apple tree
-私を立たせている人がいる-
あなたが私のもとに座る 強い日射し避けて
あなたが私に寄りかかってくれたなら
今日は特別に甘い実をつけるでしょう
真っ赤に輝くその実は希少価値
いつもよりたわわに実ったから
泣きそうな人に配りにいこう
あなたに逢って世界がかわった
自分の位置も好きになれた
別に悲しい毎日だったわけじゃないけれど
見えてなかったものがたくさんたくさんあった
ただ生きてるだけじゃないんだね
-私は立っているだけなの?-
私だけのものと思ってた 一歩も動けないけど
困った顔も眉間のしわも好きだった
フェアじゃないって年輪を数えた
嵐にも負けない私をもっと見せたかった
言葉はいつも舌にからまるから
うかつに口を開けないまま
どこにいけば逢えるかそこまでわかっているのに
臆病なんて言葉では片づけられない障壁がある
あなたにまつわること以外全て消して軽くなっても
私は動けないまま
たとえば 私、男の人(ひと)ってあまりわからなくて
あなたよりも一般にいい人がいるって言われても
普通の赤い実をどうぞって感じで・・・
この真っ赤な実を食べて欲しい
奇跡なんておきるはずがない
決められた自分を生きるだけ
なのにどうしてこんなに
対が存在するんだろう
通り過ぎる人々にも苦悩があるはずなのに
あてもなくこの実を配りたい
apple tree