ファーストメモリー

ファーストメモリー

5歳の秋。

ただの“幼なじみ”から“初恋の人”に変わった。

ファーストメモリー

5歳の秋。

まだ、夏の蒸し暑さが残る夕方。
わたし、なるみ あお5歳は一人、大木と木々がおおい茂る木の根元にいた。理由は簡単。今日は、幼なじみのこーすけくん達とかくれんぼをしているからだ。参加したからには、難としても最後まで隠れとうしたい。何事も、全力でやる。おかあさんが、よくわたしに言うことだ。それが、例え遊びだったとしてもだ。

『こーすけ、みーつけた!』

近くで、そんな声が聞こえた。見つかっちゃう。そう思って、わたしは更に奥の方へ隠れた。
「う~…、何か怖いな…。やっぱ、さっきの所に戻ろうかな…。」
何か、薄暗いし…。でも、見つかっちゃうかもだし。うん、此処にいよ。流石に、ここならわかんないと思うし。わたし以外の人がみつかったら、そっと、みんなっとこに行って、からかっちゃお。考えたら、笑えてきた。けど、ばれるから押さえなきゃ!


**


しばらくたって、空が暗くなり始めた。
・・・・・まだ、かなー。流石に、遅い気がする。周りを、キョロキョロと見渡す。しかし、薄暗く良く見えない。
ガアガア、バサバサバサ!!
「ひぃ!?・・・なんだカラスかぁ~。お、驚かせないでよぉ。」
いつもは、もっと隠れてよう。と、思うけど何か怖いし、やっぱ、もうここから出よ。
一歩、踏み出す。
ズル!!
「えっ!」グラッと前に体が倒れる。
ヤバい…!!
反射的に目を思いっきり瞑る。
その時、

「あおちゃん!」

その声とともに、体が起こされる。そっと、目を開ける。
「こ、こーすけくん?」
そこにいたのは、息を切らせ、汗をびっしょりとかいたこーすけくんがいた。
「もー、あおちゃん。全然、見つからないんだから~。」
そう言って、わたしの手を握った。
「ほら、早く帰ろ。皆、心配してるんだから!」
その言葉に、何故かわたしは涙がでた。
「うん!」
この時、わたしは幼なじみに、笹川幸助に恋をした。



現在 コンビニ前


『有り難う御座いました~。』
定員の言葉をスルーしながら、コンビニを出た。
「イヤー、ありがとね。こんな高いの買ってくれて(棒読み)」
「全く、感謝してないよな!?」
当たり前だ。こっちの気持ちも知らないでウジウジしてたせいだ。ばーか。
ちらっと、幸助を見る。財布を覗きながら、何だがブツブツと言っている。しかも、ジメジメなオーラ出てるし。はぁ、とため息をつく。幸助が買ってくれたアイスを、プラスチックの付属のスプーンですくいたべる。うん、美味しい。そう思いながら、帰路を歩く。
「って、ちょ、待てよ!あ、いや、待ってください!!」
だんだん、ヘタレと化していっている、我が幼なじみ。
しかし、なぜかそんな彼に九年間現在進行形で恋し、だんだんその愛が強くなっていっているわたしは、そうとう彼にやられていると思う。
あぁ、何だか笑えてくる。わたしに、待って。と言いながら走ってくる幸助の声を少し大きいBGMがわりとしながら、わたしはそのまま、歩き続ける。


次はしっかりと、あんたの心を奪ってやるんだから、覚悟しといてね!こーすけくん♪

ファーストメモリー

終わったぁぁ!!!
1日で、かくの初めてで疲れました( ̄▽ ̄;)
我が、処女作『夕暮れ14歳』の番外編。
『ファーストメモリー』は、碧ちゃんの初恋の話+aでした。
因に、碧ちゃんが、こーすけくんに買わせたのは、ハーゲン〇ッツです。(3つ)
学生にとって、これは、鬼ですね!!

では、次回作と祇恩をこれからも、よろしくおねがいしまーす!

ファーストメモリー

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-08-31

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