人間と悪魔40話
今回はありません。
「えぇえ!宮下さんのお兄さん!?」
「宮下骸だ、よろしくな。」
宮下骸、宮下桜の兄で、その実力は常識を外れている。
なによりも妹のことが心配で今回の作戦を実行したという。
「ようするに、シスコンか。」
東はボロボロの身体でそうつぶやいた。
「危ない、危ない本気で殺そうと思ったよ、俺はシスコンじゃないぞ。」
「いやいや、普通は妹のためにそこまでやらねぇよ。」
桂木は腫れた顔で骸に向かっていった。
「愛情表現だよ、兄なら当然の行動だ。」
骸は自身満々の顔でいい、宮下の表情を伺った。
「・・・気持ち悪い。」
「・・・え?」
「愛情も度が過ぎれば、狂気に変わるぞ?シスコン。」
「それは一種の病気だよなぁ。」
「もう一回眠るか?おい。」
そう言って骸は二人に近づいて殴ろうとしようとしたが。
「やめてよ!」
そう宮下に止められ、骸はしょうがなく元の位置に戻った。
「んで、なんで挑戦状なんか送った?」
「それは、お前らの実力を確かめるためだ。」
そういって急にマジメな顔になり、そこからゆっくりと喋り始めた。
「お前ら、俺一人に全滅とは情けないな、桜が認めた男がどれほどの強さと、判断力があると思ったら・・たいしたことないな。」
「・・・・」
東はただ黙るしかなかった、なぜなら骸のいうことは正しかったからだ。このままじゃ、全員殺されてしまう、そう思っていた。
「そんな言い方ってないじゃない!」
「お前は黙っておけ。」
そう言って、宮下を黙れせて、そのまま喋り始めた。
「ただ能力がもってるいって油断なんかするな、能力なんか持ってなくても、お前よりも強いやつはたくさんいる。」
全員、言葉を失っていた、それにかまわず骸はひたすら喋った。
「お前らにひとつ大切なことをいっておく。」
「大切なこと・・?」
坂内は大切なことが知りたいのか、骸に聞き返した。
「お前らの中に能力者がいるな、でもなその能力者を越える能力者がいる。」
「なんだそりゃあ?」
桂木は不思議そうに言った。
「その能力者のことを『マスター』と呼ぶ。」
『マスター』最強の能力を持つ者たち。普通の能力者ではまったく歯が立たない。
「その『マスター』はどんな能力をもってるんだ?」
東は骸に質問して、骸がその質問を返した。
「『マスター』は全員で5人いる。」
『絶望』
『悪夢』
『暴食』
『豹変』
『召還使』
「・・・の5人だ、こいつらとは関わるな、絶対に。」
「・・・なんでだ?」
「おまえら、『悪霊』は知っているな?」
「!」
「それと関わってる。」
人間と悪魔40話
今回はありません。