕事押し付けんじゃねぇよと思いながら...


上司に指示された場所にに行き、着いたところでする事は決まってるし・・・てか



先週対応したトコは結構楽でよかった

と言うのも

いっつも最悪!!!!てかキレそうだけど・・三十過ぎてからとゆ~もののあまり目くじら立てる程キレ無くなってた


不思議


あら不思議


正直アパートやマンションの不動産管理会社勤めてたらそうも言ってられないてのもあるし、俺マジ大人になったな

風邪引いても風邪薬飲んで出勤しちゃうし


高校生の時バイト仮病でサボったのが懐かしい(笑)現在じゃ無理だな(笑)



トイレが壊れて呼ばれた件・・・



「あのさぁ~ちゃんと対応してくれる?アンタさぁ~ちゃんとしてよね」

「トイレの~このオーバーフローのとこが壊れてんの!!!」

「すいません、スイマセン、すぐ業者手配しますので!!」

「早くしてよね、トイレ使えないとマジ困るし!」


オーバーフローってなんだよ


風呂なら知ってるけど
ぐっと堪えると言うより


あ~そ~なんだ~ははは~って言ってる方が楽なんだけど
その感じはやっぱ怒りを逆なでするらしい


てか普通にキレられた事しょっちゅうあるし

どーにかこーにか自分なりに考えてしてみたんだけど失敗・・



職場にて


「オマエさぁ~~~~」

「ハイ!!!!!」


「自分が失敗した事とかわかってる?」←キレ気味


「はい!!スンマセン」


「なに謝りながら笑ってんだよ、マジで!!!」



ガッ。。。


普通に殴られた



唖然


もうちょい前置きとかあった方が・・って心の中のツッコミ・・・

マジ口から血でるんだな、口の中の痛み口内炎以来
職場のひと達が見て見ぬふりしてる感じがつらい

いろいろ省く


引いたぜ!!そんな先輩になりたくないぜ
と思いながら

めんどくさいから先輩にひたすら
「すいません、自分の勉強不足です」とか

ひたすら言いまくったら

「俺もちょっとやりすぎた、ごめんな」

って言ってもらえた

「ちょっとじゃね~よ!正直オメーの脳みそどうなってんの」って聞きたいくらいだったけどやめといた、平和が一番だし

先輩は俗に言うしっかり者で仕事ができるタイプだがカッとなると暴力に訴えるのが
それはねーだろと毎回思う

ちなみに先輩の名前は松岡

上司もそこらへんは分かってるんだけどクレーム処理が速いらしく
多めに見てる感がある

「年末の忘年会」
上司
「松岡くんみたいに仕事がスピーディーにできるようにならんとなHAHAHAHA~」

と言ってたのを思い出した

俺酔ってたし、仕事の話ウゼ~~とかってメッチャ思ってた
どっちかというと2次会の心配しかしてなかったし

忘年会も終盤、2次会どこ行く?で盛り上がる件

オッサン連中は飲み屋(肌を露出した女が接客してくれる&気があるフリしてくれる)
とこに行く
VS
若者連中はカラオケ!(なぜかオバサンも混じってるし、カラオケ好きなんだと(笑))

俺マジ悩んだ・・

飲み屋行く→上司奢り確定!オカネヘラナイヨOK!

カラオケ行く→普通に楽しい&普通の女子と戯れられる&オバサン!オカネヘルヨOK?

無限ループ・・・金欠がそれを加速させる、酔いも加速
気持ちの中では決まってた
「カラオケイキタイヨ・・・」


上司「ダイスケもいくか?」
俺「あ、いや、おのぉ」

断る空気ゼロなんですけどっと思った


間髪入れずに
松岡「ダイスケ!そーいえば今日あんまり遅くなれないんだろ?」
俺「あ?、いや、はい~(笑)」

松岡さんはエスパーだと直感した

上司「なんだよ~」
とブスっとしかけた瞬間
松岡「今日は自分がおともしますよ!どこ行くんスか~~?」
なぜか上司の機嫌がよくなる

かあちゃん・・俺・・・逆境乗り越えたよ
はっ!!!

オッサン連中は飲み屋(肌を露出した女が接客してくれる&気があるフリしてくれる)
とこに行くから解放されたと同時にある矛盾に気づく

このままカラオケには普通の手順では行けない!
なぜなら
上司の誘い
  ↓
俺しどろもどろ
  ↓
松岡生贄
  ↓
俺早く帰る事になってる←今ここ

結局カラオケ行けんじゃん!泣


絶望的になったけどオシッコ行きたくなってトイレ行ったら
松岡さんいた

松岡「お!?ションベン野郎(笑)」
俺「早く帰る感じになっちゃったんでカラオケ行けんッス」
松岡「普通に行けばいいだろ~バーカ」
俺「上司に知れたら気まずいじゃないっッスか」
松岡「何気にしてんだよ、んな事で怒る大人いるかよ(笑)みんな若い時期はあったんだよ!そんな事で怒るヤツ人間失格だな(笑)」

俺「アムロ行きます!!」
松岡「なんだよそれ(笑)流行ってんのか(笑)」



似て無かった俺が悪いと思った


結局カラオケいっちゃった(笑)

はっちゃけた


玄関で大の字のうつ伏せバージョンで寝て、起きる
 
ん??
途中から記憶がない

なにがなにやらよく分からん・・・思考が追いつく


カラオケで酔っぱらう
   ↓
多分誰かに運ばれて玄関にいる←今ここ


記憶をたどる・・・・
ブルーハーツの「TRAIN-TRAIN」と「安里屋ユンタ」歌ったとこまでは思い出したんだけど・・・

思い出せん(笑)
昼の2時だし(笑)


彼女ほしいなぁって
ふと思った

「二日酔いの日曜日」

サイフの中には野口先輩2人しかいねぇ~~~(笑)
昨日の忘年会で諭吉せんせいとお別れしたのは分かってるけど
野口先輩2人はねぇだろ!!と自分にツッコむ
頭ガンガンするし
喉カラカラ、こうゆう時はポカリだよな!っと思いながら冷蔵庫開けるも

牛乳とお茶(伊右衛門)とがコンニチハ(`・ω・´)してる

うげっ!!そーだよな
最近ポカリ買った記憶無いもん

あ~~吐きそう
悩む俺32歳男独身一人暮らしの1ルームの中心でポカリが欲しいと叫ぶ夏

近くに自販機あるけど、買いに行こうか、
冷蔵庫の前でうずくまってメッチャ考える


ポトポトポト・・・・トントントン・・・

ん?
外に目をやる
なんか暗いと思って窓の外をよく見る

はっ!!!!???

「雨かよ!!サイテ~~~~」
ギャル風に言ってみる

この瞬間で悩み事解決!冷蔵庫開けて
コップに伊右衛門なみなみ注いでイッキ飲み



腹減ったからなんか作って食べようと思うも
まだちょっと頭がボ~~~っとするから
 
車乗ってご飯食べに行くのは秒速で却下
財布の中の野口先輩と相談してると
諭吉先生が1人棚の奥に隠してたのを思い出した
年末は銀行閉まるから正月休みはこれでしのぐと誓ってた諭吉先生

うっ!!まだ正月休み前半まだ貴方のお世話になれないと
野口先輩と再相談


ピンポーーン

インターホンが鳴った
同時に携帯が玄関の廊下でブーブーなってる

インターホンのモニター見た

「松岡さ!?ん」??
携帯で通話してる?って感じで映ってた

とりあえず玄関あける


ガチャ
俺「どうしたんスか??朝っぱらから~~もう~~」
松岡「朝じゃね~よ!昼だよ、しかも雨だよ!とりあえずタオルくれよ」

なんだこの人は人の家来ていきなりずうずうしいなぁっと思ってたら

松岡「お前昨日の事やっぱ覚えてないの?」
俺「????」

意味不明

頭ぐるぐる

ドラえもんタイムマシーン貸してください
昨日の自分に会いに行ってきますんでお願いします
とか考えててもラチがあかない

俺「ドーユー事ッスか?」
松岡「あ~~やっぱな(笑)」

「幼馴染のヒロト」

現在ヒロトは銀行に勤めてる
お互い就職してからめっきり遊びに行ったり、飯食いに行ったり減ったな

俺は前からヒロトは童貞だと疑ってる
あいつから女の話や学生時代付き合ってる女の話とか一切聞いた事ないし

とにかく頭がイイ
いっつもテスト100点前後取ってたし

俺がいつも
「なんでお前点数とれんのバカじゃねぇ??ある意味(笑)」
ヒロト
「答えがあるのは簡単じゃん、作文とか文章書く方がむずくない?」

「俺の得意分野だぜ!教えてやろーか?」
ヒロト
「天は二物を与えず」
笑って言ってた

ってのがいつもの口癖

「2年付き合って付き合って別れた彼女」

当時俺25歳
世間で流行りだしたSNSをやってみる
使い方よくわからん(笑)

PC持ってるし色々個人情報打ち込まないといけんのコレ?
1か月かけて色々打ち込む

趣味やら出身校やら好きな音楽

読んだ本etc….

いい感じで仕上がってきたYO~~
自分のHPみてぇ~~~!!すげぇ!!


ん?

なんかメッセージきてる

件名「はじめまして(。・∀・)ノ゛」

本文
ダイスケさんが書いた記事とか勝手に読まさせていただきました♪
住んでる場所近所なんですね!?

私がよく行くお店とかがカブってたので妙に親近感わいちゃってメッセージ
しちゃいました

メッセージ迷惑だったらごめんなさい失礼します


ん~~~どれどれ

リョウコ?
!!!!!!!!!

女じゃないか!!!!???
気になりすぎて彼女のページを見てみる
女友達と遊びに行ったりしたとこの写メとかがアップされてる!

本物の女じゃないか!?

「可愛い・・・・」

思わず口からボソッと(笑)

即効でメッセージ返信

全然迷惑じゃないですよとか云々かんぬん

よかったうれしいとか云々かんぬん
のやりとり



よかったら今度ご飯でもって話の流れになったけど
仕事がモーレツに忙しいのもあって

3ヶ月くらいメッセージのやりとりがあってのその後

仕事が落ち着いたのもあって

いきなり居酒屋はあれだなって思い映画に誘った
リョウコ
「何の映画見にいくんですか?」

「ん~~映画館行って決めようと思ってます」
リョウコ
「なんかそうゆうのいいですね!」

映画館の入り口で待ち合わせ

初めて見るリョウコ

かわえええ!!!!!

こっちに気づいたみたいで「ん?」みたいな表情でコッチ見てるから間違いない思うけども
前日に携帯番号交換してたから一応視線をそらして携帯鳴らす
その距離推定7~8m

「あのぉ~~俺ッス!!」
「見えてますよ~~~コッチで~~す」

さっきの可愛い人がコッチ見ながら手振ってる


ま  ち  が  い  な  い

心の中で100回くらいガッツポーズした

はじめましてとかなんか恥ずかしいっすねとか
色々話したけど

緊張で真っ白!  頭の中マッシロ! まっしろ

気づいたらチケット売り場で
列のいちばんうしろに一緒に並んでた

???????


何しゃべっていいか分からん!!
妄想が突っ走る

俺達カップルに見えんのかなとか手つないじゃおっかなとか色々
 ↓もう呼び捨て
リョウコは映画館のパンフレット見ながら
「あ~~これおもしろそう」とか「これ見たことある~」とか
キャッキャ言ってたけど

あ、うん、そだね
とか愛想ない返事できない自分に
スリーパーホールドくらわしたかった


洋画のアクションものちょっと恋愛ストーリー混じってる感じの
ヤツだった

チケット二人分買った後上映時間まで少し待ち時間があった

リョウコ
「ポップコーン買おうよ!!」

もうこれ完全デートじゃないですか

「コーラのみたいなぁ~♪」
ポップコーン買うに対しての返事じゃないだろ!!みたいなツッコミいれられて
ごめんといいながら笑っちゃった

結局、
俺コーラ、
リョウコはポップコーンLサイズとウーロン茶

映画始まる前にトイレ済ましとこうよとリョウコから提案があり

購入した飲み物とポップコーンは相手がトイレ言ってる間死守すること
の流れになって、リョウコに先に行っておいでよと言うとうんと言って先に行った

15分くらいして戻ってきた、結構遅かったね?と聞いたら混んじゃっててと言ってた
バトンタッチしてトイレに向かう途中

はっ!!!っとなる
あの会話はウOコしてきたんですか?っと言ってるようなもんだろ!!
男子トイレにの向かい側の女子トイレを見ると確かに7~8人くらい並んでた

ジャイアント馬場さんもし生き返る事があったら俺に馬場チョップくらわして
くださいと切に願った

早々にオシッコ済ましてトイレの入り口近くに喫煙コーナー?
タワー状の灰皿が置いてあるだけのトコでタバコを吸おうと一瞬思ったが
待たしちゃ悪いと思い戻った

リョウコは逆に早かったね~と言ってくれて男だからと言って
はははと笑った
ジャイアント馬場さんもし・・・・・

映画館内に入る室内は暗くなっててスクリーンには
本編以外の宣伝がやっていて見てみたいヤツいくつかあった

本編始まる直前携帯の電源を切って下さいとかのマナー事項うんぬんが流れる

映画が始まる
なるべくスクリーンを見るようにしてるけど、リョウコの映画の反応が気になる
ストーリーが進むにつれてアクションシーンのとこでリョウコが
「わっ!!?」とか「きゃっっ!!?」っとかいってた

悶々と俺も一生懸命スクリーンを見る


全然・・・・・・ぜんぜん・・・・・・・・・・ゼーーンゼーーン・・・・・・


内容が頭に入ってこない(笑)  

気づいたら終わっちゃってるし!!
館内が明るくなるゾロゾロと人が出ていく

リョウコ
「あ~~~オモシロかった~~」と小声でで言った  

「・・・・」
リョウコ
「もうちょっと待って出よっか?混んでるし」
「ね?」

「そうだね、そうしようそれが一番だ」
と訳の分からない返事を返して映画の内容を一生懸命思い出そうと頑張ってた

映画館を出た後このあとどうしよっか?とリョウコから尋ねられ近くにおいしい串揚げ屋さん
あるからそこに行こうと提案したら目をキラキラさせておいしそ~~~いきた~~い
と言ってくれてタクシーに乗り込み到着

正直映画見たあと「じゃ~ね~バイバイ~」って言われると思ってたから
そのあとの事全然考えてなかったし

道中リョウコは何かな~どんなのかな~とか相も変わらずルンルンしてた
態度とかがいちいち可愛いと思った

だいぶ前に友達のヒロトと一緒に行った串揚げ屋さんがとてもおいしかったのをとっさに
思い出し串揚げ屋さんを提案した

ヒロトお前未来まで予知出来るとかマジ天才だな、今度会ったら100円やるぜ!
とか考えてたら串揚げ屋さんに到着

タクシー乗った時にめっっちゃ気になった事を
タクシー降りるときにタクシー運転手のおじさんに聞いた

「店の場所、なんで一発で分かったんですか?」
カリスマタクシーダライバー
「プロですから(笑)」

アンタの事一生忘れないぜ今度会ったら200円やるぜ

串揚げ屋さんは7階建ビルの3階に店舗があってエレベーターで移動
入り口のとこで、リョウコに席空いてるかどうかを店の人に聞いてくるからと伝え
映画が昼の3時に終わったのも幸いしてけっこう空席だった

リョウコにすぐ入れるみたいよと伝えると、うわ~~やった~串揚げだ~
はしゃぐリョウコをコッチおいでよと手招きしてするとスキップして近づいて来たから
デコにチョップくらわしたら「スマン気をつける」と敬礼された

席に着く

テーブルの中心部分が四角形にくぼんでて、かつ油が熱せられてて
好きな具をバイキング形式のところに行って好きな具材を取ってきて自分で
串に刺してテーブルの四角にくぼんだトコで揚げて食べる方式

焼き肉のバイキング形式に似てる感じ、終始リョウコはすご~いこんなとこあるんだ~とか
いいながらきゃっきゃ言いながら具材をある程度集め終えて席に着く

飲み物どうしよっか?って話になってちょっと早いけど飲んじゃおっかなと俺が言うと
リョウコもじゃあ私も~~って言ったからお互いどうぞどうぞどうぞ~~爆笑

腹も満たしてイイ感じでお酒も入ってほろ酔い店を出た時にリョウコに今日楽しかったよ~
ありがとう(。・∀・)ノ゛っていわれてバイバイされ帰宅

なんか飲み足りないのもあって帰りにビールとチューハイとおつまみ買ってたから
ビール飲みながら今日のデートを1日を振り返ってニタニタしてた


串揚げ屋さんでけっこうお互いの事話した仕事の事や家族の事や最近ハマってる
事や趣味の事2時間くらい

リョウコもお酒が入ってか白い肌のほっぺがうっすら赤くなったのがすごく
可愛らしかった、あ~んとね、ん~とねの言い方が可愛かった

リョウコは無職だった、今から半年前事務職だったけど先輩にミスを指摘されて口答えばっかり
してたら、もう来なくていいって言われたから行ってないと言ってた

実家暮らしだし良い機会だから自由の時間を楽しんでるとかなんとか
両親は健在でまだ父親も母親も共働きであまり家族の会話があまりないとか

リョウコが仕事辞めてしまった事は両親に内緒にしてたんだけど、家にお金を入れるのをやめて
何カ月か経った時に親が不審に思い職場に問い合わせたら発覚
もの凄い剣幕で怒られて家から追い出されそうになったけどメッチャ謝って
すぐ次の就職先を見つける約束したらなんとか許してもらえたとか

俺がもうそろそろ仕事見つけないとやばいんじゃない?と聞き返すと

面接はたまに行ってるんだけど前職の辞めた理由をうまく答えられなくて
面接官に変な顔されて落とされちゃうと言って舌をペロっとだしてエヘヘと言った

今日一日中リョウコと行動する間
すべて自分が払うつもりだったけど、

映画のチケット代支払い時、タクシー代支払い時、串揚げ屋さんの会計時
サイフを出そうとするしぐさすらしなかったのが妙に納得できた

携帯のバイブが机の上で光りながらブーーー、ブーーーと踊る

リョウコだ!!
タクシーで移動中にリョウコからメールアドレス交換しようよと言われ交換してたのだ!

件名
楽しかった一日
本文
今日は凄く楽しかったデスヽ(´―`)ノ
会う前はすごくドキドキしたけどダイスケさん楽しい人で
ホントエンジョイしちゃいましたキャハ(ハート)
串揚げ屋さんとか初めていきました(キラキラ)
ダイスケさんはグルメなんですね~~すんばらしぃ~~(キラキラ)
串揚げ屋さんで私ばっか喋っちゃってなんかごめんなさい(-_-;)
ではドロンします

また最近の女の子はこんな感じなのかな?とか色々考えたけど
酔いも加速したし、考えるのもめんどくさくなって

寝た


あれからちょくちょくリョウコと遊びに行ったりした
仕事の事は気になったけど一緒に過ごす時間はホントに楽しかった

リョウコから今度どこ行こうか?と誘われる事もあったけど
仕事で疲れてない日は平日とか関係なしに俺からもよく誘った

仕事の合間もよくメールした、朝には
件名
頑張り屋さん
本文
今日も遅刻しないでダイスケは仕事行ってるのだろうか?

とか変なメールで俺を朝から笑わせてくれた

リョウコとは色んなトコに遊びに行った、海にも行った、いっしょに山登りもした
俺が一人暮らしなのを知ってたから今度ご飯作りにきてやろうと言われて、いやマズそうだからいいわと言うと

デーモン閣下のモノマネしながら
「吾輩の命令を聞けぬヤツは蝋人形にしてやるわフハハハハ~」

て急にやりだすから、土下座しながらすいません蝋人形だけは勘弁して下さいと言うと
リョウコ
「よかろう・・・この具材を購入しとけフハハハハハ」
と言われながらカレーを作るっぽい具材のメモを渡された
なぜならメモの最後に「カレーのルー」と書いてあったから

リョウコに私たちって付き合ってるの?って聞かれたからうんそうだよと言ったら
リョウコはイェ~~イ!!ダイスケげっとした~~やった~といいながらタップダンス
してた

リョウコはあれから1年経った後も無職だった、その頃にはリョウコは俺のワンルームに
入り浸ってた

仕事が決まらない事で親とケンカになる→もういい出てってやると親に言う
俺の家に泊まる→親が折れる→家に帰るを
繰り返しをしてた、そんな都合のいい関係を繰り返すことしてたら
俺自身リョウコの親は俺の事どう思ってるんだろうとか考えたりしけど
会った事もないし、会いづらい


リョウコは親の話になるとリョウコからグチっぽい事聞かされるので
めんどくさいから会話に出さないようになってた


あれから2カ月くらいしてリョウコの仕事が決まった!前職と同じ事務職
リョウコが前職を辞めた理由に困ってた事を俺が素直に話せば分かってくれるんじゃない?
とアドバイスした成果かもと思った

リョウコにマジトーンで相談受ける
リョウコ
「自分のミスでクビになったのにどう言えばいいわけ?私嘘ムリ!!」
顔は半泣き・・・ふえ~~んと泣きだしそう


「ありのまま話せばいいんじゃない?ミスを指摘されて反論したらクビなったって」
リョウコ
「そんなこと言ったら絶対落とされるじゃん」

「落とされないよ、その時自分の事しか考えてなかったとか今は反省してるからチャンスが欲しいとかを自分の言葉で素直な気持ちで言えばいいんじゃない?」と言った
色々あーでもないこーでもないの話のやりとりした結果

リョウコはうん分かった今度の面接でやってみると言った後の結果だった

かなり嬉しかった、自分の事のように嬉しかった
リョウコにお祝いしようよ!と言ったらまだ働き出してないからとゆう理由でお祝いは
延期になった


リョウコは再就職後2カ月で仕事を辞めた

仕事を辞めた理由はまた同じだった、色んな言い訳を聞いたけど
もうどうでもよくって覚えてない

この時期からリョウコの束縛が激しくなる、リョウコの口から出る言葉が変わってきてた



一緒に住んでる訳でも無いのに帰りが遅いんじゃない?とか
ひどい時はメールの返信が遅かったとゆう理由で浮気してるんでしょ?と問い詰めらた

リョウコ
「浮気してない証拠みせてよ」

「本当に仕事してたんだよ、仕事中にメールなんかしてたら松岡さんに怒られるよ」
リョウコ
「嘘・・・松岡さんてヒト実は女なんでしょ?」


俺・・・深いため息・・・・
2~3分くらい沈黙

「断じてそれはない!!松岡さんは性別は男だし多分いや、い~~や絶対ぜ~~たいオトコだ」
リョウコのあられもない仕打ちに追い込まれすぎて、松岡さんが性別が男性であるとしか言えなかった
リョウコ
「携帯見せてよ?私がかけるからダイスケ携帯貸して!!!」

「・・・・」
リョウコ
「何もないなら見せれるでしょ?なんで黙ってるの?ダイスケ携帯見せてよ」

なぜかリョウコに携帯を見せたくなかった

してもない事を疑われた事、自分の言葉を信じてくれないない悲しさから
から唯一の心の反抗だったけど言葉には出さなかった

正直ここ最近まいってた、最近リョウコの束縛が激しくなってからマンションの大家さんとの
待ち合わせに遅れてしまったり

大事な資料の誤字脱字はいい方で提出すらしないで忘れてしまう事も何回かやらかしてしまった

俺の異変に気付いた松岡さんが、どうしたダイスケ?最近元気ないなぁ?
そんなにミスするヤツだったか?

仕事終わり間髪いれずに
ウチこいよ一人暮らしだからマトモなご飯食べてないんだろ?と言われた

松岡さんは結婚している・・・きれいな奥さんがいる

前に一度松岡さんの自宅に連れてかれて
初めて対面する奥さん

「噂のダイスケくんだ~~~!!会えて嬉しい!いっつも旦那がね~ダイスケくんの話するの」
骨のある若いヤツが入ってきて仕事教えてて楽しいって、いっつも話すの!」
とかなんとかの話されてその日はすき焼きとビールをごちそうになって
帰った


最近松岡さんが
今年待望の長女を授かって嬉しい半分奥さんがつわりで苦しんでるのを見ると
なんか見てられなくてイロイロ家事をするんだけど

奥さんが妊娠中ってナーバスになってるらしくて
何やっても怒られるんだよ

って聞いたのを思い出してなんか悪くて
俺は大丈夫ッス松岡さんには迷惑かけられないっスと言って断ったけど
それでも松岡さんはしつこく色々聞いてきたけど

自分でなんとかしますからと突っぱねた

リョウコ
「携帯見せてよ?私がかけるからダイスケ携帯貸して!!!」
 

「やだよ松岡さんに迷惑かけたくない」
リョウコ
「浮気がバレたくないからってそんなの通じない」

もう夜中の2時だった、押し問答がもう1時間近経ってた

しぶしぶリョウコに携帯を渡す
リョウコは発信履歴から「松岡さん」を見つけ電話した

最初の一回目は留守電になった
俺は夜も遅いしやめようよ迷惑だよと言ったけど
浮気がバレたくないからって優しいふりするなとか
 
色々言われた

プルルル・・・・・プルルルル・・・・・・・プルルルル・・・・プ


三回目の発信電話で松岡さんが電話にでた

「も・・・・もしもしダイスケくん?あ!今ね~旦」

プチッ

リョウコは電話の相手が女なのを確認した瞬間通話を切って電源まで切った


ゴチッッ!!!!!

鈍い音が部屋に響く
リョウコは電話を切った瞬間、携帯を持ったまんまの手で
思いっきり振りかぶってビンタしてきた、ビンタと言っても携帯を握ったまま
なので右ストレート・・そうそれはまさにビンタの名を借りたグーパンチ

もうちょい前置きとかあった方が・・って心の中でツッコんでる余裕はなかった

リョウコ
「最低」

「えっ!?えっ?え?」

リョウコは完全にキレた
リョウコ
「嘘つき、女じゃん!!」
俺、ハッとなり気づく、奥さんの方が出たんだ、そうだ絶対そうだ
奥さん何やってくれてんだ(奥さんぜんぜん悪くないむしろ夜中2時に
電話するこっちが非常識)
~~はぁ~~~終わったマジ終わった~浮気してないのに

浮気どころじゃないのに・・・・・仕事忙しいのに・・心の中でグチる

リョウコがキーーキーーー叫ぶ
俺はその女の人は松岡さんの奥さんで・・とか説得するもリョウコの耳には一切届かない
言い訳するなとか不潔とかたくさん罵られた

痴漢冤罪で捕まる人の気持ちがなんとなく分かった気がした
こうやって冤罪事件がたくさん生まれては罪のない人が裁かれていくなんて
やるせなくなった

他人の心配してる場合じゃなかった
リョウコはまだなんか言ってくる、この女の人とキスしたのとかエッチしたのとか
色々言ってくる

松岡さんは男で、俺も男で、松岡さんとエッチやキスどころか手すら繋ぎたくない
身震いする、ありえん、アリエン、意味分からん

リョウコに俺の言葉は届かない、一方通行
どうしたら、どうしたら・・と色々考える

俺の中でパチッっとスイッチが入った


「うるさい!!」と大声で一喝した!リョウコのキーーーキーーを
かき消した
リョウコはヒッっと一瞬ひるんだ

「今何時か言え」
低い声で睨みながら言った瞬間リョウコはふえ~~んと泣きだした
リョウコ
「好きなのに~ダイスケが好きなだけなのに~~」
泣く
泣くひたすら泣く
ヘグヘグ言ってる

リョウコ
「ダイスケはリョウコの事好きじゃないの?」

「好きだよ」
リョウコ
「浮気しないでよ」

「してないし、するヒマない」
と言ったらするヒマあったら浮気するの?とかまためんどくさい流れになりかけた

悪い流れを変えたかった

どうすればリョウコは安心してくれる?と聞いた
すると
リョウコ
「ねえダイスケ私がしたいようにしていい?」

「いいよ」
リョウコはおもむろに俺の携帯片手にトイレに行った
 
カチッっと鍵を閉めた

30分くらい出てこなかった
もうどうにでもなれとさえ思った、できれば何も起きないでとも思った
早く寝たいとも思った

ボコッ・・・ジャーーー

トイレの流す音が聞こえた・・・がリョウコは出てこない

5分くらい経ったと思う

リョウコがトイレから出てきた
ニコニコしながら俺の携帯をはいどーぞとくれた

携帯がビショビショだった

「????え?どーゆー状態これ?」
リョウコ
「携帯に登録してある女の人の番号全部消した、
履歴も消したメールの履歴も消した、あと念のため水没させた携帯なくても
仕事できるからいいよね」って言いながら
ニコニコしてダイスケ好きだよって言われた

もう3時半だった、めんどくさくなってリョウコにもう寝るね
と言ってお金を渡してタクシーで家にかえした

寝た

起床・・・寝た気がしない、頭がぼ~~っとする
ハっとなり壁にかけてある時計を見て絶望、世界の終りの様に感じた

仕事に1時間遅刻確定!、携帯のアラームが鳴らなかったから寝坊した
とゆうかアラームが鳴るとか鳴らないとかの前に
全部の機能が使えないビショビショの持ってても意味ないので
携帯を置いてダッシュで出社

上司がかなり怒ってる
「何やってんだダイスケ!!ちょっと来い!!」

「す・・すいません」めっちゃダッシュで会社内に入っていったから
ハァハァ言いながら謝る

松岡さんが割って入る
「お前最近どうしたんだ?おかしいぞ?今回の遅刻も合わせて
仕事トチってばかりじゃないか」と大声で怒鳴る

松岡さんのあまりの怒鳴り声で社内がものすごい空気になる

上司が社内の空気を察知して
「まぁまぁ松岡」と松岡さんをなだめようとするも
松岡さんの怒りの勢いは止まらない

松岡
「ダイスケお前・・ちょっと来い」キレ顔で言われ外に連れ出された
外でボコボコにされる事を覚悟した

社用の車、助手席に乗せられた
松岡さんが運転席に乗り込みバタンとドアを閉めて車を走らせた

松岡
「ブハハハハハ~~~~~」と笑いだした

「???」
松岡
「どうだダイスケびびったかぁ~~あのあれだ!演技だ!」
俺、キョトンとなる

ああでもしないと上司にこっぴどく叱られるだろ?1時間とまでは
言わんがネチネチ説教される時間がもったいないと思わないか?とか言われた

松岡さん時間を効率的に使う事しか考えてない、

仕事の事でどっちが迷った時に松岡さんに質問したら
「ダイスケ!悩んでる時間てもったいないとおもわないか?まずやれ!
失敗したらやり直せばいい!フォローは任せろ俺はお前の先輩だ」
が松岡さんによく言われたのを思い出した

くだらない事であまり感情的にならないトコが普通に尊敬している

松岡さんの携帯がピリリリと鳴る
「ハイ大丈夫です、一発殴っときます・・・・
冗談です・・ハイ・・・きつく言っときます・・
ハイこの前話してた大家さんとの更新手続きの件・・
ダイスケ同行させます・・ハイオッケーす」

と言って携帯電話を切った
多分上司が心配して電話してきたんだと思った

道中松岡さんから昨日の夜中の電話何の用事だったんだ?
と聞かれたので、夜中トイレに行きたくなって
携帯の明かりでトイレ済ませたあと

間違えてリダイヤル押してしまって慌てて通話を切ろうと思ったら
ポチャンと水没させてしまったと言ったら

汚ねぇよ!その携帯捨てろよとプハハハと笑われた
とりあえず仕事に集中しろと言われてハイと言った

この日は仕事をそつなくこなし帰りに松岡さんに携帯無いと仕事にならん
だろ?と言われ月2万円で使い放題の会社用携帯渡された

痛い出費だったけど給料引きとゆうのもあって、携帯無いと仕事にならないので苦い顔でありがとうございますと言って携帯を受け取って帰宅した


夜ビショビショの携帯を手に取る

非常に不憫だ・・カワイソウ

イヤイヤイヤそうゆう事じゃなくて
携帯に登録してる友達や仕事で使う色んな人の連絡先を救出しなければ

ちょっと前にヒロトにもし携帯水没させてしまったら、電源はぜったい入れずに
電池パックを取って最低3日以上天日干しすると復活する事がある
と聞かされてたのを思い出した、理由まで説明されたが小難しかったので覚えてない
とりあえずタオルで水気をしっかり拭き取る&ドライヤーで乾かす
見た目は完全にカラッカラに乾いた携帯

電源を入れてみたくなるがそこはグッと我慢
後は天日干し、出勤前にベランダに携帯を置いて出勤

天気予報を入念にチェックした、週間天気予報では雨どころか猛暑が続くので
熱中症対策を伝えてるくらいだった

出社後昼ごはんを済ませたあと、通り雨のスコール
もう水没した携帯は帰らぬ人(携帯)となったと同時に
会社以外の人とは連絡先を知ることが皆無となった

定時で帰るその足で機種変更の手続きしに携帯ショップに行って
機種変更手続きをした


リョウコとの件もあったので新しい携帯の存在をどうしようか迷った
がリョウコが家に来る時は携帯の電源を切って隠す事にした
携帯が無いのでリョウコが一方的に家に来て次会う日と時間を決められて
とゆう日が続いた

リョウコは相変わらず無職だった、リョウコに一緒に住もうよ
と求愛されたがそれだけは拒否した、職業柄合鍵も渡してなかった

そのたんびに
「ダイスケはリョウコの事が好きじゃないの?」と泣かれたけど

会社の決まりでダメなんだバレたらクビになるよ、この部屋に住めなくなった
らリョウコだって困るだろ?と嘘の言い訳でなんとかリョウコを説得した

リョウコの奴隷みたいな生活をしてる最中は精神が鬱に近い状態に
なってた、相変わらず仕事トチってばかりだった辛い日々が続いてた


リョウコが部屋にいる時に事件は起きた

ブーーーブーーーーと、うっすら聞こえる
携帯のバイブが鳴るリョウコの携帯ではない

リョウコ
「なんかブーブー鳴ってない?」
完全に焦る、とゆうか、えっ!?なんで?って感じ
電源切り忘れたっけとか自問自答するも、そんな事考えてる場合じゃない

「さあ隣の部屋の人の携帯が鳴ってるんじゃない?」
喋り方が完全に不自然だった

にしても携帯のバイブ音近すぎる、止まらない鳴り続ける
リョウコ
「にしても音近くない?」
リョウコが一瞬で察知する、怒るとゆうよりまだその感情までは到達
していない表情、勘ぐった感じ

リョウコがトイレに向かう、トイレ上備え付けの棚から携帯を見つけ出す
その間1分

鮮やかだった、これが徳川埋蔵金だったらどんなにい素晴らしいことだろう
とか思ったと同時に夢なら早くだれか叩き起こしてとも思った
リョウコはもうキレてるとゆうより、怒りを通り越して
無表情だった、それが逆に恐怖に感じた
リョウコ
「ダイスケ、こんな事したらだめでしょ?」とゆっくりと
こっちに歩きながら無表情で言った

怖すぎ!!!たのむリョウコ刺すのだけはやめてとか
包丁捨てとけばよかったな~~とか
助けて神様とかもう色々考えた

リョウコがキッチンに来る、
俺、キッチン下の観音開き内側の包丁入れを死守する事を決意する

しゃがみ込んで扉をグっと押さえながら

「そーゆーの良くないよ!そーゆーの良くないよ!」と連呼する

リョウコは無表情キッチン下の扉には手をかけようとしない
ニコニコしながらリョウコはもう一度言った
リョウコ
「ダイスケ、こんな事したらだめでしょ?」と優しく言った

安堵した、ほっとした、しゃがみ込み体制から
ヘタっと座り込んだ

リョウコはおもむろにキッチンの水道のレバーを
おもいっきりひねる、シンクにあたる水の勢いが凄い!

完全にすわり込んでる俺にも水しぶきが当たる
リョウコは無表情で携帯を優しく水没させた、

極めつけには両手で携帯を持ちウッと声を漏らせながら携帯電話をバキっと
逆向きに折ったあと入念に隙間なく携帯電話にシャワーを浴びせてくれた

リョウコ
「もうこんな事しないでね」と言いながら
シャワーを浴びたて&配線むき出しの携帯電話をニコニコしながら渡してくれた


自分用の携帯を持つのをしばらく諦めた

その後は会社用貸出しの携帯電話を借りて仕事した
帰る時は会社に置いて帰った、出先から家に直接帰れる日も
あったけど会社に一旦寄って携帯を必ず置いて帰った

それだけは徹底した
 
3ヶ月くらい携帯を持たない生活が続いた、ちょくちょく
松岡さんに、お前不便だから携帯持てよと言われた

立て続けに起きた携帯の機種変代は払いきれないと言ったら、
そっかそれはしょうがないなってなった

「珍客」

日曜日、部屋で朝からゴロゴロしてた、テレビ見るわけでもなく
腹減ったから10月ともあって風が吹くと涼しいし、天気イイから
無駄にコンビニまで散歩してみよ~かなと思ってた


ピンポ~ンとインターホンがなった

インターホンに映ってたのはヒロトだった、俺はふざけて
「NHKの受信料はちゃんと払ってるんですけどね~」と言うと

ヒロト
「いや~受信料ではなくてスカパーの契約更新の件で~~」

「結構です」と強い口調でキッパリ言ってインターホンを切った、。

もう一度インターホンが鳴る、映ってるのは同じ人

「どちらさまですか?」
ヒロト
「たまたま近所でお布団のクリーニングの依頼受けまして、ついでに
ご近所さんご挨拶がわりといってはなんですが~
お布団のクリーニング無料券をお配りしてまして~~」


「結構です」インターホンを切った

もう一度インターホンが鳴る・・そろそろかなと思った
インターホンに映ってるのはヒロトの顔の鼻ドアップ、その時点で吹き出しそうだ

「フ・どちら・フフどちらさまですか?」耐えた
小声で話してくる
ヒロト
「あのぉ~~大きい声ではチョッ~トぉ~話づらい内容なんですけどもぉ~」
妙な間と口調がツボりそうだが耐える

「フェイ(はい)」ヤバイ・・と耐えれそうにない
ここで一気にたたみかけてくる
ヒロト
「○○企画と申しましてぇ~AVの会社、アダルトビデオの会社で~
突撃!!素人男性を満足させろ!ナナちゃん出張派遣~!!ってのを
やってまして撮影に協力してもらえませんかぁ?
あっ!あっ!モチロン!モチロンご希望であれば
顔にちゃんとモザイク入れますんで~
あっ!あっ!モチロン!モチロンちゃんと
謝礼も出しますんで~あっ!あっ・・・」

何回「あ」って言うんだよ!!!
ヒロトが喋ってる途中に吹き出してしまった(笑)

毎回部屋に来るたんびにコレをやってくる、来るたびにレパートリー
が増えてるから毎回耐えられない、

たしか前回はカバオくんのマネしながら風船無くして困ってるから
アンパンマン知りませんか?って言われて吹いた

いつからか俺がインターホン越しに笑うと扉が開くシステムになってる
 
ヒロトに笑ったんだから開けろよ~と催促されて玄関を開けて
部屋に入れた

ヒロト
「お前携帯どうしたんだよ?全然つながらないぞ」

「立て続けに壊しちゃってさ~違約金とかもあって機種変代さすがに払えないから
今度のボーナスまでしばらく会社の携帯しかない」

じゃあ会社の携帯番号教えろよと言われヒロトに教えた、最近涼しくなってきたから
今度ヒロトの実家で鍋するからダイスケくんも呼びなさいと親に言われて
電話するもつながらず、何かあったのかと思って直接部屋に来たら

まぁこんな感じヒロトとは積もる話もあったから外で飯でも食いにいこうか?
って話になったが夕方リョウコが来る予定になってたから今度鍋の時
たくさん話そうぜってなってヒロトに冷てぇ~~なぁ~と言われ

ちょっと申し訳なかったが追い返すみたいな感じで帰ってもらおうとしたら
思ったよりリョウコが早めにきて玄関で鉢合わせ

ヒロト
「あっこんにちは!ウワサの彼女さん?」
リョウコは誰も居ないと思って来たのか、ビックリしてたのか
リョウコ
「あっども」小さい声で言った
ヒロトは察してか
たまには連絡しろよ!っといって帰っていった

そのあとリョウコはあの人だれ?何しにきたの?とか色々聞かれた

全部ちゃんと話した、幼馴染のヒロトで今度実家で鍋するから
来いよって誘われたと言うと

嘘!!合コンに行くんでしょっ?て言った

そんなことないよ本当だよ!あっそうだ!リョウコも一緒に行こうよ
紹介したいし、喜んでくれるかもと言うと

そうゆのいいや、めんどくさいから一人で行ってきてと冷めた口調で言われた
その日は一日中二人でテレビ見て夜になるともう帰るねと言ってリョウコは帰った

月曜出社会社の携帯に着信が何件かあった、どれがヒロトの番号か分からん
ん?
同じ番号で留守電が1件・・・聞く

「あ~~ヒロトで~すこの度はAVの出演おめでとうございま~す」
プチ

この番号だな(笑)
ヒロトが気を利かせて留守電まで入れてくれてた、誤解される内容の留守電
だから携帯にヒロトの番号登録してソッコーで留守電消した

「別れ」

平日の仕事の合間にヒロトと連絡を取り合った、日曜の夕方六時頃から
からすると言ったからOKすると

ヒロトがあれだったもうちょと早めにこいよ!ビールたくさん買っておくからさ
と言われマジで~~?楽しみだ~~と言って電話を切った

珍しくその週は平日来るとは言わずにヒロトの家に行く日曜当日に来る
と言ったので、え!?じゃあ一緒いく?と聞くと

ダイスケが合コンとかに行かないかヒロトって人の家に行くかどうか
近くまで一緒に行って確認して帰ると言われた


そんな事よりも日曜日が楽しみだった、

ヒロトの実家は近所ってのもあって
子供の頃はよくヒロトのお父さんお母さんにはよく可愛がってもらった

ヒロトの部屋でヒロトは勉強、俺は横でマンガを読む
合間にヒロトの難しい話を聞く
へ~~お前スゲエなといってまたマンガを読むそんな事繰り返してたら

あっと言う間にもう窓の外は暗い

夕方過ぎても夜になっても俺が家に帰らないもんだから当然俺の親から
電話がかかってくるとヒロトのお母さんは決まって

ダイスケくん、お母さんから電話があったけど早めに夕ご飯作って
食べさせちゃったって言っちゃったから食べてかえりなさ~い

とか言われて結構ごちそうになって帰ると
やっぱり親に叱られたり

ささいな事でヒロトの部屋でヒロトと俺がケンカしてたら
いきなりヒロトの親父が乱入してきて大人の力を存分に使って
二人とも叩きのめされた

ヒロトが卑怯だぞ!!大人が入ってくんなよ!と言ったら

ヒロト父
「ウルセーイ!!文句があるなろ二人まとめてかかってこいや!!」
と言うと

ヒロト
「ダイスケ武器使うぞ!マンガの角使え!」

「え~~~!!読めなくなったらど~すんだよ!ヒロトのシャーペン使えよ」
ヒロト
「シャーペンはさすがにアブね~だろ」

とか言ってたらヒロトの親父に
「よそ見してんじゃね~~」
と言ってダブルアイアンクローで瞬殺された・・・・


そんな事を久しぶりに思い出してた、

日曜日

朝からリョウコがきた

来たと言ってもリョウコが来る日は鍵を前の日から開けっ放しにしないと
いけない決まりになってたから、気づいたら居る感じ

日曜ってのもあって昼ごろ目覚める

俺が寝てる横でリョーコが座ってテレビを見てる、
喉が渇いたからテレビ見てるリョーコの後ろを歩き通り過ぎて冷蔵庫を開ける


ふあ~~とか言いながらコップ半分の伊右衛門飲みほした

まだ寝ぼけてる・・部屋の掛時計を見る
昼の一時半・・・小腹は空いたけど、まだ全然よゆ~だなと思った

リョウコ
「ダイスケお腹すいたでしょ弁当あるよ!」コンビニ弁当が置いてあった

「ごめん、俺昨日飲みすぎて食欲ない」
昨日全然飲んで無いけどコンビニ弁当でお腹満たしたくなくて嘘を付いた

グ~~~~

俺のお腹が鳴ってしまった

リョウコが、ほら~やっぱりお腹はウソつかない~食え食え~と言う
俺が今日ヒロトの家で鍋だからあまり食べたくないと言うと
リョウコに睨まれたので完食


なんだかんだしてたら夕方5時になってた
ヒロトの実家は俺の住んでる場所から車で30分くらい
往復でタクシー使ったらアホらしいと思い
行きは車で帰りは代行で帰る事にしてた

ヒロト実家へ向かう、夕方ってのもあって少し混んでて
結局6時頃着


リョウコは免許は持ってるがペーパードライバー
なのでリョウコに帰りのタクシー代を渡してたから

ヒロト実家手前でタクシーに乗って帰っていった


ヒロトの実家は農家の一軒家!といっても最近
都市開発が進んでるから道を挟むと一歩手前の都会?状態

近辺は結構変わってたけどすぐ見つけた

ヒロト実家の空きスペースに止める
そしたらヒロトが玄関から出てきた

ヒロトに車ここでいい?場所かえようか?と聞くと
どーでもいいよ今日はお前以外こねーし

車の鍵だけは無くすなよと言われた

久しぶりだ!ヒロトの実家
懐かしいけど新鮮!!

久々に会う
ヒロトのお母さんもお父さんもいた!!ちょっと老けてた(笑)

お久しぶりです!!って言ったら
ヒロトのお母さんがダイスケくんてこんなに礼儀正しい子だった~?と笑いながら
言うとヒロトのお父さんが社会人になれば当たり前だとかなんとか

ヒロトにまぁまぁいいからいいからと
うながされ鍋の用意してあるトコに連れてかれ
ヒロトとヒロトの親父と3人でかんぱ~い!!

ヒロトのお母さんはせっせと鍋の用意

鶏ガラスープの鍋だった、色んな具が入ってて
本当に美味かった!!

腹もふくれたトコでヒロトが
ダイスケ~部屋で飲もうぜって言われて部屋に移動

やっぱりお互いの彼女の話になる

あれからヒロトが彼女出来たとか好きな人いるとかを聞いて
無かったし是非聞いてやろううと意気込んで聞いてみた

まずヒロトの勤め先、銀行内の恋愛事情を聞いてビックリした
ほとんどが職場恋愛→結婚がほとんどらしい

銀行員といえば聞こえはいいものの出会いに恵まれないのがほとんど
仮に知り合いに紹介してもらってOLさんと付き合うなんて持ってのほか
そのOLさんの勤め先が取引先の会社なんてザラで

結婚までうまくいけばよしとして、もし別れるような事があれば
取引が無くなってしまう事が過去に多々あったと

先輩行員に教えてもらったと言った

ヒロト自身入行以来仕事をこなすだけでクタクタでそれどころでは無かったけど
最近やっと仕事もそつなくこなせるようになって心に余裕ができたから
 
先輩にコンパに連れていってもらったら、少しいいなって思う子がいて
色々話そうと思って、休みの日とか何してるんですか?と聞くと

そんな事より、銀行員さんて給料いいんですよね?
ボーナスとかどれくらいあるんですか?とか初任給はいくらだった?
とか金の質問しかされなくてついイラってきてその子に一万円札投げつけて
コンパの途中で帰ってやったと言った

ヒロトが、も~い~だろ?と言った


「その後ど~なったのよ?その後が問題だろ~が?」
と聞くと

その日はめんどくさいから電源切って、ふてくされて寝て

職場で先輩に会うなり、コンパすいませんでしたって謝ったら

先輩
「いいって気にすんな俺も似たような事した事あるからさ」
ヒロト
「??」
先輩
「あんなクズみたいな女、気があるフリして遊び捨てればいいんだよ!」
ヒロト
「でも、昨日あのあとめっちゃ空気悪くなりましたよね?」
先輩
「気にすんな!コンパは一生に一回しか行けないモノじゃね~から
それより仕事だ!切り替えろ!」

っと・・・ことなきをえて

今彼女とかいねえけど文句あんのか?とヒロトにキレられた

ヒロト
「お前の番だ!全部話せよ!なんだよあの彼女はこんちきしょ~」
リョウコとの最近の関係を思い返すと正直嫌だけど
ヒロトに羨ましがられるのは悪い気がしなかった


「ま・・まあな、たまたまだよ」

ヒロトには出会いから今日までの事を全部話した


ただリョウコの悪いところは全部良い風に言った

今は全然仕事もアルバイトも何もしてないのに
リョウコの仕事の事は新しい就職先が見つかるまで
アルバイトをしながら面接に行ったりしてる

とか

束縛が激しすぎて携帯破壊された事も
言わず

ちょっとヤキモチ焼き屋さんでとテヘヘ
と言った

リョウコにそうなって欲しいって思いもあった

ヒロトにその場だけでも優越感を感じたいって気持ちも少しだけあった


ヒロトが
「嘘だな」

刺すように言った


「な?何が・?」


ヒロト
「やっぱりな!リョウコちゃんとお前のはなしを聞いてる間ずっと
お前の顔見てたんだよ、そしたら途中から顔が話してる内容と表情が一致しない
とゆうか、ウソっぽいから言った」


「お・・お前・エ」
俺が言い終わる前に
ヒロト
「エスパーじゃねえよ!!ちゃんと話せよ久しぶりに友と話すのに本音を
隠すような寂しい事すんなよ」

リョウコと付き合い出してリョウコが変わってしまった事や
現在携帯が無い成り行きも全部ヒロトにぶちまけた

もう心の中では常にいっぱいいっぱいだった
最近その事で仕事をトチってばかりで悔しいとか

もう鬱に近い心理状態だった事

ヒロトが家に来てくれた時ホントに嬉しかった
と言った


話してる途中に気づいたら泣いてた、
色んな思いがあふれてた、なんで自分だけで抱えてたんだ

なんでもっと早くヒロトに言わなかっただろう

泣きながら後悔した

ヒロトは最後まで話を聞いてくれた

ヒロト
「よし!!その女とは別れろ!ど~考えてもあの女ただの寄生虫だ」
とアッサリ言うから
人があれだけ悩んだ事をアッサリ言うから悔しくて
言い返した


「うるせ~お前童貞だろ!!」
ヒロト
「フフ天は二物を与えず」といってニカっと笑った


明日からまた仕事なので代行で帰ると言って
帰った

部屋に入って時計見たらまだ夜の10:30だった
結構寝れるなと思って早起きすればいいやと思って

フロも入らずに寝た

翌日早めに起きてフロ入って仕事に行った


もう気持ちはスッキリしていた、週末リョウコと話そうと
心の中で決めた

松岡さんに、なんか顔がスッキリしてるな?いい事でもあったか?
と聞かれ、話すのを少しためらったけど

松岡さんに色々迷惑かけたのもあったし
仕事の合間にここ最近自分に起きた事すべて話した

話を聞いたあと、そっか大変だったなと言ってくれた
松岡
「そうゆう女との別れはヒステリックになって警察沙汰に
なりかねないから絶対に「別れる」とゆう単語を使ったらダメだ」

「え!?マジっすか?」
松岡
「ただひたすら距離を置きたいと言うしかない」

「それでうまくいくんですか?」
松岡
「最悪引っ越しだな、自然消滅を祈れ(笑)」

もう腹は決まっていた


週末リョウコが部屋に来た、来て一時間くらいためらった
きっかけが欲しかったんだと思う

リョウコがヒロトの家で鍋した後コンパとか行ったの?と言ってきた


「リョウコ・・・お願いがあるんだ・・」

テレビを消して言った、あたりがシーンとなった
リョウコ
「え?なに・・・どうしたの急に?」


「リョウコと距離を置きたい、しばらく会いたくない」
リョウコ
「え?どうゆうこと・・別れるって事?リョウコの事嫌いになった?」
リョウコが今にも泣きそうだ

「距離を置いて、一人で色々考えたい」とたんにリョウコが
泣きだした

「ねえダイスケ嫌いにならないでぇキライにならないでぇ~」
と言いながら土下座する・・・何度もなんども額を床に打ち付ける

ビックリして頭をつかむとリョウコが抱きついてくる
「ダイ・・ヒック・ス・ヒクヒックヒック」呼吸が荒い
もう言葉にになって無い、引き離して座らせた

「そんなことされたら嫌いになってしまうからやめてよ」
リョウコ
「わがった」と言いながら手のひらで涙をぬぐう
ティッシュを何枚かとって渡したら鼻をチーンとした


リョウコ
「私・・・どうしたらいい??」


「今日はもう帰って欲しい」

リョウコ
「うん・・・分かった・・」よろよろと立ちあがって歩く
玄関まで見送った

今度いつ会える?とか、また来ていい?とか聞かれたけど
会いたくなったらコッチから連絡するからと言ってバイバイした

玄関がバタンと閉まったあと・・・・泣いてしまった

なんでこうゆう時って
楽しかった思い出だけ思い出すんだろう・・

ひたすら泣いた・・・

「その後」

あれから3週間くらい経った
街はクリスマス仕様に衣替えしてた

夜になるとイルミネーションが街のところどころ
装飾されてる・・・もうそんな時期か・・・


休日はなんか物足りない感じがしたけど
次第に一人もなれた

今日は水曜日の休み

日曜休みはたまにしかない(社員交代で日曜日休みのローテーションしてる)
基本平日が休日に設定されてる


最近はリョウコと仕事の両立でいっぱいいっぱいだったから
休みの日は自分の事に時間を使うようにしてた


通勤で使ってる愛車も全然手入れして無かったから
近所のガソリンスタンドまで車を走らせて

給油ついでに洗車とオイル交換をお願いした、1時間くらいかかる
と言われどうしよっかなと少し悩んだ結果、店員に3時間後くらいに
取りに来ますと言って近場を散歩する事にした

ガソリンスタンドの近所に本屋があったのでなんか面白い雑誌でも
無いかな~と思いながら本屋に入った


本屋に入ると以前から松岡さんにそろそろ「管理業務主任者資格」
も取ることも考えておけよと言われた事を思い出した

その時はハイと返事したもののどんな資格かあまり分かって無かった
から宅建の近くにあるだろうと思い、それらしきコーナーを見るも
見当たらない

無い代わりに「宅建」をの教本を手にとってパラパラと見る
全然おぼえてな~~い・・今受けたら落ちるな

今の会社に就職する前に必死で勉強して取った資格


そうだ家に帰って「管理業務主任者資格」の本をネットで調べてみようと
思い車を放置して徒歩で帰る事にした

車で来たとはいえ近所なので十分徒歩で帰れる距離なので
徒歩で帰宅

ん??部屋の鍵が空いてる?

閉め忘れたと思って何も考えずに部屋に入るとリョウコがいた


「え?なんでいるの?」思わず口から出た言葉がそれだった

リョウコ
「ごめん」っといって出て行こうとする


「ちょちょちょ」と言って引きとめる、いきなり帰らないように
俺が玄関を背にしてリョウコと立ち話をする格好になった

どうやって部屋に入ったの?と聞いた

ずっとうつむいて黙ってる

多分勝手に合鍵を作ったんだと思った・・けどリョウコには言わなかった


「もういいよ帰ってよ」と言った
リョウコ
「ダイスケ冷たくなっちゃったね・・リョウコの事嫌いになった?」


「距離を置きたいんだ・・なのに・・」それ以上言葉が出てこなかった

リョウコが少しイラついた感じで言ってきた

「距離を置くっていつまでよ!!!!
いつまで待てばいいの?一ヶ月?二ヵ月?半年後?」

「半年後!」リョウコが言い終わった瞬間言った

リョウコが悲しそうな顔でそんなに待てないと言った

待てない気持ちは分からないでもないけど、距離を置くって
お互い納得したんだから勝手に部屋に入るとかルール違反だよ
やめて欲しい・・・一ヶ月も待てないの?と聞いた

リョウコは一ヶ月なら待てると言ったので
なら勝手に部屋に上がり込むようなマネしないでねと言って
帰ってもらった



バタンと玄関が閉じ

テレビのあるトコまで歩くテレビの前に木製の折りたたみテーブル
がある、そこでいつもご飯食べたりしてるテーブル

そのテーブルを見た瞬間、鳥肌が立った

その木製テーブル一面

「ダイスケスキダヨ」と永遠にカッターか何かで彫られてた

血の気が引いた

翌日松岡さんに相談して手頃な物件を見つけてもらい
引っ越し業者も手配してもらい

3日後には引っ越した


引っ越した直後は見つかってしまうんじゃかと
かなり不安だったけど、一ヶ月経ち・・気づけば半年経ち

一年経った

もう完全に忘れかけてた


仕事で繁華街付近の物件見た帰りだった、喉が渇いたと思って
コンビニに車を止めて車を降りた、時間が気になってコンビニの時計を見る
夕方の7:38分・・・

もうこんな時間か・・

店内で派手な格好をした女と若づくりしたオッサンがイチャイチャしてた

見たくもないけど目に入る

女の方は時間帯といい場所といい格好といい明らかにキャバ嬢だなとすぐ
分かった・・まあ男は彼氏か・彼氏気どりの上客なのかなって感じ

コンビニの棚越しに女の顔が見えた

リョウコだった
目が合った瞬間結構お互い固まった
すぐ視線をそらして目的の伊右衛門を冷蔵庫から取り出し
レジに向かう

連れの男が察知して
「誰?リョ・・」

「ちょ!!!山本さん!!!」
オッサン
「ゴメンゴメン外ではサクラだったゴメンゴメン・・ところでサクラ
あのキモイヤツ知り合い?」


「しらな~い」

そうゆう会話が聞こえた

レジを済ませ車に乗り自宅に帰る道中
リョウコはリョウコなりに新しい幸せみつけたんだなあと思って


ホっとした



俺の中で完全にひと区切りついた日になった

「悪質入居者との決別」

あれから5年くらい経った・・・・今では中堅社員


朝礼後


上司が松岡さんを呼び出す

「松岡~~ちょっと来い!」
松岡
「はいは~い」気の抜けた返事をする、いつもこんな感じ

上司と松岡さんの会話が聞こえた

上司
「もうそろそろ~この件は・・分かるな?」
松岡
「そうですね・・必要な書類関係は揃ってるんで・・オッケイです」

会話の途中で松岡さんに呼ばれた
「ダイスケ~ちょっと来い!」


「え?あっはい」

松岡さんの横に立つ、肩をポンポンと叩かれながら
「この仕事ダイスケと一緒にやっていいですか?」
と上司に言った

上司はう~~ん・・・と少し悩んだ感じをみせたが
「勉強してこい!」と言われ

今回は松岡さんのお手伝いをする事になった

松岡さんから内容を聞かされた


1ヶ月の家賃65,000¥を10ヶ月家賃滞納してる入居者を
なるべく正式にマンションから追い出す

とゆう内容だった

イヤイヤイヤ

普通は2ヶ月滞納した時点で直接の契約者(入居者)と支払いの督促
毎月の家賃に上乗せして滞納分の返済計画など話し合う

それが出来ない、もしくは履行(約束が守られない)されない場合

契約時に記載してもらった連帯保証人に支払いの督促で大体解決する
それで解決しないパターンてしかも10ヶ月って
計算したら65万!!

一筋縄でいかない相手

連帯保証人の電話番号を契約後変えてしまうとか、
連帯保証人自体が引っ越して電話番号変えてしまうとか

詐欺行為を平気でしてくる、証拠が無いから訴える事も出来ない

色んな小細工したりしてタチが悪い

大体こうゆう仕事は松岡さんがしてたから
俺にはこうゆう仕事はまず無いだろうと思ってたんだけどついにきたよ・・・


急に手伝う事になったとはいえ自分が担当してる仕事もあるし
少し納得いかないと松岡さんに訴えると

松岡さんは電話対応で済むような仕事は俺から他の社員にお願いするから
あと書類関係で終わらない物があるなら言ってくれたら手伝うからと
言われ、逃げ道を完全にふさがれ
「お~け~で~す」と苦い顔で言った

ニコニコしながらなんだダイスケやる気マンマンだなと言われ
松岡さんからまず見せたいものがあると言われ助手席に乗って向かった

道中松岡さんに
「ダイスケ~腹減らないか?コンビニ寄ろううか?」と
めっちゃ気遣われた

「いや・・もともと朝飯食べないタイプなんで」と言った

厳密に言ったら朝食の時間よりもギリギリまで睡眠
取りたいタイプなんで

と言うと松岡さんのペースにハマりそうだったので
お腹空いてないことにした


「そんな事よりもドコいくんすか?」
松岡
「決まってんだろ、滞納者の自宅だよ」


「退去の手続きをしに行くだけっスね?楽勝ッスね?」と冗談半分で言ってみた
松岡
「それで済むんだったらとっくにお前に任してるよ」
と嫌味ぽい返しをされた

結局、道中でコンビニに寄っておにぎりとかお茶買ったりした

なんだかんだで目的地のマンションに1時間後に到着

到着と言ってもそのマンションからかなり離れてるし
なにをするわけでもなくそこから入居者の出入りを見張ると松岡さん
が言った


到着したのはもう午前10:30だった


「さすがにもう仕事に行ってるでしょ?」
松岡
「その方がほんと助かる」

「え?どーゆう事っすか?」


松岡さんが言うには契約当時に記載した就業先は
大手一般企業の子会社で

子会社と言っても会社名を出すとだれもが知ってる企業名でその入居者担当した社員は経験が浅く契約取るのに必死でろくに調べもせず契約してしまったらしい

ヶ月分の家賃が支払われた

一応念のためと思い契約時の就業先はいつ退職したのか、連帯保証人の
連絡先は合ってってるのか、連帯保証人の就業先に変更はないか、

と詳しく調べてみたら・・・

「ダイスケ~俺ひさびさに仕事途中で投げ出したくなったよ」と笑いながら
言った
松岡さんは内容を詳しく言わなかったけど、聞かずとも大体の
内容は分かった

入居者ってどんな人なんですか?と気になって松岡さんに聞いてみた
「会った事は無い、てゆ~か会えない」と松岡さんは困った顔で言った

「え?」
「電話で会う約束とかはするんだよ、その時間に会いに行くと
いないんだよ」

「その人ユーレイっすか?」と言うと頭を思いっきり叩かれた

叩かれた頭を両手抱えながら松岡さんに言ってみた
「あれやればよくないッスか?玄関のカギ勝手に変えちゃうヤツ」

叩かれると思ったので防御態勢になりながら言ったので
松岡さんは振りかぶった状態で止まって、すぐ手をおろしながら
言った

あれはダメだ法律違反だ、よくテレビやドラマでそうゆうのよくやってるけど
単に入居者が訴える体力(お金)が無くて泣き寝入りしてるだけなんだよ

万が一訴えられたらほぼ負ける、負けて賠償金払うだけで済めばいいけど
一定期間でも業務停止命令まで食らったらもう目も当てられん

「ひえ~~~」
「あ?でも契約書に書いてあるじゃないッスか?家賃滞納したら
退去してもらううんぬんかぬんって?」

「あくまでも契約書だ強制執行(しっこう)の力まで無い、するなら裁判しかない」

「裁判しましょう!ウチの担当の弁護士に言えば解決!
自分たちには非が無いんだし、ヨシ!解決だ!松岡さん帰りましょう!」



あのなぁ~~裁判して勝ったとして相手が仕事してなかった
らどうすんだよ給与の差し押さえも出来ないんだぞ?
お金使って訴え起こして取れるものも取れないとなると
本末(ほんまつ)転倒(てんとう)だろ?

と淡々と説明された

「あっ!?だからこうやって見張ってるんですね!」

「そうゆうこと!」


その日は4時間ほど交代で見張ったけど入居者は現れず
会社に戻り自分の仕事をして帰宅した

翌日からまた交代で見張り、なんだかんだいっても松岡さんも
俺もこれだけが仕事ではないので見張り時間が限られる、会社内が
バタバタして人手が足りない時は見張らない日もあった

週の後半、松岡さんの見張りを手伝えない日が何日も続いた日もあった
松岡さんと一緒に見張ってて不思議に思った事は、よくもまあ
長時間飽きもせず永遠と見張ってられるよなぁ~と思った

飲み物はあるもののあまり口をつけない、俺が気になって
「喉渇かないんですか?」と聞くと

「喉は十分渇いてるけど、トイレ行ってる間に見逃したくない」
っていうから「その間俺が見張ってますよ!」
と言うと
はっとして「そ~だよ!そ~だよ~!なんの為にダイスケと一緒なんだよ」
と肩(ほぼ背中)をバンバン叩かれた

この人は探偵とかそ~ゆ~仕事に向いてるんじゃないかってくらいの
集中力にビックリした

見張りだして一週間近経った、ちなみに俺と松岡さんで見張ってた時は
すべて空振りだった、進展はあまり期待できないなと思ってた

朝の朝礼が終わって
松岡さんから
「ダイスケいいもの見せてやる!ちょっとついて来い」と言われ
ついていく

車に乗り込む
「なんか進展あったんスか?」

「内容はいい結果とはいえないが進展はあった、まぁとりあえず
向かおう」
と言って車を走らせた

道中色々聞き出そうと思って色々聞いてみたものの、後で話す、
着いてのお楽しみだとか言われはぐらかされた

てっきり入居者のマンションに行くと思ってた
入居者のマンション近くでいつも通るルートを外れた

咄嗟(とっさ)に、どこ行くんですか??

「もう着く」

キッと駐車場に止めた、そこは入居者マンション近くの
パチンコ店だった

「パチンコっすか?パチンコ店員ですか?」

「そうだ長谷川さんはこの中に多分いる」

「多分って」

とりあえず中に入るぞと言われたものの一緒にパチンコ店にスーツ姿の男
が揃って入るのも何か目立ちません?と松岡さんに聞き返すと

それもそうだなと言って松岡さんはいい事思いついたって顔をして
おもむろに着替える、上はTシャツ
下はジャージに着替えてこっち見ながら
「ポイだろ?」

「ポイっす完璧っす」あまりのドヤ顔にちょっと笑ってしまった

じゃあ入りましょうと言って店内に入った
自動ドアが空いた瞬間耳がキーンとした・・・店内のBGMやら
パチンコ台から発せられるBGMがうるさい・・

平日の午前中なのにポツポツ席空いてるものの
結構お客さんいるなぁって印象


松岡さんにどこッスか?と聞くと
「客だ!探せ!」と言われた

松岡さんからこの件で見張る事を言われて、長谷川さんの免許証のコピー
を見せられたけど

こんなに集中力乱されるとこで、しかも横顔しか見れないし

一通り店内を見て回る・・さっぱりわからん、パチンコ台ではなく
人の顔ばかり見てるので何人かの人が視線を感じたのか、振り返られて目が合った

人の顔をジロジロ見るのは良くないと思い、お目当てのパチンコ台を
探すフリを熱演する作戦に変更した

まず空いてる台を探す・・・探せばいくつかあった

空いてる台を見つけパチンコ機の上に色々数字が表示されてる
カウンターらしきものがあった!多分こうゆう数字をもとに常連さん達は
選んでいるに違いない

よしこれだ!!と思った

腕を組み顔をしかめ面にしながら考え込むフリをする、
時折天を仰ぐ・・完璧だ

直立版の「考える人」だ

隣の台も空いてたので、どっちがいいのか迷ったフリをする
それだけじゃ甘いと思った、

「ん~~~この数字じゃあな~~」と自慢げに独り言を言った瞬間

Tシャツとジャージの人に頭を叩かれた
「何やってんだお前、ちょっと出るぞ」

松岡さんだった
あっスイマセンと言って頭を押さえながら、店外に出た
「何やってんだお前、普通にパチンコしに来たんじゃないんだぞ」

「いやあんまりジロジロ見すぎると怪しいヤツと勘違いされる
と思ってつい」

松岡さんは深いため息を付きながらクスクス笑った・・ちょっと間があいて
表情が硬くなった

「店内に長谷川さんいたぞ!」

「え!?」いたのかよと思った、俺が熱演してる時に長谷川め~
松岡さんに叩かれたじゃね~か・・イヤそうゆう事じゃない

「やっぱ顔分からなかったか?」

「ハイ・・やっぱ免許証のコピーだけじゃちょっと分からないです」

「OK分かった、とりあえず一旦車に戻ろう」
と言われ車に戻った

車に戻ると松岡さんに、とりあえずダイスケに長谷川さんの顔を覚えてもらわないと
ちょっと先へ進めないからと言われた

松岡さんは鞄からA4の白紙を取り出しパチンコ店の店内の見取り図を手書きで
書き出した、出入り口、通路の数、トイレの位置、

結構細かく書き出してく、おおよそ書き終わって松岡さんが
説明する

書き出した見取り図をボールペンの先で指しながら
「長谷川さんはこの通路の先頭から数えて7番目の台にいる
から確認してこい」
と言った

そのあと事細かに説明された、着てる服・髪型・顔立ち・
免許証のコピーの顔よりも少し痩せてるとか

吸ってるタバコの銘柄・タバコを吸うときに使うライターの色・

まだ続けてきたので、覚えきれないのでとりあえず見てきます
と言って再び店内へ

松岡さんに教えられた場所へピンポイントで行く

いた!長谷川さんだ!よく見たら免許証の顔写真と同じ顔!
気づかないもんなんだなと思った

念のためタバコやライターも確認・・・そして一致!

用も済んだので・すぐ帰るのも変だなと思って、台を探すフリを
2~3分熱演して車へ戻った

車に戻ると松岡さんがいなかった


どうせジュースでも買いに行ってると思いしばらく待ってると
缶コーヒーを二つ持って松岡さんが戻ってきた

まったく同じ缶コーヒー二つ右手と左手で持ち
どっちがイイ?と松岡さんに聞かれる


俺が真剣に悩んで右手の缶コーヒを選ぶと
なぜか松岡さんが爆笑する・・

長谷川さんのマンションを見張り出した時に松岡さんがトイレ行ったついでに
何か面白い事思いついたらしく

同じオレンジジュースを二つ買ってきて真剣な顔で
「ダイスケ本気で飲みたいのを選んでほしい」と言われ

本気で悩み過ぎて半泣きで片方のジュースを選んだ結果
松岡さんが爆笑

それからこのやりとりが続いてた、松岡さんいわく
俺の真剣な顔に隠された真実がジュースを選ぶとゆう滑稽(こっけい)
さがツボにハマると

ヒーヒー笑いながら言っていた

松岡さんが笑い終わるのをしばらく待ち・・正気を取り戻す

「長谷川さんの顔分かったか?」

「ハイ!完璧です、タバコやライター、着てる服もちゃんと確認しました」

とりあえずホレっと言って俺が選んだ右手の缶コーヒーをもらった
夏場ともあって結構喉も渇いてたので一気に飲み干した

「しかしあれですね、よく分かりましたね?自分と一緒じゃない
日に見つける事できたんですか?」

「そうゆう事になるなあ・・夜も見張ったし」

「え?夜も?」

と聞くと松岡さんは仕事終わった後も、会社が休みの日も
夜中目が冴えてしまった日はマンション近くで長谷川さんを見張ってた
と言った
 
それを聞いて俺は松岡さんそれやりすぎ!って言うと
そっか?長谷川さんの素性が分からないと進めないからモヤモヤ
しちゃってさ・・と苦笑いしていた

気になった事を聞いてみた
「あの、でも残業代とゆ~かそうゆう手当とか出るんですか?」

「申請すれば出るかもな」

「え?しないんですか?」

と言うと、する訳ないだろ~~と呆れた顔で言われた
第一自分で勝手にやった事だし、会社にお願いされた訳でもない事を
仕事してましたんで給料下さいって言ったら筋違いにも程がある

松岡さんは淡々と話しを続けた

会社員は決められた時間内で仕事を精一杯こなすのがルールーだ
それを破ってはいけない

「でも今回の件は?」

俺が言い終わるのを待たずにまた松岡さんが話しだす

そうなんだ今回は特殊な件なんだ、そうゆう時は自分が試されてるんだ
と思って早く仕事を片付けてしまいたくなるんだよ
時間もったいないしな

と言って松岡さんは笑った

俺がへ~~みたいな顔をしていると

松岡さんの表情が硬くなり長谷川さんの近況を語り出した

長谷川さんは仕事をしている、短期のアルバイトを掛け持ちしていて
今日見たパチンコ店にもちょくちょく出入りしてるのも見た
何回か行動を見張ってたらワンパターンで行動するので試しに
俺が予想したパターン通りに行動するかどうかを今日パチンコ店に
確認せずに見に来たと言った

長谷川さんの仕事が掛け持ちと思ったのは、決まった時間に仕事に行かず
決まった場所で仕事をしてる訳でもなく

ある日は街角でティッシュ配りしてたり、違う日は工事現場で夜間工事
をしてたのを見た、その二つの仕事をしてる姿しか見ていないが
工事現場の仕事をした日の翌日は決まってパチンコ店に朝一から出かけて行くのを
二日連続で見かけたので工事現場の仕事の翌日は必ずはパチンコ店
にいるとゆうパターンが分かったと言った

松岡さんが「大学時代仲良かったヤツが土建屋の息子でさ夏休みにアルバイトしないか?」
って言うから一度だけ一緒にアルバイトした事あるんだ」

と思い出すように話しだした

その土建屋の息子はすごくイイヤツで口先では「親父の仕事継ぎたくない」とか言ってるくせに実家の仕事が忙しい季節になると大事な講義以外は学校に来ないで
実家の土建屋の仕事を手伝いに行ってたから夏場は黒こげ、チャラ男が海に行って焼くレベルでは
ないから「お前フライパンかよ」っていったらニカっと歯を出し笑って仕方ね~だろと言う顔の
白と焦げ茶色のコントラストがハンパなく面白かったと笑った

大学が夏休みになりヒマを持て余しアルバイトを探してた矢崎、土建屋の息子が
夏は人手が足りないから「松岡ヒマならアルバイトどう」と言われ「一日だけなら」
と言って一日だけアルバイトをした、キツかったし暑いし怒られてばっかりの
一日だったけど現場の仕事が終わり事務所で手取りの給料を土建屋の息子から
「今日はありがとな」って言いながら茶封筒をくれた
現金な俺はスグ茶封筒の中身を見たら一万二千円入ってた、封筒の中身を
確認して俺がこんなにもらえるの?って顔をしたのを土建屋の息子が見て
ニコニコして「明日も来いよ」と言った
「今日だけのアルバイトだから」と断り文句を言ってたら
一日中怒ってた職人さんに「オマエ根性あるから明日も来いよ」と言われ
「あ?ハイ」と返事してしまい結局一週間土建屋アルバイトをした

俺以外に日雇いのバイト?のヤツが一人だけいて休憩時間や昼休みに
そいつは日払い給料を毎日パチンコにいくら突っ込んでやられたとか
勝ったとかを毎日話すヤツがいた、何だコイツは?と思い年齢を聞けば同い歳で
「俺は自分が楽しいと思う事をしてるからいつ死んでもいいの」
と口癖(くちぐせ)のように言っていた、
ソイツは給料もらったその足でパチンコに通っていた、パチンコ店が閉まる時間に
仕事が終われば翌日平気で遅刻したり無断欠勤したりした
後々聞いて分かった事だがその遅刻や休みは全部パチンコだった
ソイツは聞きもしないのに自慢げに「実はあの日パチンコ出ちゃって~日雇いの給料馬鹿らしくて休みました」とか平気で俺に言ってきた、その時はそう思う事もなかった
んだけど

長谷川さんの行動を見てピンときたとゆうか
「あ~当てはまるなと思ったけどドンピシャの行動するとはな」と困ったような
嬉しいようなどっちともいえない笑い方をしていた

話が終わった後松岡さんから「あさって長谷川さんの部屋の鍵を変える」と
松岡さんが言った

え?法律に引っかかるって松岡さんが?と咄嗟に聞き返した
「実は必要な書類は全部そろってるんだ」といって松岡さんは鞄をゴソゴソしながら
一枚A4サイズの紙を取り出して見せた

長谷川さんのサイン入りの書面だった、内容は度重なる家賃の滞納の有無
次回の期日までに家賃二カ月分を支払わないと退去に応じる
もしくは強制的な鍵交換にも応じる
とゆう内容がかいてある書面の一番下に長谷川さんの住所、氏名、電話番号
捺印があった、これをに目を通し終えて「え?これいつ?」

「魔法の書類だ」と松岡さんが言った
聞けば松岡さんと俺が見張り出してある程度行動パターンが分かってきたから
松岡さんが職場の女子社員にお願いし例のパチンコ店で直接長谷川さんに話かけてもらい
喫茶手に移動、席に付いて話し出す長谷川さんは終始「スイマセン・スイマセン」
の繰り返しで話にならず、とりあえずこの書面にサインしてくださいとお願いしたら
しぶしぶサインしてくれて捺印だけはコチラが用意した三文判を押してもらった

「じゃあいつでも長谷川さんを追い出せるんですか?」

「そうゆう事になるな」

「何であさってなんですか?」

「パターン的にあさってが長谷川さんが部屋にいない日なんだ」

「でも長谷川さんはサインもして誠意も見せて、一応働いてるしもうちょっと待ってあげるとかできないんですか?」

「個人的には待ってあげたいが長谷川さんは一線を越えてしまってる」

「どうゆう事ですか?」

この件が解決したら話すと言ってはぐらかし、あさっての長谷川さんのマンションの鍵交換の段取りを松岡さんが話だす、

ちなみに長谷川さんは明日工事現場の仕事に行く、シフトも確認済みだ、朝から
出勤する事は分かってる、ただこの先はパターン通りに行動してくれないと明後日の
計画はパーだな

俺はふと疑問に思い松岡さんに質問した「コソコソする必要あるんですか?書類も揃って
るのに、堂々とやればよくないですか?」

「いや堂々とやりたいが本人が気変わりしてそんな事認めないとか言い出してスームーズ
にいかなかった事がほとんどでこれが最善なんだよ」と言われ妙に納得してしまった


2日後の当日

前日の夜松岡さんからメールがきて「予定通り長谷川さんは工事現場の仕事に行ったから明日は
遅刻しないで会社来いよ」ってメールがきて、いよいよかと思い目が冴えて全然寝れなかった。遅刻するどころか無駄に早く会社に出社、早く来すぎて上司も松岡さんもいない
する事ないから掃除してたら松岡さんが出勤、「お前遅刻すんなとは言ったけど早く来すぎ」
「いやぁはは」としか言えない、松岡さんのテンションとゆうかいつも通りの感じに
張りきってるのは俺だけかよと思って少しイラっとした

朝礼も終わり松岡さんから「ダイスケ今から長谷川さんの部屋の鍵交換に行くぞ」といわれ入念に説明された、まず俺と松岡さんは別々の車で例のパチンコ店に行く、例のパチンコ店で長谷川さんを確認したら俺が長谷川さんのマンションの玄関で待機、あらかじめ
松岡さんが手配してた鍵交換してくれる業者さんと落ち合い鍵交換完了後長谷川さんに
鍵交換完了の留守電を残す、その間松岡さんは長谷川さんを見張り不意にマンションに
帰ってしまわないように色々足止めすると言った

そんな臨機応変な事ダイスケにはさせられないと松岡さんが言い俺も同意
役割分担が決まった、「もし万が一長谷川さんが現れゴネる様な事があれば例の書類を見せろ」と言って原本のコピーを渡された

松岡さんと別々の車で例のパチンコ店に向かった

パチンコ店に着く、松岡さんが「長谷川さんがいるか確認してくると」と言って
店内に入っていった、しばらくして松岡さんが戻ってきた
松岡さんも今回の件で緊張しているのか少し表情が焦ってる様な表情をしながら
「ダイスケ!長谷川さんいたからマンションに行け」と早口で言われた
俺は「ハイ」と言って車で長谷川さんのマンションへ向かった

「俺が遭遇したクレーマー女」

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  2. 「二日酔いの日曜日」
  3. 「幼馴染のヒロト」
  4. 「2年付き合って付き合って別れた彼女」
  5. 「珍客」
  6. 「別れ」
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  8. 「悪質入居者との決別」