僕の心の中のアイドルと目があった

新学期。学年に一人いるかいないかくらいの美少女「本田 奏空(ほんだ そら)」に、一目惚れしてしまった主人公「佐藤 涼太(さとう りょうた)」。奥手な涼太は同じクラスなのに、話しかけることもできず・・・。三ヶ月が過ぎた時、だんだん亮太は奏空とよく目が会うことにきづく・・・。

1 eye

亮太『入学式には気がつかなかったけど、すごく可愛い子がいる』
亮太『名前は、本田奏空(ほんだそら)というらしい』
亮太『やはり好きになってしまった』
亮太『まったく発展しない』
亮太『でもなんとか。。。』




目が合う。それだけのことで、男というものは勘違いしてしまう生き物なのである。


運動がそこまで出来ることもない、かといって勉強も真ん中、そんな平凡な高校1年生の佐藤 涼太(さとう りょうた)もまた、勘違いしてしまう男の一人なのであった。
高校1年生といえば、みんな初めは猫をかぶっているが、1ヶ月が過ぎると、彼女が出来始めたり付き合うということに、意識し始めたりするものだ。そして、当然可愛い子は噂になり、イケメン男子と美男美女カップルを作るのである。今噂になっているの美少女は、3人いるのだが、その一人本田 奏空(ほんだ そら)は1年2組、そう亮太と同じクラスなのであった。クラスの中では、確かに他の女子にくらべて数倍可愛く、亮太を初めクラスのみんなが意識をし始めるのは、時間の問題であった。

高校入学から1っヶ月が過ぎ、やっとクラスが見えるようになってきた休み時間のこと。

『どうせ、無理だし』

LINEの一人グループでそう打ちながら亮太は、大きなため息をついた。奥手で人と喋るのは、男子が精一杯の亮太には、見ているのだけの遠い存在だった。高校に入学して一ヶ月が経ったが、大した出来事もなく亮太と奏空の関係は、まるでテレビの中のアイドルとファンのようだった。
そんな、亮太にある男が近づいてきた、
「亮太!お前はいっつも暗いなぁ!!」
と言いながら暑苦しいほどの大きな声で、亮太に話しかけてきたのは、高校で出来た友達の神谷 隼人(かみや はやと)だ。
「暗いんじゃないんだよ、みんがバカらしく見えるだけ」
確かにこのクラスは他のクラスより少しだけ子供っぽいところがあり、休み時間なども騒いでいることが多いのだ。
「それに、騒いでもいいことないだろ?それなら、こうしてたほうがまし」
と言いながら亮太は机にうつ伏せになった。
「お前そんなこと言ってたら、友達とか彼女できないぞー?」
隼人は笑いながらそう言った。確かに正解なのだが亮太は、
「お前に言われなくても、ちゃんとできるわ!」
少し不機嫌そうに言うと、隼人は、
「そうか、彼女できたら教えろよー」
と言いながら他の友達のところに行ってしまった。
「まったく・・・」そう心の中でつぶやきながら亮太は、うつ伏せから少しも動かない。どうやらこれがかっこいいと思ってるらしい。

『奏空さんと話たいな』

LINEの一人グループでそう打ったとき、少し顔を奏空に向けてみると、目が合ったような気がした。
亮太がすぐに視線を逸らしてしまったことは言うまでもない。

僕の心の中のアイドルと目があった

僕の心の中のアイドルと目があった

そんなハズはない。それが小説です。ドキドキしてください。

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更新日
登録日
2013-06-20

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