宝石売りの商人は知らず知らずに皮肉で周りを幸福へと導いていく。

宝石売りの商人は知らず知らずに皮肉で周りを幸福へと導いていく。

おまえさんダイヤモンドはいらんかえ?


そういった、商人は私の前にいくつもの宝石を並べた。

ダイヤモンドに、ルビー、サファイア、エメラルド。
数々の宝石に目を奪われた私に商人は言葉をつづけた。

おまえさん、宝石売りがこんなこと言うのもどうかと思うのだかね。
こいつは、いやこいつらは永遠に輝き続ける。

だがな、人の人生100年たっちまうと
また新しく始まるもんさ。

おまえさんは永遠の輝きが欲しいのか?
それとも、今が欲しいのか?


・・・ま、そんなこと言っとるから
売れるもんも、売れなくなっちまうんよ


でも、人だまして売る
宝石は光が鈍っちまうからよ。

覚えときな。

宝石売りの商人は知らず知らずに皮肉で周りを幸福へと導いていく。

宝石売りの商人は知らず知らずに皮肉で周りを幸福へと導いていく。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-09-12

CC BY
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