人間と悪魔19話

「・・・桂木、いつまで落ち込んでる。」

「・・・だって、だって・・助けに行って・・変体扱い・・。」

桂木はとても落ち込んでいた。一方坂内はブルブル震えていた。

「・・・悪霊退散・・・悪霊退散・・・。」

「いつまでやっている、幽霊などいない。」

「だだだだってかすれた声がいきなり・・・もしかして東さん?」

「いや、ちがう。」

坂内は急に青ざめさっきの2倍の速度で震え始めた。

「もう寝るから布団ひくぞ。」

そう言って東が布団をひいていると、あることにに気がついた。

「ん?布団が1つ足りない。」

「じゃあ、だれか地面で寝ることになるな。」

桂木がやっと立ちなおって東に言うと。

「お前が地面だな。」

「いや、それはおかしい!じゃんけんだろ!」

桂木はそういうと、しょうがなく東も賛同してみんなでじゃんけんを始めた。

すると負けたのは坂内だった。

「・・・・あのー、私女の子なんですけど・・。」

「だからどうした。」

「じゃあ!舞ちゃん!俺の布団で一緒に寝る?」

「結構です!桂木さんだと何かされそうなので。」

桂木はまた落ち込んでしまった。
坂内は、恥かしそうにこう言った。

「あのー東さんの布団で・・・」

「いやだ。」

東は即答した。それに対して坂内は。

「まだ何も行ってないじゃないですか!!」

「怖いから一緒に俺の布団で寝てくれと頼もうとしたろ。俺はいやだぞ。」

「うぅ・・・そんなひどい・・・。」

桂木はそんな様子を見ていると突然こう言い出した。

「じゃあ、こういうのはどうだ?」

桂木の行ったことは、二つしかない布団をくっつけて3人で寝るということだった。

「あぁ!それいいです!・・・でも桂木さんが・・・。」

「なにもしないよ!!」

「仕方ない。」

こうしてその作戦実行して、布団をくっけて坂内をはさむように、東と桂木は横に寝た。

「なんか、挟まれると安心します?!」

「それはよかったな。じゃあもう寝るぞ。」

そう言って電気を消した東。桂木は相当疲れたらしくもう寝てしまった。

東もしばらくしたら眠りについた。

「・・・・東さん?」

返事がない。

「・・・・桂木さん?」

「むにゃ、だめだよ、俺は一人しかいないんだから・・・。」

「・・・・私だけ・・眠れない・・!」

坂内は目をぱっちり開けて言った。

「うぅ、どうしよう全然寝れない・・・。」

その瞬間、部屋の外からミシミシと音がした。
そしてまたかすれた声で『呪ってやる』と声がした。

「キャアアアアァァァーーーーーー!!!」

「うるさい!!!だまれ!」

「むにゃむにゃ、そんなに俺のことが・・・。」

桂木はまだ眠っていた。

人間と悪魔19話

人間と悪魔19話

幽霊にすっかり怖がってしまい楽しむどころかおびえてしまっている坂内。 この調子でどうなるのか。

  • 小説
  • 掌編
  • サスペンス
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-07-26

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