あの空のような

あの空のような

歩き疲れたから空を見上げる
目にはうつりきらない青に
白の絵の具が乗せられている
人はあれを自分たちのものだと言うけど
世界は耳を持たないようで
ただただ漂っている

吸い込まれていた意識が戻ったら
自由について考えた
自由すぎて自由じゃない僕らの世界
この世界の自由とは何か
普通の中で生きる限り
自由なんてものは無いと思う
普通は一人では生まれないから
だから人の中で生きる限り
自由なんてものは無いと思う
人は一人では生きられないから

でも僕たち
自由を求め人を求める
皮を剥いで出てくるもの
きっと醜い色をしている
ああ気持ち悪いああ気持ち悪い
所詮自分のための他人なんだ
所詮自由に生きる自分なんだ
僕らは不自由な自由の中で生きている
そんな結論

あの空のような

自由とか人とか空とか。

ありがとうございました。

あの空のような

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-05-27

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