第二の人生の始まり。
長編小説の、簡単な導入部分、です。
これから、不定期にて、随時掲載させて頂きたいと思いますので、宜しく御願い致します。
第二の人生の始まり~導入部分
『初めてなので、貰って頂けますか?』
唐突に、こんなことを、告げられた。
ただこれは、口頭、では無く。skypeという文字媒体にての、唐突な宣言、である。
「え、えっと・・・」
六花は、流石に、戸惑った。
…無理も無い。
昼下がりに、skypeにて告白を受けたばかり。
それが、彼のバイト勤務時間を挟んだ後の夜のskypeにて。
六花が「とある過去」を告げている途中にて、こんなことを言われてしまったから、である。
「え、えっと・・・」
「・・・未遂だって、言ったじゃないですかっ!?」
…つい、こんなことを、文字にて、叫んでしまった。
だが、六花にとって意外な返答が、返って来た。
『だからです。』
『だから、六花さんのも、奪います。』
『…良い、ですね?』
…文字にてのやり取り、なのに。突然、静寂が襲った感覚に、襲われた。
…立花はその後、いいえとは、言わなかった。
生まれて初めての告白に驚いた直後のこんな発言に、冷静な思考が出来ていなかったんだろうと、今ではそう思える、が。
…こんな風に、六花の「第二の人生の幕開け」が、始まった。
第二の人生の始まり。
御読み頂き、ありがとうございました。
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