オモチャノマチ

みや

オモチャノマチ

まるでブロックで出来た様なおもちゃの街ー

その男はその街を見下ろして、満足そうに微笑んだ。
「大臣、素晴らしい街だ。そう思わないか?」
「そうでございますね」大臣は、心のこもっていない声でそう答える。

「なんだ?何か問題でもあるのか?あるなら言ってみてくれ」
「はい…少し…建物が多すぎる気が致します」
「うむ、そう言われてみればそうかもしれぬな…欲張り過ぎて建て過ぎてしまったかな?」男は子供の様に楽しそうに笑った。

「後は人間が多すぎるのと、車も多すぎる様に思われます。それと、緑が少ないです。劇的に…少なすぎます」
男は大臣の意見に真摯に耳を傾けている。この街は見た目はいいけれど、住みにくい街なのかもしれない…

男は手でその街をガラガラと崩し始めた。
「残念だが、もう一度最初からやり直しだな」
「はい神様。無念ですが…」大臣は悲しそうに呟いた。

オモチャノマチ

再生の祈りを込めて

オモチャノマチ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-08-04

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