とにかく前に進みたくて

孤悲は恋
許己呂は心
万葉集の当て字を映画で知りました。

とにかく前に進みたくて

萌葱色の空を見て 僕は彼女に抱く 孤悲を思い出す。
筆で描き流されるような輪郭の 雲に似て 僕の許己呂も彷徨いながら、
例え君の輪郭が セピア色になろうとも、
熾烈極まる世を 『夏目』のように 生きていく。

とにかく前に進みたくて

人を愛するということは、幸福であることと同じくらい、たまらなく不安である。そんな気がする。

とにかく前に進みたくて

僕の頭のなかのキャンバスに、君との思い出が詰まっている。君の顔や仕草、声色などといったものがセピア色になろうとも、移ろい激しい世の中に流されながらも、かの文豪のように生きていく。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-07-13

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