人間と悪魔24話
今回は特にありません。
『あぁ、そうだ、俺がJだ。』
Jと名乗る人格者はなぜか余裕の表情をしていた。
「そうか、なら地獄に落ちてもらおう。」
東はJに銃を向けた。
『おいおい、いきなり銃かよ。さっきは殺さないって言ってなかったけ?』
「お前を地獄に落としに来たんだ。」
『・・・ふーん、じゃあ罪のない雄太も殺すってことだよね?』
東は一瞬戸惑ったが、すぐに立ち直り言葉を返した。
「・・・あぁそうだ。雄太の父さんからの依頼だ。」
『聞いたかい、雄太?お前は父さんにまで裏切られたぞ!』
Jは笑いながら、本当の人格の雄太に話をかけた。
東はただ黙っていた。
『やっぱり、大人は勝手だねぇー・・。自分がもう手がつけられないからって自分の息子を殺すなんて。』
東は銃を突きつけながら、ただひたすら黙っていた。
『そうやってアンタに依頼を頼むほうも悪魔なんじゃないの?』
「・・・・!」
東はその言葉にひるんだ。そして突きつけた銃もおろしてしまった。
『あれ、どうしたの?銃なんて下ろして?俺と雄太を殺すんじゃないの?』
「黙れ・・・、俺に依頼を頼む人は全員、自分の大切な人を失った人ばかりだ。」
東が次に言葉にしようとしたら、Jが喋った。
『だったらさ、自分の殺したひとが、もし自分の大切なものを奪った犯人だったら、どうするの?』
東はその言葉に返す言葉もなく黙ってしまった。そして続いてJが話を続けた。
『キミが殺した犯人たちだって、ちゃんと家族だっているんだよー?そしてもしかしたら、大切な人を守るために人殺しした人いるかもしれないんだよー?』
東は、その言葉に動揺も感じた。自分のやってることは一体、人を救うためなのか、それともただの人殺しなのかと。
『そんな人もいるかもしれないのに、アンタ酷いよねー!悪魔を超えて、サタンだよ。』
Jは下品に東のことを笑った。そして東はいきなり銃をJに向けた。
「・・・いいたい事はそれだけか・・・。」
『あらら、開き直っちゃたかー。どうぞ引き金を引いてください?』
Jは東は挑発していた、東のほうはなかなか引き金を引けなかった。
『かわいそうにねー雄太には未来があるってのに、その未来が今まさに終わろうとしてるよ。』
「・・・・ち・・。」
『まぁ、俺はそんな拳銃の弾になんか当たるわけないけどねー。』
「・・・なに?」
東はその言葉をきいて、急いで未来を見ようとした、が。
おそろしいスピードで東に近づき東の顔面に蹴りを入れて、東は吹っ飛んだ。
『わかんないかなー?強くなきゃ、殺人鬼なんかやらないよ。』
「・・・くっ・・・!」
『あぁ、なんて快感なんだろう・・。人を痛ぶって殺すのは楽しい。』
Jは狂った笑顔でそういった。
そして東のほうを見てこう言った。
『1分は頑張ってね。』
人間と悪魔24話
今回は特にありません。