Neo Border [Version2.0] ■012■
Foresight
近未来、
現実国家では正すことのできない不合理さが
ネット上に仮想国家を生み出した。
ワインフェスティバルが終わり、Markはあの少女の話をWilliam、Johnに話した。
「細いブレスレットはセイフティを示していた。」
「じゃあ、まやかしじゃないな」
「そういえば今年になってから現実国家群と仮想国家群は時々衝突しているからなぁ」
「“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の辺境フィールドに目が届かないのが特に問題だな」
「その少女が何者であるかはともかく、“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の親しいやつらに防壁を固めるように伝えておいたほうがいいな。」
この出来事により10月初旬“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”のセキュリティが防壁最高責任者<AI Haviハーヴィ>の下ひそかに最高レベルとなった。
(クラウドネットへのわずかな遅延がこのころ起きていたため、“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の人工知能にはバグが存在するとささやかれはじめた。)
そして ”Ragnarok Crisis・ラグナロククライシス(ネットパニック)”が起こった。
ノーマル時の十数個の防壁だけでは数秒で突破されていたであろうから、ワインの少女の助言が無ければ、“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”はわずか数十秒で壊滅していたであろう。
なぜならば”Ragnarok・ラグナロク(人工知能型ウイルス)”が一番初めに襲ったクラウドネットは“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”だったからである。
理由はわからないが“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の辺境フィールドに突然”Ragnarok・ラグナロク(人工知能型ウイルス)”が発生したから、一番近いネットが攻撃された。といえばもっともらしいが、そこに突然発生する要因がまったく無いことから、時限式でそこに送り込まれたと推測される。
(一年後に製作されたノンフィクション映画 「A Month」 では“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の内部から発生したとされているが、実際は“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の防壁のすぐ外の辺境フィールドと呼ばれる関連領域からであった)
ちなみに攻撃を受けた時点での防壁は<AI Haviハーヴィ>が構築した最高レベルの数万個といわれている
もちろん突然の攻撃で数千個の防壁が一気に破壊されたが、接触後、数秒後に独断でゲートウェイを閉鎖することに成功。この防御データは一気にネットに流され、特に“Valkrie”系のクラウドなどの対応は瞬時であった。
これにより“Valkrie”系ネットワークがいち早くセキュリティを上げ始めたため、当初“Valkrie”系ネットワークのみ大規模なネット障害が起きたため、ネット速報で「Valkrieの乱心」との見出しが飛び回った。
Neo Border [Version2.0] ■012■
この小説は将来映画製作用の原作のため、
時間経過と共にバージョンが変化していきます。
前”1.0”バージョンは書きながらアップしていたため、
ストーリー”010”で時代に追いつかれそうになり停止しましたが、
今回は最後まで書き上げてバージョンアップすることにしましたので、
とりあえず完結しています。
最後までついてきていただければ幸いです。