私には、友達と呼べる人は存在しなかった。ただ私が高校の時、友と呼べる人なら一人いた。

それは私が高校2年の時たしか時期は夏だったか・・・ 私は誰とでも分け隔てなく仲良くできる人間ではなかった。 友達もできなければそれで良いと思っていた。だがたった一人だけ私に話しかけて来る人がいた。

私も別に人間嫌いと言う訳ではないので 避けはしなかったが それ以上の関係になろうとも思わなかった。あの日までは。 あれは文化祭の日だった。

私達のクラスは喫茶店をするようになっていた。こうした学校での行事は私のようなタイプは協力してないと言われることが多々ある。事実、中学の時も同じようなことがあった。

この時もそうだった 。私が文化祭での作業をしているとクラスの人達が「もっと協力しなさいよ!」 「行事ちゃんと参加しろよ!」などと、いつも通りのヤジが私に飛ばされる。

いつも軽く流していたので、その態度が気に触ったのだろう。 ある一人が怒って私に向かって来たのだ スカした態度に腹を立て私を突き飛ばし た。ただ突き飛ばされた場所が悪く文化祭の準備で使っていた針金やカッター等がある所に私は突っ込んでしまった。

起き上がると左目が上手く開かなく触って見ると手は血で真っ赤になっていた。ああ顔を怪我したのか 直ぐに実感した私は病院に送られ顔には 二十張りも縫う怪我をした。

まぁ体はいたって健康だったので学校へは通ったが学校の生徒は気味悪がって私から遠ざけていた別に気にはならなかったが、アイツだけは違った。

よく私に話しかけてくるアイツはいつも通り、私に話しかけてきたのだった。その時コイツはいい奴だと確信した。それからは、私はその友達と仲良く過ごすようになった。私の中で 友達の存在は大きなものえと変わっていった。コイツなら私がどんな姿になっても、心が変わらない限りずっといい友達いや親友になってくれると思った。

それからは何も楽しくない高校生活が楽しい高校生活へと変わっていった。
私は見かけばかりの仲ではなく本当の友に会うことができて本当に良かったと思う。そしてこれからも人の真なるものを見極められるように私は生きて行く。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-07-16

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