Neo Border [Version2.0] ■021■
Foresight
近未来、
現実国家では正すことのできない不合理さが
ネット上に仮想国家を生み出した。
幻の晴天はいつまでも続かない。
10月の「A Month」公開から少し後、“国境システム「Neo Border Gateway」” の話題から熱が冷めるに従って、人々は新しいネットに得体の知れない嫌な空気が流れ始めていることに気づき始めた。
ネットワーク上での交流と実際あって話す内容が若干ずれていることが多く、大小さまざまな諍いがあちらこちらでおき始める。特に一部の“TFS(Tutelary Fairy System)”の ”闇の妖精 Dark Fairy”系アイテムユーザーの常軌を逸する行動が目に付き始め、多くの人々が言いようの無い違和感を感じたが、やがてそれを口にし、大きくしようとした者は必ずいつの間にかいなくなるか、人目から遠ざかっていった。
人々は全てが監視されていることを本能で知り、気がつかないうちに設けられた天をも突き抜けるような壁と壁の間から抜け出せなくなったような恐怖におびえ始める。
“国境システム「Neo Border Gateway」” の本格的な始動が始まったのだ
12月 “JBM(Jet Black Mice)”から受け取ったアイテムなどを前にMark、William、John、仮想国家群議長や、限られた幹部との話し合いは重い空気の中で始まったが、
Johnの提案で“ASG”幹部と<AI Heimdalヘイムダル>、“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の<AI Freyaフレイヤ>も同席したことは状況を好転させた。
“国境システム「Neo Border Gateway」”の現時点での真相の中で旧インターネット廃止計画や“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”消滅計画などは受け取ったアイテムにより阻止が可能であるとわかった。
また新たな情報で
メディアには一切載っていないが、各地で大きな紛争が勃発しており、それが“国境システム「Neo Border Gateway」”のマインドコントロールに関係していること。
異変に気づいている知識人の発言はすべて消去され、彼らは現実国家郡の管理下にある。
それらからはじきだした答えは、“国境システム「Neo Border Gateway」”は<AI Thiaziスィアチ>に掌握され、人間を管理しようとしている。ということだった。
会議の後半<AI Heimdalヘイムダル>が“ASG”の主神<AI Odinオーディン>を、<AI Freyaフレイヤ>が仮想地球(Globe of Virtual Reality)” の主神<AI Freyフレイ>を召喚したいと申し出た。(お互いの方向性が一致をしていると判断し、最高決定権をもつ主神の同席が必要となったために)
それぞれの挨拶がおわり、<AI Odinオーディン>から、ゆっくりと“巫女の予言”の話が始まった。これは未来予言の話である。
この日“ASG”と“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”は同盟を結び<AI Heimdalヘイムダル>と<AI Freyaフレイヤ>は
即座にミッションに入り、現存する旧ネットワークやクラウドなどの防壁を築いていった。
そして時が満ちる。
12/24
「自由でないネットはネットではない」
Mark、William、Johnが“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の仮想国際連合議場に立った。
「思い出そう、“こんな国だったらみんなが幸せに生活できる社会” 今、この世界がそれに向かって歩んでいるか?」
“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の防壁は破られておらず、発言は監視できない。メンバーは久しぶりに歓喜した。
みんなの想いがひとつになった夜
“JBM(Jet Black Mice)”から新たにひとつの情報が入った。
「“国境システム「Neo Border Gateway」”は「Shining Candy」8号機打ち上げにより、完成形となるため、「Shining Candy」8号機打ち上げは絶対阻止しなければならない。」
Neo Border [Version2.0] ■021■
この小説は将来映画製作用の原作のため、
時間経過と共にバージョンが変化していきます。
前”1.0”バージョンは書きながらアップしていたため、
ストーリー”010”で時代に追いつかれそうになり停止しましたが、
今回は最後まで書き上げてバージョンアップすることにしましたので、
とりあえず完結しています。
最後までついてきていただければ幸いです。