Neo Border [Version2.0] ■014■

Neo Border [Version2.0] ■014■

           Foresight

  近未来、
     現実国家では正すことのできない不合理さが
                ネット上に仮想国家を生み出した。

終結期間がまったく見通せないと思われていた”Ragnarok Crisis・ラグナロククライシス(ネットパニック)”だったが、わずか一ヶ月後に沈静化した。
そして復旧期間にめどがついた後あまり間を空けずに現実国家群は世界に向けて、今回の一連に関する原因が“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”にあると発表した。

「仮想国家群議長の読みは当たってたな」
Mark、William、Johnはそれぞれが収集した情報を照らし合わせながら導かれた同じ答えを前に、モニターを凝視した
ただ、問題はこの発表がメディアを巻き込んで一斉に行われたことだった
大きな波は正論を曲論にいとも簡単に変えてしまう。
ましてや現実国家群から発表されるシナリオに沿ったような立派な証拠の真偽などまったく関係なくなっていた。
そして一週間ぐらい過ぎ、現実国家郡国連総会にて“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の閉鎖決議が採択。
反論をしたくてもくつがえすだけの情報は集められない。
”Ragnarok・ラグナロク(人工知能型ウイルス)”が“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”とする出現経路の痕跡の信憑性においても、発信源の特定証拠品、証言をした数名のクラッカーの所在。どれも現実国家群の隔離された巨大な壁のなかにあり手が出せなかった。

八方がふさがっている。
が、彼らは“GVR Revolution(GVR革命)”で失脚のイメージを与えていたため、マークは甘く、行動は比較的自由だ。

実はそれが理由だった。
“GVR Revolution(GVR革命)”の少し前
Mark は国創りがメインになっていた“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”には、それに長けたものが必要だと思っていたし、William も体を動かしたくてうずうずしている。Johnもあらかた完成してしまったシステムよりも興味を持ち始めた別の領域でクリエイトしていくほうが彼らしい。
そこで最後の仕事として“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の防壁を難攻不落にすることにした。
その後は出来るだけ自由に生きていけるよう現仮想国家群議長などごく限られた幹部が道を敷いてくれたわけである。
ただ、3人にも知らされないリアルな幕引きは、正直本当に革命だったのではないかと、この件が起こるまでは心のそこでは思っていたりしたが。

いずれにしてもまさかこんな形で
“GVR Revolution(GVR革命)”の幕引きが生きてくるとは誰も想像してはいなかった。

Neo Border [Version2.0] ■014■

この小説は将来映画製作用の原作のため、
時間経過と共にバージョンが変化していきます。

前”1.0”バージョンは書きながらアップしていたため、
ストーリー”010”で時代に追いつかれそうになり停止しましたが、
今回は最後まで書き上げてバージョンアップすることにしましたので、
とりあえず完結しています。

最後までついてきていただければ幸いです。

Neo Border [Version2.0] ■014■

近未来、旅行好きの大学生が小さなSNSを作った。 個人個人のツールに合わせたビジュアル表現と操作性、テーマなどが人気を呼び 瞬く間に世界中に広まったが、 突然、インターネット上に人工知能型ウイルスが出現し、 世界中のクラウド、ネットワークが壊滅状態になった。 しかしその後人類は英知を結集しウイルスを壊滅させ、 その後新しいセキュリティネットワークが生まれる。 ネットなくして語れない現代社会にとってこの新しいネットワークは次なる未来への希望となる、 はずであった。

  • 小説
  • 掌編
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-08-03

CC BY-NC-ND
原著作者の表示・非営利・改変禁止の条件で、作品の利用を許可します。

CC BY-NC-ND