人間と悪魔30話

8月に入りましたね。時の流れは速いものです。
8月後半になると、むなしくなるのは僕だけでしょうか?

「もう終わりにしましょう。」

宮下は一言そう言って、倒れてるJに手をかざした。

『・・・まさか!?』

「そのまさかよ、あなたの人格の魂を抜かせていただくわ。」

そう言って、宮下は静かに目を閉じた。
Jのほうではそうわさせまいと必死に足掻いた、が。

「動かないで。」

そう言って宮下は倒れているJを思い切り踏んで動きを止めた。

「それ以上動くと、どうなるかわからないわよ。」

『・・・・!!』

そうして宮下はJを踏んだまま、静かに目を閉じてJに手をかざした。
すると、雄太の身体から、赤い煙みたいなものが出てきた。

『ぐわぁぁーーーー!!や、やめろぉーー・・!』

「・・・・。」

『・・ぐわぁ・・・うぅ・・!!!一つだけ教えてやる・・!』

Jは苦しんでいる中、宮下に一言こう言った・

『・・・最初、こいつは、雄太は二重人格者じゃなか・・った。』

「・・・?どういうこと?この子は病気で二重人格になったんじゃ?」

『俺は・・東に殺・・された、悪霊・・だ!』

その事を聞いて、宮下は驚いた、もちろん坂内たちも驚いていた。
現実にこんなことが起こるのかと、そう思っていた。

『他にも・・俺と同じよう・・に、東に恨みを持ってる悪霊は、うじゃうじゃいる・・・!!』

「・・・なるほど、だからその子に乗り移って、優斗を殺そうとしたのね。」

『・・・その通りだ・・!覚悟しておけ・・!!東の関係者、全員殺してやるからな!!・・ふ・・ははははは!!』

そうして、Jは宮下に魂を吸い取られ、小さなビー玉に変わった。
宮下はそのビー玉を手にすると、思い切り地面に叩きつけ、粉々にした

悪霊が抜けた雄太は、ずいぶんとぐったりとしていて、気を失っていた

「おい!終わったのか?」

「えぇ、終わったわ。それよりこの子、早く病院に連れていかないとヤバイわよ。」

「わ、分かった。」

そうして、桂木は急いで雄太を持ち上げ病院に運んだ。

「宮下さん。ちょっと話があるんですが・・・。」

「・・・なに?」

「『悪霊』とはどういうことですか?」

宮下はしばらく黙り、そうして坂内にこう言った。

「今、ここでアナタに説明するのわ、めんどくさいわ。」

「なっ!」

「それより、東の看病に行かなくちゃ!!」

そう言って宮下は、東の病院に走って向かった。

「ちょっ、ちょっと待ってください!!」

坂内は宮下を追いかけて行った。
『悪霊』とは一体どういうことなのか。
現実に人に取り付く、『悪霊』は存在するのか。
どちらにせよ、東の敵には変わりはない。

人間と悪魔30話

今回悪霊という、新たな敵を出してみました。
これから悪霊中心になるかもしれません。

人間と悪魔30話

圧倒的な力を見せられたJはついに宮下に敗れてしまう。 魂を抜かれる前にJは、意味深な言葉を最後に残す。

  • 小説
  • 掌編
  • サスペンス
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-08-01

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