インターネット崩壊
インターネットを崩壊させる革新的なアイデアを思いついた水野。水野はそれを実現させある目的の為に実行しようとする
2Kのプログラム
水野はたった2Kのプログラムを書いた。プログラムは単純でapacheのバイナリーを書き換え、80番ポートに水野が定義したパケットが送られたときに複数のランダムなIPに同じパケットを送信するという物だった。
このウィルスに感染している他のサーバーは次から次に同じことをする訳だ。
その内インターネット上は指数関数的に水野のパケットで埋め尽くされてんかん症状にも似た状態に陥り機能不全を起こす。
次はウィルスを感染させること。
水野はまずLinuxのオープンソースのプロジェクトに匿名で潜り込み、著名なプログラムの重要なポジションを獲得した。このポジションで水野はセキュリティー関連のパッチ作成者の一人として信頼をえた。
次に、水野が発見したセキュリティーホールから侵入するダミーのウィルスプログラムを書いて、それをインターネットにばらまいた。ウィルスはサーバーには全く損害を与えないが、ウェブサイトを勝手に書き換えて、自分が感染していることをホームページ上でアピールする。
ウィルスは世界的に有名になり、セキュリティーホール修正パッチが大多数のサーバーに適応されていった。
セキュリティーパッチは水野が書いた物であり、このパッチに本当のウィルスプログラムが仕込まれているという訳である。
この方法なら、ダミーウィルスに感染していないサーバーも予防としてパッチを当てるためさらに大多数のサーバーを本当に感染させたいウィルスに感染させられる。水野は何回かこの手法を繰り返した。
また、他のセキュリティーパッチにもいくつか便乗した。
感染サーバーの数の把握は、apache内におかれたファイルがアクセスされたときに、水野が用意したサーバーに一度だけプログラムからアクセスさせることで把握した。
もし、ある閾値を超えた数のサーバーが感染していれば、後はそのサーバーの一つに水野が考えたパケットを送ればインターネットは崩壊する。
このウィルスがインターネットを麻痺させたら人々はいったいどんな対処を取るだろうか?
人々はapacheをダウンさせるだろう。
そうするとウェブサイトはどんどん見れなくなっていく。インターネットサイトすらほとんど見れなくなっていく状態で、そもそも情報交換すらままならなくなる。
通信手段は多数在るため、やがてウィルスが感染している箇所や除去ツールは現れるだろう。この間長くて7日間はインターネットが止まる。
その時に水野は次の計画を実行できるのだ。
「失敗作」水野が父親からいつも言われていた言葉だ。この文字列をurlエンコードしてランダムな文字列を付加したパケット。これがインターネットを機能不全に陥らせる魔法の言葉だった。
日に日に感染サーバー数は増えていった。感染サーバー数が5000万台似近くなったとき水野は最初のパケットを送信するリターンキーに指をおいた・・・
インターネット崩壊