格差社会

※GTS シュリンカー 巨大娘要素を含みます。
主人公はホームレス。生まれながらにホームレスなので字を読む事も書く事もままならない。そんな彼に舞い込んできた仕事とは…

希望

「おい!吉報だぞ!!」
そういって、公園でたそがれている俺の雰囲気をぶち壊して駆け込んできたのは、俺の友人である谷本という奴だ。どーせ魚でも釣ったんだろ、と思ったので
「なにが釣れた?」
と返しておいた。が、しかし彼の伝えたかった事は違ったようで
「ばか!ちげーよ!時給10万円のバイトが見つかったぞ!!今すぐ採用してくれるってよ!!」
時給10万円…あやしすぎる…
しかし、今の俺にとっては余りに美味しすぎる甘言だ。
「しかもよぉ!16歳と14歳の女の子のお世話をするだけなんだと!俺たちみたいな奴でも雇ってくれるんだと!」
必ず裏がある…そう思いながらも俺は誘惑に負け谷本に
「よし、そのバイトいく」
といってしまった。
浮浪者にとって10万はほんとに嬉しいものだ。しかも、JKJCと戯れることができるなんて…美味しすぎるじゃねーか…
俺の頭は完全にお花畑だった。
そう、あの時は。

バイトの始まり

俺は、谷本についていきその仕事の待ち合わせ場所までいった。
そこは、スーパーの駐車場であった。
しばらく待っていると、明らかに、スーパーには似合わない黒塗りのリムジンがやってきて、俺たちの前に止まった。
まさか…
予感は的中してしまった。
中からは、いかにもといった風貌の老人が出てきて、
「お二方ですな、お乗りくださいませ。」
と言い、俺たちをリムジンへと乗せてくれた。
それから1時間ほど経ってからだろうか、リムジンは豪邸の前へと止まった。
車から降りると、俺はまずその大きさに圧倒された。これが家だとは到底思えないほど立派な建物である。
俺たちは、使用人らしき人物たちに誘導され服もピシッとしたスーツに着替えさせてもらった。その後俺は【香奈】という16歳の少女の部屋へ、谷本は【樹里】という14歳の部屋へ待機させられた。きっとこれから面倒をみていくのだろう。

俺パート

俺は、相も変わらず香奈の部屋で待機しているのだが、一つ不思議に思うことがある。それは、なぜか部屋に同じような出で立ちの使用人達が100人近くも部屋の中にいることだ。世話するのにそれだけ人数が必要なほど問題児なのか…いろいろな考えが頭を駆け巡る中、彼女がついに学校から帰宅し、部屋に入ってきた。
「こんにちは!!」
「こ、こんにちは!」
みんなでお出迎えをした。
すると彼女は微笑んで「こんにちは」と返してくれた。透き通るような黒髪が腰あたりまでひらめいている。制服のブレザー?を着ている。身長は割と小さめに感じる。外見は大人しそうでいい子に見える。
その後彼女がベッドに腰掛けると、「うーんと、横に10人ずつ、並んで!」
と命令した。
なにがしたいのか意図が全く汲み取れない。
数十秒もすると、彼女の前には、10×10の人の列ができていた。
俺は前から2番目の、真ん中あたりに位置していた。
「へへっ、今からね、とっても面白いことするから」
そういうと、彼女は俺たちに懐中電灯のようなもので光を当て始めた。ほんとに意図が読めない。
俺もその光を当てられた。するとなぜだろうか、急にとても気分が悪くなった。そしてめまいに襲われ、気を失ってしまった。
「おーい」
耳に轟く爆音で否が応でも目が覚めた。
その声の主は彼女。なぜあんなに声が大きい!?
答えは目が教えてくれた。
俺の目の前になによりも存在感を放って鎮座していたのは、彼女の履いているローファーと、そこから無限に伸びている黒ハイソに包まれた足だった。
状況を把握するのに時間がかかったが、おそらく俺たちは縮められたのだ。彼女の光線で。
俺たちは恐怖に震え、みな散り散りに悲鳴を挙げながら走り出してしまった。すると
「おーい、早くさっきみたいに並ばないと、踏んじゃうよ?」
そう言い、あの巨大なローファーを俺たちの上にかざしてみせた。
俺たちの周りはローファーの影にすっぽりと収まってしまった。ローファーは、縦幅だけでも10mくらいの高さがあった。
観念した俺たちは先ほどのように整列し直した。中には、恐怖のあまり、その場から動けなかったものもいたが
「さてと、君たちには、私にご奉仕をしてもらいまーす♪、でもその前に、逆らったらどうなるか教えてあげる」
そういうと、彼女はローファーを脱ぎ、足形にそって汚れた靴下を履いた足をさらけ出し、先ほど恐怖で動けなかった人たちの1人に向かって足を踏みおろした。
人を踏み潰したというのに、香奈の足裏にはすこーしの赤いシミが残る程度であった。
「こうなりたくなかったら、ちゃんと言うこと聞くんだよ。あ、あとこうなっちゃうかも!」
次に彼女は、先ほど整列できなかった者を手でつまみとり、ローファーの中へと入れてしまった。
「ローファーに1日監禁だー」
恐ろしいことをやってのける…
「さてと、」
彼女は、そういうともう片方の足もローファーを脱いだ、そして俺たちの前へとその足を下ろした。そして、そのまま本を読み始めた。
少し経つと、ものすごく暑くなってきた。彼女の足からはものすごく熱気が放たれているのだ。今まで暑い中1日中ハイソックスを履き続け、登下校をしたのだ。熱気が篭って当然だろう。そして、なによりもきつかったのは匂いだった。もわっと酸っぱい匂いと甘い匂いが交互に入り混じった匂いがした。中には倒れてしまう者もいた。
「そだ、君たちはねー、私からみたら1ミリくらいだから!ゴマ粒みたいに見えてるんだよ。」
1ミリなのか、改めて絶望を感じた。そして彼女は、
「私の靴下の上まで一番最初に登りきった人は、元の大きさに戻してあげる!よーいどん」
と言い出した。みな、必死に彼女の足へと向かった。
しかし現実はそう甘くなかった。
足に近づけば近づくほどに匂いと熱気は強くなっていく。
半分くらいが途中で耐えきれず倒れてしまった。
なんとか俺は彼女の足元まで辿り着いた。
それにしても凄い迫力である。
今にも踏みつぶさんとばかりの威圧感を、靴下に包まれた足が放っている。
そして、みながんばって上に登ろうとしたのだが、俺たち小人にとっては少女の靴下によじ登ることさえ困難であったのだ。
まず、足というものは大きく湾曲しているため、なかなか上にいくのが大変なのである。そして、靴下は、ものすごい熱気を閉じ込めているため、触ると湿っていて暑いのだ。そのため匂い、暑さ、湿気でたとえ登れそうだったとしても、気力をそれらが奪い去っていってしまうのだ。
高さも、小指の方から登ったとしても7mほど、親指の方から登ろうとすれば12m近くはあるのだ、小人にはとてもではないが厳しいことであった。
俺は途中で断念し、彼女の足の人差し指の付け根の下で座り込んでいた。
たかが少女の足ごときで…情けない。
しばらくすると、一人の男が無事登りきった。
「おー、よくそこまで登ったね!おめでとう!ハグしてあげる!」
そう言われて、登りきった男が連れていかれた先は、反対の足のつま先であった。
彼は彼女の巨大な足の指によって挟み込まれてしまったのである。
さぞかし壮絶な匂いがするだろう。
5秒もたたないうちに、彼女の力が強すぎて彼は彼女の足指にすり潰されてしまった。
「あ!潰しちゃった」
彼女は笑いながら足を元の位置に戻した。
「あ、私の足元にいる小人さーん、あと1分でどいてね、じゃないと踏んじゃうから」
だんだん扱いが雑になってきた。
俺は死ぬ気で足から逃げ、所定の位置まで戻ることができた。
中にはもう動けないもの等もいて、彼らはまだきっと彼女の足元だろう。
「よし、もう小人さんいないよね?じゃ、靴下脱ぎまーす」
する〜。彼女はハイソックスを脱いだ。と共に衝撃的なことが起こった。彼女が靴下を逆さにして下へ揺さぶると、片方の靴下の中から10人ほど小人らしきものが落ちてきたのだ。
「生きてんのは…2人か。あんまし消臭効果ないのかなぁ…」
彼らは彼女の靴下の中で監禁されていたのか…もうなにが起きても不思議に思わなくなってきてしまった。
どーん!
俺たちの前には、先ほどと変わり巨大な素足が姿を表した。靴下は手に持っているようだ。
「よし、命令。足を舐めなさい!読み書きできないあんたたちでもできるよね?」
死にたくない。俺たちは彼女の素足へと掴みかかった。しかしやはり途中で倒れるものはいた。仕方ないだろう、とてつもない匂いが今この素足からしているのだから。
先ほどまで閉じ込められていた熱気が祝福してくれているかのように俺たちを包み込んだ。もわっとした匂いも一番と強い。それもそのはず、この素足こそがこの匂いの根源なのだから。
俺たちはひたすら、砂等のついた足をなめさせられ続けた。もう舌が限界…と思っていたら
「小人遊び飽きちゃったな…」
そう唐突に言い出すと、彼女は足指を閉じはじめた。
このままじゃ挟み込まれる!
そう思い俺はダッシュで足指から距離をとりセーフ。しかし中にはそのまま足指の餌食となるものたちもいた。
「おー、1匹早いのがいるなぁ」
その刹那、俺はすでに彼女の手のひらに乗せられていた。
「君は肩にのってて」
俺は肩に乗せられた。他にも10人くらい肩に乗っている小人たちがいた。
その後彼女は小人遊びに飽きたのか、虐殺をはじめた。
踏み潰したり、靴下に放り投げ履き潰したり、ローファーに放り投げ履き潰したり、そういった手段でほぼ全員の小人は踏みつぶされてしまった。
その後彼女は、俺たちを肩から下ろし、こういった。
「君たちはね、私が選んだエリートたち!私が今から役割言うから!」
どうやら気に入られたようだ。
靴下の消臭係に3人、手関係の仕事に3人、学校で遊ぶ用に2人、そして残った俺は
「君は、私の足全般のお世話ね!とっても足から逃げるの早かったし!足がくさいかくさくないか判断したり、靴の消臭とかしてね!」
そう言われた。

そして俺は2ヶ月ほどこき使われ、最終的に彼女が俺をローファーに入れたのを忘れたまま履いてしまい、俺の人生はあっけない終わり方をした。

谷本パート

僕は、樹里ちゃん、という14歳の子供の部屋へお世話係として派遣された。しかし樹里の部屋にはすでに5人ほどお世話係がいた。
手のかかる子なのか?などと思いながら樹里ちゃんの帰宅を待っていた。
しばらくすると彼女は帰ってきた。
「ただいまー!」
無垢な笑顔でこちらに手を振ってくれた。なんて微笑ましいんだ、そう思った瞬間僕は意識を失った。
意識を取り戻した時、俺は思わず声をあげた。彼女がとてつもなく巨大になっているのである。
彼女のローファーが目の前にそびえ立ち、ローファーからは白いハイソックスに包まれた足が広がっている。
「うち今から遊びに行くの。そこで小さくした君たちで遊ぶから連れてくね」
そう言った後、彼女はおもむろに靴下を脱いだ、そして俺たちを手で掴み、靴下の中へ放り投げ、そのまま彼女は靴下を履きローファーを履いた。
ぐはっ!彼女の足の小指に僕は踏みつぶされないよう捕まった。
それにしても、すごい匂いがする。意識が飛んでしまいそうだ。
どーん!どーん!
歩行による揺れに耐えながら、ようやく彼女の友達の家へとついた。
「今日ね、小人もってきたんだ」
そういい、彼女は靴下を脱いで、僕たちを乱暴に床へと出した。
久しぶりの新鮮な空気…も束の間、僕たち5人はそれぞれ、樹里と、樹里の友達4人へ掴まれた。
俺をつまんでいるのは、身長165くらいだろうか、ショートヘアーの女の子である。
「へー、こいつ生きてるんだー。」
そういって彼女は僕を彼女の素足の横へと並べた。
「あっははー。ななの足より全然ちいさいねー。」
どうやらこの子はななと言うらしい。
そして、彼女は、俺の周りへ自分の素足を下しはじめた。
どーーーん!どーーーん!
「こわい?こわい?」
彼女が笑いながら問いかけてくる。
こわいです!
と大声でいったら、どうやら聞こえたらしく、彼女は微笑んだ。
そして、彼女は僕の横につま先が天をむくように足をおいた。そして
「登りなさい。」
と僕にいった。
素足を…登る…
いくらなんでも無理だった。
無理だと伝えると、
「んー、あ!靴下履けば登れるんじゃない?ちょっとにおうかなー…」
そう言い彼女は靴下を履いて、再び僕の横につま先が天をむくよう足をおいた。
先ほどとは打って変わり、真っ白の足が目の前にそびえ立っている。
うっ…
靴下はとてもひどい匂いがした。鼻が曲がりようになりながらも登っていたのだが…
「なな、こっちきてー」
「はーい」
そう言い彼女は僕が足裏を登っているのを忘れ、そのまま床を踏みしめ僕はこの家の床のシミとなってしまった。

格差社会

格差社会

  • 小説
  • 短編
  • 冒険
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-07-06

CC BY
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CC BY
  1. 希望
  2. バイトの始まり
  3. 俺パート
  4. 谷本パート