人間と悪魔44話
坂内のおぞましい料理を軽く感触した、女の子は満足そうな顔をしていた。
「身体は・・・大丈夫か?」
「え?なんで?」
女の子は不思議そうに首をかしげて言った。
「そういえば名前はなんて言うの?」
「名前・・・ないかな?」
「名前がない?」
「うん、好きに呼んでよ!」
女の子は笑顔でそういった。
でもどこか悲しげな表情があった。
「ねぇ、今度は私が質問していい?」
「なんだ。」
「あなたたちの名前を教えてよ!」
そう言われ、東たちは一人ずつ自己紹介していった。
「ありがとう!あとひとつ聞きたいことがあるんだけどぉ・・。」
女の子は笑顔でこう言った。
「能力者ってここにいるの?」
「なぜ、そんなことを聞く?」
「わたし、能力者にあこがれてるんだぁ!」
「坂内さん以外は全員能力者ね。」
「へぇ?すごい!!どんな能力!?」
女の子は興味深々でどんどんと質問をしていく。
「悪いがそこまで教えられない。」
女の子は残念そうに一言『そっかぁ』といって諦めた。
そして気がつけば外は暗くなっていた。
「あぁあ?結局情報だけだったなぁ?」
「そうだな、明日からゆっくりと探そう。」
そうして東たちは一息ついた。
「ねぇ?晩御飯まだぁ??」
「今作ってるから待ってなさい!」
作っている人は宮下、エビフライ、から揚げなど、今回は揚げ物料理だ
そして30分後、たくさんの料理が並べられ、全員席についていた。
「おぉ!すげぇ!よかったな東、お前の好きなエビフライだぞ。」
「・・・・・」
東はただ黙ってエビフライを見つめていた。
そして全員で手を合わせ『いただきます』を言った瞬間、エビフライがすべて消えていた。
「・・・・??」
「エビフライは・・?」
「さっきまでたくさんあったのに・・・」
「どこに言ったのでしょう・・?」
東たちはエビフライを探していると、女の子がなにかを食べていた。
「・・・おい、お前なに食ってる?」
「エビフライだよぉ!」
「・・・・・」
しばらくの沈黙、そして。
「このガキぃーーー!!」
「落ち着け!!悪気はないと思うぞ!!」
「そうですよ!いつでも食べれますよ!」
「そんなに私の料理が・・・。」
「なに怒ってるの?」
その一言で東の火に油を注いだ。
「自覚がねぇのか!!貴様!吐き出せ!食ったもの吐き出せ!」
「うぇ?ん!!怖いよぉ??!!」
「でもあの短時間でよく食えたな・・・。」
「東さん落ち着いて!!」
「食い物の恐ろしさがどれだけ怖いが教えてやる!!」
そうして東は拳銃を構えて、暴れだした。
「ま、待て!!落ち着け!」
「また作ってあげるから!!」
「東さ?ん!大人げないですよ!」
「○*△;。:;:・!!!!!」
「もうなに言ってるか分からないよ??!!」
そうして嵐の夕食は終わった。
人間と悪魔44話