鈍感という名の凶器

鈍感という名の凶器

この小説を読む前に…
少女漫画に憧れてを読んでいただくと
わかりやすいと思います。
宣伝ではありません
決して(笑)

プロローグ

俺の名前は真田翔(さなだかける)
高校1年。
俺には好きな奴がいる。
そいつの名前は…

鈍感女と女たらし男と

そいつは鈍感女こと
西門美玲(にしかどみれい)
幼馴染。
美玲には彼氏がいる。
そいつの名前は…

美玲「ねぇ〜翔聞いてよ〜」

翔「あ?」

美玲「和泉くんがねぇ〜♡」

翔「また和泉くんか」

美玲の彼氏の名前は
柳井和泉(やないいずみ)
俺たちの3こ上の大学1年。
帰国子女とか言うやつらしい
母親はアメリカ人で父親は日本人
ハーフのイケメンらしい。
俺は会ったことがないから
知らないけど。

美玲「格好いいんだよっ♡」

翔「はいはい。」

美玲「何でそんな
興味なさげなの?」

翔「そ?」

だって興味ねえもん。

美玲「そうだよっ」

翔「だってつまんねえもん。」

美玲「なんで!?和泉くん
すっごい優しくてイケメンなんだよっ」

コンコン

?「美玲っ翔っ飯できたぞ」

美玲「あ、呼ばれてる。」

翔「行くか。」


ここは美玲の家。
美玲には兄がいる。
西門成海(にしかどなるみ)
高校2年。今日も
俺らに飯を作ってくれた
自称、妹思いのデキる兄貴。
確かにデキる兄貴だよ?
幼馴染の俺にまで
飯作ってくれる
けどな


妹思い過ぎるんだよな。


あれは最早
シスターコンプレックス…
シスコンだな。

ガチャ

美玲「お兄ちゃんありがと」

成海「美玲の為だからなっ♬」

翔「ありがとっお兄ちゃん♡」

成海「死ね。」

翔「酷ぇーっ」

美玲「そういえばママとパパは?」

翔「俺の親とショッピングぅー」

美玲「仲良しだねぇー(笑)」

俺の母さんは美玲と成海兄いの
両親と高校の同級生らしい。
そして俺の親父は母さんの先輩。
この夫婦どもはマジで苛つくくらい
リア充ぷりを放っている。
馬鹿ップル
30後半にもなって…

美玲「お兄ちゃんこれ美味しっ」

成海「マジで!?嬉しっ」

翔「めっちゃ美味いよお兄ちゃん♡」

成海「死ね。」

翔「酷ぇよーっ」

成海兄いはいい奴だけど
俺に対する態度がかなり冷たい。
理由はきっと美玲といる時間が
なにげに長いから。
それに成海兄いは…

Pull…lll…ll

成海「あ、もしもし?美波ちゃん?」

かなりの女たらし。

美玲「今日は美波ちゃんか」

翔「昨日はまた別の子だよな」

美玲「お兄ちゃんったら…」

翔「呆れるわ」

没収と恐怖と

キーンコーンカーンコーン…

ガラガラ

「授業始めるぞー」


翔「美玲っ美玲っ」

美玲「何ぃ?」

翔「先生っ来た…」

美玲「何ぃ!?」

「西門携帯没収。」

美玲「そんなぁ〜」

翔「馬鹿だねぇ」

美玲「もっと早く言ってよっ」

翔「十分早かったよっ」

美玲「うぅ…
職員室でたときにいってよ」

翔「いや、無理だから」

美玲「和泉くんとの
ラブラブメールがぁ〜」

翔「ラブラブメールねぇ」

美玲「ラブラブメールだもん」

翔「美玲が頑張ってメールしてもさ
返信がさあれだったらさ…」


1回だけ俺は和泉くんという人から
美玲に来たメールを
盗み見したことがある。
肝心の内容が本当素晴らしかった、


マジで


美玲が送った

『おはよっ和泉くん♡♡♡
今日も大学頑張ってね☆
あたしも頑張るよぉーーっ♬』

に対する返事が…

『了解。』

ん?何処がラブラブメール?

美玲「和泉くんは
照れ屋さんだからいいのっ」

翔「究極のツンデレだな。」

美玲「可愛いでしょ?」

翔「さぁ?」

美玲「あ、先生」

「何だ西門」

美玲「携帯なってますよ」

「え!?…え」

翔「お前のスマホじゃん。」

美玲「多分お兄ちゃん」

翔「成海兄いか(笑)」

「…しつこいなお前の兄」

美玲「多分出ないと
警察に捜索願出しますよ」

「そんなわけなだろっ
地味に携帯を取り返そうとしない」

翔「成海兄いならあり得ますよ」

「えっ…マジで?」

翔「出ましょうよ。」


「…もしもし。」

成海『誰だよ。』

「に…美玲さんの担任ですけど」

成海『何で担任が出るの?』

「えっと今携帯を…」

成海『何で美玲さんなの?』

「え?あっ
お兄さんも西門さんなので…」

成海『何してるのか分からないけど
人のもの盗ったら謝って返す
のが筋だろ?』

「え、別に盗ってなんて…」

成海『誤って返すのが筋だろっっ!!』

「はい、すいません。」

成海『今返せ。』

「はいっっ」

成海兄いって恐いよな(笑)

海開きと波乱の予感と

海開き…海開き…

俺にとっては恨めしい言葉。

だって…


俺の住んでるところは
海なし県だからなっ!!

そのくせに毎年
海に足をつけることになる俺…

今年もその予定だ。

翔「親父っいつ着くんだよっ」

「いつやろな?」

「いつか着くよ♬」

なんて、呑気なんだ…それと

翔「何で母さん
そんな機嫌いいんだよ」

「だって久しぶりに
加奈ちゃんの家族と一緒に
旅行だよぉ♡」


加奈ちゃんの家族とは
西門家のこと。
つまり、美玲と成海兄いの家族

その家族は後ろを走っている
車の中にいる。

翔「毎日会ってるじゃん(笑)」

「旅行は特別でしょっ♬」

翔「…まぁな」

「翔は美玲ちゃんと
ずっと一緒にいられるから
嬉しいでしょ?」

翔「…別に////」

「素直になりなよっ♡」


バシッ


翔「痛ぁっ…別にっ素直だしっ!」

「ふーん…
私今年は新しい水着
用意したから楽しみ…」

「「え!?」」

「え?」

「駄目だろっ」

翔「そーだよっ30後半
にもなって水着とかっ!!
珍しく親父の意見に賛成だよっ」

「ちゃうわっ
まひろの水着姿を他の男に
さらす必要はないやろ!!
つーか、珍しくってなんやねんっ」

「雪斗さん…(笑)」

翔「…はいはい(笑)」


忘れてたよ。
親父が嫉妬深いことっっ!!


「誰も見ないよ(笑)」

「見るわっ少なくとも俺は」

いや親父は勝手に見てろよ(笑)

「ついたで♬」

「やったぁーっ♬」


親父と母親のテンションに
ついて行けず頭を抱えながら
車を降りた


また頭を抱えることになった…

まず、

暑っ!!頭痛くなりそ…

それで、

美玲…の


格好っ!!


露室してるわけじゃないんだよ。
いや寧ろそっちの方が平気

こんな暑い日に…

真っ黒の長袖ロングスカート
で全身を
多い尽くした挙句、
顔には明らか
日焼け止めクリームの伸ばし
忘れで白い塊が…

どんだけ焼けたくないんだっ!!

そのくせに何てズボラなんだっっ

翔「…はぁ」

美玲「翔どうしたの?」

翔「あ?」

美玲「ため息なんか
ついちゃって」

翔「半分はお前のせいだよっ」

美玲「え?」

翔「ちょっとこっち向け」

美玲「ん。」

翔「…」

美玲「ん!?」

成海「おいっなに俺の許可なく
美玲に触ってるんだ!!」

翔「許可いるの?(笑)」

成海「いるに決まってんだろっ
しかも顔だぞっ顔!!」

翔「…はぁ…成海兄い。美玲の
顔触ってもいい?」

成海「死ね。」

翔「なんでだよっ!!」

成海「お前になんざ触らせる
理由がねえっ!!」

翔「…もういいよ。取れたし」

美玲「え!?何か付いてた!?」

翔「日焼け止めクリーム。」

美玲「え!?」

翔「馬鹿だよな。」

成海「お前なあっっ」

翔「もったいないから俺が塗ろ」

成海「は!?…お前って奴は」

美玲「……。」

翔「なに。」

美玲「別にっ!!」

翔「…大丈夫?頭」

タタタタ…

翔は走って何処かへ
行ってしまった。

美玲side

美玲「何よあいつ!!
あたしがどんな気持ちでこんな
暑い格好をっっっ…」

成海「抑えろ美玲っ
アイツは阿保なんだっっ」

美玲「…どんだけ鈍感なのよ。」

あたしは翔が好きだったりする。

今はここだけの秘密で

お兄ちゃんはあたしに
協力してくれている

シスコン役を買って出てくれた。
(演技なのかな…)
女たらしは演技ではありません(笑)

それからもう一人。
幼馴染がいる。

成海「和泉兄いも
協力してくれているんだから
頑張れよ」

和泉くん。もとい和泉兄い。

硬派な和泉兄いは

彼氏役をしてくれている。

そうです。作られた恋人です。

メールだけだからという理由で
引き受けていただきました。

ママ「美玲っ成海っ」

美玲「あっママ」

パパ「おいて行くぞーっ」

成海「あ、やば。行こうっ」

美玲「うん。」

成海「他の男に
手握らせたら駄目だからな。」

美玲「うっうん…」



演技なのでしょうか…?

ホテルに大きな荷物を置き、
俺たちは海へ出かけた。


母親「加奈ちゃん海だよっ!!」

ママ「まひろ待って!!」

パパ「永遠の少女だねぇ」

親父「永遠の美少女。やろ?」

パパ「ですね(笑)」


あの夫婦は相変わらず惚気ている。

美玲「翔〜っ」

翔「あ、美玲。」

美玲「暑くないそこ?」

翔「お前より暑苦しくない。」

美玲「はぁ!?」

美玲の格好は海に着いても
あのままで…

翔「暑苦しい。」

成海「死ね。」

翔「ですよねー」

成海「美玲はずっとそこいんの?」

美玲「うん。焼けたくないもん」

翔「お前何のために海来たの(笑)」

美玲「日光浴?(笑)」

翔「日陰で?」

美玲「うるさいなぁもう。
そういう翔こそ水着じゃないじゃん」

翔「泳ぎたくねし。あ、
そういや成海兄いは?」

美玲「ナンパ(笑)」

翔「あ、あれね。(笑)」


本当飽きないねえ…成海兄い(笑)

翔「じゃあ俺も泳ごうかな〜」

美玲「Tシャツで?」

翔「は?」

美玲「だって水着…」

翔「下に履いてますけど」

美玲「じゃあ最初から脱げよっ」

翔「やだぁ美玲ちゃん変態♡」

美玲「死ね。1回死ね。な?
海に沈めてやろうか?」

翔「恐ぇよ普通に!!やめろよ!!」

?「美玲ちゃん?」

翔「…ん?」

大学生ぐらいの人に話しかけられた。
これはナンパか!?
やるなぁ美玲っ!!

って、感心してる場合じゃない。

翔「すみません。ナンパはちょっと」

?「え?」

美玲「え?」

翔「え?」



翔「え!?和泉くん!?」

和泉「え?…まぁ。」

美玲「あ、なっなな
何で和泉くんがここに!?」

和泉「美玲ちゃ…」

翔「キョドりすぎだろ(笑)」

和泉「…」

美玲「だっだだだだってっ
ビックリしたんだもん」

翔「だからキョドりすぎ(笑)」

美玲「だって〜っ」

和泉「…じゃあっ俺は」

美玲「えっ待ってっ」

和泉「でも…」

美玲「和泉くんにいて欲しい」

翔「…」

和泉「…美玲ちゃん」

翔「…っじゃあ俺が行くわ」

美玲「…うんっ」

和泉「…み」

翔「…はぁっ」

俺は1人になり
思わずため息が出た

翔「…何でだよ。」

?「どうしたよ。」

翔「…成海兄い。」

成海「ほらっこれやる。」

翔「ぉっ…と…サイダー?」

成海「ここの海の家で売ってた。
シー・サイダーだってよ。」

翔「へぇ〜っ…」

成海「翔さぁ。」

翔「ん?」

成海「美玲のこと好きだろ?」

翔「ブハッッッ」

成海「きったねぇーっ!!」

翔「なっなっなんでや!!」

成海「キョドりすぎ
つーか関西弁出てる(笑)」

翔「親父のせいです…」

成海「やっぱりなぁ」

翔「…。」

成海「好きなんだろ?」

翔「…好きだよ」

成海「へっ」

翔「…あっ!!絶対に」

成海「バラさない。」

翔「本当?」

成海「本当。」

翔「マジで?」

成海「マジで。」

翔「あのさ…」

成海「ん?」

翔「それ聞いてさ…」

成海「うん。」

翔「どうすんの?…あっまさか
俺の弱みに漬け込む気かっ!?」

成海「…にひ」

翔「何だよっそうなのかよっ」

バシッ

成海「んなわけねぇだろ」

翔「え?」

成海「俺はそんな
悪いやつじゃないだろ?」

翔「…え」

成海「…」

バシッ

翔「痛っ」

成海「俺はな、お前に協力する。」

翔「…え?」

成海「応援してやるよ」

翔「マジで!?」

成海「マジで」

翔「やったぁっ兄公認だぜっ」

成海「公認はしてない。」

翔「え?」

成海「…フンッ」

翔「え?」

成海「じゃあな」

翔「成海兄い何処い…」

成海「ナンパ」

翔「…成海兄いはやっぱり
成海兄いだな…」

和泉「美玲ちゃん」

美玲「…え?あっはい!!」

和泉「上の空だね」

美玲「…ごめんなさい。」

和泉「美玲ちゃんの
好きな人ってあの子かぁ…」

美玲「…/////」

和泉「確か名前は…」

美玲「…翔です////」

和泉「翔くんか。」

美玲「…ねぇ和泉兄い。」

和泉「和泉くん。」

美玲「え?」

和泉「恋人ごっこでもさ、
一応恋人なんだから和泉くんって
読んで欲しいな。」

美玲「…うん。」

和泉「罪悪感感じてる?」

美玲「…」

和泉「感じる必要はないよ」

美玲「っでもっ和泉くんモテるしっ
あたしなんかが利用していいわけ…」

和泉「あたしなんかが」

美玲「え?」

和泉「その言葉は言わないで。」

美玲「…でも」

和泉「俺が成海の話に
乗った理由。知ってる?」

恋人ごっこの話を持ちかけたのは
お兄ちゃんだった。

美玲「ううん…」

和泉「俺が美玲ちゃんのこと
好きだから」

美玲「そうなんだ


え!?」

和泉「期待どうりの反応だ(笑)」

美玲「え?だって…」

和泉「美玲ちゃんに
好きな人がいることは知ってた」

美玲「…」

和泉「それで、実らない恋なら
好きな人の役に立ちたいと思った」

美玲「…和泉くん」

和泉「だからさ翔くんのことで
辛いことがあったり
悲しいことがあったりしたら
俺に話してくれないかな?
恋達じゃないから
聞くことしかできないけど…」

美玲「…いいの?」

和泉「いいよ。」

美玲「本当に?」

和泉「本当に。」

美玲「ありがとう…和泉くん」

和泉「どういたしましてっ」

幸せだなぁ…あたし

?「あれ?和泉くん?」

和泉「あ、美玲ちゃんのお母さん」

「和泉くんも来てたのね。」

和泉「はい。」

「初めまして。」

「あっまひろ…」

和泉「初めまして柳井和泉です」

「柳井…和泉?」

和泉「はい…
どこかで会いましたか?」

「ううんっ違うの
あ和泉くん。お父さんの名前って」

和泉「柳井雄大です。」

「…雄大!?」

和泉「あ、父の知り合いですか?」

「うん…まぁ」

「この子とお父さん
昔いろいろあったのよ(笑)」

「加奈ちゃんっ
変な風に言わないでっ
ただの友達じゃないの」

「ただの友達ねぇ」

「加奈ちゃんっ!!」

「なんやデッカい声出して」

「あ、雪斗さんっあのねっ」

翔「落ち着けよ母さん(笑)」

「だってぇ」

和泉「あれ?」

翔「え?あ、和泉く…和泉さん。」

「翔知り合いなの?」

翔「え?…まぁ」

和泉「さっきちょっとお話を」

「あ、和泉くん」

和泉「はい」

「お父さんは?」

和泉「父は…あ、いました。」

「あ、和泉っ探した…」

「雄大…」

「…まひろ?」

「うん」

「最後にあったのは翔くんと
美玲ちゃんが1歳のときだから…
もう15年近くか」

「雄大久しぶり」

「あ、加奈ちゃん」

「加奈ちゃんは…
一昨日あったね(笑)」

「え?」

「あぁ、亮平くんと職場が同じでね」

「ほー。世の中狭いなぁ」

?「あ、お父さんここにい…」

「ごめん(めぐむ)。」

「萌ちゃん?」

「娘。」

「え!?」

「翔くんと美玲ちゃんの
1こ下だよ。」

翔「へぇ」

萌「あ、お父さんお母さんがっ」

「わかったわかった。じゃあ戻るわ」

和泉「あ、じゃあね美玲ちゃん翔くん」

翔「あ、はいっ」

美玲「うんっありがとう」

和泉「ううんっ」

和泉くんたちは戻って行った

翔「うぅー…」

「じゃあ、お母さん達
先にホテル戻るね」

翔「は?俺も戻…」

「若者は遊びなさい。」

翔「はぁ!?」

「美玲ちゃん翔をよろしくね」

美玲「え?あ、はい」


ママ達はホテルに戻った


美玲「…」

やばい。翔と二人っきりだ…

海にくるとムードがあるのかな?

すっごいドキドキする…/////


翔「なぁ美玲。」

美玲「え?///」

翔「…あのさ。」

美玲「うっうん///」

翔「和泉くんってさ…」

美玲「え?」

翔「何か…」

美玲「うん」

翔「…なんでもねえや」

美玲「え?」

翔「ううん」

美玲「言ってよ」

翔「いい奴だな…って」

美玲「…」

翔「じゃあ俺
成海兄い探してくるわ」

美玲「…うん。」

翔が行ってしまった。

美玲「…和泉兄いに
嫉妬してくれてるのかと思ったのにな」

期待しただけ、ガッカリが大きい

お兄ちゃん((いわ)く)

和泉兄いを
利用させてもらった理由は

翔に嫉妬してもらうため。

翔のお父さんが嫉妬深い人だから

息子の翔にも
きっと遺伝してると…

美玲「思い違いだったのかな」

?「本当に鈍感だよな」

美玲「…え?あ、お兄ちゃん」

成海「やぁ妹よ」

美玲「鈍感って?」

成海「なんでもねえよ」

美玲「…あっ翔が探しに行ったよ」

成海「あ、マジで?じゃあ行くわ」

美玲「うん。」

翔「…はぁ」

本当は俺は…

〝いい奴だな〟

なんて言う気は

これっぽっちもなかった

本当は嫌な奴だなと思ってた。

もちろん和泉さんはいい人だ

いい人なんだけど…

なぜか俺は嫌な奴だと言おうとした

美玲と付き合ってるんだから

すっごい仲良いことは

当たり前のことなんだけど…

何か…ムカつくっていうか。

どうせ実らない恋なんだから

諦めなきゃいけないんだよな…

だけど…

翔「めっちゃ嫉妬してる」

?「翔…さん?」

翔「え?あ、えっと」

萌「萌です。」

翔「そうそう、萌ちゃん
あ、翔さんって
何か恥ずかしいからやめて?」

萌「じゃあ翔…先輩/////」

翔「先輩って(笑)」

萌「萌っ翔先輩が行ってる
高校に行きたいんですっ!!/////」

翔「え?そうなの?」

萌「はい…////」

翔「そっか1こ下ってことは
萌ちゃん中3かぁ…」

萌「はい…///」

翔「まぁ確かにうちの学校
設備いいからね〜
来たい気持ちわかるよ」

萌「そっ…そういうことじゃ…」

翔「?」

萌「…翔先輩って鈍感なんですね」

翔「え?
嫌だなアイツと一緒にするなよ(笑)」

萌「アイツ…ですか?」

翔「美玲っていうんだけど…」

萌「美玲…さんって」

翔「あっそっか萌ちゃんの
お兄ちゃんの彼女だよ」

萌「翔先輩は
美玲さんが好きなんですね」

翔「え?…何で?」

萌「だって…翔先輩
美玲さんの話をするとき
とっても愛おしそうな顔
するんですもん」

翔「…そうなんだ」

萌「…でも美玲さんは」

翔「うん。
実らない恋なんだけどさ

萌「…どうしたいんですか?」

翔「成海兄いには悪いけど
諦めるつもり。」

萌「…諦められるんですか?」

翔「どうかな…」

萌「翔先輩…
いい考えがあるんですけど」

翔「いい考え?」

萌「はいっ。でもそれは…
また今度言います」

翔「また今度?」

萌「萌にはわかります。
翔先輩とまた会えるって////」

翔「…まぁ親は
知り合いみたいだしね」

萌「…やっぱり翔先輩は鈍感です///」

彼女疑惑と断固彼氏と

あんなことがあってから

生活は日常に戻り

普段の学校生活に

「うわっめっちゃ可愛いっ」

「中学生じゃね!?」

翔「うるせぇなぁ…」

美玲「あ、おはよ」

翔「ん?美玲?」

美玲「寝ぼけてんの?」

バシッ

翔「覚めたよ」

美玲「良かった。」

翔「男うるせえな」

美玲「女子中学生が
校門の前にいるらしいよ」

翔「へぇ」

「翔お前興味ねえの!?」

翔「ないっ」

「ええ!?」

「おい翔いる!?」

翔「ん?何か」

「呼ばれてるぞ」

翔「誰に」

「女子」

「え!?」

翔「黙れ。女子って誰だよ」

「校門前の」

「「「女子中学生!?」」」

翔「知り合いいたっけ?」

美玲「あ、萌ちゃんじゃない?」

翔「あぁ〜」

「萌ちゃん!?」

翔「おう」

美玲「行ってあげなよ」

翔「んー」

美玲「あたしも行こうか?」

翔「なんでだよ(笑)」

美玲「なんとなく」

翔「ひとりでいく。」

「おおー!!」

「翔の春!!」

翔「黙れ。」

翔「あ、やっぱり萌ちゃんだ」

萌「あっ翔先輩♬」

翔「どうしたの?」

萌「いえ、特に///」

翔「そうなんだぁ…」

萌「先輩怒ってますか?」

翔「え?」

萌「だって…機嫌悪そうで」

翔「あ、それは寝起きだから(笑)」

萌「そうなんですか(笑)」

翔「あ、じゃあ」

萌「先輩っ待ってくださいっ////」

翔「ん?」

萌「あの…その」

翔「うん落ち着きな」

萌「明日の午後っ空いてますか!?///」

翔「明日?うん。空いてる」

萌「そのっ…前言ってたことを////」

翔「前?あ、いい考えのこと?」

萌「はいっ////」

翔「じゃあ、明日の…
1時に時計広場。いい?」

萌「はいっ////」

翔「ふぅ」

ガシッ

翔「何だよ」

「翔くーん?」

翔「キモい」

「ひどーい」

美玲「ごめんね翔寝起き悪いから」

翔「ほっとけ」

「流石幼馴染っ!!」

美玲「あはは」

翔「寝る…」

「そんなこと言わないで教えてよ」

翔「お前に教えることない…」

「教えてよっ」

翔「何を…」

「あの子は彼女!?」

翔「あの子?あぁ…萌ちゃん」

「彼女なの!?」

美玲「…」

翔「…秘密」

「はぁ!?」

美玲「…」

「言っ」ピピピピ…

「だれか携帯なってるぞ」

美玲「ごめんあたし」

「あ、大丈夫だよっ♡」

翔「…和泉くん?」

美玲「まぁね」

「誰」

翔「美玲の彼氏」

「え!?
西門さん彼氏いるの!?」

美玲「まぁ(笑)」

「…」

翔「ドンマイ」

「…お前は平気なの?」

翔「俺?…うーん…まぁ」

「お前なぁっ」

翔「寝…Zzz」

「…」

俺はとてもいい夢をみた。

美玲が幸せになる夢。

和泉さんと結婚して

子供ができて

幸せそうな美玲がいる夢。

やっぱり諦めなきゃ

?「…るっけるっ翔!!」

翔「はいっ!」

?「やっと起きた。帰るよ」

翔「え?あ、美玲?」

美玲「また寝ぼけてたの(笑)」

翔「うん…つーか放課後!?」

美玲「そうだよっ!!」

翔「そんなに快眠だったんだ」

美玲「ううん。(うな)されてた」

翔「は!?
何で起こさねえんだよ馬鹿」

美玲「魘されてて
いい気味だと思ったから(笑)」

翔「はぁ!?」

美玲「さっさと帰るよ馬鹿。」

翔「わかったよ馬鹿」

美玲「鞄忘れてる馬鹿」

翔「ありがとう馬鹿」

美玲「どういたしまして馬鹿」


「おいアイツら語尾に
馬鹿つけながら普通の会話してるぞ」

「何かお似合いだよな」

翔・美玲「死ね馬鹿」

「ひいっ」

「お互い目の前にすると
素直じゃなくなるよな。」

「小学生かよ(笑)」

翔「ただいまああああっ」

「ちょっどうしたの翔」

翔「別にっ」

バタンッ

翔「魘されてたんだ。」

諦めると



決めたはずなのに…

ピロリロリン

翔「…ん?あ」

萌ちゃんからメールがきた。

《メールしちゃいました♡♡♡
萌っ明日が楽しみですっ♡
1時ですよぉ?
忘れないでくださいね♡
萌》

翔「忘れてた(笑)」

俺は思う、こういうのが

ラブラブメールじゃないのか?

取り敢えず返信しないと

翔「えっと…
そうだね。ありがとう…ん?」

絵文字…使った方がいいのか?


でもな彼氏じゃないもんな…


うーん…

彼氏いるかもしれないしな


つーかいそう…


絵文字メールはマズイかっ


よし。

送信…

お出かけ日和と台風7.5号と

《時計広場1時》

確かにそう言ったよな?

今は12:30。

母さんに駅前のスーパーで
買い物を頼まれ

約束があると断ったのに


のに…

今俺は駅前のスーパーで
勘定を済ませ。

片手にECOバックを持ち

ちょうど時計広場の前を通りかかった

そして俺はなぜか

時計広場で萌ちゃんを見た

翔「…萌ちゃん?」

萌「…あっ翔先輩!」

翔「大分早いね?(笑)」

萌「えへへ…
ちょっと待ちきれなくて」

翔「そうなんだ(笑)」

萌「あの…先輩それは」

翔「ん?」


何かついているのだろうか?

俺が着ている赤ジャージには

シミがついているわけでもなく

ましてや母さんのキスマークなど

親父のシャツにしか

ついていないはずだ

手元をみると

右手にECOバック

中は母さんに頼まれた

2Lのペットボトルと

なぜか大量のカニカマボコ

いやっ!!

翔「突っ込みどころ多いわっ!!」

萌「…先輩?」

翔「あっそのこれはっ
母さんに頼まれたものでっ
ジャージは駅前までチャリ
だからそれでっ
まさか萌ちゃんに会うと
思わなくてっ
大量のカニカマボコは
俺にもわからなくてっ…はぁ」

萌「なっなんとなくわかりました」

翔「っはぁ…ありがと(笑)
あ、俺着替えてくるわっ」

萌「あ、じゃあ萌待ってます」

翔「え?」

今は真夏で今日の最高気温は

37度…



翔「駄目!!」

萌「え?」

翔「え?…あっ来ない?」

萌「え?」

翔「俺の家」

萌「え!?////」

翔「あっその変な意味じゃなくて
ここで待たせるのは
暑いし駄目だしそれに
ここまで戻るのに
より待たせちゃうしっ…ね?」

萌「あっはい!」

翔「うん。」

萌「はい。」

翔「乗って」

萌「えっあの…その
二人乗りですか?///」

翔「うん後ろ乗って」

萌「えっあ…その」

翔「大丈夫
手荒な運転はしないから(笑)」

とは言ったものの…

萌「かっ翔先輩!!」

翔「ごっごめん!!」

道は工事中でガッタガタ

しかも下り坂

自転車は自然に揺れるもので

萌「ひぃっ」

翔「ごめん萌ちゃん!!
俺に捕まって!!」

萌「えぇ!?/////」

翔「ほらっ落ちるからっ!!」

ギュッ

萌「//////」

翔「あっ通り過ぎる!!」

キキキキキッ

萌「きゃぁっ!!」

ガシャン

翔「…ってて」

萌「大丈夫ですか!?」

翔「だいじょ…」


ザーッ!!

翔「…」

萌「…」

ガチャ…

翔「ただいま…」

「おかえりっ大丈夫?凄い雨よ」

翔「そんなの
俺らが一番知ってるわ」

「あらお客さん?」

萌「こんにちは…」

「あらっビショビショじゃないっ」

翔「雨にうたれたんだよ!!」

萌「…くしゅんっ」

「あらあらっ取り敢えず入って!!」

翔「…」

萌「…お姉さんですか?」

翔「え?あぁ母さん(笑)」

萌「え!?お母様!?」

翔「若作りしてるだろ?(笑)」

萌「そんなっ」

「はいっこれタオル」

翔「サンキュー」

萌「ありがとうございます」

TV「台風7.5号が日本上空を…」

翔「台風7.5号…」

萌「…すみません先輩」

翔「え?」

萌「萌が…こんな日に」

翔「あ、そんなこと?」

萌「え?」

翔「それだったら俺も」

萌「先輩も?」

翔「時計広場1時って決めた」

萌「でも萌が30分も早く…」

翔「でも今は1時。
時間どうりだとずぶ濡れ(笑)」

萌「でもっ」

翔「兎に角。
自分を攻めちゃダメ…ね?」

萌「先輩////」

翔「って俺
恥ずかしいこと言ってる?////」

萌「格好良かったです(笑)」

翔「笑ったなぁ〜?」

「あらあら」

翔「んだよ母さん」

「お似合いじゃん♡」

翔「は?」

萌「え!?////」

「可愛い彼女ね♡」

萌「かっかの&#○$¥////」


翔「かっ
萌ちゃんに失礼だろ///」

「ごめんねぇ(笑)」

萌「いっいえ////」

「じゃあ翔の
部屋に行ってなさい」

萌「かっ翔先輩の?/////」

翔「言われなくても行くわ」

ガチャ

翔「ごめんなあ煩くて」

萌「いえっ!!」

翔「あ、そこ座って」

萌「はいっお邪魔します」

翔「萌ちゃんって律儀だね(笑)」

萌「そうですか?」

翔「そうそう。」

萌「あ、いい考えの話」

翔「そうだったね」

萌「題して」

翔「題して?」

萌「恋人ごっこ作戦です!!」

翔「恋人ごっこ…作戦?」

萌「翔先輩が女の子と
契約するんですっ」

翔「契約…」

萌「女の子を使って美玲さんに
妬かせるんです!!」

翔「えぇ!?それは
女の子に悪いだろ」

萌「だから女の子の好きなひとにも
見せびらかせて妬かせるんですよ」

翔「ほー…つーか美玲妬かねえだろ」

萌「そうですかね?」

翔「そうだよそれに俺もう
美玲のことは…」

萌「吹っ切るんですか?」

翔「…そっ!!」

萌「できるんですか?」

翔「…努力する」

萌「…じゃあ萌が努力します!!」

翔「えぇ?」

萌「萌と付き合ってくださいっっ///」

翔「…はぁ!?////」

萌「駄目ですか?」

翔「萌ちゃんだって…言ってること
分かってるの?」

萌「分かってます」

翔「え!?」

萌「分かってます」

翔「いやっ彼氏欲しいなら
他の人に…
俺なんか釣り合わないしっ」

萌「翔先輩だから言ってるんですっ」

翔「え!?」

萌「萌じゃ駄目ですか?」

翔「え!?駄目ってことは…」

萌「じゃあいいじゃないですかっ」

翔「いやいや!良くないでしょ」

萌「萌を利用してください!!」

翔「利用って…」

萌「萌が美玲さんを
忘れさせてあげます!!」

翔「…でも」

萌「萌のことを思うなら
折れてください」

翔「…わかった。」

萌「本当ですか!?」

翔「でも萌ちゃんが告白されたら
すぐ別れるからね?」

萌「やったっ!!」

翔「何で喜ぶの?(笑)」

萌「何でって…もしかして
ここまで言ったのに萌の気持ち
届いてないんですか!?」

翔「萌ちゃんの気持ち?」

萌「届いてないんですね」

翔「え?」

萌「…努力します」

翔「え?」

萌「今度から萌のこと
〝萌〟って呼んでください!」

翔「萌。」

萌「//////」

翔「取り敢えず分かったよ(笑)」

萌「ありがとうございます…/////」

翔「じゃあ俺のことは…〝翔〟?」

萌「え!?/////」

翔「やだ?(笑)」

萌「そっそんな嫌なんて!!/////」

翔「じゃあ呼んでみよ?」

萌「っ…か////」

翔「か?(笑)」

萌「か…っ翔!!…先輩////」

翔「惜しい!!(笑)」

萌「…うぅ////」

翔「じゃあ…」

萌「かっくん…」

翔「え?(笑)」

萌「めっ萌なにいって/////」

翔「かっくんは照れるかな(笑)」

萌「ごっごめんなさい/////」

翔「その…萌がそう呼びたいなら」

萌「めっ萌////」

翔「自然に呼べてた?」

萌「はい!!/////」

翔「そっか…よかった(笑)」

萌「萌は
特別な呼び方したいんです…」

翔「特別な呼び方?」

萌「もちろん呼び捨てで呼ぶのも
特別なんですけど…なんて言うか
呼び捨ては…」

翔「美玲が呼んでるから?」

萌「…はい////」

翔「じゃあ…かっくん?(笑)」

萌「やっぱり翔くんにします」

翔「翔くんでいいの?(笑)」

萌「翔くんがいいです!!」

翔「そっか(笑)」



こうして

萌ちゃんもとい萌とは

臨時恋人ということになった

恋人と彼女と偽りと

美玲「ほら翔。」

翔「あ、美玲ありがと」

美玲「翔がコーヒーなんて
珍しいね?」

翔「そういう気分なんだよ」

「なあ翔!!」

翔「なんだよ…」

「俺見ちゃったよ〜?」

翔「なにを?」

「女の子と自転車で
二人乗りしてると・こ・ろ♡」

翔「ブッッッ!!」

「おまっ…きったねぇー!!」

翔「んで知ってんだよ!!」

美玲「…」

「台風の日の
家の滞在率なめんなっ」

翔「あー…成る程な」

「で?何っ彼女?」

翔「萌は彼女なんかじゃ…」

「めぇぐぅむぅ!?」

美玲「…!」

翔「あ〜っと…」

「彼女じゃなかったら
なんだよ!!」

翔「かもな。」

「え?」

翔「うん。彼女」

「えぇぇぇぇええええ!!」

翔「うっせぇっ」

「かっかかかかかけっ翔に」

美玲「…」

翔「なんだよ美玲」

美玲「よかったね。馬鹿」

翔「なんだよっ
祝う気ねぇだろ馬鹿」

美玲「っ祝ってるよ馬鹿!!」

翔「…なんだよ。」

美玲「っ今日から
和泉くんと帰るから」

翔「あっそ!!」

美玲「和泉くん優しいから
迎えに来てくれるもん!!」

翔「だからなんだよ!!俺が
優しくないっていうのかよ!!」

美玲「そうだよ!!」

翔「あぁそうかそうか!!
じゃあさっさと和泉くん呼べよ!!」

美玲「言われなくても呼んでる!!」

ガラガラーバタンッッ

翔「んだよアイツっ」

「…なぁ翔」

翔「んだよ!!」

「っ何キレてんだよ」

翔「わかんねえよ!!」

「余計なお世話かもしれねえけどさ
お前ら最近仲悪くみえるぞ」

翔「…」

「どうにかしようって
思わねえの?」

翔「…知らねえっ!!」

「ちょっお前どこ行くんだよ!!」

翔「萌のところだよ!!」

萌「翔くん!!」

翔「よかった。学校にいて」

萌「っあ行きましょう!!」

翔「え?萌!?」


萌「ごめんなさい…
引っ張っちゃって」

翔「いいけど迷惑だった?」

萌「っいえ!!嬉しいですっ」

翔「よかった(笑)」

萌「…」

翔「…あ。」

萌「え?」


翔「…」

萌「翔くん?」

翔「なっなんでもないよ!!」

萌「…あっお兄ちゃ」

翔「ストップ!!」

和泉「あ、萌」

翔「…あぁ」

美玲「どうしたの?
和泉兄…和泉くんっ」

和泉「あっ萌がね」

美玲「あ、萌ちゃ…」

萌「…こんにちはっ」

美玲「…こんにちは」

和泉「翔くんも…」

翔「…ども」

美玲「…ちゃんと萌ちゃんと
帰ってるんだねっ」

和泉「…美玲ちゃん?」

翔「ああっ和泉さん
み・た・い・に
優しくなれるようにな!!」

萌「…翔くん?」

美玲「なによ!!和泉くん
見習うなら
そんな言い方しないで!!」

和泉「いいんだよっ美玲ちゃん?」

翔「お前だってそういう
言い方しかできねぇのかよ!!」

美玲「しないの!!
翔に敬語なんて使えない!!」

翔「別に敬語使えなんて
言ってねえよ!!」

萌「翔くんっ…」

翔「なんだよっ…あ」

萌「…」

翔「ごめん萌っ」

萌「…いえ」

翔「…じゃあ俺ら行きますわ」

美玲「…」

和泉「じゃあ…」

翔「失礼します」

翔side

萌「翔くんのあんな姿
初めて見ました…」

翔「そう?(笑)」

萌「萌には優しいから…」

翔「そっそりゃ臨時とはいえども
萌は恋人だからね?(笑)」

萌「…ありがとうございます」

翔「アイツとは…違うよ」

萌「…翔くん」

翔「ん?」

萌「苦しそうです…」

翔「…そっそう?
そんなことな…」

萌「萌も苦しいです」

翔「…」

萌「だから絶対
美玲さんのこと忘れさせますっ」

翔「…ありがとう…萌」

美玲side

美玲「…はぁ」

和泉「15回目」

美玲「え?」

和泉「ため息」

美玲「あ、ごめん…和泉兄い」

和泉「和泉兄い…か」

美玲「あっ」

和泉「いいよっ」

美玲「ごめん」

和泉「所詮俺は幼馴染なんだな」

美玲「…ごめんなさい」

和泉「いいよっ
俺は美玲の笑顔が見たいだけだから」

美玲「和泉兄い…ありがとう」

和泉「まさか萌がね…」

美玲「〝萌〟だって」

和泉「え?」

美玲「翔…〝萌〟って呼んでた」

和泉「あぁ〜…でも
萌はいい子だよ?」

美玲「うん…わかってる
妹みたいな存在だもん」

和泉「…ごめんな美玲」

美玲「妹みたいな存在だからさ
萌ちゃんのいいところも
悪いところもわかるんだよね。」

和泉「そうだな。」

美玲「…素直で可愛いんだけど」

和泉「我慢ができないな」

美玲「…ごめん悪口みたいに」

和泉「いいんだよっ事実だから」

柳井家

和泉「萌。」

萌「なに?お兄ちゃん」

和泉「…何で翔くんなんだ?」

萌「っ…なんで!?
お兄ちゃんには関係ないでしょ?」

和泉「関係ある。」

萌「ないよ!!萌は悪くないっ」

和泉「お前ちょっと我儘だろ」

萌「萌は我慢してるよ!!」

和泉「…本当に?」

萌「…っ萌は悪くないもん」

和泉「なにしてるんだよ。」

萌「なにもしてないっ
翔くんが美玲さんを忘れたいって
いうから萌は手伝ってるだけっ」

和泉「翔くんは
それを望んでいるのか?」

萌「っ…当たり前じゃん!!」

和泉「それなら今度の土曜日
Wデートしよう。」

萌「え…?」

和泉「俺らは思いっきり
イチャつく。」

萌「そんなことしたら
翔くんがっ!!…」

和泉「ヤキモチやいて
自分の本当の気持ちに気付く」

萌「…やだっ」

和泉「それが俺らの作戦だ」

萌「嫌だっ
お兄ちゃんはいいの!?
美玲さんのこと
好きなんでしょ!?」

和泉「好きだよ。」

萌「じゃあっ…」

和泉「美玲の笑顔が」

萌「…」

和泉「な?」

萌「嫌だっ萌はやだ!!」

和泉「…はぁ
じゃあさWデートを利用して
忘れさせればいい。」

萌「…どうやって!?」

和泉「それは自分で考えろ。
お前も馬鹿じゃないはずだ。」

萌「…ケチ」

和泉「俺は萌の味方じゃない。」

萌「なっ」

和泉「俺は美玲ちゃんの味方だ。」

Wデート

翔「萌っお待たせ」

萌「ごめんなさい
急に呼び出しちゃって」

翔「いいよっ」

萌「…制服」

翔「え?あっ学校終わって
すぐに来たから(笑)」

萌「…翔くん」

翔「どうしたの?」

萌「え?いえっ!!
感動しちゃって(笑)」

翔「感動って…(笑)
友達にいるでしょ?」

萌「…友達…いません。」

翔「え?」

萌「え!?あ、冗談です(笑)」

翔「冗談?なんだ(笑)」

萌「あ、本題です!!」

翔「うん!」

萌「お兄ちゃんに
Wデートしないかって
誘われました」

翔「え。和泉さんが…?
ていうことは…美玲っも…」

萌「もちろん断りましたっ
翔くんが辛い思いをするのは
嫌だからっ!!」

翔「萌…」

萌「けど…お兄ちゃんが
どうしてもって」

翔「…そっか」

萌「やっぱり断ります!」

翔「あっいいよっいいよっ」

萌「…でも」

翔「これを機会に
萌ちゃんの魅力に益々気づいて
美玲のこと
忘れられるかもしれない(笑)」

萌「…翔くんっ/////」

美玲「ごめん待たせて!!」

和泉「ううんっ
じゃあ帰ろうか?」

美玲「うんっごめんね
毎日迎えに来てもらっちゃって」

和泉「俺が来たいから来てるの」

美玲「ありがとう(笑)」

和泉「今日はさ話があって」

美玲「話?」

和泉「うん。」

美玲「何?(笑)」

和泉「Wデート。しない?」

美玲「え?誰と?…まさか」

和泉「そのまさか。」

美玲「…」

和泉「振り向かせる
チャンスじゃないかな?」

美玲「…でも嫉妬させられない
きっとあたしが嫉妬しちゃうよ」

和泉「…じゃあ頑張ろう」

美玲「ねぇ…和泉兄い」

和泉「ん?」

美玲「なんで和泉兄いは
そんなにあたしに良くして…」

和泉「美玲の笑顔が見たいから」

美玲「え?
あたし笑ってない?(笑)」

和泉「本気で笑ってない」

美玲「え?」

和泉「美玲ちゃんが
中学生のときは
もっとキラキラしてた。」

美玲「…」

和泉「だから。その笑顔を
取り戻すためっ」

美玲「…和泉兄い。
あたしWデートする。」

そして、当日

待ち合わせ場所は

時計広場

時間は

11時

今は

11時05分

翔「…みんな遅えな」

?「…」

誰かが近づいて来た

翔「萌?」

美玲「萌ちゃんじゃないの。」

翔「…美玲かよっ」

美玲「悪かったわねっ」

翔「フンッ…」

美玲「…」

翔「…」

美玲「遅いな…」

翔「和泉くんって
意外にズボラなんだな」

美玲「はぁ!?」

翔「時間より遅れてくるし?」

美玲「いっいつもは5分前には
来てるのっ」

翔「今日は遅いんだなっ」

美玲「そっそこまで言うんなら
萌ちゃんはどうなのよっ」

翔「萌?」

美玲「来てないじゃないっ」

翔「遅れるってメール来てるから」

美玲「…本当だ」

翔「それに初デートだし
わかんねえよ」

美玲「初デート…」

翔「悪いかよっ」

美玲「別にっー!」

「そこのカップルさん
ティッシュどうぞっ!!」

翔・美玲
「カップルじゃありません!!」

「あ、…ごっごめんなさい」

シュッ…

翔・美玲
「ティッシュは貰います!!」

「あっはいぃ!!」

和泉「ごめん遅くなって…
あれ?」

萌「…っ」

美玲「…Zzz」

翔「…Zzz」

和泉「寝てる(笑)
そんなに待たせたかな?」

萌「翔くんっ翔くんっ起きて」

翔「っうる…せ…みれ…い」

萌「っ!!」

和泉「これが真実だよ」

萌「嫌だっ翔くん!!
起きて!!」

美玲「…んっ」

和泉「おはよ」

美玲「和泉兄…あっ和泉くん!?
ってあたし寝てた!?/////」

萌「道端で寝るなんて
はしたないよ。女の子が」

美玲「いっ」

和泉「気にしないで(笑)」

萌「翔くん起きて!!」

美玲「え?翔も?…萌ちゃん
ちょっとどいて」

萌「え?」

美玲「起きなさい!!」

スパーンッ!!

和泉「平手打ち…」

萌「!!」

翔「いっ…」

美玲「おはよ。」

萌「翔くんっ大丈夫?」

翔「…んっ脳震盪(のうしんとう)が」

萌「美玲さん暴力反対ですっ」

美玲「いっ…」

和泉「萌っ
美玲ちゃん気にしないで」

美玲「あ、うんっありがと」

和泉「じゃあ行こうか」

美玲「うんっどこに?」

萌「涼しいところ行こ?
翔くん美玲さんのせいで
気分悪そうだからっ」

美玲「いっ」

和泉「萌」

翔「俺は平気…だから」

和泉「大丈夫今から行くところ
涼しいところだから」

萌「お兄ちゃん本当♡?」

和泉「本当だからついて来て」

萌「やったぁ♡翔くん
萌に捕まってっ」

翔「いやっもう大丈夫だから」

萌「駄目だよ無理しちゃっ」

翔「ありがとでも大丈夫」

和泉「ほらっここだよ」

美玲「わぁっ水族館だっ!!」

翔「…」

和泉「入ろっか」

美玲「うんっ!!」

和泉「おぉ〜」

美玲「和泉くん見て見てっ」

和泉「さかなかわいいなぁ
美玲と同じぐらい」

美玲「えっも〜っ/////」

翔「…ハハッ」

萌「っ翔くんっ見て見て」

翔「ん?」

萌「ペンギンさんっ」

翔「ペンギンさんって(笑)
うはっかわいい!!」

萌「萌とどっちがかわいい?」

翔「えっそんなの
萌に決まってんじゃん(笑)」

萌「本当?////」

美玲「…っあっ和泉くんっ」

和泉「ん?」

美玲「見て見てくらげっ」

和泉「おっ」

萌「美玲さんくらげって
趣味悪っ(笑)ね?翔くん」

和泉「こらっめぐっ」

翔「そうかな。」

萌「え?」

翔「俺はくらげ好きだよ?
…そのっ癒されるしっ(笑)」

萌「そうですよねっ」

翔「だよね?(笑)」

和泉・美玲「(切り替え早っ)」

和泉「よしっここから
グッパーして2・2にわかれようっ」

萌「えぇそこは恋人同士でしょっ」

ギュッ

萌「ね?翔くん!!」

翔「え?あ、そうだね」

美玲「あたしはグッパーでも」

萌「えぇ美玲さんお兄ちゃんと
一緒にいたくないんですかぁ?」

美玲「そういうわけじゃっ」

和泉「俺らは信じ合ってるから」

萌「…」

翔「じゃあグッパーしようか」

萌「…うん」



萌「なんでこーなるの!!」

和泉「しょうがないだろ(笑)」

萌「お兄ちゃんとじゃ
デートにならないっ」

和泉「まぁまぁ」



翔「…お前かよ」

美玲「こっちの台詞よ」

翔「…まぁそうだな」

美玲「え?」

翔「美玲って
今も水族館好きなんだな」

美玲「そういう翔だって」

翔「好きだよ」

美玲「そっか」

翔「…駄目なんだわ」

美玲「なにが?」

翔「俺今日おかしい」

美玲「そうだね」

翔「萌が好きなんだ」

美玲「っうん」

翔「…あ、萌たちだ」

美玲「本当だ」

萌「翔くん!!」

和泉「これじゃ
なんのためにわかれたのか(笑)」

翔「じゃあ、
美玲と和泉さん一緒に」

萌「萌たちはコッチ行くからね」

翔「あ、じゃあ」

萌「…萌は翔くんが好きですっ」

翔「え?どうしたのいきなり(笑)」

萌「大好きですっ!!」

翔「ありがとう」

萌「…翔くんを
そんな顔にさせているのは
萌ですか!?美玲さんですか!?」

翔「そんな…顔?」

萌「とってもっ辛い顔してます」

翔「…そっか」

萌「萌のせいですか!?」

翔「萌ちゃんのせいじゃない」

萌「じっじゃあ美玲さん?」

翔「美玲でもない。」

萌「え?じゃあ…お兄い」

翔「和泉さんでもない」

萌「じゃあ誰のせいなんですか!?」

翔「誰のせいでもない。
敷いていうなら俺のせい」

萌「え?」

翔「萌ちゃんは
自分を犠牲にして
俺に尽くしてくれた」

萌「犠牲なんてっ!!」

翔「けど俺は
それに答えられなかった」

萌「…」

翔「やっぱりアイツが好きで、
けどアイツは今が幸せで…」

萌「え…」

翔「俺なんかじゃかなわない。」

萌「…翔くん」

翔「俺優柔不断だから」

萌「…萌。お節介します」

翔「お節介?」

萌「お兄ちゃん。美玲さんのこと
好きじゃありません。」

翔「…は?」

萌「だから翔くんにもチャン…」

ダッ

萌「翔くん!?何処に」

翔「和泉さんのところだよっ
美玲が傷つく前にっ!!」

萌「…」

翔くんが行ってしまった

翔くんに言ってしまった

萌「今までありがとう。翔くん

これからは萌。一人(ひとり)

生きて行くね」

誤解とすれ違いと

翔「和泉さん!!」

和泉「え?」

美玲「翔?」

翔「あっ和泉さん借りる!!」



和泉「えっと…何かな?」

翔「…好きです」

和泉「…は?」

翔「好きですか!?」

和泉「は!?」

翔「好きですか!?」

和泉「えっ…嫌いじゃないけど
恋愛感情ではない…かな。ごめん」

翔「…そうですか」

和泉「うん…えっとごめん」

翔「…何でですか!?」

和泉「何でって当たり前でしょ!?」

翔「当たり前!?」

和泉「そりゃ…最近流行ってるけど
でも…」

翔「でも!?」

和泉「遠い話だと思ってた」

翔「?…取り敢えず
美玲が悲しむことは
しないでください」

和泉「は?そりゃ…」

翔「誰が好きなんですか?」

和泉「は?」

翔「美玲じゃなかったら…
誰なんですか!?」

和泉「どっどうしたの?
話が読めないんだけど」

翔「え?」

和泉「え?」

和泉「え!?そういうこと!?」

翔「なんでそうなるんですか!?」

和泉「だって好きですって…」

翔「好きじゃない!!
俺にそんな趣味ないです!!」

和泉「よかったよ。」

翔「はい。」

和泉「それより誰から
そんなデマきいたの?」

翔「萌…あっ萌ちゃんです」

和泉「…萌でいいよ」

翔「あ、はい。萌です」

和泉「…ふーん。もしさ」

翔「はい。」

和泉「俺が本当に美玲のこと
好きじゃな…」

翔「え!?」

和泉「もしだって。」

翔「あ、ごめんなさい」

和泉「そうやって、なんで怒るの?」

翔「え?」

和泉「翔くんが好きなのは萌だろ?」

翔「…」

PllllPll…

和泉「でていいよ」

翔「…すいません」

和泉「萌はねキミのことがねっ」

翔「…そうでもないみたいです」

和泉「え?」

翔「これ」

《ごめんなさい。別れよ。 萌》

和泉「…」

翔「…」

和泉「翔くんは…誰が好きなの」

翔「…萌」

和泉「嘘は嫌いだよ」

翔「…美玲」

和泉「…」

翔「ごめんなさい」

和泉「そっか」

翔「大丈夫ですっ
告白なんてしませんからっ」

和泉「それは困るよ」

翔「え?」

和泉「告白しよう」

翔「え!?」

和泉「好きなんでしょ?」

翔「まぁ」

和泉「まぁ?」

翔「好きです」

和泉「じゃあ、そうしよう」

翔「そうしようって…
そんなに自信が」

和泉「あるよ。俺がふられる自信」

翔「…え!?それはないで!!」

和泉「ある」

翔「…」

和泉「告白しよう」

翔「…はい」

翔「美玲」

美玲「あ、翔!!ちょっと
和泉くん返して!!」

翔「あ…うん」

美玲「…翔?」

翔「あのっ…」

和泉「俺、萌探してくるね」

翔「あ、お願いします…」

美玲「えっ萌ちゃん
いなくなったの!?」

翔「いや…」

美玲「駄目じゃん!!
自分で探さないと」

翔「…うん」

美玲「かっ…彼氏なんだから」

翔「…ううん」

美玲「え?」

翔「ふられた」

美玲「え!?あんなに
溺愛してたのに!?」

翔「ふられた」

美玲「だから…落ち込んで」

翔「え?…いや」

美玲「我慢しなくていいから」

翔「…いや」

美玲「本当に!!」

翔「あのさ!!」

美玲「え?」

翔「…無理を承知で言うぞ」

美玲「え?うん」

翔「…ぶっぶっちゃけ!!」

美玲「ぶっちゃけ(笑)?」

翔「じゃなくて!!」

美玲「うん?」

翔「もしっ彼氏がいるお前に
告ってくる奴がいたらどうする?」

美玲「え?」

翔「もしっな!!」

美玲「…頼まれたの?」

翔「頼まれたっていうか…」

美玲「…っことわるよ!!」

翔「え…」

美玲「だって
和泉くんだっ大好きだもん」

翔「…だよなっ!!」

美玲「うっうん!!」

翔「変なこときいて悪かっ痛っ」

美玲「あ、和泉くん」

和泉「そこで終わらせちゃ駄目」

翔「だって…」

和泉「…」

翔「…………言う」

和泉「うん」

翔「…あのさ美玲」

美玲「え?はい」

翔「さっきのね例え話ね」

美玲「うん」

翔「…俺なんだよね」

美玲「え?」

翔「…うん。」

美玲「えっ彼氏がいる子
好きになったの!?」

翔「…うん……え?」

美玲「誰!?もしかして
萌ちゃんと別れたのって…」

翔「…関わりないこともない」

美玲「うわっ最低」

翔「は!?つか
お前も関わってんだけど!!」

美玲「は!?
人のせいにするの!?」

翔「そうだよお前のせいだよ!!」

美玲「うわっひっどーい」

翔「だって俺お前に
惚れさせられたんだよ!!/////」

美玲「…は?」

翔「この鈍感女が…/////」

美玲「…え?」

翔「だぁかぁらぁ
お前がムカつくの!!」

美玲「は!?なにそれー!!」

翔「ムカつくぐらい…




好きじゃわるいか馬鹿!!/////」




美玲「え?…え!?/////」

翔「和泉さんが
好きなのは知ってる」

美玲「…」

翔「それでも…」

美玲「好きだよ?」

翔「え?」

美玲「あたしも
ムカつくぐらい…
翔が大好きなの!!//////」

翔「え?…え!?////」

?「ほら、俺が言ったとうり」

翔「和泉さん」

美玲「和泉兄い…あっ」

翔「…兄い?」






翔「え!?嘘!?」

美玲「あはは」

和泉「ごめんね。
俺たち偽造恋人なんだ(笑)」

翔「そ…んな」

和泉「美玲ちゃんが
好きなのは本当だけどねぇ♬」

翔「え…」

和泉「きみに託すよ。
美玲ちゃんを宜しくね」

翔「…はいっお任せくださいっ」

和泉「頼もしいねえ」

翔「あざーっす!(笑)」

美玲「もうっ…あっ萌ちゃんは?」

和泉「それが見つからなくて」

美玲「大変っ探さなきゃ」

和泉「ごめんねえ」

美玲「幼馴染だしっ☆」

翔「元カレだしっ☆」

和泉「…ありがと
じゃあ、中の方探すから」

翔「じゃあ俺らは外を!!」

和泉「おラブラブだねぇ」

翔「ですよね(笑)」

美玲「2人ともっ!!」

翔「じゃあ、見つけたら電話で」

和泉「じゃっ!!」


翔「行くぞっ」

美玲「うんっ」

翔「とっ!!!」

美玲「どうしたの!?」

翔「外…雨だ」

美玲「あ…本当」

翔「…なんか嫌な予感しねぇ?」

美玲「…する」

翔「…」


このとき感じた嫌な予感は…

この後確信になる…

問題と恋人と元カノと

翔「いないな…」

美玲「どこ行っちゃったの…」

翔「…っ二手に別れよう!!」

美玲「じっじゃあこっち探す」

翔「おう!!」


中3なんだから
大丈夫だという気もあるが
なぜか…とんでもなく嫌な予感


?「きゃっ」

翔「ん?」

?「かけ…っくん!!」

翔「え!?萌!?萌!?」



角を曲がった…とき

バンッ

「痛っ」

翔「え?あ、ごめんな!!」

「ちょっと…」

翔「何今俺急い…」

萌「かっ翔くん…」

翔「萌!?」

「知り合いなんですか」

翔「え?まぁ」

「元カレとかですか」

翔「え?…まぁそうだけど」

「へぇあんたも」

翔「…も?」

「あんたも遊ばれてたんですね
この馬鹿女に」

翔「遊ばれてた?」

萌「ちっちがうの翔くん!!」

翔「あ」

「騙されちゃダメですよ〜
この女相当遊んでますよ〜」

翔「は?萌が?」

「ここにいる全員
こいつの元カレですよ。」

翔「え…全員って5人も」

「あなたを含めて6人です」

翔「6…人」

萌「違うのっ」

翔「萌…」

「名前を呼ぶのも今だけですね
あなたもそのうち馬鹿女って
呼べるようになりますよ」

翔「何なんだお前ら」

「だから元カレですって」

萌「違うっ」

翔「萌は違うって言ってる」

「そんなの嘘ですよ」

翔「お前らが嘘ついてるように
見えるけど」

「酷いですね。」

萌「翔くんっ
この人たちと関わっっっ」

バシン

翔「!?」

「うるさいなぁ。」

翔「お前っ本当に
萌の元カレか!?」

「えぇ。もちろん」

翔「何で好きだった女
平気で殴れるんだよ!!」

「は?好き?」

翔「は!?」

「そんな感情なんて
ありませんけど。」

翔「どういうことだよ。」

「まぁ。それは
次回会ったときにでも」

萌「もう会わないで!!」

「うるさい。また殴られたいのか」

萌「っ」

「じゃあ俺ら受験生なんで
そんな暇もないので。失礼します」

翔「さっさと消えろ!!」

翔「大丈夫か?萌」

萌「大丈夫ですっ」

翔「…何なんだあいつら」

萌「同じ学校のと…友達です。」

翔「…友達」

萌「元カレじゃ…ないです」

翔「そっか」

萌「…だからっちょっと
翔くんをからかっただけですっ」

翔「…萌」

萌「はい」

翔「俺はもう元カレだから
本当のこと聞く権利はない?」

萌「え…」

翔「ないかな?」

萌「なっなにいってるんですかぁ?
事実っ事実ですよっ」

翔「…権利はないのか」

萌「…あっその」

翔「嘘ついてもね。
いいことないよ」

萌「…あの人たちは
同じ学校の同級生です。」

翔「うん。」

萌「…一応元カレです。」

翔「そっか」

萌「でも…お金目当てで
近づいてきた人たちです。」

翔「そっか」

萌「だから…別れたんですけど」

翔「うん。」

萌「あるときに本当に
お金目当てじゃなくて
来てくれた人がいて…」

翔「うん。」

萌「すごく幸せだったんですけど」

翔「うん」

萌「その…あの人たちが
その彼に翔くんと同じことを
いって…」

翔「…」

萌「その彼…
今はさっきのグループの仲間で
あの…萌を叩いた人です」

翔「え…」

萌「だから…翔くんは」

翔「俺はあんな奴らには
ならない。」

萌「…ごめんなさい」

翔「萌を守る」

萌「え?」

翔「萌のそばにいる。」

萌「…でもっ」

翔「俺のことは
嫌いだろうけど…元カレ
としてこき使って…」

萌「嫌いじゃないですっ
大好きです!!」

翔「…ありがとう」

萌「…お願いします。」

翔「それは…」

萌「元カレとして。
そばにいてください」

元カノと彼女とシスコンと

萌「あっ翔くん!!」

翔「あ、萌っ」

萌「今日も来てくれたの?」

俺はここ最近萌の学校の前で

萌を待っている

萌「いつもごめんなさい」

翔「ありがとう。だろ?」

萌「あっそうだった(笑)
ありがとう。翔くん!!」

翔「へへっ」

萌「あ…」

翔「…何のようだよ」

「あれ?またくっついたんですか?」

翔「関係ないだろ」

「そんなことないですよっ
俺らは元カレですから」

萌「思ってないもんっ」

「はぁ!?」

「何様だよお前」

翔「お前らうっとうしい。」

「え?」

翔「俺らこれからデートなわけ
…わかんない?ほらっ行こう」

「まだ騙されてるんですか?」

翔「…は?」

「俺らは翔さんのことを思って
言ってるんですよ?」

翔「うん。迷惑だから」

「いいんですか?後悔しても
知りませんからねーっ!!」


萌「…ごめん」

翔「ん?何で萌が謝るの?」

萌「だって…」

翔「あ、
じゃ本当にデート行く?(笑)」

萌「え!?////」

翔「冗談だよっ(笑)
本当に好きなひととっね?」

萌「…隣にいるんですけどね」

翔「え?あ、猫ちゃん?」

萌「え?猫?」

「にゃーっ」

翔「可愛いなお前っ」

「本当だっ可愛い〜♡」

翔「お前ノラか?」

「にゃー」

翔「ウチくるかぁ?」

「にゃーっ♬」

翔「おぉ可愛いなぁ」

萌「うー…」

翔「ん?何だ嫉妬かぁ?(笑)」

萌「うっ」

翔「可愛いなぁ萌が1番可愛い」

萌「へっ/////」

「にゃーぁっ!!」

翔「お前は2番目(笑)」

萌「大丈夫だよっ
ほらおいで」

「…にゃっっ」

萌「あっあれ?どこ行く…」

「…」

翔「ふられたなっ(笑)」

萌「うーっ」

翔「ほらっ帰ろう」

萌「…やぁだ」

翔「え?」

萌「手っ」

翔「わかったっ(笑)
恋人つなぎしたいんだっ」

萌「ええっ?ちっ違うよっ///」

翔「ほらっいいの?(笑)」

萌「…恋人つなぎしたい。」

翔「よくできましたっ」

ギュッ

萌「////」

翔「ほらっあの木まで
競争だっ!!」

萌「え?手繋いで!?」

翔「ほらっ行くぞ!!」

萌「えっきゃっまっ待って」

次の日

翔「おは…何だよ」

「お前イチャつきすぎ。」

翔「は?」

美玲「なにいってんの?///」

「?…俺見ちゃったからねっ」

翔「見た?」

「翔と年下の彼女♡」

翔「え!?」

美玲「え?」

「マジで見ててムカつくわーっ」

翔「彼女じゃねえし」

「彼女じゃないだぁ?」

翔「うんっ」

美玲「…浮気者っ」

翔「だからそうじゃなくてっ」

美玲「なんなのよっ」

翔「だからっ…あ」

"このことは…秘密で"

美玲「だから?」

翔「いっ言えないっつーか」

美玲「っもう知らない!!」

翔「おいっ待てよ美玲!!」

美玲「…ふんっ」

翔「ちょっとは俺を信じろよっ」

美玲「ここにっ証言者がいてっ
何を信じろっていうのよっ」

バタン

翔「…はぁ」

「…何かごめん翔」

翔「…死ね」

「そっそこは嘘でも
お前のせいじゃないって…」

翔「嫌だ」

「ごめんなさいっ」

ーー

萌「それで悩んで…」

翔「…うん。あっ萌ちゃんの
せいじゃないからねっ!!」

萌「…でも」

翔「うん。」

萌「最近…萌のこと萌ちゃんって
呼びますよね」

翔「えっあ…」

萌「そりゃそうですよね。
彼女に勘違いされちゃ
困りますもんね…」

翔「いやっ…その」

萌「翔先輩っ」

翔「え?」

萌「ほらっ帰りましょ?」

翔「…うん」

?「…あり得ない」

翔「え?…あっ美玲っ」

萌「みっ美玲さんっそのっ」

美玲「萌ちゃんは黙ってて」

萌「…ごめんなさい」

美玲「…私も言いすぎたと
思って…謝ろうと思って…
翔を探してて…探してたのにっ」

翔「みっ美玲っ落ち着いて」

美玲「…あははっ騙されてたんだ」

萌「美玲さん違いますっっ」

美玲「…何が違うの?」

翔「萌をせめないで。
せめるなら俺をせめて」

美玲「…あたしが悪いの?」

萌「わっ悪いのは萌ですっ」

美玲「…」

ーー
美玲「…ごめんっその。」

翔「俺を信じろよ」

美玲「ごめんっ…あたしっ
…っ翔のことっ…信じられないや」

翔「…っ」

美玲「っ…ごめんっ」


萌「…っあっ美玲さんっ!!」

翔「…」

萌「…翔先輩。」

翔「…」

萌「…翔先輩。…翔先輩っ」

翔「…えっあっえ?」

萌「…帰りましょ?」

翔「…うん。」


萌「…美玲さん泣いてましたね」

翔「…俺のせいだ」

萌「違いますっ萌のせいですっ」

翔「…違う」

萌「…萌が
いじめられているから…」

翔「違うっ!!」

萌「っごめんなさい…」

翔「…ごめん。」

萌「あっ、じゃあここで」

翔「え?家まで送るよ?」

萌「いえっここで大丈夫です」

翔「…そう?」

萌「じゃあっ」

翔「…うん。」

次の日

ガラガラ…

翔「…遅れました」

「遅い…ぞ大丈夫か?」

翔「…はい」

「じゃあ欠席は…」

「はいっ西門さんがいませんっ」

「西門欠席か…
真田お前聞いてないか?」

翔「…聞いてません」

「そうか…」



翔「…はぁ」

「どうしたんだよ」

翔「…最悪だ。俺…」

「どうしたんだよー」

「真田」

翔「はいっ…」

「西門風邪で休みだった。
これ、持って行ってくれるか?」

翔「…風邪」

「宜しくな」

翔「…はい。」

翔「…」

ピンポーン

美玲の家のインターホンを
押すのは本当に何年ぶりだろうか…
いつもはガチャって開けてたけど
今回はそういうわけにも…

『はい』

翔「あっ成海兄い…翔です」

『ん?翔?何でドア
開けねえんだよ?』

翔「いっいや…何と無く」

『…ふーん…入れよ』

ガチャ

翔「…お邪魔します」

成海「?どうぞ」

翔「美玲の具合は…」

成海「大分熱下がった」

翔「…そっかっ」

成海「あ、美玲部屋にいるけど」

翔「っあいいよっ
俺これ届けにきただけだから」

成海「…そう言わずにっ
翔が来たら美玲も嬉しいだろ?」

翔「…それはないよ」

成海「…それとも会えない理由が
あるのか」

翔「…まぁ」

成海「俺は許せねえよ。」

翔「えっ成海兄い知って…」

成海「…美玲を傷つけて
熱まで出させて」

翔「…っごめんなさい」

成海「けど、事情は
全て昨日萌から電話で聞いた」

翔「えっ萌…言ったの!?」

成海「お前が隠したい気持ちは
わかった。けど、知らないやつは
お前らをカップルにしか見えない」

翔「…」

成海「萌とは縁をきれ」

翔「っそれは!!」

成海「お前に
萌を守る資格はねぇよ」

翔「…でもっ」

成海「ねえって」

翔「…」

成海「お前は美玲が
好きなんじゃねえのか?」

翔「もちろん。
美玲以上は考えられない」

成海「…じゃあ」

翔「けどっ守らなきゃ
じゃないとまたアイツらが」

成海「それは心配ないだろ」

翔「え?」

成海「萌を傷つけている奴らは
全部元カレなんだろ?」

翔「…うん」

成海「これは萌からきいたんだが
萌を傷つけるのは萌に彼氏が
いるときだけなんだ。」

翔「え…」

成海「だからさこれは俺の
考えだけど、アイツらは
嫉妬してるだけじゃねえか?」

翔「嫉妬…?」

成海「別れてほしいんだよ。」

翔「…でも俺らはもう
付き合ってなんか」

成海「そう見えるって
言っただろ?」

翔「…」

成海「萌とはもう会うな。」

別れと出会いと

コンコン

美玲「はい。なに?お兄ちゃん」

ガチャ

成海「美玲。仲直りしたいか?」

美玲「仲直り?翔と?」

成海「…したくない?」

美玲「したくない!!
…こともない。」

成海「だってよ」

美玲「え?」

成海「翔」

翔「…ども」

美玲「かっ翔!?」

翔「うん…」

美玲「…なっなにっ」

翔「…別に。」

美玲「えっ…よっ用ないなら」

翔「帰らない。」

美玲「…」

翔「言い訳しにきた」

美玲「言い訳?…なにそれ」

翔「まず美玲にとって俺は何?」

美玲「あっあたしにとって?
…彼氏だと思ってた。」

翔「じゃあ俺も。」

美玲「嘘だよ」

翔「嘘じゃない」

美玲「嘘だよっ
だって萌ちゃんとっ」

翔「萌ちゃんとなにしてた?」

美玲「…楽しそうに歩いてた」

翔「…そっか」

美玲「なによ」

翔「美玲は
信じてくれないんだな」

美玲「…なにを信じろっていうの」

翔「俺のこと」

美玲「浮気者のことを?」

翔「…めんどくさい」

美玲「は?」

翔「めんどくさいお前」

美玲「なにそれっ!!」

翔「なんだよ」

美玲「自分が悪いことしておいて
逆ギレ!?あり得ない!!」

翔「別れよう」

美玲「は?」

翔「俺とお前会うたび喧嘩だし
相性最悪なんだよ。」

美玲「…なによっ
じゃあ相性バッチリな
萌ちゃんとより戻すの!?」

翔「…そうだなっ」

美玲「好きにすればっ」

翔「だから…
和泉さんのところいけ」

美玲「え…」

翔「じゃあ」

美玲「なっなにそれっ」

翔「…うん。
俺が言いたかったことは
それだけ。」

美玲「…まっ待って」

ガチャン

美玲「…おかしい」

ガチャ

成海「美玲」

美玲「おっお兄ちゃん」

成海「…大丈夫か?」

美玲「え?何が?」

成海「…目から汗が出てるぞ」

美玲「えっ…あっほっ本当」

成海「辛いんだろ」

美玲「…辛いよ」

成海「悲しいんだろ」

美玲「…悲しいよ」

成海「じゃあ。ちゃんと
前を向いて、話して来い」

美玲「…うんっ」

翔「…はぁ」

俺は自分にとっても
美玲にとっても
最善の行動をとったつもりだった


けど

翔「辛っ…はぁ」

ピロリン♫

メールがきた。
送り主は『萌ちゃん』


『色々ごめんなさい。
今はもう平気です。』

翔「…本当かな」

?「あははっ」

「だよねー!!」

「ヤバイ(笑)」

翔「…あ」

萌「あ…」

「ん?…なに萌っ彼氏かぁ!?」

萌「ちっちがうよ////」

翔「…元気そうで良かった」

萌「うんっ何もかも
翔先輩のおかげです!!」

翔「俺は関係ないよ(笑)」

萌「…それじゃ」

翔「うん。」

萌「…あっ翔先輩
待ってください」

翔「ん?」

萌「転校するって…本当ですか?」

次の日

ガラガラ

「あっ翔!!おはよ!!」

翔「はよっ」

「何だなんだぁ
元気ないじゃん!?」

翔「…っそうか!?
めっちゃ元気だぜ!!」

「そうだなっ俺の見間違いだ
馬鹿は風邪ひかないもんな!!」

翔「何だとこらっ(笑)」

ガラガラ

「あっ美玲ちゃん助けて!!
翔が俺のこといじめるー!!」

美玲「…え」

翔「…」

美玲「なっ何やってんのよ翔っ」

翔「あっわりわり…その。
あ!!俺先生に呼ばれてたんだ」

「えマジで!!お前何やったの」

翔「……。身に覚えがねぇ(笑)」

「頑張れ(笑)」

ガラガラ

ガチャン

翔「…ふぅ」

ガラガラ

翔「失礼します」

「あ、真田来たか」

翔「何ですかって…知ってますけど」

「そうか…その件なんだがな」

翔「…はい。」

「…ーなんだよ。」

翔「えっ…」

ガラガラ

翔「…嘘だろ」

「何が嘘なんだ?」

翔「え?…あぁっその」

「あっっっさては言い訳だろ!?」

翔「は!?そんな…バレた?(笑)」

「わかりやすーい」

翔「教室戻るか」

「え?あっおう!」

ガラガラ

翔「…ふうっ」

「ただいまーっ!!!!!!!!」

翔「みっ耳元で煩っ!!」

「え!?そう!!!!!????」

翔「一回死んでみる?」

「遠慮しまーす♡」


翔「…」

「どうしたんだよ(笑)」

翔「え?
…あっなんでもねえよ(笑)」

「…そか!!だよな!!
翔が悩むわけねえもんな!!」

翔「てめそれどーゆー意味じゃ」

「きゃー翔がこぉわぁいぃ」

ガシッ

美玲「え?」

「美玲ちゃーんっっっ」

翔「…」

美玲「…」

「…あれ?」

美玲「…あの。その…翔」

翔「え?…あっなっなんだよ」

美玲「…ごめんなさい」

ペコッ

ガツン

美玲「痛…」

翔「馬鹿だな(笑)」

美玲「どーせ馬鹿だもんっ」

翔「じゃあ…俺は帰るわ」

美玲「え…まだ朝」

翔「…美玲っ」

美玲「…え?」

翔「お前のおかげで
楽しかったよ」

美玲「え…あ、うん
どういたしまして?」

翔「じゃっ」

ガラガラ

美玲「…行っちゃった」

「ねぇ美玲ちゃん」

美玲「え?うん…なに?」

「今日の翔。変だと思わない?」

美玲「…思う」

鈍感という名の凶器

鈍感という名の凶器

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-08-13

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. プロローグ
  2. 鈍感女と女たらし男と
  3. 没収と恐怖と
  4. 海開きと波乱の予感と
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  11. 11
  12. 12
  13. 13
  14. 14
  15. 15
  16. 16
  17. 彼女疑惑と断固彼氏と
  18. 18
  19. 19
  20. 20
  21. 21
  22. 22
  23. お出かけ日和と台風7.5号と
  24. 24
  25. 25
  26. 26
  27. 27
  28. 恋人と彼女と偽りと
  29. 29
  30. 30
  31. 31
  32. 32
  33. Wデート
  34. 34
  35. 35
  36. 36
  37. 37
  38. 38
  39. 39
  40. 40
  41. 誤解とすれ違いと
  42. 42
  43. 43
  44. 44
  45. 45
  46. 46
  47. 問題と恋人と元カノと
  48. 48
  49. 元カノと彼女とシスコンと
  50. 50
  51. 51
  52. 52
  53. 53
  54. 54
  55. 55
  56. 別れと出会いと
  57. 57
  58. 58
  59. 59
  60. 60