葦(1)

君の握手は僕の(たなごころ)を粉々に砕き、君の朗らかな笑い声は僕の耳朶を無残にも切り裂く。
君の微笑みは僕をたちまちの内に(めしい)にしてしまうし、君のその美しい心は、僕のそれを頭蓋骨の裏側に、みじめに、真っ黒く焼けつけさせる。
ようするに、お互い、住む世界が違い過ぎたんだね。

葦(1)

葦(1)

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-06-21

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