国民背番号 Hiroko

2030年、日本はアメリカの植民地であり、そして軍国主義国家として中東諸国に国防軍を派遣した。
アメリカ合衆国を中心とした、環太平洋帝国という全体主義・共産主義国を建国した。アメリカ合衆国大統領は環太平洋帝国の初代皇帝になり、チリ・メキシコから徹底的に搾取し続けて、数千万人もの餓死者がでた。北米(アメリカ・カナダ)では市民軍と皇帝軍との激しい内戦がある。環太平洋上の国々は全て自動的に全体主義(独裁)国家になった。

そのような暗黒の時代。博子という少女は、自分と瓜二つの少女と出会う。
日本各地では、政治家や大富豪に対するテロが頻発している。
いくつかの反政府勢力が日本で行動しざる得ない状況にある。

選挙では保守政党しか選べない。選挙では、同じ政党の議員しか選べない新小選挙区制度がある。

当然、国民のための政治は行われない。そして反政府勢力は武力を持ちテロ活動が急増した。

時代に翻弄される少女たちの物語。

2030年 カードとスマートフォンなしではなにもできない

 2030年、日本はアメリカの植民地であり、中東では国防軍へ多くの若者が、軍人として一般市民を虐殺をおこなされた。国民皆保険制度がTPP加入により廃止され、平均寿命はアメリカの隣、キューバよりも短くなった。

 身体の具合が悪くなっても高額な医療費を支払わなければならない。

 そこで政府は、国民社会保障番号を配布した。誰がどこにいるのか把握できるようスマートフォンを月8500円で支給する。スマートフォンの普及率は100%。


 環太平洋帝国ができたのは、匿名SNS中毒の人たち数億人によって作られた。どんなに貧しくてもネットだけは誰でも参加できる社会。
 スマートフォンが無料支給され、それがないと医療が受けられない。教育も就労も受けられない。

 物を買うこともできない社会になった。

プロローグ 人物紹介

斎藤 博子 普通の女子高生 この小説の主人公。

 佐藤 絹代 彼女とひょんなことから友達になった。だが、悲惨な運命が。

 佐伯 ひろみ 博子と瓜二つの女子高生 ひとり暮らしをしている。浮いた存在で、クラスではいじめられている。

 田中 美奈子 ヤンキーだけど、心が優しい女の子。 女子高生で現在の日本に不満を持っている。アメリカを憎んでいるが、牧師の家に寝泊まりしている。

小川 恵里菜 体制側の人間 党の信奉者。だが、実は・・・。味方か敵か? 

 ツール 国民背番号登録されたスマートフォン機能付き一眼レフカメラ。

 女子高生・相互監視組合員に配布される一眼レフカメラ。暗視カメラやデジタル無線機としての機能がある。


 2020年、憲法96条を改正し、国民の50%の賛成で憲法が改正できるようになった。そして9条の改正により軍事費は1%から、40%へと引き上げられた。原子力空母や潜水艦を所有し、ユーラシア大陸の奥地へ精密誘導ミサイルや無人ジェット機を飛ばすことができる。

 戦争がゲーム感覚でできる未来社会。ハイテク兵器はブラックボックス化され、ひじょうに複雑で精密な装置で動作する。

 2025年、学生国民国防院が設立。軍事訓練を行う10代の若者が宿舎で生活する。

もうひとりの『わたし』

 のどかな公園、都内にある大きな公園で、一人の女子高生が不良に絡まれている。その時、あらゆる拳法を習得した博子は、その絡まれている少女を助け出そうとした。


 三つ編みの髪型、とても長い紺色のセーラー服の少女が助けを求めている。

 むかしのスケバンみたいなロングスカートの女子校生たちが、ひとりの少女を囲んでいる。
「ねえ、お金無いの」
「ないわ。ギリギリだし」
「嘘言うな」
「やめて」
「おいポケットとカバンを調べな」

 周囲の大人たちは、見て見ぬふり。あきらかに強迫行為。犯罪である。2010年代から、いじめ問題で未成年の行為に対しては過敏になっている。

 その時、博子はLTE通信機能つき一眼レフカメラで、スケバンたちの顔写真を撮影した。警視庁のクラウド(データーを格納するサーバー)にダイレクトに保存される。

 一眼レフカメラが連写する音がする。
 小刻みなシャッター音が聞こえる。

  
「あんた。なにしているの」
 スケバンの一人が叫んだ。
「わたし、弱いものいじめが嫌いなの」
 博子は、スケバンたちを睨みつけた。

 スケバンたちは10名いる。博子の一眼レフカメラを破壊しようとした。

 カメラに顔認識機能があり、個人の顔を認識すると、GPS機能で場所が正確にわかる。顔で個人を特定する生活保障番号(国民背番号)の情報が送られる。警視庁から、公園の近くにいる警察に自動的に知らされる。

 ひとりひとり、国民背番号、すなわち一人でいくつもの固定IPアドレスが振り分けられる。

喫茶店にて

「まずい!顔をカメラに撮された」
「どうする」
「ねえ、この子になにしようとしたの」
 博子はスケバンに質問した。
「ちょっと、し、知り合いで」
 スケバンたちは、苦笑いをした。
「ねえ、別に・・・。ねえ、今のはなかったことにして」

 そのまま、スケバンたちは去った。

「大丈夫。なんだか、私と瓜二つ」
「ありがとう。私、どんくさいから。不良にからまれやすくって」
「そうなの」
「私、佐伯ひろみ。あなたの名前は」
「名のるほどではないわ。私、風紀と治安を守るためにパトロールしているだけ」
「でも、なにかお礼をしないと。と、とても怖かったのよ」
「そうね。ちょっと、地味すぎ。もっと派手のほうがいいわ。女の子だから」
「でも、私、精神的におしゃれをする余裕がないし、興味ないの」
「ちょっと、二人だけで話をしない」

 これが、博子とひろみの出会いだった。まるで双子のように顔が似ている。

ひろみの部屋に入る

 私は、佐伯ひろみの部屋に入る。どこの家にもテレスクリーンが壁に掛けかけてある。監視カメラ付きの壁掛けテレビ。

 彼女の部屋は、女の子らしいものが何もない殺風景な部屋。荷物が少ないから、部屋が片付けやすい。いつでも引越しできるために、あえて荷物になるものを買わない。

 メモ用紙をもう一枚わたした。
『知っていると思うけど、政府を批判するような話題を避けてね』
 ウインクしてちゃんと理解したか確認した。
「私を誘ってくれてありがとう」
「いいえ。今は紅茶しかなくて。TPPで今まで当たり前のようなものが、高級品になって」
 私は、ひろみを睨みつけた。
 ひろみは、不味いことを言ったと悟って、別の話題に変えた。
「で、7インチ・タブレット端末に電子ペーパー書籍、電子メモでしょう。最近は何でも電子化して」
「そうね。ねえ、音楽は何が好きなの」
「最近の音楽は内容が難しくって。なんか暗号みたいで。クラスメイトで」
 再度、ひろみの目を見て睨みつけた。
「お茶飲んだら、外の空気を吸わない。頭が冴えるし。ねえ、一日に何時間、勉強をするの」
「3時間くらいかな・・・。ゲーム機には興味がなくて」
「私も。どっぷり浸かっると危ないし。超高画質でしょう。空気を感じるほど画面がきれいだし」
「そうだわ。今は4Kの高画質は当たり前、ゲーム機だと8K高画質だし」
「そう、高精細な写真が動いているみたいで。ねえ、外の空気を吸わない」

 そして、私はメモを、もう一度渡す。筆談で、ひろみに注意を促すために。


「言わない方がいいことがあるでしょう」
 私は体制側の人間である。政府を支持しているように振舞っているが、内部から、政府を壊滅しようと思っている。

 ひろみは申し訳なさそうな表情をしていた。一切、言葉を伝えない。本の中に、ひろみみたいな女の子が政府に洗脳されないために、注意を促している。

 私は、それまで何人かの女の子に、ひろみのような女の子に政府の奴隷になるための教育を鵜呑みしないように注意した。私、博子は命懸け。つい、キツイ調子になる。

党を潰し 日本が独立させるには

外部の民主主義政党では日本を支配している党を潰せない。民主主義政党は実質上、党の衛生政党になっている。野党としての機能が果たせない。選挙になれば、田舎に住む人たちが自動的に、党に投票する。何も考えないで投票用紙に丸をつける。

 それに党には優秀な人材が多い。当然、開発独裁にとっては、多くの支持者を得ることができる。

 そもそも、ひろみみたいな純粋な心の女の子が、心身を壊すまで劣悪な企業で長時間働き続ける。そして、うつ病になって社会参加ができなくなる。
 労働基準法を厳守させなければならない。とにかく党を分裂させ、ライバル政党ができれば、政治家や官僚などに競争原理が生じる。だから、おバカな人が党に入ればいい。憎まれ役、おバカな人がいれば党は必然的に分裂する。

 二大政党制になれば政治の競争原理が生じる。



 政治の競争原理こそが、民主主義である。



 私は、この閉塞感に満ちた日本をなんとかしたいと幼心に感じた。大人たちは上手に本音と建前を使い分けている。選挙で党が負ければ、党とは無関係の、政党支援会の人たちに鞭打ち100回と罰金100万円の刑罰がある。女性の場合は、スタンガン50発を入れられる。だから必死になてって、選挙活動をする。

「好きでもない人。苦手な人でも、ここに知り合いの名前と電話番号を書いてください。選挙宣伝のノルマは一人で、最低でも100人です。嫌いな人でも嫌がらず声をかけてください」
「はい」
「地元の議員が選挙に勝てば、町内をよりよくするために設備投資をします。もし負ければ、『赤刈り』をします」
 大人たちにとって、選挙の時期は、とても憂鬱だ。そして、嫌いな人にも電話で声をかけて、党の推薦議員に投票するようにしむけられる。

『こんなのは近代議会政治ではない。でも、党には逆らえない』
 都心にいる人たちは、まだ思考が停止していないだけあって、内心、反発心を感じているが、田舎の人たちの大部分は、何も考えず自動的に党が推薦する議員に投票する。

 農家、商店など田舎に住む人たちは、この全体主義社会では勝ち組なんだろう。年々、上がる公共料金に住民税、欲しいモノが買えない。生活必需品も徐々に手に入らなくなる。年々、生活に貧しくなっても、田舎に住むと政治について何も考えられない。田舎の年配者は政治に無関心。とても貧しい生活でも、不平不満を持たないが、大都市に住む人たちは、不満が今にも爆発しそうである。

 
「ばあさん。今月も電気と水道が止められた」
「公共料金が値上げしたから」
「今月は先月の3倍。まあ原子力発電所がたくさん作れば、電気代が下がるだろう」
「そうですね。ねえ、息子のところにしばらく居候しない。でも、自転車もパンクで修理するところがないし」
「そうだな。個人商店は十数年前に全部閉鎖。それでアメリカ資本の巨大スーパーマーケットに行かないと、どんなにお金があっても何も買えない世の中になった」
「ねえ、息子が住むところを歩いていくには」
「鉄道も廃止され、アメリカ資本のバス会社が独占。運賃も高い」
「線路の上を歩いて行きましょう」

 古くなったペットボトルに水をいれ、JR幹線路線のほとんどが高速バスに取って代わられた。都心ではバス会社がたくさんあり、そのほとんどがアメリカ資本。日本はアメリカの植民地。農家では比較的に経済的に余裕あるところでは、バイオエタノールで発電機を夜動かす。それでも1日3時間しか電気が使えない。

 党は新米保守政権。言いたいことを行ったら最後。精神異常者として精神病院に入れられる。政治犯として連れて行かれる。

自由で民主主義な政党だと言う政党から、私は、ひろみを守る


 大人たちは、環太平洋帝国に支配され苦労を強いられている。比較的に元気な男性たちが、北米戦線で反乱軍・民主レジスタンスと戦わされる。外人部隊として。

 民主主義は、とても脆いものである。ちょっとでも油断すればすぐに独裁政治へと転んでしまう。だから、私たちは手遅れにならないうちに、政治に関心を持つべきである。

 でも、投票所にいくのは田舎の高齢者が大部分。都会にすむ若者が投票所には決して行かない!

「自由で民主主義」とテレビで毎回宣伝される党は、今でも日本は民主主義の主権国家と国民を騙し続けている。

「ひろみ、手のひらを出して」
「くすぐったい」
「ねえ、ふざけてないのよ。大事なメッセージを筆談でしないと。都内では数億台の監視カメラが私たちを監視している」
 私はひろみの耳元で、監視カメラがみえない壁の裏側で、ひろみの手のひらに「ひらがな」で、メッセージを送る。

 怪しまれないように、私が通っている高校に進学するように勧める。

 もうじき、高校受験の時期である。ひろみは、中学を卒業したら親を楽させたいために、就職することを考えている。
 でも、私の戦い。内側から党を破壊するために、仲間が必要である。

「ねえ、愛国学院とか、学生国民国防院に進学しない。中学を出て就職なんて」
「中卒じゃ、偉くなれない。給料もよくならない。私が薦める高校に進学したほうがいいわ。私、学生国防学院に通っているから」
「そうなの。千葉県内でできた公立高校でしょう。今どき授業料無料の」
「そう」
「徹底した愛国教育を行い、卒業生のほとんどが国防軍とか警察に入るのね」
 2030年、日本に住むアメリカ人は内戦から命からがら逃れ、日本が安住の地だと思いこむ。農業や加工食品、衣類を売る工場を管理している。
 英語が喋れないと仕事が成り立たない時代。

 その意味で、民主主義は、とても脆いものだから、日々、政治の動向に目を光らせなければならない。

 

田舎に住めば黄金の都、田舎者は勝ち組!

21世紀の現在、戦時中以前から時が止まったかのように価値観が固まっている人たちは、党に対して何も文句を言わない。というは受験で、社会科関係を学んでもすぐ忘れるようにできているし、既に歴史については、戦前、戦時中の日本をトコトン美化していることしか教えない。

 公立中学までの教師は全員、党に対しての忠誠心があつい。
 
 都内では頭がおかしいおじさんが多く、電車のドアに何度も体当たりして、ガラス窓破壊で800万円の弁償金を支払われる。高級車が1台、簡単に買えるほどの弁償金。それに駅では、突然、大声で叫ぶおじさんたちもいる。かなりストレスを溜め込んでいる。

 それにくらべて、田舎は封建的で軍国主義で政治に無関心だけど、選挙になると寝たきりの老人でさえも選挙に駆り出される。選挙の時、田舎にいくと電話回線がパンクする。通じなくなるほど電話での選挙の催促がくる。

 まだ、私は未成年者だけど、選挙になれば必ず党に忠誠心を持った人から電話が来る。


 全体主義社会、共産主義者会ではどんなに貧しくても自分たちは惨めだと思わないし、党に対して、むしろ感謝の気持ちを抱いている。「無知こそ力」何も知らない方が幸せなんだということ。

 でも、都会育ちの私は不幸な大人たちを知っている。

 日曜日、ジーンズにTシャツという女の子としては質素な服装で、ひろみとお茶を飲みに行く。
「ひろみ、党は最高だわ。私たちの生活を守ってくれる。だって性犯罪が撲滅したから。ねえ、私、党のために働きたいから、進路は高校を卒業したら、国防軍に入り、そこを出たら警視庁に就職するわ」
 私はウインクした。そんなことは大嘘。全く逆のことを言っている。
「偉い。博子は。女学生の模範」
 喫茶店の中には、多くの監視カメラがある。タブレット端末などのモバイル機器にもカメラがあり、そこから、警察に市民の動きを監視する。

 そのため、既に小さな犯罪事件はなくなったが、衛星政党の党員家族の惨殺事件も多発している。警察は党の飼犬。政治家とか官僚は、どんなにむごたらしい犯罪をしても警察に捕まることはない。冤罪事件も多い怖い世の中。猟奇犯罪事件の冤罪の被害者になるのは、貧困層の若者である。

 それに衛星政党には何の権限もない。外部からは党を潰せない。

 午後3時、君が代のメロディが鳴り、みんなは起立する。みんなは、それぞれ会話をすることをやめ、国家を歌う。テレビスクリーンには日の丸が映し出される。
『愛国心と忠誠心を』
「愛国心と忠誠心の強化」
『臣民のみなさん、愛国心強化月間です。日本のため、アメリカ合衆国の繁栄のために、全力で働きましょう』

 私は党を内部から破壊する。そう決心した。この国は狂っている。
「ねえ、もうすぐ受験勉強をしないと。偏差値が高い県立国防学園に入学して国防軍に入るから」
「がんばってね」
「ありがとう」
 私は、こんな狂った国は内部から崩壊させなければならない。

 党に忠誠心こそ、最も尊敬される。

情報科時代でも「無知・無関心は最強!!」田舎は理想郷である

 北東アジアの片隅にある共産主義国も外国から孤立すれば情報が遮断される。東ヨーロッパのようにいろんな国と陸続きではない。それにラジオをもつことができるのは、極一部の党の幹部だけ。

 田舎、政治に無関心な人しか住めない地域。政治の話をすれば「アカ」「朝鮮人」「共産主義者」と評され仲間はずれにされる。だから、党の最大の基盤は地方の人たち。
 テレビで頻繁に『自由で民主的な♪」とマスコミで宣伝をすれば政策内容よりもイメージの方が優先する。そして自動的に地元の議員候補に投票する。

 党の支援団体もあるが、党とは無関係。またいくつかの新興宗教団体も党を熱心に支持し、党の議員に投票するように義務つける。宗教的な指導者が党を支持すれば信者も党を支持するようになる。

 アメリカの言いなりになり、日本がアメリカの植民地になっても、多数決数で決められるのが近代議会政治。理想論なんか通用しない。日本の政治かもアメリカの顔色を伺う。それはカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの先進国も同じ。すなわち属国あつかいにされる。

 党も多くの支持者がいるから好き勝手にできる。当然、アメリカという超大国には、かなわない。アメリカは政治が混乱して、全体主義政権が樹立したら、北米全体がファシスト政権になる。それでは共産主義国のキューバと、そんなに変わらない。

 大統領が好き勝手なことをする。それを選ぶのも国民。
 とんでもない人物を選ぶと民主主義は簡単に潰れる。そうゆうのを遇民政治・多数専制政治とも言える。


 銃器が自由に所有できるアメリカでは、市民による武力革命が起きる。そして泥沼の内戦。マスコミは政府の犬。マスコミが国民を洗脳する。決してマスコミは反権力でもなく営利産業でしかない。
 健全なマスコミは反権力に撤しなければならない。それが、できなくなったから、どうにもならない。

 田舎、村社会と封建的な思想によって運営される。党の若い人は利権を得るために、村議会・街議会議員になり多額の報酬を得る。

 そんなの民主主義ではない。
 
 田舎、貧しいけど勝ち組。自分が不幸だということが理解できないから。




 つづく

国民背番号 Hiroko

あくまでも最悪の未来の予測です。ヨハネの黙示録では「ひたいか手のひらに番号がないと『売り買いができない』」と書いています。

この世の終わり、こんな状態になるのではないかと予測できます。なおフィクションなので、特定の政党や国家に対して敵意を持っているわけではありません。



 

国民背番号 Hiroko

2030年の近未来の日本。全体主義・共産主義経済となった社会で、ひとりの少女の抵抗運動がはじまる。 だが、たったひとりの少女が『日本のジャンヌ・ダルク: Jeanne d'Arc、』になることを夢見ている。外側から政府を潰すことは、スーパーマンにならない限りできない。無力な少女が行うことは、党の内部なから徐々に政府を崩壊させること。新しい社会を作り日本を環太平洋帝国から独立させること。 多くの大人たちが作った誤った世界。それはインターネットの世論によって作られた世界。 どんなに管理されても人間の心だけは変えられない。 敵か味方なのか、思いがけない人物がでてくる。それは・・・。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 青春
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-05-25

Copyrighted
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Copyrighted
  1. 2030年 カードとスマートフォンなしではなにもできない
  2. プロローグ 人物紹介
  3. もうひとりの『わたし』
  4. 喫茶店にて
  5. ひろみの部屋に入る
  6. 党を潰し 日本が独立させるには
  7. 自由で民主主義な政党だと言う政党から、私は、ひろみを守る
  8. 田舎に住めば黄金の都、田舎者は勝ち組!
  9. 情報科時代でも「無知・無関心は最強!!」田舎は理想郷である