風にふかれて

夕暮れ刻のご飯の匂い 風にふかれてお家へ誘う

国道沿いのゴミのクズ 風にふかれて孤独を誘う

うまい話にゃ裏あれど 風にふかれて私欲が誘う

同期は知らぬボブディラン 風にふかれて私も歌う

風にふかれて私は気付く 答えはここには無かったと

それに気付いて私は笑う 答えはすでに持っていた

答えはすでに持っていた だからここには無かったが

今は確かにここに在る どこに行こうがついてくる つれていく

風にふかれて飛ばぬもの その場で堪えてしがみつくもの

それは信念とは言わぬ それは執念と呼ばれる

風にふかれて任すもの ふらふら世界を飛び回るもの

それは自由とはよばれぬ それは怠惰と言われる

風にふかれて生き抜くならば 風にふかれて生きると良い

わからないことをわかるまで 風にふかれて生きると良い 答えはいつでも共にある

風にふかれて

風にふかれて

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-09-10

CC BY-NC-ND
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CC BY-NC-ND