赤吹雪~伊吹山編 6章~

赤吹雪~伊吹山編 6章~

画像は適当なので、物語には一切関係はありません。
しかし、どこかのタイミングでは大事な資料となります。

2月15日(火)午後7時30分

オリエンテーションがようやく始まった。

僕達が予約したとき、まだ部屋は空いていますよと言われた。つまり、
何人泊まっているかは分からない。

僕らは4つの部屋しか使っていない
から、13ー4=9部屋余る。

9つの部屋にそれぞれ2人ずつだとすると、最高で26人。さっき出会った浅野さんは妹と一緒の部屋だったことから、……何人になるんだ?

談話室には、僕達のグループは全員
集まっていた。

そして僕の隣には浅野さん。と、その妹さん。

集まっているのは10人だった。

「では、オリエンテーションを始めたいと思います。
では、浅野さんからお願いします。」

「はい、僕は浅野 良太。某国公立大学に通う学生です。よろしく。」

パチパチパチ…

そういえばさっき聞いた話によると、大学に主席合格したらしい。

入学生代表にも選ばれたらしいので、そうとう頭が良いんだろうな…

何か頭の中を通っていった。

それは、何かの違和感。

自分の番が回ってきた。

「僕は黒崎 要です。このスキー旅行でたくさんの思い出を作っていきたいと思っています。よろしくお願いします」

パチパチパチ…

なんとか自分の説明を終えると、次は式だった。アイツ大丈夫か…?

「……彩です。要と一緒に来ました。…よろしくお願いします。」

まぁ大丈夫そうか。

とりあえず他の人達のメモもとっておいたし、個人の顔の特徴等を合わせれば廊下ですれ違った時に挨拶できるだろう。

一通り自己紹介も終わり、店長の話に移った。

(彩はメモを取らないで良かったの?)
小声で話しかける。

(……名前と特徴は合わせてすぐに覚えられる。しかし、万が一の場合には見せて。)

……いや、10人全員の名前と特徴を
押さえたって何だ。
まぁ、自分と同じメンバーを除けば少ないけど…
あれ?11人じゃないんだ。
誰かが来ていないのか?

「では、これにてオリエンテーションを終わらせていただきます。
午後9時になりますと、自動的にこちらの電気が消えるようになっております。
皆様、お疲れ様でした。ごゆっくりとお過ごし下さい。」

こうして僕達は、それぞれの部屋へと帰って行った。

赤吹雪~伊吹山編 6章~

色々と違和感のありまくっている
このメンバー。手袋や、謎の浅野さん。

直に、全ての役者は揃う。
揃った時、物語は始まり、終演へと向かっていく。

では、また会いましょう。

Thank you for reading!

赤吹雪~伊吹山編 6章~

密室となったとき、 そこは小さな世界へと姿を変える。

  • 小説
  • 掌編
  • サスペンス
  • ミステリー
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-08-08

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